監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

シワの原因は、日常生活の中に潜んでいます。原因にしっかり対処すれば、年齢に対してシワが少ない状態をキープできるでしょう。逆に、原因を知らず、シワを招く行動が習慣づいている場合は、年齢に対してシワが多くなり、実年齢よりも老けた印象を与えてしまいます。

シワは、日々のスキンケアや生活習慣だけではなく、食べ物も関係しています。また、乾燥や紫外線の影響でシワが増えるため注意しましょう。

今回は、シワを引き起こす原因5個と、今すぐ実践したい予防対策11個をご紹介します。

シワの原因5個

まずは、シワがどのような原因で発生するのか確認が必要です。原因を取り除くことで、年齢に対してシワが少ない状態を維持できます。それでは、シワの原因について、詳しくみていきましょう。

1. 紫外線

紫外線が肌の奥に到達すると、コラーゲンやエラスチン、そしてこれらを生成する線維芽細胞がダメージを受けます。コラーゲンやエラスチンは、弾力の肌を作っている成分のため、紫外線によってダメージを受けると肌の弾力が失われるのです。その結果、肌がたるみ、皮膚が寄ってシワができます。

つまり、紫外線はたるみから来るシワを引き起こすのです。紫外線は年中通して降り注いでおり、しっかり対策しているつもりでも、実際には紫外線を受けているケースもあります。

紫外線は、シミの原因にもなるため、十分に対策することが大切です。

2. 乾燥

肌の水分が失われて乾燥すると、肌のキメが乱れてシワができてしまいます。肌の表面の表皮は、角質層をはじめとした4つの層で構成されています。最も表面に近い角質層には、ヒアルロン酸やセラミドなどで満たされており、さらに表皮を皮脂が覆うことで肌の水分の蒸発を防いでいます。

しかし、空気の乾燥や紫外線、摩擦などによってヒアルロン酸やセラミドが壊れてしまうと、肌の水分を保てなくなり乾燥を招くのです。乾燥と言えば、冬にしか注意する必要がないと思われがちですが、夏でもエアコンの影響で空気が乾燥するため、季節を問わず乾燥に注意しなければなりません。

また、身体の水分が足りていない場合にも肌の水分が失われるため、こまめな水分補給を心がけましょう。

3. 生活習慣や食生活の乱れ

睡眠や食事、運動、ストレスなどは、シワに深く関わっています。睡眠時間が不足しているだけではなく、夜中に何度も目が覚めるなど睡眠の質の低下もシワに影響を及ぼします。そして、肌のターンオーバーに必要な栄養が不足しているために肌の状態が悪くなり、乾燥や紫外線の影響を受けやすくなることもシワに繋がるのです。

また、運動不足は血流の低下に繋がるため、肌のターンオーバーに必要な栄養を肌へと十分に行き渡らせることができず、シワのリスクが高まります。そして、ストレスも血流の低下を招くのです。このように、生活習慣や食生活には、シワの原因がたくさん隠れています。

4. 表情筋の衰え

顔の肌や脂肪を支える表情筋が衰えると、重力に従って下垂して、皮膚にシワを作ってしまいます。表情筋は、顔の筋肉のため、表情豊かな人は衰えにくくなっています。しかし、感情を顔に出さず表情筋を使う機会が少ない方は、表情筋が衰えやすいのです。

表情筋はエクササイズでも鍛えられますが、人とのコミュニケーションを大切にすることで自然に鍛えられます。あまり人と関わることがない方は、コメディ映画やお笑い番組などを見て笑うことを習慣づけましょう。

5. 加齢

年齢を重ねるとともに、肌のターンオーバーが乱れやすくなります。これは、女性ホルモンの減少や体内機能の低下などが関係しています。その結果、肌が乾燥や紫外線に弱くなり、シワができやすくなるのです。また、更年期になると、女性ホルモンが著しく減少することでストレスが溜まりやすくなり、さらにシワのリスクが高まります。

そして、表情筋も衰えて、肌を支えられなくなりシワができやすくなるのです。このように、加齢は様々なシワの原因のリスクを高めます。加齢を防ぐことはできませんが、日ごろのスキンケアや日常生活の改善を心がけることで、シワのリスクを抑えられます。

シワの種類

シワには、次のような種類があります。

表皮ジワ

角質層のヒアルロン酸やセラミド、皮脂などが減少して起こるのが表皮ジワです。保湿不足や間違った洗顔などで水分が失われ、肌のキメが乱れます。非常に細かいシワがたくさんできるため、とても目立ちます。

真皮ジワ

コラーゲンやエラスチンが紫外線などの影響で壊れたり変性したりして、目の下や口の周りなどにできる大きく深いシワです。十分に保湿していれば、コラーゲンやエラスチンが壊れたり変性したりするような悪影響を免れられます。表皮ジワよりも深く、老け顔の原因になりやすいシワのため、十分に注意しましょう。

表情ジワ

眉間にシワを寄せたり、笑ったりすることが多いと、シワが固定されて表情ジワとなります。ストレスを感じることが多いと、無意識のうちに顔に力が入り、表情ジワができやすくなります。表情の変化に乏しいと、表情筋が衰えてシワのリスクが高まるため、ストレスを解消させて笑顔の多い生活を送ることが大切です。

シワのできやすい身体の場所

身体の中でもシワができやすいのは、目の下や口の周りです。いずれも皮膚が薄いため、空気の乾燥や摩擦によって、肌のキメが乱れやすくなっています。また、洗顔の際に、目の下や口の周りをゴシゴシ擦り洗いしたり、目の下にポイントメイクをしたりすると、シワができやすくなります。

その他、額も紫外線を受けやすい部位のため、シワができやすい場合があるため注意が必要です。

シワの予防対策3個[スキンケア]

シワは普段のスキンケアを徹底することでリスクを抑えられます。次のようなスキンケアを心がけましょう。

1. 乾燥させない正しい洗顔

間違った洗顔は、肌を乾燥させてしまいます。洗顔料には、皮脂を落としやすくする成分が含まれているため、洗浄力が強すぎるものを使うと、肌の保湿に必要な皮脂まで落としてしまうのです。まずは、肌の状態に合った洗顔料を選びましょう。乾燥肌なのに脂性肌タイプの洗顔料を使うと、皮脂を落としすぎてしまいます。

逆に、脂性肌なのに乾燥肌タイプの洗顔料を使うと、皮脂汚れを十分に落とせず、ニキビや肌荒れの原因となるのです。洗顔後にさっぱりとして、かさつきやツッパリ感がないのであれば、肌に合っていると言えるでしょう。

自分に合った洗顔料を使い、次のように洗顔しましょう。

(1)ぬるま湯で顔を洗う
(2)洗顔料をしっかり泡立てる
(3)肌の上で泡を転がすように洗う
(4)丁寧にすすぐ

2. 徹底的な保湿ケア

肌が乾燥しないように、洗顔後は必ず保湿ケアしましょう。洗顔後は、肌の水分が多少失われており、水分の蒸発を防ぐ角質もはがれています。そのため、保湿ケアが必要なのです。まずは、化粧水で肌に水分を与えましょう。化粧水は、ヒアルロン酸やセラミドが含まれているものを選ぶと、保湿効果を高められます。

続いて、肌の悩みに合わせた美容液を使用します。シワ対策には、抗酸化作用のあるビタミンAやビタミンC、ビタミンEなどが含まれた美容液がおすすめです。最後に、乳液やクリームで肌にフタをしましょう。脂性肌の方は乳液、乾燥肌の方はクリームを使うことをおすすめします。

3. 紫外線対策

紫外線対策としては、日焼け止めクリームを塗ったり、日傘をさしたりすることが挙げられます。それだけでは不十分で、サングラスやツバの広い帽子などでも対策しましょう。特に、サングラスは目の下のシワを防ぐのに役立ちます。帽子やサングラス、日傘は、必ずUVカット仕様のものを選びましょう。

UVカット仕様にも、UVカット率が定められているため、99.9%の紫外線をカットできるものを選ぶことが大切です。また、日焼け止めクリームはSPFとPAを確認し、自分に合ったものを選びましょう。SPFは、肌が紫外線によってダメージを受けるまでにかかる時間をどれだけ引き延ばせるかを示し、PAは紫外線をどれだけ防げるかを示しています。

SPF40であれば、15分×SPF40=600分となり、10時間は紫外線を防げます。ただし、汗で落ちたり、紫外線によって成分が劣化したりするため、こまめな塗り直しをすることが理想的です。PAについては、普段使いではPA++~PA+++、海辺や日差しが強いところに行く場合はPA+++~PA++++のものを使いましょう。

シワの予防対策5個[食べ物]

シワの予防対策に役立つ食べ物はたくさんあります。基本は、様々な栄養をバランスよく摂ることですが、次のような食べ物を意識的に摂ることで、肌の状態を整えやすくなります。

1. 肉類

牛肉や豚肉、鶏肉などには、肌の材料となるタンパク質だけではなく、ターンオーバーを整えるビタミンB類が豊富に含まれています。ただし、脂身が多い部位の肉は避けた方がいいでしょう。脂質の摂りすぎは皮脂の過剰分泌を促すため、雑菌が増えて肌トラブルを引き起こす恐れがあります。

2. ニンジン

ニンジンには、ビタミンAが豊富に含まれています。ビタミンAは、ターンオーバーを促し、皮膚や粘膜の健康を守る役割を果たしています。緑黄色野菜にもビタミン類が豊富に含まれていますが、ニンジンのような赤い野菜も食べるようにしましょう。

3. ピーマン

ピーマンには、ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは抗酸化作用のある栄養素で、紫外線による肌細胞の酸化を抑え、シワやシミのリスクを抑えてくれます。ピーマンが苦手な方は、赤ピーマンを試してみるといいでしょう。苦味や雑味が少なく、ピーマンが苦手な方でも食べやすくなっています。

4. ナッツ類

ナッツ類には、抗酸化作用のビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEは、ビタミンCよりも抗酸化作用が強く、それだけ肌の健康をしっかり守ってくれます。ただし、脂質も多く含まれているため、食べ過ぎないように注意しましょう。

5. 果物全般

果物には、ビタミンB類やビタミンCなどが豊富に含まれています。ただし、糖質も多く含まれているため、食べすぎは肥満や皮脂の過剰分泌に繋がります。毎食のように食べるのではなく、1日1回デザートに少量だけ食べるなど工夫しましょう。


シワの予防対策3個[日常生活]

シワの予防対策として、良質な睡眠とストレスケア、適度な運動習慣が挙げられます。どれか1つでも欠けていると、シワのリスクが高まります。全て同時に実践することは難しいため、できることから始めましょう。

1. 十分かつ良質な睡眠

熟睡しているときには、成長ホルモンが分泌され、肌のターンオーバーが促されます。熟睡していないと成長ホルモンの分泌が減少し、ターンオーバーが遅れて肌の状態が悪くなるのです。肌は、ターンオーバーによって常にバリア機能が高い状態を保っています。ターンオーバーが遅れると、保湿力が低い古い角質が肌の表面に留まり、肌が乾燥しやすくなったり、紫外線の刺激が肌の奥へと到達しやすくなったりします。

ターンオーバーを整えるために、十分かつ良質な睡眠を心がけましょう。まずは、睡眠時間を確保するために、早く寝ることを習慣づけてください。そして、睡眠の質を高めるために、部屋の室温や湿度、寝る前の行動を見直しましょう。快適な室温と湿度を保ち、寝る前は静かに過ごすことが大切です。

また、スマホやテレビの強い光を避けることも重要です。間接照明だけで薄暗い空間を作り、読書などをして静かに過ごしましょう。

2. ストレスを溜めない

ストレスが溜まると、血流が低下して肌への栄養の供給に支障をきたし、肌のターンオーバーが遅れます。さらに、ストレスが溜まりすぎると寝つきにくくなり、睡眠不足によって肌のターンオーバーが遅れるのです。そのため、日ごろからストレスケアを心がけておきましょう。

ストレスは、ある程度溜まるまで気づくことが難しく、気づいたときにはすぐ発散できないほどのストレスが溜まっている場合もあります。日々の仕事や家事、育児などに追われながら、大きなストレスを発散させることは難しいでしょう。

そのため、日ごろからストレスを溜めないように、こまめにストレスケアをすることが大切です。ストレスケアの方法は様々ですが、十分かつ良質な睡眠、適度な運動、好きなことをして過ごす、何も考えずに過ごす、カラオケ、音楽鑑賞などがいいでしょう。忙しい中でも実践できる自分に合ったストレスケアの方法を見つけましょう。

3. 適度に運動する

適度な運動は、血流を促すことで肌への栄養の供給を促進させる効果があります。また、血流に深く関わる筋力を高めることで、普段から血流が良い状態を保ちやすくなります。適度な運動には定義がありませんが、軽いジョギングやウォーキング、サイクリングなどがいいでしょう。

軽く汗ばむ程度の運動であれば、血流を促すことができます。また、継続的に運動することが重要なため、激しい運動は避けた方がいいでしょう。特に、普段から運動していない方が急激な運動をしても、長く続けることが困難です。

ウォーキングやストレッチ、公共交通機関を利用する、階段を利用するなど、工夫して運動量を増やしましょう。

まとめ

シワの原因は、紫外線や乾燥など様々です。それだけ多くの対策が必要になるため、急に全て完璧に対策することは難しいでしょう。途中で対策が面倒に感じることがないように、できることから始めてください。睡眠や栄養、適度な運動に関しては、シワだけではなく、シミやたるみなどにも関わるため、最優先で取り組むことをおすすめします。