監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

年齢とともに目立つようになる口元のしわ。あまりにも深いしわが刻まれると、実年齢よりも老けて見える原因になります。口元のシワができる原因を把握したうえで、適切に対策しましょう。しわには様々な種類があり、原因に応じて対策が必要です。口元のしわを完全に防ぐことはできませんが、正しく対処すれば、しわを浅くできるでしょう。

ここでは、口元のしわの種類や原因、改善対策方法12個をご紹介します。

口元のしわはできやすい?

口元のしわは、できやすいと言えます。表情を作るときにしわができることや、口の周りの皮膚が薄く、乾燥しやすいことが関係しています。また、口の周りはクセで触ってしまいがちのため、さらに乾燥しやすいのです。

そこに、保湿不足や老化を加速させる生活習慣などが重なると、口元のしわが深く刻まれてしまいます。一度、しわができてしまうと、改善することは困難ですが、完全にしわを消すことはできなくても、以前より目立たなくすることはできるでしょう。

口元のしわの種類と原因3個

口元のしわの種類と原因について確認しましょう。原因を把握することで、しわが深くならないように対策できます。口元のしわの種類と原因は次のとおりです。

1. 乾燥じわ

乾燥じわは、肌の表面にある角質層に含まれるセラミドや天然保湿因子が減少し、肌のキメが乱れることで起こります。セラミドや天然保湿因子は、加齢とともに減少するため、より十分な保湿ケアが重要となるのです。

口をティッシュやハンカチでふくと、摩擦によって肌の水分が奪われてしまいます。乾燥じわの原因は、日常的な何気ない行動であるため注意が必要です。

2. 表情じわ

笑うと、一時的に口元にしわができます。笑っても、真顔に戻ればしわは消えますが、何度もしわが入る状態が繰り返されることで、次第にしわが刻まれていくのです。笑うことは日常的な動作のため、防ぐことは難しいでしょう。

3. 筋肉老化じわ

顔の皮膚や脂肪を支える表情筋が衰えると、重力に従って垂れてしまいます。その結果、頬の脂肪や皮膚が口元の皮膚を圧迫し、しわができてしまうのです。表情の変化に乏しい方は表情筋が衰えやすいため、筋肉老化じわのリスクが高まります。

口元にできる梅干しジワとは?

口の下にできる梅干しジワは、梅干しの形をしているシワです。原因は、下唇の下から顎にかけて伸びるオトガイ筋の緊張です。オトガイ筋が緊張し続けることで、梅干しジワができます。口呼吸をしていたり、歯並びが悪かったりする方は、口が開くことでオトガイ筋が緊張するため注意が必要です。

口元のしわの改善対策3個[スキンケア]

口元のしわは、スキンケアを工夫することで改善が期待できます。完全に消すことはできなくとも、しわを浅くできる可能性があります。次のようなスキンケアを心がけましょう。

1. 正しい洗顔

正しい方法で洗顔することで、口元のしわを改善できる可能性があります。洗顔方法の影響は大きいため、正しい方法を身につけましょう。次のように洗顔してください。

(1)予洗い
顔についた小さなゴミやホコリをぬるま湯で落としましょう。35~38℃程度のぬるま湯で落とすことで、必要な皮脂を洗い流さずに済みます。

(2)洗顔料を泡立てる
洗顔料をそのままつけると、洗浄力が強すぎるため、肌が乾燥します。泡立てネットを使って、しっかり泡立てましょう。

(3)円を描くように洗う
泡をつけながら、指2本でくるくると円を描くように洗いましょう。皮脂の分泌が活発なTゾーン、Uゾーンの後に口周りや目の周りを洗っていきます。口の周りは皮膚が薄いため、洗うというより泡を乗せるイメージを持ちましょう。

(4)ぬるま湯でしっかりすすぐ
泡が残らないように、ぬるま湯で丁寧にすすいでください。20~30回はすすぎ、耳の下や髪の生え際などに泡が残っていないか確認しましょう。

(5)柔らかいタオルで水を吸い取る
タオルでゴシゴシ拭くと、肌の水分を取り除いてしまうため、柔らかいタオルを軽く押し当てて、水分を吸収させることが大切です。

2. 保湿ケア

保湿ケアは、しわ対策に必須です。肌の乾燥は、しわを深くする原因のため、洗顔後やメイク前には必ず保湿ケアしましょう。ヒアルロン酸やセラミドが含まれた化粧水や美容液がおすすめです。

また、化粧水や美容液だけではなく、乳液やクリームも使用することが大切です。化粧水で水分を与え、美容液でしわ対策に役立つ成分を補給しましょう。

おすすめは、コラーゲンとエラスチンです。肌の奥深くで肌の弾力を支えてくれる成分のため、外から補うことで、しわの改善に繋がります。また、乳液やクリームは肌に与えた水分の蒸発を防ぐよう働きます。

乳液よりもクリームの方が高い保湿力を誇りますが、脂性肌の方が使用するとべたつきが気になるかもしれません。その場合は、乳液を試してみてください。

3. パック

肌にしっかりと水分を補給するために、定期的にパックしましょう。保湿パックや美容パックで、水分を補給することで、乾燥によるしわを改善できる可能性があります。美容パックは、使用頻度が決められているため注意しましょう。

毎日のようにパックすると、かえって肌がダメージを受ける可能性があります。目安として、週1~2回に留めましょう。

なお、保湿パックや美容パックに関しても、ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンやエラスチンが含まれたものがおすすめです。

口元のしわの改善対策3個[化粧品]

口元のしわは、化粧で隠すことが可能です。次のような化粧品をうまく使いましょう。

1. ミネラルファンデーションを使う

ミネラルファンデーションは、肌への刺激が弱いため、乾燥によるしわ対策に適しています。あくまで、しわへの影響が少ないファンデーションのため、これだけでしわが改善するわけではありません。

しかしながら、化粧の頻度が多い場合は、通常のファンデーションからミネラルファンデーションに変えるだけで、変化を感じられる可能性があります。

2. 保湿タイプの化粧下地を使う

ヒアルロン酸やセラミドが含まれた保湿タイプの化粧下地を使いましょう。メイク前の保湿ケアで水分を与えたうえで、化粧下地でも水分を与えることで、乾燥を効率的に抑えられます。普段からメイクによって肌が乾燥している傾向がある場合は、化粧下地を早めに見直しましょう。

3. コンシーラーでカバーする

コンシーラーをうまく使えば、口元のしわを目立ちにくくできます。次のように使いましょう。

(1)化粧下地とファンデーションを塗ります。
(2)自分の肌の色よりワントーンだけ薄い色のコンシーラーを指で塗っていきます。
(3)ペンタイプを使う場合はほうれい線に対して垂直に塗ります。
(4)スポンジや指でなじませましょう。

コンシーラーの色の選び方がわからない場合は、コスメカウンターなどで相談しましょう。

口元のしわの改善対策2個[エクササイズ]

口元のしわは、エクササイズによって改善できる可能性があります。筋肉の衰えによって起きた口元のしわは、筋肉を鍛えることで浅くできるでしょう。即効性はありませんが、継続することで変化を感じられるようになるはずです。次のようなエクササイズを習慣づけましょう。

1. ポリバケツ体操

顔を上下に動かしながら、「ポ・リ・バ・ケ・ツ」と一音ずつ大きな口を開けてしっかり発音しましょう。一音ごとに、顔を動かすことが大切です。例えば、「ポ」のときは上を向き、「リ」のときは下を向きます。

表情筋が動いていることを意識しながら動かしましょう。

2. 表情筋を鍛えるトレーニング

表情筋を鍛えるトレーニングを紹介します。次のように行いましょう。

(1)口いっぱいに空気を溜めて、頬を膨らませます。
(2)左右どちらかに空気を寄せて、そのまま10秒キープしましょう。
(3)反対側に空気を寄せて、そのまま10秒キープします。

1日1回を目安にエクササイズを習慣にして続けていきましょう。

口元のしわの改善対策4個[日常生活]

口元のしわは、生活習慣が大きく関係しています。生活習慣が乱れていると、正しいスキンケアを続けていても、しわが深くなっていくでしょう。また、しみやたるみなど他の肌トラブルにも繋がるため、十分に注意が必要です。次のような生活習慣を心がけましょう。

1. 十分かつ良質な睡眠

十分かつ良質な睡眠は、肌のターンオーバーを整えるために必要です。ターンオーバーは、肌の生まれ変わりのサイクルのことで、防御力が高い正常な肌を保つためには、ターンオーバーを整えなければなりません。

ターンオーバーが遅れていると、古い角質が肌の表面に留まります。その結果、十分な防御力を保つことができず、しわの原因となる紫外線や摩擦のダメージが大きくなるのです。ターンオーバーを整えるための睡眠は、6時間以上の睡眠、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返す良質な睡眠です。

良質な睡眠のためには、室温や湿度を整えて、寝る前にテレビやスマホの画面を見ないようにする必要があります。また、寝る2時間前に入浴し、1時間前には布団やベッドに入りましょう。

食事は、寝る3時間前までに済ませておくことも重要です。寝る前に食事をとると、胃が活発に動くことで眠りにつきにくくなります。

2. 栄養バランスのとれた食事

ターンオーバーに必要なタンパク質やビタミン、ミネラルなどのバランスのとれた食事を心がけましょう。タンパク質は、肉や魚、卵、大豆、ビタミンは緑黄色野菜や果物、ミネラルは魚介類や海藻類に多く含まれています。食生活の欧米化により、タンパク質は十分に摂れていても、ビタミンやミネラルが不足しがちのため、意識的に摂りましょう。

しかし、仕事で夜遅くなるために、栄養バランスのとれた食事を作ることができない場合もあるかもしれません。その場合は、冷凍のカット野菜を使うなど、短時間で栄養豊富な食事をとるように心がけましょう。

また、どうしても栄養を摂れない場合は、サプリメントで補うことをおすすめします。サプリメントは、1粒だけで1日の必要量を満たせる場合もあるなど、栄養補給に適しています。バランスのとれた食事を心がけつつ、不足している栄養を補いましょう。

マルチビタミンは、複数のビタミンが配合されているため魅力的に感じるかもしれませんが、足りている栄養素を摂りすぎてしまう可能性があるため、十分に注意が必要です。

3. 適度な運動

適度な運動は、血流を促すことで、ターンオーバーに必要な栄養を肌へとしっかり届ける効果が期待できます。適度な運動に具体的な定義はありませんが、日ごろの運動量を踏まえて、無理のない運動をするといいでしょう。

運動不足の方は、ウォーキングから始めると続けやすいかもしれません。ある程度運動している方は、ジョギングやサイクリング、水泳などから始めましょう。週2~3回は運動することをおすすめします。

4. ストレスケア

ストレスが溜まると、自律神経が乱れます。自律神経は、交感神経と副交感神経で成り立っており、両方のスイッチが切り替わることで、身体の機能が正常に働くようになっています。ストレスが溜まると、副交感神経が優位になるべきタイミングで交感神経が優位になり、眠りにつきにくくなったり、血管が収縮したりします。

その結果、肌に十分な栄養が届かなくなり、ターンオーバーが乱れてしまうのです。ストレスケアの方法は人それぞれですが、十分かつ良質な睡眠や適度な運動、趣味への没頭、カラオケなどが挙げられます。

手軽にできるストレスケアの方法を見つけましょう。

まとめ

口元のしわに悩んでいる方は、スキンケアやメイク、エクササイズ、生活習慣などを見直したり取り入れたりすることが大切です。様々な方向からアプローチすることで、しわを浅くしたり、新たなしわを防いだりできるでしょう。しわは、実年齢よりも老けて見える原因のため、できるだけしわのない肌をキープしたいところです。