監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

白く美しい肌は、世の女性の憧れです。それだけに「中学生や高校生からそばかすが多く、ひどく気になる」「大人になって消えるどころか、悪化した」など、小さな斑点に悩む女性は多くいます。

そもそも、そばかすとはどのようなものかと年齢を重ねるごとに悪化する原因、スキンケアや食生活、メイクによって目立ちにくくする方法を紹介します。

そばかすとは?

そばかすとは、顔や肩、背中に見られる黒もしくは薄茶色の斑点です。正式名称では「雀卵斑(じゃくらんはん)」と呼ばれ、遺伝的な要素により発生することが多くあります。

遺伝的な要素が関わるといっても「親にないから子にもできない」と決めつけることはできません。後天的な要因により、成人になってから、そばかすの増加する女性もいます。

そばかすとシミの違い

そばかすとシミの違いは、先天性のものであるか・後天性のものであるかです。前述のように、遺伝的な要素によって発生した斑点は「そばかす」と考えられます。一般的な特徴として以下のことも言われますが、個人差があるため、注意しましょう。

・そばかすは鼻を中心として左右対象に広がり、シミは顔の外側にできやすい
・そばかすは思春期以降に薄くなることが多く、シミは加齢により悪化する傾向が強い

どうしても「厳密に区別し、対策したい」という人は、シミ・そばかす治療を行う医療機関に相談しましょう。

そばかすができる原因3個

そばかすの原因は、遺伝以外にも、いくつかあります。そばかすが増えた・濃くなったと感じる人は、以下の原因を疑いましょう。

1. 紫外線ダメージ

まず、紫外線ダメージです。紫外線を浴びるとメラノサイトが活性化し、メラニンが生成されます。生成されたメラニンを排出できればよいのですが、加齢や乾燥によってターンオーバーの衰えた肌は、思うように機能しません。生成と排出のバランスが不安定になり、肌の上に蓄積することにより、そばかすが増加します。

2. 酸化ストレス

タバコ、大気汚染、食品添加物などの影響により活性酸素が増加し、メラノサイトを刺激することによっても、過剰なメラニンが生成されます。すると、大量の紫外線を受けた時と同じように、色素沈着の悪化を招く原因になります。活性酸素に対する抵抗力は人それぞれ異なることから、酸化ストレス量が同じであっても、色素沈着を起こす人・起こさない人がいます。

3. 女性ホルモンの影響

妊娠・出産や更年期など、ホルモンバランスが不安定となる時期にメラニンの生成量が増加し、そばかすを悪化させることがあります。ホルモンバランスは自律神経の働きに大きな影響を受けることから、過剰なストレスや生活リズムの乱れ、無理なダイエットもそばかすの原因です。

原因を見て「シミと同じでは?」と感じる人が多いのではないでしょうか。そのように感じた人は、ご名答です。大きなくくりで考えると、シミもそばかすも、メラニンによる色素沈着の仲間です。遺伝によって「そばかすのできやすい肌質」ということ以外は、シミのメカニズムと似ているところが多いです。シミ同様の色素沈着対策を行い、そばかすを改善できることがあります。

そばかすの改善対策6個[スキンケア]

そばかすを自力で薄くするためには、日々のケアが欠かせません。十分な紫外線対策やクリーム、美容液によるケアを続けることが白い肌への近道です。具体的なアプローチとケア方法を以下でくわしく紹介します。

1. 紫外線対策を毎日行う

日々の紫外線対策には、日焼け止めを活用します。紫外線ダメージのさらなる蓄積を防ぐため、毎日欠かさず使ってください。デイリー使いにはSPF20・PA++程度、本格的なレジャーにはSPF50・PA+++以上と、目的に応じたレベルの日焼け止めを使うことも大切です。レベルの表記は、適正量の使用を想定し、計測された数値にあたります。商品指定の使い方を今一度確認し、十分な量を塗りましょう。

ゆっくりと日焼け止めを塗ることが難しい女性であれば、UV下地やUVカット機能のついたファンデーションを活用してください。ベースメイクと同時に紫外線対策を行うことができ、継続しやすい対策です。お直しの際にはUVカット機能のついたパウダーを使用し、一日を通して対策を行います。

2. 美白化粧品を活用する

増加したそばかすをケアするためには、美白成分配合の化粧品を使います。メラニンの生成を抑える成分・メラニンの還元作用が期待される成分・ターンオーバーを促す成分などの中から、肌に合うものを選択し、日々のケアに取り入れましょう。たとえば、以下の成分が含まれる化粧水や美容液、クリームは、そばかす対策に検討できます。

・ビタミンC誘導体
・トラネキサム酸
・コウジ酸
・アルブチン
・エラグ酸
・ハイドロキノン

これらの成分の中には、肌の乾燥を招きやすく、刺激の強い種類もあります。肌に合わないものを使用した場合、そばかすを悪化させるリスクを伴うことから、相性チェックが大切です。

3. 保湿ケアを怠らない

そばかす対策は「美白だけを行えばよい」というわけではありません。保湿ケアも怠らず、健康肌を作ることが大切です。なぜならば、肌の健康状態が悪化すると、紫外線や摩擦刺激を受けやすい状態に傾きます。そして、外部刺激によりダメージを受けた肌は、メラニンの排出がうまくできず、そばかすを悪化させてしまうのです。

美白成分を含む美容液やクリームには、保湿成分を配合し、肌の健康状態改善に役立つ商品も見られます。そのような商品を意識的に選択し、保湿と美白を同時進行にて進めましょう。肌質に応じた保湿ケアを継続しつつ、そばかすの目立つ箇所にだけ美白クリームを使用するといったお手入れもおすすめです。

4. クレンジング方法を見直す

美白・保湿ケアを継続しても、思うような変化が見られない人は、クレンジング方法を間違えているかもしれません。3つのポイントをふまえ、正しいクレンジングを実践しましょう。

【1】シートタイプのクレンジングを使用しない
シートタイプのクレンジングは、肌に負担をかけやすく、摩擦刺激によるメラニン生成を助長するリスクがあります。バームタイプやミルクタイプなど、肌に負担をかけにくいクレンジングを使用しましょう。

【2】美白クレンジングを活用する
美白成分配合のメイク落としは、色素沈着が気になる女性の味方です。シミ・メラニン毛穴タイプの商品であれば、紫外線ダメージを原因とするそばかすにも対応できます。

【3】時間をかけずに素早く洗う
クレンジングにかける時間は、1分以内が目安です。時間をかけるほど肌の乾燥を招きやすく、そばかすを悪化させるおそれがあります。「どうしても時間がかかってしまう」という人は、メイクを浮かせて落とす力の強いクレンジングを使用し、スピーディーにケアしましょう。

5. 泡洗顔を実践する

そばかす対策におすすめしたい洗顔方法は、泡洗顔です。弱った肌をいたわるように濃密な泡で洗顔することが、白い肌への生まれ変わりを助けてくれます。泡洗顔は、以下の手順で進めましょう。

【1】予洗い
ぬるま湯だけを使用し、顔全体をすすぎます。

【2】洗顔料を泡立てる
泡立てネットを使用し、ピンポン玉2個分程度の濃密泡を作成します。手のひらに吸い付くくらいの濃密さが完成の目安です。洗顔料が少ないと泡が作りにくいため、適量を使用しましょう。

【3】洗顔する
Tゾーン・Uゾーン・ほほ・目元や口元と、乾燥しにくい部分から順番に洗顔します。シミやそばかすは、強くこすったとしても、落とせるわけではありません。ゴシゴシこすらず、なでるように洗ってください。

【4】十分にすすぐ
ぬるま湯を使用し、顔全体をすすぎます。洗顔料と顔の汚れをすっきり落とすことができるよう、丁寧にすすいでください。ただし、クレンジング同様、時間をかけすぎる洗い方はNGです。すすぎ残しには注意しつつも、スピーディーに進めましょう。

6. マッサージで血行促進

時間のある日には、フェイスマッサージで血行促進。老廃物の排出を促すことによりメラニンの蓄積を予防し、そばかす改善を目指します。フェイスマッサージには、専用のクリームを使いましょう。化粧水で保湿した後にクリームを塗り、以下の手順でケアします。

◎目元のケア
眉頭のくぼみ部分に中指の腹を置き、軽く滑らせるように、目の外側まで動かします。こめかみに到着したところで軽く指圧し、目の下を通って、鼻の付け根近くまで滑らせるところまでが1回です。3回を目安に、一連の流れを繰り返します。

◎口元のケア
下唇の中心に両手の中指をあて、口角方向に動かします。口角まで到着したところで指を一旦離し、再び下唇の中心に置き、口角方向に動かしましょう。3回行った後、フェイスラインに手のひらをあて、軽くほほを持ち上げます。

そばかすの改善対策3個[メイク]

今すぐに隠したいそばかすは、メイクテクニックによりカバーできます。3ステップでベースメイクを仕上げ、コンプレックスを解消しましょう。

1. ツヤ系下地でくすみを消す

広範囲に薄く広がるそばかすを目立ちにくくするためには、ツヤ系下地が役立ちます。顔全体にライトをあてた時のように色ムラを飛ばし、なめらかな質感に見せるためです。

シミ・そばかすを隠すためには、やや多めの量を使用して、全体に伸ばします。そばかすが気になるポイントだけではなく、全体使いが大切です。

2. コンシーラーでそばかすを隠す

下地だけでは隠しきれないそばかすに、コンシーラーを重ねます。ペンシルタイプのコンシーラーをピンポイントに使用し、ひとつずつ隠しましょう。コンシーラーの色は、明るすぎるタイプを避け、自然になじむものがおすすめです。

広範囲にできたそばかすには、スティックやパレットタイプのコンシーラーを使いましょう。コンシーラーを指の腹にとり、そばかすの気になる箇所周辺へとなじませることにより、色素沈着をカバーできます。

3. ファンデーションを薄く塗る

ファンデーションを薄く塗り、全体の質感を整えます。大きめのファンデーションブラシに適量の粉を含ませ、トントンと叩きながら、均一に仕上げましょう。そばかすカバーを行う際には、ブラシの使用がおすすめです。

メイクスポンジを滑らせるように動かすと、せっかく隠したそばかすが浮き出てしまうことがあるため、大きめブラシを使ってください。

そばかすの改善対策5個[食生活]

後天的なそばかすは、食生活からでも対策できます。そばかす対策に役立つ栄養素やおすすめ食材を知り、日々の食事に取り入れましょう。

1. メラニン生成を抑えるビタミンC

ビタミンCには、メラニンの過剰生成を抑制し、そばかすを防ぐ働きが期待されます。コラーゲンの生成を助ける働きも期待されることから、タンパク質との組み合わせがおすすめです。

◎ビタミンCが豊富な食材
いちご・オレンジ・アセロラ・ブロッコリー・モロヘイヤ・かぼちゃ

2. 代謝を促すビタミンE

ターンオーバーリズムの乱れが原因のそばかすにおすすめしたい栄養素です。代謝を促すことでメラニンの排出を助け、きれいな肌への生まれ変わりを応援します。

◎ビタミンEが豊富な食材
かぼちゃ・アーモンド・アボカド・鰻・サバ・ほうれん草・さつまいも

3. 抗酸化作用の強いβ-カロテン

β-カロテンは、強い抗酸化作用を持ち、紫外線やストレス、睡眠不足などによる身体の酸化を「なかったこと」にする働きが期待されます。β-カロテンを含む野菜・果物のミックスジュースを継続的に摂取することにより、隠れジミが減少することを示す研究結果も公表されているほど、期待度の高い栄養素です。

◎β-カロテンが豊富な食材
にんじん・しそ・パセリ・ケール・焼き海苔・アオサ

4. ビタミンB群

ビタミンB群はお互いに助け合い、関わり合って働くため、バランスよく摂取しましょう。ビタミンB1は、糖質の代謝を助け、肩凝りや疲労を和らげる栄養素。ビタミンB2は、脂質代謝を促すとともに、皮膚や粘膜の健康維持を担う栄養素です。ビタミンB6は、肌細胞の原料にもなるタンパク質の代謝を助けるもの。どれが欠けても、きれいな肌を作ることは困難です。

◎ビタミンB1が豊富な食材
豚肉・小麦胚芽・大豆・ヒマワリの種・豚ヒレ肉

◎ビタミンB2が豊富な食材
レバー・卵・鰻・干ししいたけ・納豆・キクラゲ

◎ビタミンB6が豊富な食材
マグロ・鮭・小麦胚芽・バナナ・さつまいも

5. リコピンで紫外線に負けない肌を作る

生のトマトやトマトジュースに含まれるリコピンは、強力な抗酸化力を持ち、活性酸素を除去します。トマトは別名「食べる日焼け止め」ともいわれるほど紫外線対策に役立つ食材。日差しの強さが気になる春から夏にかけては、積極的に摂取したい食材と考えられます。

リコピンを効率的に摂取するためには、油分との組み合わせがおすすめです。ビタミンCが豊富な夏野菜とトマトをビタミンEが豊富なオリーブオイルで煮込むラタトゥイユは、そばかす対策に役立つ栄養素の宝庫。トマトジュースを活用する場合には、無塩タイプを選択しましょう。

そばかすの改善対策3個[その他]

自分で行う対策で改善できない色素沈着は、医療機関に相談しましょう。皮膚科や美容皮膚科では、次のような治療メニューを組み合わせ、総合的な対策を行います。

1. レーザー治療を受ける

レーザー治療とは、黒い色に反応する専用機器を使用し、メラニンを破壊する治療法です。1回あたりの治療は短時間で終了しますが、数回の通院を要することが多くあります。通院期間は、かさぶたを剥がさない・普段以上に紫外線対策をしっかり行うといったアフターケアも必要です。

2. フォトフェイシャル治療を受ける

レーザー治療よりマイルドな対策としては、フォトフェイシャルが選択肢です。脱毛にも使用されるIPLを色素沈着の目立つ部分に照射して、そばかすの解決を目指します。

フォトフェイシャルのメリットは、治療後の制約が少なく、当日からの洗顔やメイクを行える点です。アフターケアやダウンタイムの有無は使用機器によって異なるため、医療機関に確認しましょう。

3. 外用薬や内服薬で治療する

「肌の漂白剤」ともいわれるハイドロキノン、ターンオーバーを促すレチノイン酸などを使用します。いずれにしても強力な薬剤にあたることから、専門家の指導に従い、正しく治療を進めてください。

外用薬と合わせて、ビタミンCやトラネキサム酸、システインといった内服薬を使用することもあります。検討される組み合わせは症状により異なるため、主治医の指示に従うことが大切です。

まとめ

そばかすの原因とセルフケアや食生活の工夫、皮膚科で行う治療について紹介しました。遺伝的に色素沈着を起こしやすい肌質でも、正しい対策を継続することにより、白くて美しい肌を目指すことが可能です。紹介した対策を今一度見直し、できることから実践して、コンプレックスを解消しましょう。