監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

ゆらぎ肌に悩む人が増えています。ゆらぎ肌とはいったいどんな肌状態をいうのでしょうか。またゆらぎ肌を改善するにはどうしたらよいのでしょうか。

この記事ではゆらぎ肌の解説、そしてゆらぎ肌を改善するためのスキンケア法と正しい生活習慣について紹介しています。

見落としがちなポイントや、簡単な対処法などを中心に合計20個紹介していますので、できるところから少しずつ改善することができます。

ゆらぎ肌の意味とは?

ゆらぎ肌とは一時的に敏感になっている肌の状態のことをいいます。日常的にアトピーや乾燥肌などのトラブルがある肌状態にあるのではなく、一時的に肌トラブルがみられる状態をゆらぎ肌といいます。

ゆらぎ肌は決まった季節や体のコンディションなどにより、何らかの原因で肌荒れやかぶれ、肌の乾燥やニキビなどの肌トラブルが発生します。原因は人により異なりますが、ゆらぎ肌の原因はいくつか明らかになっているので、自信のゆらぎ肌の原因を見つけて適切に対処することが必要です。次にゆらぎ肌の原因とされている事をご紹介します。

ゆらぎ肌の原因9個

ゆらぎ肌には原因があります。原因は一つとは限りませんし、人により原因が異なります。次に今考えられている原因をご紹介します。ゆらぎ肌だと思ったら、まず自身の原因が何であるかを考えましょう。原因がわかれば、適切なスキンケアの方法も見つかるからです。

1. 気温の変化

季節の変わり目、気温の上がり下がりがあるときには、体調が崩れがちになります。肌も同じで、季節の変わり目の気温の変化が激しい時期には肌が変化に対応しきれず、肌の状態が不安定になります。

2. 空気の乾燥

同じく季節の変わり目やお天気の変化により、湿度の変化が大きくなります。気温が下がると湿度も下がり、肌は乾燥しやすくなります。

3. 紫外線

一年で紫外線の多い時期は5月から9月です。この時期は特に日焼けしやすいので、短時間の外出でも日焼けにより肌が荒れて乾燥してしまいます。これにより肌のバリア機能が低下するので、肌は刺激に対して敏感になります。

4. 花粉や黄砂、PM2.5など大気中に含まれる物質

花粉や黄砂、PM2.5などの空気中の微細な物質はアレルギーの原因になる他、肌にもよくありません。肌についたままになっていると、炎症の原因となってバリア機能が低下し、肌は敏感になります。

5. 血行不良

運動不足や冷え性などで血行不良が続くと、肌の栄養が不足して肌のバリア機能や新陳代謝が低下します。これが原因となり、刺激に対する肌の抵抗力が弱まり、敏感になってしまいます。

6. 精神的ストレス

仕事や人間関係などのストレスを抱えていると、肌のコンディションを整えるために重要な自律神経の働きやホルモンのバランスが乱れます。これが刺激に対して肌が敏感になる原因となっています。

7. ホルモンの乱れ

特に女性ホルモンの乱れにより、肌のうるおいが低下し、皮脂分泌のバランスも崩し、乾燥したりニキビができたりします。ストレスや病気でホルモンバランスが崩れることもありますが、年齢とともに女性ホルモンが減ってくるため同じ問題が生じます。

8. 睡眠不足

睡眠中に分泌される成長ホルモンは、成人になっても体の細胞の修復のため、とても重要な働きを担っています。睡眠が不足すると成長ホルモンの分泌が減り、その結果肌の新陳代謝が低下し、バリア機能が損なわれて刺激に対して肌が敏感になります。

9. 食生活の乱れ

私たちは食事で、体の健康を維持するために必要な栄養素を摂り入れます。食生活の乱れは、肌荒れにも直結する問題です。肌を健やかに保つために必要な栄養素が不足すると、肌が荒れます。


ゆらぎ肌の改善対策10個[スキンケア]

ゆらぎ肌の主な症状は以下の通りです。

・肌がチクチク、ヒリヒリ、ピリピリする。
・肌が乾燥する。
・肌が赤くなる、かゆみがある。
・ニキビ、吹き出物ができる。

一つでも当てはまる症状があれば、ゆらぎ肌の可能性があります。ゆらぎ肌かなと思ったら、症状が悪化する前に早めに対処すると改善も早くなります。それでは次にゆらぎ肌を改善するためのスキンケアによる対策法を紹介します。

1. メイクは薄めに、できるだけ早く落とす

ノーメイクをせずに外出するのは勇気がいることですし、紫外線対策も必要です。日焼け止めを塗って刺激を感じないのであれば、日焼け止めを使いましょう。メイクは薄めにして、できるだけ早くメイクオフするのが良いでしょう。

ポイントメイクは簡単にクレンジングできるものであれば良いですが、落としにくいメイクは避けた方が無難です。クレンジングは弱った肌には負担がかかるので、さっと素早く落とせるメイクをしましょう。

2. ゆらぎ肌でも使えるクレンジング料を選ぶ

ゆらぎ肌は肌が敏感になっているので、できるだけ刺激のないクレンジング料を選びましょう。クレンジング料を選ぶポイントは3つあります。

(1)コットンで拭き取るタイプのクレンジング料は避ける
コットンで拭き取るタイプのクレンジング料は、拭き取りによる摩擦が肌に良くないので避けるべきです。手軽にクレンジングができますが、便利・手軽というメリットと引き換えに、肌へのダメージというデメリットがあることを忘れないでください。

(2)クリーム・ミルクなど、クレンジング料のタイプだけで選ぶのは危険
拭き取りの次にオイルが肌への刺激が強く、クリームタイプが肌に優しいと書いているサイトが多々ありますが、そのようなクレンジング料のタイプだけで選ぶのは危険です。

クリームやミルクタイプでも、メイクを落とす洗浄料(界面活性剤)の洗浄力の強いものはクリームやミルクタイプであっても肌への刺激は強いです。

反対に洗浄力が足りないクレンジング料だと、クレンジング時の肌への刺激は小さいかもしれません。しかしメイクが落としきれずに肌に残ると、肌に良くありません。

丁度良いバランスが大事です。丁度良いバランスは肌質や使うメイクなどにより異なるので、実際に使って判断することが一番です。

(3)クレンジング料のオイルに注目する
自分のゆらぎ肌に適したクレンジング料は、界面活性剤だけでは決まりません。クレンジング料に配合されているオイルも重要です。オイルにはいろんな種類がありますが、炭化水素系のオイル(ミネラルオイルなど)は、脱脂作用が強いと言われています。

そのためメイクだけではなく必要な皮脂までも奪われてしまいます。おすすめは油脂系のオイルです。オリーブ油やアルガニアスピノサ核油などが油脂系のオイルで、クレンジング料によく使われています。

炭化水素系のオイルは油脂系のオイルに比べて安いので、安価なクレンジング料に使われる傾向があります。高価なクレンジング料が必ずしも良いわけではありませんが、あまりに安いクレンジング料には注意したほうがよいでしょう。購入前には全成分をチェックしましょう。

3. 洗顔のし過ぎに気をつける

洗顔料を使って朝晩の洗顔を習慣にしている人は多いと思いますが、それは洗いすぎという指摘もされています。一日に何回洗顔料で洗顔するかは、肌の状態を見て決めましょう。

洗顔時には顔の中でも特に皮脂分泌が多いところに洗顔料を用い、かさつく部分は水だけ又は洗顔料で軽く洗う程度にするなど、肌の状態によって調整すると良いでしょう。

4. 脱脂力の強い洗顔料は避ける

石けんバースの洗顔料は脱脂力が強いので、アミノ酸系界面活性剤を使っている洗顔料を選びましょう。

全成分表示に石けん素地と書かれている場合やミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸など、脂肪酸の名前と水酸化Naや水酸化Kなどのアルカリが表記されていたら、石けんベースの洗顔料です。

アミノ酸系界面活性剤はココイルグルタミン酸Na、ラウロイルアスパラギン酸Naやラウロイルメチルアラニン Naなど、アミノ酸の名前がついているので判断ができます。

5. 化粧水でしっかり保湿をする

洗顔後はしっかりと化粧水で保湿をしましょう。ポイントは洗顔後、入浴後のうるおった肌をそのままにせず、できるだけ早く化粧水をつけることです。化粧水の後は乳液またはクリームなどで油分の補給も必ずしましょう。

6. 化粧水やクリームは配合成分が少なく、シンプルなものを選ぶのが無難

ゆらぎ肌は敏感になっているので、普段何ともないような成分に対しても過敏に反応する可能性があります。そのためゆらぎ肌の間は、できるだけシンプルな化粧品でスキンケアすると肌トラブルのリスクを減らすことができます。

7. 美白化粧品やエイジングケア化粧品はお休みする

ゆらぎ肌のときには、美白化粧品やエイジングケア化粧品を使わないほうが無難です。作用が強い分、肌への刺激になる可能性があるからです。バリア機能が弱っているゆらぎ肌は、できるだけ肌にマイルドな化粧品を使うようにしましょう。

8. パックやマッサージなどのスペシャルケアはお休みする

肌に元気がないと、パックやマッサージなどのスペシャルケアがしたくなりますが、ゆらぎ肌は刺激に対して敏感になっているので、逆効果になる可能性があります。まずはり肌を休めて、いつの肌コンディションに戻った後に行ないましょう。

9. 油分も必要に応じた量を補給する

ゆらぎ肌は乾燥しがちですので、乾燥している部分には多めの油分を補給するようにしましょう。皮脂の多いところや少ない所があるので、肌の状態を見て必要に応じて量を調整するのがベストです。

10. ワセリンはうるおい改善の最強アイテム

化粧水、乳液、クリームを使っても乾燥が改善しないときや、乾燥で肌がヒリヒリするときには、仕上げにワセリンを薄く延ばすのがおすすめです。べたべたして気持ちが悪い場合は、ティシュでおさえるとべたつきが抑えられます。

ワセリンの膜で敏感になっている肌が保護され、ヒリヒリ感が緩和され、肌の水分蒸発も抑えられます。

ゆらぎ肌の改善対策10個[生活習慣]

ゆらぎ肌を改善するためには、スキンケアだけではなく生活習慣からのアプローチも必要です。運動や睡眠、食事などは体作り、肌作りに直結しているからです。次にゆらぎ肌改善に有効な生活習慣について紹介します。

1. 適度な運動をする

肌のコンディションを改善するためには、肌に十分な栄養を届けることが必要です。栄養を肌に届けるのは血液ですが、血流が滞っていると栄養を摂っても肌に上手く届けられません。

血流を促進するためには、適度な運動がおすすめです。激しい運動は体に負担をかけるので、ウオーキングなどの有酸素運動や、ヨガなどが手軽にできて人気があります。

2. 入浴して体を温める

暑い季節になると、シャワーだけで済ましがちになりますが、夏場はエアコンで意外に体の末端部分は冷えています。湯船につかって全身を温めて血行を促進しましょう。

3. ストレス解消法を見つける

仕事・育児・人間関係などの精神的ストレスは誰もが感じていると思います。ストレスによりホルモン分泌が変化して、肌に悪影響を及ぼすこともあります。ストレス解消法は人により様々ですので、何か一つ二つでもよいので、楽しく過ごせることを持つとよいでしょう。

読書、映画鑑賞、旅行、スポーツ、ボランティアなど、本当に好きなことに没頭できる時間を持てるようにしましょう。

4. 早寝早起きで睡眠不足を解消する

睡眠はとても大事です。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、代謝を高めて細胞のダメージ修復をする働きがあります。荒れた肌を修復するためには、充分な睡眠が必要になります。早寝早起きを習慣化して、睡眠不足を解消しましょう。

5. 大豆製品を積極的に摂ろう

大豆イソフラボンは女性ホルモンの一つであるエストロゲンと化学構造が似ているため、植物性エストロゲンとも呼ばれ、エストロゲンと似た作用も持っています。エストロゲンは肌にも作用して肌のうるおいとハリを高めます。大豆イソフラボンを積極的に摂ることで、ゆらぎ肌の改善が期待できます。

6. 和食を食べる機会を増やす

若い世代の人は、和食よりも洋食を食べる割合が多いかもしれません。和食はお肉だけではなく魚料理も多いですし、大豆製品が多く、使う野菜の種類も豊富です。栄養のバランスを考えると、洋食中心の生活から和食中心へ変えることで、肌が欲する栄養素をバランスよく摂取することができ、ゆらぎ肌改善につながります。

7. 加工食品よりもできるだけ新鮮食材を選ぼう

加工食品にあふれたこの時代に、加工食品抜きの食生活を送ることは現実的ではありません。しかしわざわざ加工食品を選ばなくても加工していない食材があるのなら、そちらを選びましょう。加工食品は工程の中で加熱をしたり、品質を保つために添加物を加えたりします。

壊れやすい栄養素は加工食品中には残っていないことが多いため、加工食品中心の食生活では栄養失調になると指摘されています。ゆらぎ肌を改善するためには、できるだけ新鮮な食材を摂るようにしましょう。

8. ビタミン不足を解消

ビタミンは体の調子を整えるために必要な栄養素です。肌荒れにはビタミンB群の摂取が有効です。ビタミンCは活性酸素の除去、コラーゲン生成にも関与しています。

ビタミンAは皮脂腺の機能を改善して肌にうるおいを戻します。ビタミンEは血行を促進し、肌の新陳代謝を助けます。ビタミンは体のいたるところで必要とされている栄養素なので、バランスよく摂取するようにしましょう。

ビタミンは様々な食材から摂るようにしましょう。どの食材にどのビタミンが含まれているのか覚えるのが面倒であれば、大まかに食材と含有されるビタミンを覚えるとよいでしょう。たとえば、ビタミンB群は肉・魚・乳製品などから、ビタミンCはフルーツや生野菜などから、ビタミンAは緑黄色野菜などから、ビタミンEはナッツ類などから摂取できると大まかに覚えておくことから始めるとよいですね。

9. 鉄不足を解消

女性は鉄不足になりやすく、貧血になりがちです。貧血になると身体へ酸素を十分に運べないため疲れやすくなります。肌の状態も悪くなり肌荒れします。ゆらぎ肌はバリア機能が弱っている状態なので、肌の状態は一層ひどくなります。

この状態を改善するためには、鉄不足にならないように鉄分を含む食品をきちんと摂りましょう。鉄の含有量が多い食品は、赤味の肉・レバー・ほうれん草・小松菜などです。

10. 良質なタンパク質を摂ろう

肌はタンパク質でできているので、ゆらぎ肌を改善し健康な肌を作るためには、タンパク質を摂ることが必要です。

タンパク質はアミノ酸で構成されていますが、中には体の中で合成されないアミノ酸があり、それを必須アミノ酸と呼んでいます。タンパク質合成に必要なアミノ酸を多く含んだタンパク質を良質なタンパク質と言います。

利用されないアミノ酸は、老廃物となって排泄されるだけなので、良質なタンパク質を食べることが必要です。良質なタンパク質を含む食材は、肉類、魚介類、牛乳・乳製品、卵や豆類です。


ゆらぎ肌は放置しないで早めの対処で乗り切りろう

ゆらぎ肌かなと思ったら、刺激になる化粧品やスキンケアを避け、敏感肌用の化粧品でケアしましょう。同時に新しい肌を作るために必要な栄養素を、しっかり食事から摂取することも大事ですし、新陳代謝を高めるための生活習慣が必要です。

早めに気がついて早めに対処すればするほど回復も早いので、毎日自分の肌状態を観察する習慣もつけましょう。