監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

シミは、実年齢よりも老けて見える原因になります。シミは、ある程度の年齢にならなければできないと思っている方が多いのではないでしょうか。

実は、20代でもシミができるケースがあるのです。これは、シミができやすい体質であることと、シミを作る原因が日常生活に隠れていることが関係しています。

ここでは、20代でシミができる原因と予防対策を詳しく解説していきます。

20代でシミだらけ?20代でもシミはできる?

20代は、新陳代謝が活発で、シミができにくくなっています。しかし、20代で顔がシミだらけになる人もいるのです。これは、もともとシミを形成するメラニン色素が分泌されやすい体質であることや、メラニン色素を分泌させるような生活をおくっているためと考えられます。

メラニン色素と言えば、シミになる悪いものというイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。実は、メラニン色素は、身体の奥深くにまで刺激が及び、DNAが傷つけられてしまうことを防ぐ役割を担っています。

そのため、メラニン色素が作られやすいことは、必ずしも問題にはならないのです。しかし、シミだらけになると見た目に支障をきたすため、メラニン色素が分泌されすぎると大きな問題となります。

メラニン色素は肌に刺激が及ぶことで作られるため、普段から肌に刺激を与えるような生活をしている方は、20代からシミができる可能性があります。

20代でシミができる原因5個

20代でシミができる原因は、全部で5個あります。それぞれ詳しくみていきましょう。

1. 紫外線を受けすぎている

紫外線は、肌に強い刺激を与えるため、日ごろから紫外線を受けているとメラニン色素が多量に分泌されます。日焼けを気にして日焼け止めクリームを塗ったり、日傘をさしたりしている方は少なくありません。しかし、紫外線の強さや当たる時間に合わせて日焼け止めクリームを選び、UVカットの日傘を使わなければ紫外線を十分に防ぐことはできないのです。

正しい紫外線対策ができておらず、20代でシミを作ってしまう方もいます。また、プールサイドや海辺などで仕事をしている方は、一般的に多くの紫外線を受けています。また、意図的に日焼けをしている方もシミができやすいので注意しましょう。

2. 生活習慣が乱れている

10代は、夜ふかしをしたり無理やり朝早く起きたりと、生活習慣が乱れやすい時期です。その影響が20代になってシミとして現れることがあります。生活習慣が乱れると、なぜシミができやすくなるのでしょうか。生活習慣が乱れるというのは、睡眠不足や偏食、運動不足などを指します。これらは、いずれもメラニン色素の排出に関わっているのです。

生活習慣が乱れると、肌のターンオーバーのサイクルが乱れ、メラニン色素の排出が遅れてしまいます。ターンオーバーは新陳代謝のことで、肌の生まれ変わりとも言えます。生活習慣が整っていれば、ターンオーバーが正常に働き、シミになる前にメラニン色素を排出できるということです。

3. マッサージしすぎている

マッサージは、血液やリンパ液の流れを促すケアです。ターンオーバーに必要な栄養は血液によって運ばれるため、マッサージすること自体は美容に役立ちます。しかし、マッサージしすぎると、肌が摩擦される頻度が増えて、メラニン色素が多量に分泌されます。そして、ターンオーバーがメラニン色素の排出に追いつかなくなり、シミになってしまうのです。

また、マッサージを入浴後すぐに行う場合、洗顔によって角質が取り除かれている状態で摩擦することになるため、肌に刺激が及びやすくなっています。洗顔後にマッサージする場合も同様のため注意しましょう。マッサージは、化粧水や乳液で保湿して、肌の状態が整った状態で行うことが大切です。

4. 刺激が強い化粧品を使っている

様々な成分が含まれた化粧品がありますが、中には肌への刺激が強いものもあります。ビタミンやミネラルを多量に配合している美容液は、毎日使うと肌にダメージが及ぶことがあります。そのため、週2~3回程度に留めることが大切です。このように、肌に良いといわれる化粧品でも、使いすぎると肌に悪影響を及ぼすため注意が必要です。

また、メイクに使う化粧品にも注意しましょう。ポイントメイクのような濃いメイクは、クレンジングするのに苦労します。強すぎるクレンジングを使うことになり、結果的に肌に刺激が及んでシミができやすくなるのです。

肌に刺激を与えないことを第一に考えて化粧品を使いましょう。

5. ニキビを悪化させた

ニキビは、毛穴に皮脂と古い角質が詰まった白ニキビ、炎症が起きた赤ニキビ、メラニン色素が多量に分泌されて変色し、炎症が深部にまで及んだ紫ニキビがあります。紫ニキビにまで悪化すると、メラニン色素の大量分泌によってシミができるリスクが高まります。

ニキビを不潔な手で何度も触れたり、不衛生な状態にしたりすることで、紫ニキビへ進行しやすくなるのです。ニキビは、放置しても自然に治りますが、ニキビケアアイテムを使うなどして対処することをおすすめします。早く治すことで、ニキビに触れる機会が減り、メラニン色素の沈着によるニキビ跡の防止にも繋がります。

シミができやすい人の特徴

シミは、ターンオーバーの遅れ、メラニン色素が作られやすい体質が関係しています。つまり、シミができやすい人は、ターンオーバーが非常に遅い、メラニン色素が非常に作られやすい、もしくはその両方ということになります。

ターンオーバーが遅れていなくても、メラニン色素が作られやすいと、シミができやすくなります。体質的な問題は改善することが困難ですが、ターンオーバーを正常にすることは可能です。ターンオーバーが正常になれば、すでにあるシミも消えやすくなるでしょう。

ターンオーバーを整えるためには、生活習慣や正しいスキンケアを習慣づける必要があるため、時間的に余裕がない方はシミを改善することが難しいかもしれません。その場合は、シミ対策化粧品で、できる限りの対策をしましょう。

シミを薄くする方法3個

シミは、薄くすることが可能です。メラニン色素の還元を促したり、物理的に隠して薄く目立ちにくくしたりできます。シミを薄くする方法を3つご紹介します。

1. ビタミンC誘導体配合の化粧品を使う

ビタミンC誘導体が含まれた化粧品でケアすることで、シミを薄くしやすくなります。ビタミンC誘導体は、厚生労働省認可の美白成分で、シミを薄くする効果が認められています。通常、ビタミンCは肌に浸透しにくいため、肌に塗っても効果は期待できません。ビタミンC誘導体は、浸透性を高めたビタミンCで、肌に浸透してからビタミンCに変化します。

化粧品のラベルには、ビタミンC誘導体とは記載されていません。L -アスコルビン酸2 -グルコシドや3-O-エチルアスコルビン酸などがビタミンC誘導体のことです。ビタミンC誘導体の他、エラグ酸やコウジ酸、プラセンタなどもシミに有効です。

2. コンシーラーで隠す

メイクで物理的にシミを隠すといいでしょう。コンシーラーを重ねることで、シミを目立たなくできます。ただし、重ね塗りすることで、クレンジングで十分に落としにくくなるため注意が必要です。結果的に、強いクレンジング剤を使うことで肌に刺激が及び、シミができやすくなります。

できるだけコンシーラーを使わなくて済むように、他の対策でシミを薄くしていくことが大切です。

3. ターンオーバーを促す

肌のターンオーバーを促すことで、シミの排出を促せます。ターンオーバーに関わるのは、睡眠や食事、運動です。注目なのは、肌に良い影響を与えるビタミンAとビタミンC、ビタミンEです。これらは、ビタミンACE(エース)とも呼ばれ、健やかな肌へと導くために必要とされています。

ビタミンAは、うなぎやにんじん、ビタミンCは緑黄色野菜全般、レモン、ビタミンEはピーナッツやブロッコリーに多く含まれています。ビタミンCは水溶性のため、水に溶けだしてしまいます。水で洗うのは最小限にして、できるだけ加熱せずに食べましょう。

ビタミンAとビタミンEは脂溶性のため、油を使った炒め物にして摂ると吸収が高まります。

20代のシミ予防対策13個

20代でシミを作らないためにできることはたくさんあります。全て実践することで、今からでもシミを改善したり、新たなシミを予防したりできるでしょう。20代のシミ予防対策を詳しく解説していきます。

1. 紫外線対策

シミを予防するために、紫外線対策は必須です。日光が照りつけている日だけではなく、曇りの日も紫外線対策しましょう。紫外線によるダメージは蓄積されていき、ターンオーバーの遅れと併せてシミのリスクを高めます。

顔の日焼け防止グッズには、UVカットの日傘、マスク、サングラスなどがおすすめです。サングラスは、目から紫外線が吸収され、全身のメラニン色素の分泌が活性化することを防ぎます。そして、日焼け止めクリームも必須です。SPFとPAの値が定められており、SPFは紫外線を防ぐ時間、PAは紫外線を防ぐ力を表しています。

長時間の外出の場合はSPFの数値が大きいものを選びましょう。海辺など日差しが強い場所に行く場合は、PAの+の数が3~4つのものがおすすめです。

2. 十分かつ良質な睡眠

十分かつ良質な睡眠は、成長ホルモンをしっかり分泌させて、ターンオーバーを整えます。睡眠時間を十分にとれていても、睡眠の質が低ければ成長ホルモンの分泌が低下してしまいます。睡眠の質を下げるのは、寝る前にスマホやテレビを見たり飲酒したりする行為です。

飲酒によってぐっすり眠れると感じる方もいますが、最初は眠れても次第に眠りづらくなっていきます。アルコール依存症にも繋がりかねないため、寝る前の飲酒は避けましょう。睡眠の質を高めるために、寝る3時間前までに飲食を済ませ、2時間前に入浴し、1時間前に寝床についてください。

寝床では、読書などをして静かに過ごすことが大切です。

3. 適度な運動

適度な運動は、血流を促してターンオーバーのサイクルを整える働きがあります。適度な運動とは、疲れ過ぎず、継続できる程度の運動です。ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリングなどがおすすめです。

普段から運動していないため、運動を習慣づけることが難しいという方は、ウォーキングから始めるといいでしょう。手をしっかり振って、歩幅を十分に取ることがポイントです。1日30分程度を目安にしましょう。

また、運動する時間がない場合は、できるだけ車を使わず公共交通機関と徒歩を利用するなど工夫してください。

4. 喫煙を避ける

喫煙は、血管を収縮させることで肌への栄養供給を妨げてしまいます。その結果、ターンオーバーが遅れ、シミができやすくなるのです。また、喫煙は細胞を酸化させることで老化に直結するという問題もあります。健康を損ねる要因として知られているため、吸いすぎに注意しましょう。

しかし、普段から1日1箱など多量に喫煙している場合、中々禁煙は難しいですよね。まずは、1日1本単位で減らしていき、無理なく禁煙に向けて行動することが大切です。

場合によっては、クリニックの禁煙外来を利用しましょう。

5. 過度な飲酒を避ける

少量の飲酒は、血行を促してターンオーバーを整えてくれます。しかし、多量の飲酒は肝臓に大きな負担をかけ、健康状態を損ねてしまいます。さらに、糖質や脂質の摂りすぎに繋がり、結果的に血流が低下してターンオーバーが遅れてしまうのです。

毎日のように上司から飲みに誘われる方は、飲みすぎないように注意しましょう。毎日、飲酒していても、1回が少量であれば問題ありません。また、1日の総カロリーを増やさないように、食事で炭水化物や脂質を調整しましょう。

6. 肌をこすらない

肌を摩擦すると、メラニン色素が分泌されます。できるだけ肌をこすらないようにしましょう。クセで顔を触ってしまう場合は、やめるよう意識してください。また、頬杖をつくことも肌の摩擦に繋がるため、できるだけやめるようにしましょう。

どうしても、顔を触るクセがやめられない場合は、触ってしまう部分をしっかり保湿することをおすすめします。保湿によって肌のバリア機能が高まり、摩擦を受けにくくなります。

7. ニキビは早めに対処する

ニキビは、できるだけ早く対処しましょう。白ニキビが赤ニキビになるためには、毛穴でアクネ菌が増殖しなければなりません。その際に、脂質をエサにして増殖します。白ニキビの状態で、ニキビの内容物を取り除くことで、赤ニキビへの進行を防げるのです。

ただ、自分で白ニキビをつぶすと、多くの場合は赤ニキビに進行します。これは、不潔な手でニキビをつぶしたためです。白ニキビは、クリニックなどで面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)という処置を受けましょう。ニキビの内容物を安全に取り出してもらえます。

8. 正しい方法で洗顔する

正しい方法で洗顔することで、古い角質や余分な皮脂をしっかり取り除けます。ゴシゴシ洗いはシミの発生に繋がるため、正しい洗顔方法を身につけておきましょう。正しい洗顔の流れは次のとおりです。

(1)洗顔料を泡立てネットなどで泡立てる
(2)顔につける
(3)指2本や手のひらで円を描くように洗っていく
(4)ぬるま湯でしっかりすすぐ

このように、ゴシゴシと洗う必要もなく、熱い湯ですすぐ必要もありません。かえってシミのリスクを上げるため注意しましょう。

9. こまめに保湿する

肌の乾燥を感じたら、できるだけ早く保湿しましょう。保湿は、朝のメイク前と夜の入浴後の1日2回が基本ですが、冬など空気が乾燥している季節では、こまめな保湿が大切です。メイク直しの際には、部分的にメイクを落として、保湿した後にメイクを直しましょう。

保湿ケアでは、化粧水、美容液、乳液やクリームの順に塗っていくことが大切です。先に乳液やクリームを塗ると、化粧水や美容液を弾いてしまいます。化粧水で水分を補給し、美容液で栄養を補給した後に乳液やクリームでフタをしましょう。

10. 顔剃りには電気シェーバーを使う

女性でも産毛が生えるため、こまめにシェーバーで処理している方が多いのではないでしょうか。シェーバーは、肌への摩擦が大きいため、しっかりシェービングフォームやクリームを塗ってから使うことが大切です。

また、できれば電気シェーバーを使いましょう。刃が直接肌に触れないため、刺激を抑えられます。ただし、電気シェーバーでもヘッドを肌に当てることになるため、完全に摩擦を防ぐことはできません。

できるだけ押し付けないようにして使いましょう。また、処理後は必ず保湿ケアしてください。角質も一緒に削られていたり、肌がダメージを受けたりしている可能性があるため、保湿ケアで肌のバリア機能を高めることが大切です。

11. マッサージの際には円滑剤を使う

マッサージの際には、必ずマッサージクリームなどの円滑剤を使いましょう。円滑剤を使わないと、滑りが悪いため、マッサージの効果を引き出すことができません。また、肌を摩擦することでシミのリスクも高まります。

円滑剤は、できるだけシンプルな成分のものを選びましょう。マッサージは継続的に行うことで効果を実感しやすくなるため、継続的に使っても肌にダメージが及ばない円滑剤を使うことが重要です。

美容成分が配合されているものは、使いすぎると肌に悪影響が及ぶケースもあります。美容液の成分とバッティングする場合もあるため、十分に注意しましょう。

12. メイク汚れをしっかり落とす

メイク汚れは、毛穴に詰まってニキビや肌トラブルを引き起こします。炎症が起こればメラニン色素が分泌され、シミのリスクが上がります。メイク汚れをしっかり落とすために、メイクに合わせて適切なクレンジング剤を選びましょう。

ポイントメイクは濃いので、洗浄力が強いオイルクレンジングがおすすめです。それ以外のメイクは、ジェルタイプやクリームタイプ、ミルクタイプなどのクレンジング剤を使いましょう。薄いメイクであれば、ミルクタイプの刺激が弱いクレンジング剤で落とせます。

13. 余分な皮脂はあぶらとり紙で取り除く

余分な皮脂は、ニキビや湿疹などに繋がるため、こまめに取り除きましょう。赤ニキビへの進行、強い炎症が起きている湿疹などは、シミに繋がります。あぶらとり紙を使えば、余分な皮脂を簡単に取り除けます。外出先でも使いやすいので、大容量のあぶらとり紙を持ち歩きましょう。

ただし、べたついていないのにあぶらとり紙を使うと、必要な皮脂まで取り除いてしまい、肌のバリア機能が低下して肌トラブルのリスクが上がります。あぶらとり紙は、適度に使うようにしましょう。

1日に10枚も使うような場合は、まず皮脂の分泌を抑えるために、栄養バランスのとれた食事や十分かつ良質な睡眠を見直してください。

まとめ

20代でシミができたら、強いショックを受ける方が多いのではないでしょうか。シミは、日ごろの生活習慣やスキンケアによってリスクが決まります。

生活習慣を整えつつ、適切なスキンケアを意識してください。これ以上、シミを増やさないためにも、シミの原因を把握したうえで、適切に対処していきましょう。