監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

黒ずみや角栓により目立ってしまったいちご鼻。なめらかできれいな状態を作るためには、正しい洗顔が不可欠です。

いちご鼻の原因と治すための洗い方、洗顔回数まで、ツルスベ肌を作るための基礎知識を総集編でお届けします。

いちご鼻とは?

いちご鼻とは、毛穴に詰まった角栓が黒ずみ、いちごの種のように目立ってしまうトラブルのことをいいます。いちごの種のようなブツブツの正体は、酸化した角栓です。皮脂や角質が毛穴に詰まり、巨大化することにより、角栓が生まれます。できたばかりの角栓は白に近い色ですが、放置している間に酸化して、黒く変わってしまうのです。

さて、お気づきでしょうか。日々のお手入れによって酸化させる前に角栓を取り除くことができれば、いちご鼻にはなりません。誤った洗顔やケア不足により、角栓を取り除くことができないと、黒いポツポツが生まれます。

いちご鼻の原因

いちご鼻の原因をもう少し深堀りして、考えてみましょう。根本的な原因として、次のことが挙げられます。

・生まれつきの脂性肌もしくは混合肌で、皮脂の出やすいタイプであること
・脂肪や糖分の多い食事によって、皮脂量が増加したこと
・過剰なストレス、睡眠不足によるホルモンバランスの乱れ
・加齢によるターンオーバー周期の乱れ
・誤った洗顔やスキンケア習慣により、肌が乾燥していること
・洗顔、クレンジング不足による汚れの蓄積

「あるタイミングからいちご鼻が気になり出した」という人は、肌質以外の原因が考えられます。生活習慣やケア方法、肌質とあらゆる方面から原因を考え、総合的な対策を行わないことには、きれいな肌にはなりません。正しい洗顔を行うとともに、考えられる要因を排除し、いちご鼻改善を目指しましょう。

いちご鼻改善に大切なこと

いちご鼻を改善するためには、過剰なお手入れは禁物です。以下のようなお手入れに、心当たりはありませんか。

・剥がすタイプの毛穴パックを使用する
・ピンセットで引き抜くケアを行っている
・指や専用器具で角栓を押し出す

これらはすべて、角栓を悪化させる行為といえます。毛穴が大きく広がることで汚れが詰まりやすい状態にとなり、角栓を作ってしまうためです。毛穴トラブルの生じた肌は、バリア機能の低下やうるおい不足により、デリケートになっています。よかれと思って行ったお手入れで悪化させることがないように、過剰なお手入れを控えましょう。

ただし、メイクをしたまま就寝したり保湿ケアを怠ったりと、お手入れ不足も問題です。メイク汚れが蓄積すると、エイジングトラブルや肌荒れを招きます。保湿不足により弱った肌は、皮脂分泌を活発化することから、いちご鼻が悪化しやすい状態に傾くのです。

つまり、いちご鼻を治すためには、過剰なお手入れ・ケア不足のどちらも起こさず、正しいケアが求められます。正しいケアの第一歩として、洗顔方法の見直しを行いましょう。

いちご鼻を治す洗顔方法5ステップ

いちご鼻対策に適した洗顔方法は、教科書通りの泡洗顔です。摩擦刺激を避けながら、毛穴の汚れはきちんと落とし、健康な肌が育ちやすい環境を作りましょう。

1. 洗顔前の手洗い・予洗い

手に付いた汚れを先に洗い、タオルで水分を拭き取ります。その後、顔全体をぬるま湯で洗い、表面の汚れを落としてください。冷たい水で予洗いすると、毛穴が閉じてしまいます。本番の洗顔を行いやすくするためにも、体温と同じくらいのぬるま湯を使ってください。

2. 洗顔料を泡立てる

泡立てネットや泡立て器に適量の洗顔料を乗せ、たっぷりと泡立てます。泡立てる際のポイントは、何度か水を足しながら、濃密な泡を作ることです。指先から水を垂らす・泡立てるを繰り返し、手のひらに吸い付く程度のモチモチ泡を作りましょう。

3. 毛穴の気になる部分から洗う

作った泡を手のひらにまとめ、Tゾーンから洗います。強くこするわけではなく、泡のクッションを利用して、なでるように動かすことがポイントです。乾燥しやすい目元・口元は、時間差で洗います。力が入りにくい薬指を軽くあて、小刻みに動かしながら、洗ってください。

4. ぬるま湯ですすぐ

ぬるま湯を手ですくい、顔全体をすすぎます。すすぎの回数は、20回から30回が目安です。手のひらで触れたときにぬめりを感じない程度まで、しっかりとすすぎましょう。

5. 清潔なタオルで拭く

清潔なタオルで、水分を吸収させます。洗顔後のデリケートな肌を傷つけることのないよう、やわらかいタオルを使いましょう。「拭く」というよりは「水分を吸収する」といったイメージでタオルを顔に当てることで、ダメージを軽減できます。

いちご鼻の洗顔の注意点3個

正しい洗顔方法の反対に、できる限り避けたいNGケアも存在します。よくある間違い3個を取り上げて、洗顔時の注意点を紹介しましょう。

1. 顔の上では泡立てない

泡立て不足のまま顔に乗せると、摩擦刺激が大きくなります。上で紹介したように、手の平であらかじめ泡立て、洗顔しましょう。刺激が蓄積することによりメラニンの生成が促進され、毛穴内部の壁に色素沈着を起こしてしまうと、黒ずみが悪化します。

いちご鼻に悩む女性の毛穴は大きく開いている可能性が高く、色素沈着を起こしやすい状態です。泡立てが苦手な人はポンプ式の洗顔料を使用し、肌の負担を軽減しましょう。

2. スクラブ洗顔料は使用しない

思春期ニキビ用の商品でよく見られるスクラブ入りの洗顔料は、大人の女性のいちご鼻には不向きです。顔の上で泡立てたときと同じように、摩擦刺激を蓄積させ、いちご鼻を悪化させることがあります。

大人の女性に適した洗顔料の選び方は、後ほどくわしく紹介します。年代や肌の状態に合わせて、適したものを活用しましょう。

3. 酵素洗顔やピーリングは適度に留める

酵素洗顔やピーリングは、集中ケアに活用します。普段の洗顔では落としきれない角栓にアプローチし、取り去るために有効ですが、負担が大きなお手入れです。商品指定の頻度を上限とし、適度な回数に留めてください。

いちご鼻の洗顔回数は?朝夜すべき?

いちご鼻の洗顔回数は、朝・夜2回をおすすめします。

朝の洗顔は、寝ている間に分泌された皮脂や汗、顔に付着した埃を取り除き、きれいな状態に戻すことが目的です。

ぬるま湯ですすぐだけでは、皮脂や汚れを落としきれず、毛穴に残ってしまいます。この上にメイクを重ねて、1日過ごすことを繰り返せば、黒ずみが悪化して然るべきです。原則的には、1日2回・朝と夜の洗顔を行いましょう。

いちご鼻の洗顔後ケア3個

いちご鼻に悩む女性は、化粧水をつけただけで「しっかり保湿できている」と感じ、乳液やクリームを省きがちです。実はこれは、間違ったお手入れに該当します。化粧水をつけた後にうるおった印象を持っても、見せかけだけです。乾燥を感じた肌が「もっと油分を出さないと」と考えて、毛穴トラブルを悪化させることになりかねません。

いちご鼻の正しいケアは、保湿重視のお手入れです。具体的には、以下3つのポイントを守り、洗顔後にケアしましょう。

1. 保湿成分配合の化粧水でうるおいを補う

洗顔後になるべく早く、化粧水を使用します。使用する化粧水は、保湿力に優れたものがおすすめです。

代表的な保湿成分には、バリア機能の中核を担うセラミド・弾力ある肌を維持するコラーゲン・保水力の高いヒアルロン酸などがあります。期待される働きから自分に合う化粧水を選択し、一定期間続けることで、相性をチェックしましょう。

化粧水を付ける際の注意点は、次のことです。

・手のひらに吸い付く感覚を持つくらいまで、しっかりとなじませる
・指定量を守り、必要以上の化粧水を使わない
・叩き込むように付けることは避け、手のひらで包み込むように入れ込む

いちご鼻に悩む女性は「保湿化粧水はべたつく」といったイメージを持つ人も多いのですが、指定量をきちんと入れ込むことにより、ストレスを軽減できます。また、保湿化粧水の中でも軽い質感の商品を選択し、ベタつきを軽減することも一手です。

毛穴を引き締める収れん化粧水は、保湿アイテムとはいえません。洗顔後のケアには保湿重視の商品を使い、乳液やクリームまで終わったタイミングで活用する方法をおすすめします。

2. 年代に合わせた美容液を活用する

積極的なトラブル対策を行うためには、美容液を活用します。30代であれば、水分量と皮脂量のバランスを整える保湿美容液、バリア機能正常化を目指すセラミド美容液などが選択肢です。40代であれば、ホルモンバランスの乱れや年齢肌に対応できるエイジングケア美容液がよいでしょう。

いちご鼻=毛穴ケア商品とは考えず、根本的な肌質改善アイテムを活用することにより、繰り返すトラブルに対処できます。今の自分に必要な働きを見極め、よい変化が期待される美容液でお手入れしましょう。

3. 乳液もしくはクリームで蓋をする

化粧水・美容液の働きを長続きさせるため、乳液やクリームを上から塗ります。みずみずしい質感の商品であればベタつきを感じにくく、皮脂の過剰分泌が気になる人にもおすすめです。

化粧水と同じように、手のひらで温めてから顔全体を包み込むように密着させることでも、ベタつきストレスを軽減できます。塗り過ぎはいちご鼻を悪化させるリスクがあるため、適量を使ってください。

いちご鼻におすすめの市販の洗顔料

いちご鼻を治すためには、毛穴内部の汚れも吸着し、落としてくれる洗顔料が適しています。次の成分が含まれた商品は、毛穴の黒ずみ・ざらつきが気になる人におすすめです。

ガスール:
角栓・毛穴対策石鹸や洗顔料でよく見かけるクレイです。しっかりとした洗浄力を持ち、さっぱりとした洗い上がりに特徴があります。

ホワイトクレイ(カオリン):
ガスールよりマイルドで、やさしい質感のクレイです。ベビーパウダー代わりに活用されることもあるほど肌へのやさしさに対する信頼度が高く、インナードライに悩む人にもおすすめできます。

海泥(マリンシルト):
海底の泥を原料としたクレイです。粒子が非常に細かく、毛穴に詰まった汚れを落とすことで、ターンオーバー周期の安定も助けてくれます。ミネラル豊富なクレイにあたるため、血行不良による肌のくすみやごわつきに悩む人にはおすすめです。

グリチルリチン酸ジカリウム:
いちご鼻だけでなく繰り返すニキビが気になるときには、薬用石鹸・洗顔料がおすすめです。グリチルリチン酸ジカリウムは、ニキビや肌荒れ対策商品でよく見かける抗炎症成分。漢方の原料としても使われる「甘草」の根から抽出される成分を加工して作られます。薬用石鹸・洗顔料を使用すると乾燥しやすくなる傾向もあるため、過剰な洗顔は御法度です。朝・夜2回の洗顔もスピーディーに行い、乾燥を防ぎましょう。

まとめ

いちご鼻に適した洗顔方法と洗顔料の選び方、アフターケアを紹介しました。慣れないうちは面倒に感じることが多くても、毎日の習慣として継続すれば、大きなストレスにはなりません。

いちご鼻を改善するだけでも顔全体が明るくなり、5歳や10歳若返ったように見える人も多いものです。ターンオーバー周期に合わせ、まずは30日の正しい洗顔・保湿ケアを試してみましょう。