監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

女性の肌悩みランキングで、どの年代でも常に上位にあるのが「毛穴の開き」です。ポツポツと毛穴が開いてメイクのノリが悪くなったり、ファンデーションが毛穴に入り込んで目立ってしまったり、小鼻が黒ずみになったりと、毛穴についての悩みは尽きません。しかし、それらの悩みは、実はほんの少しの努力で改善することができます。

では、どうしたら赤ちゃんのような、つるんとした毛穴レスのお肌に近づけるのでしょうか。たくさんのスキンケア用品や、面倒なステップは要りません。だれでも簡単にできる方法をご紹介します。

開いた毛穴の状態とは?

毛穴とは、毛根を包む組織のことで、医学的には「毛包」と呼ばれています。そこから毛が生えており、1つの毛穴には必ず1つの皮脂腺が奥のほうにくっついています。

人間の体には500万個の毛穴があり、顔だけでも20万個の毛穴があると言われています。さらに、顔は体に比べて毛穴の皮脂腺が大きく発達していますので、顔の毛穴は開きやすくなっています。

毛穴は皮膚を保護したり、体温調整をしたりする役割がありますので、なくてはならないものです。しかし、その役割を果たす中で、何かしらのトラブルを起こすと毛穴は開いたままの状態になり、戻らなくなってしまいます。

毛穴はもともと丸い形のくぼみですが、それが大きくなったり、形が縦長になったり、汚れが詰まったりすると毛穴が開いた状態になります。どんなトラブルによって毛穴は開いたままになるのかを見ていきましょう。

毛穴が開いて塞がらない原因4個

1. 皮脂の過剰分泌

毛穴に皮脂腺がくっついているため、分泌された皮脂は毛穴から肌表面に出てきます。汗と混ざって、天然のクリームと言われている皮脂膜になります。この天然のクリームは、紫外線や空気中のほこり、摩擦などの外的刺激から皮膚を守ってくれています。

通常、毛穴は皮脂分泌が起こった時に開き、必要のない時には閉じるようになっています。ですが、皮脂の分泌量が多いと、毛穴はなかなか閉じることができず、開いたままの状態が続きます。これが開き毛穴になってしまいます。

皮脂の過剰分泌は、強い紫外線を浴びたり、メイク落としや洗顔の際に顔をゴシゴシしたり、皮膚に過剰な刺激を与えることで起こります。強い刺激を受けると、肌はもっともっと皮脂を分泌して皮膚を守ろうとするので、毛穴は開きっぱなしで塞がりません。

2. 角栓

皮脂が分泌されると毛穴から肌表面に出てきますが、その際に毛穴出口付近に古い角質やほこり、メイク汚れなどがたまっていると、それらと混ざり毛穴を詰まらせます。

柔らかいうちはメイク落としの際に一緒に落ちやすいですが、きれいに落とせなかったり、放っておいたりすると、どんどん大きく固くなっていき、角栓になります。

角栓が大きくなると、毛穴を押し広げてしまい、毛穴も大きくなります。さらに時間が立つと、皮脂が酸化して黒ずみになってしまいます。これが特に小鼻の周りにできやすい黒ずみ毛穴です。角栓によって、毛穴はどんどん開いて大きくなり塞がりません。

3. 乾燥

「赤ちゃんの肌はキメ細かい」や「キメが整っているお肌はきれい」と聞いたことはありませんか。肌のキメとは、肌表面にある凹凸のことで、それが均一に規則的な三角形をしているのがキメの整ったお肌になります。

凹凸が細かければ細かいほど、お肌の表面はつるんとして美しく見えます。キメの細かいお肌は、光をバランスよく反射させてくれるので、毛穴を目立ちにくくしてくれます。

しかし、乾燥することでお肌の水分が足りず、キメのぷっくりしていた部分が平ぺったくなり、凹凸がなくなってしまいます。フラットになってしまったお肌は毛穴が目立つようになります。さらに、乾燥を無くそうとお肌は皮脂分泌を促しますので、過剰な皮脂が作られ毛穴は塞がらないままどんどん目立っていきます。

4. 加齢によるたるみ

皮膚は20代前半から徐々に老化が始まります。年齢を重ねると、皮膚の老化が加速します。お肌の弾力を支えていたコラーゲンなどの成分が劣化し減少することにより、お肌のハリが少しずつなくなっていきます。さらに、重力に引っ張られることで皮膚が毛穴を支えられなくなり、お肌は下にたるんでいきます。

もともと丸い形だった毛穴が、下に引っ張られることで縦長のなみだ型になってしまい、頬などに目立ってしまいます。これがたるみ毛穴です。

ひどくなると開いた毛穴がつながって帯状になり、しわのようにも見えてしまいます。長細くなった毛穴が元の丸い形に戻ることは難しく、自然と塞がることはありません。

開いた毛穴を閉じる方法6個[スキンケア]

1. メイクはその日のうちに落とす

一日過ごしたお肌は、メイクの脂汚れ以外に、排気ガスやほこりなどいろんな汚れが付きます。自分のお肌からも皮脂が分泌されていますので、それらが混ざり合ってお肌に付着しています。それらの汚れがお肌に残ったまま寝てしまうと、どうなるのでしょうか。

本来、肌細胞は一定の周期で生まれ変わり、新しく再生されます。メイク汚れなどが蓄積されていると、細胞の生まれ変わりを妨げ、古い角質がお肌に残ったままになりさらに毛穴を広げる原因になってしまいます。

皮脂やメイクの脂などの油性の汚れはクレンジングでしか落とすことができません。すでにできている角栓も柔らかくしてくれる効果があります。

角栓が気になる場合は、お風呂にしばらく使った後やホットタオルで顔を温めてからクレンジングをすると効果が増します。寝る前の歯磨きと同じように、その日のメイクはその日のうちにクレンジングでやさしく落としましょう。 

2. たっぷりふわふわ泡洗顔

クレンジングと同じく”落とす”役割を持つのが洗顔です。洗顔は主に、ほこりや古い角質などの水性の汚れを落としてくれます。クレンジングで取り切れなかった皮脂汚れも取ってくれます。

きめ細かなふわふわで、両手いっぱいの泡を作ることが大切です。少なくても片手にテニスボール1個分くらいの量がいいでしょう。そして、Tゾーンや小鼻の皮脂が出やすいところから泡を置いていきます。

ここで最も大事なポイントは洗う時です。できるだけ手のひらや指のはらがお肌に当たらないように、泡をクッションにしながらやさしく泡だけがお肌に触れるように洗いましょう。

小鼻の黒ずみを落とそうと指でこするのは逆効果です。少しの摩擦でもお肌に負担をかけます。たっぷりの泡で小鼻を包み、泡だけがお肌に触れるようにしましょう。

この時泡の量が少ないと、どうしても手のひらでお肌をこすってしまうことになるので、泡立てネットなどを使いたっぷりの泡を作りましょう。きめ細かなふわふわ泡が、毛穴の奥やお肌のキメの溝まで入り込んで、汚れを落としてくれます。

3. タオルを優しく当てて使う

洗顔をしたら、タオルでどのように拭いていますか。メイクや汚れがスッキリ落ちたすっぴんのお肌は、絹ごし豆腐のように繊細でもろいものだと思ってください。

タオルを顔に擦るようにゴシゴシしたりすると、お肌に負担をかけ摩擦でさらに毛穴詰まりの原因になります。タオルを顔にやさしく押しあて、押さえるようにして水分をタオルに吸わせます。

このとき、タオルをホットタオルにして水分を吸い取ったら、そのまま1分間パックをしましょう。蒸気で毛穴を緩め、この後の化粧水の吸収を良くしてくれます。化粧水の冷たさが温まったお肌を一気に冷やしてくれるので、毛穴がキュッと閉まります。

4. ビタミンC入り化粧水パックを使う

化粧水は、お肌に水分や保湿成分を与え、キメを整えてくれる効果があります。キメが整うことで毛穴も目立ちにくくなります。

毛穴の開きを改善させるために、特に使っていただきたいのはビタミンC誘導体配合の化粧水です。ビタミンCは皮脂をコントロールする力や抗酸化作用がありますので、毛穴ケアにはピッタリです。

洗顔後、時間を置かずにすぐに化粧水をつけましょう。パック用シートやコットンに化粧水を浸して、毛穴が気になるところにパックをすると効果がアップします。お肌のキメが整って毛穴が引き締まるだけでなく、透明感や美白効果も期待できます。

5. 正しいケアで角栓除去

お肌にたまった古い角質や小鼻の黒ずみを除去するためにピーリングや毛穴パックなどいろんなケア方法があります。どんなケアをしたらいいのでしょうか。

はがすタイプのパックで小鼻の黒ずみが一気に取れた時は気持ちいいですよね。しかし、これは無理やり毛穴に詰まった角栓をはがしているので、毛穴だけでなく周りのお肌にも負担をかけてしまいます。

角栓が抜けた後の毛穴はぽっかりと開いてしまい、自ら閉じることはありません。そしてその毛穴にもっと大きな角栓を作ってしまいます。

おすすめは、角栓を柔らかく溶かしてくれるものです。ペーストタイプのパックやスクラブ入りのクリームパックなどお肌への負担が少ないものを選びましょう。使用目安は週2~3回です。

角栓はいきなりできるものではありません。一気に取ってしまうとまた繰り返してしまう悪循環になります。時間をかけて少しずつ無くしていきましょう。使用後はお肌が乾燥しやすくなりますので、いつもより丁寧な保湿ケアを心がけましょう。

6. 乳液で乾燥を防ぐ

油分は大敵!と乳液などの油分ケアを省いていませんか?普段、おかずなどが残ったらラップをしますよね。そうすることで、食材の水分の蒸発を防ぎ、食べ物が傷みにくくなります。

お肌も同じでたっぷりと化粧水で水分補給をしたあとは、すぐに乳液でラップをしてあげましょう。お肌の乾燥を防ぎ、ふっくらとした柔らかいお肌に仕上げてくれます。

どうしても、油分が苦手な方は、Tゾーンや小鼻の周り、口の周りは少なめに塗りましょう。お肌の乾燥を防ぐことで、キメの整った毛穴の目立たない美しいお肌を手に入れることができます。

開いた毛穴を閉じる方法4個[生活習慣]

1. 食事でこの2つを最低限意識する

ダイエットや美肌の話題で「バランスの良い食事をしましょう」とよく言われます。もちろんバランスの良い食事ができれば最高ですが、なかなか毎食いろんな食材を摂るのは難しいですよね。

そこで毛穴ケアについては、まず2つのことを心がけましょう。

1つ目は、脂っこいものを控えることです。毛穴の開きの原因にもなる皮脂は、脂っこいものをたくさん取ることで分泌されやすくなります。揚げ物やファーストフード、チョコレートなどの甘いものを控えるだけで皮脂の分泌を抑え、毛穴の開きは改善されます。

2つ目に、ビタミン類を取ることです。特にビタミンBやCは過剰な皮脂の分泌を減らす働きがありますので、体の中から毛穴の開きを改善してくれます。ビタミンたっぷりのフルーツや野菜を積極的に摂りましょう。

2. ストレスを溜めこまない

ストレスと毛穴の開き、一見何も関係がなさそうですが、実は深くつながっています。ストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌を活性化させてしまうのです。

過剰な皮脂分泌で角栓になり毛穴が目立ちます。さらに、ストレスを感じると交感神経が優位になり血流が滞り、肌に栄養が行き渡りにくくなることで、コラーゲンが減少し、たるみ毛穴につながります。加齢によるたるみだけでなく、ストレスによってもたるみが引き起こされるのです。

誰でもストレスを感じるものですが、溜め込まずに少しでも解消できるようにストレスも毛穴の開きにもさよならしましょう。

3. 熟睡できる環境を整える

お肌の細胞は、一定の周期で生まれ変わり新しく再生されます。古い角質は垢となって剥がれ落ちます。これをお肌のターンオーバーと言います。この機能が正常に行われないと古い角質が肌表面に溜まり、皮脂と混ざって毛穴の詰まりが起こります。

ターンオーバーが正常に機能するためには成長ホルモンの働きは欠かせません。成長ホルモンは、寝ている間に多く分泌され新陳代謝をコントロールしたりターンオーバーを促したりしてくれます。睡眠時間が短いと、ホルモンバランスが乱れ、過剰な皮脂分泌やターンオーバーがうまくいかずに毛穴が開いてしまうのです。

逆に考えると、寝るだけでお肌の再生が行われ毛穴の引き締まったお肌を手に入れることができます。成長ホルモンが最も分泌されるのは入眠から3時間程度です。手間もお金もかからずに美肌になれるのです。入眠からの3時間に熟睡できる環境を整えてみましょう。

4. 軽い運動をする

運動は、健康維持のためにとても有効とされています。毛穴の開きとも大きな関係があります。運動をすることで、新陳代謝を高めることができ、お肌のターンオーバーが促進され毛穴の詰まりを改善することができます。

ジョギングなどの20分程度の軽い運動を続けるとストレスの解消や睡眠の質の向上にもつながります。

しかし、なかなか時間が取れない場合もあるかもしれません。駅まで歩いて行ったり、階段を使用したりと普段の生活の中でできることから始めてみましょう。

まとめ

毛穴の開きはさまざまな要因がありますが、正しいケアをすることで改善することができます。お肌はとても敏感なので、毎日のスキンケアや生活習慣をもう一度見直してみましょう。毛穴の開きを解消して、つるんとしたキメの細かいお肌を手に入れましょう。