監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

ふと気づくとポツポツと開いている毛穴。鼻や頬など目立つ部分に多くできるので、悩む方はたくさんいらっしゃいます。開いた毛穴について調べると「一度開いた毛穴は閉じない」という話が出てくるかもしれません。これはよく聞く話ですが、諦めることはありません。

実は毛穴を目立たせなくするために、開いた毛穴に対して普段のスキンケアでできることはあります。

今回は「開いた毛穴は閉じない」と言われている理由と合わせて、毛穴が開く原因と対策方法を紹介します。すぐにできる方法をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

毛穴が開きっぱなしの状態とは?

毛穴は皮脂を分泌するときや体の熱を放出するときに開き、そうでないときは元の大きさに戻るという働きがあります。しかしなんらかの原因で毛穴を閉じる作用がうまく働かず、開いたままになると考えられます。

毛穴が開きっぱなしになると、鏡で見たときに毛穴周辺の凹凸が目立ちます。鏡を見るたびに気になって、触ってしまう方もいるでしょう。

ぽっかりと穴が空いている状態になっているため、ファンデーションをきれいに塗っても毛穴に落ちてしまうことも。毛穴を埋める化粧下地などを使わなければならず、メイクの手間が増えます。

開きっぱなしの毛穴は主に鼻やおでこのTゾーンによく見られます。30代以降になると、頬の毛穴が目立ってきた、という方もいらっしゃるかもしれません。

開き毛穴というのは1種類ではなく、原因によっていくつかの種類に分けられます。まずは毛穴が開きっぱなしになる原因を見ていきましょう。

毛穴が開きっぱなしになる原因5個

毛穴が開きっぱなしになる原因は5つ考えられます。

(1)角栓
(2)たるみ
(3)キメの乱れ
(4)過剰な皮脂分泌
(5)紫外線によるダメージ

1. 角栓

毛穴に汚れが詰まって固くなった角栓が、毛穴を押し広げているパターンです。角栓は古くなった角質と皮脂が絡み合ってできたものです。皮脂の層の周りに角質の層、そしてまた皮脂の層と年輪のように積み重なって大きく成長します。

角栓が大きくなり過ぎる前に適切にケアをしなければ、毛穴が本来の大きさに戻らず開きっぱなしになります。

2. たるみ

縦に長い楕円形に毛穴が開いている場合、肌のたるみが原因と考えられます。肌のうるおいやハリを保つ成分が減少すると、重力に負けて肌は下へと引っ張られます。当然毛穴も同じようにたるむため、毛穴が楕円形に広がるのです。

たるみによる毛穴の開きは、頬が特に目立ちます。年齢を重ねることで、頬の毛穴が目立ってきたという方が多い理由は加齢によるたるみだと考えられます。

3. キメの乱れ

実は毛穴が開いているわけではなく、キメが乱れたことで見えやすくなっていることも考えられます。

キメとは肌に細かく刻まれている「皮溝(ひこう)」と溝に囲まれた「皮丘(ひきゅう)」によって構成されています。毛穴は「皮溝」に存在しており、キメが整っているときは「皮丘」の膨らみによって光が乱反射され、自然なぼかし効果が働くことによって見えにくくなっています。

しかしキメが乱れると「皮溝」と「皮丘」の高低差が少なくなり、この効果が損なわれます。健康的な肌の場合、整ったキメによって正面から見えにくくなっているのです。

4. 過剰な皮脂分泌

皮脂は毛穴の奥から分泌されています。そのため皮脂が分泌されていると、毛穴の外に出すために毛穴が開きます。分泌量が多いと常に開いていなければいけないので毛穴が開きっぱなしになります。

また、皮脂が過剰な状態だと毛穴周りの皮膚にダメージを与えることがあります。皮脂は汗などの水分とほどよく混ざることで、皮脂膜を作るのですが、多すぎると酸化して肌に負担がかかります。

毛穴周りの肌は繊細ですから、細胞が変化しやすいのです。皮脂によって負担がかかり、すり鉢状に広がることで、開き毛穴になります。

5. 紫外線によるダメージ

紫外線対策が不足すると、先に述べたたるみや過剰な皮脂分泌の原因になります。肌の老化が進む原因の8割は紫外線が原因と考えられています。紫外線によって肌がダメージを受けると、ハリが失われ乾燥します。

乾燥すると皮脂の分泌量が多くなったり、角質層が厚くなったりします。肌そのもののコンディションが崩れてしまい、毛穴の形が変わることもあります。

一度開いた毛穴は閉じない?

「一度開いた毛穴が閉じない」ということは十分に考えられます。毛穴は肌表面の角質層だけでなく、真皮も関わっているためです。真皮まで広がってしまった毛穴は、個人でできるケアはもちろん美容医療を用いても元の状態に戻すことは困難でしょう。

しかし、角質層のコンデションが崩れているだけの開き毛穴でしたらスキンケアでも目立たなくすることは可能です。しっかりとうるおいを与えて、健やかな肌細胞が生まれてくるための土台を整えます。

肌のキメが整い、ハリがあると、毛穴は目立ちにくくなります。健康的な肌の状態を維持できるように、普段のスキンケアから丁寧に行いましょう。

もちろん、目立たなくする可能性があるといっても、開かないように予防するスキンケアも必要です。先ほど解説した原因を取り除くように、保湿・紫外線予防はしっかり行いましょう。

開いた毛穴の改善対策8個

毛穴の開きの改善対策を8個紹介します。自分の毛穴の原因に合わせて、できる方法から取り入れてみましょう。

1. クレンジングで毛穴汚れを優しく除去

メイクをした日は必ずクレンジングをして、肌の状態をリセットします。メイク汚れはほとんど油性ですから、酸化すると肌に負担がかかり、毛穴トラブルの元です。

毛穴に汚れが詰まりやすい方は油脂クレンジングがおすすめです。植物由来のオイルを基本に作られている油脂クレンジングは、古い皮脂とよくなじみます。

毛穴づまりの原因になる皮脂を優しく取り除くことができるため、角栓による開き毛穴に悩む方に特におすすめです。

クレンジングをするときのポイント

毛穴の汚れを取り除こうと強く擦ってしまう方がいますが、これは逆効果です。肌に大きな負担がかかり、毛穴周りのコンディションが崩れやすくなります。

クレンジングをするときはたっぷりめに肌に塗って摩擦を出来るだけ少なくしましょう。

2. 洗顔は丁寧に

洗顔は汚れを洗い流すだけでなく、余分な皮脂も適度に落とせます。また、不要な角質も自然に取り除くので、角質を予防するために欠かせません。

朝と夕方の1日2回を目安に顔を洗うようにしましょう。常にフレッシュな肌の状態を保つことで、肌本来の働きをサポートします。乾燥しやすい方は洗顔料を使うのは夜のみにしてもいいです。

洗顔をするときのポイント

洗顔は基本的にたっぷりの泡で行います。細かい泡と泡の間に汚れを吸着するからです。

洗顔料をしっかり泡立てたら、肌の上で泡を転がすように動かしましょう。このとき手や指先は肌に触れないようにするのが理想です。泡をクッションにして洗い上げることで、肌への負担が少なく済みます。

3. 化粧水でたっぷりうるおい補給

肌のうるおいは乾燥予防、ハリの維持のために必要です。一日中乾燥を感じることなく過ごせるように、しっとり感が長く続くタイプの化粧水を使うといいでしょう。

おすすめの成分はセラミドやヒアルロン酸などの肌なじみのいいもの、またはライスパワーNo.11のように水分を保持する力に長けているものです。

化粧水を塗るときのポイント

化粧水は乾燥を感じたときにすぐに塗るのがおすすめです。基本的には使う回数は制限されていません。メイクをしている日中は難しいかもしれませんが、ミスト化粧水などを使って上手に水分補給をしましょう。

洗顔後は数回に分けて重ね付けをするといいでしょう。肌がうるおいを一度に吸収できる量は決まっていますが、重ね付けすることによってギリギリまでうるおいを補給できます。一度塗ったら1分ほど置いて、もう一度塗ることを繰り返します。指に吸い付く状態になるのが理想です。

4. 乳液やクリームで保湿

皮脂の分泌が多い方は乳液やクリームを避けているかもしれません。しかし化粧水や美容液だけでは、肌にうるおいを定着させる力が足りていない可能性があります。

薄付きで構いませんから、保湿の仕上げには乳液やクリームのようにとろみのある保湿アイテムを使うようにしましょう。

乳液やクリームを使うときのポイント

上手に使うポイントは、肌のパーツごとに塗る量を変えることです。皮脂が多く分泌されるTゾーンは薄めに、乾燥しやすいUゾーンやたるみが出やすい頬は、少ししっかり目に塗るというイメージです。

塗り分ける方法は簡単です。最初にしっかり塗りたいところに乳液やクリームを点置きして広げます。最後に指先に余ったものを、薄付きにしたいパーツに塗っていきましょう。

ベタつきを感じる場合は、塗っている量が多すぎる可能性があります。自分の肌にあった量を調整してみましょう。

5. 角栓が気になるなら酵素洗顔

酵素洗顔は油分とタンパク質を分解して洗い流す洗顔です。角栓を作り出す2つの汚れのどちらにもアプローチするアイテムなので、角栓による毛穴の開きが気になる方はぜひ使ってみましょう。

使用頻度はアイテムによって異なり、毎日使えるものから週に1回の使用が推奨されているものもあります。自分の肌の状態を観察しながら、適度に行いましょう。

酵素洗顔をするときのポイント

酵素洗顔は、酵素の働きを維持するためにパウダー状で販売されているものが多いです。一つ一つ小分けになっているので、使う前に取り出して十分に泡立てましょう。

パウダーが残ったまま顔を洗うと、肌を傷つけてしまう恐れがあります。ネットを使うなどして、しっかり泡立てましょう。

6. 紫外線対策

紫外線対策は一年中欠かさず行いたいスキンケアです。春や夏以外にも紫外線は一年中降り注いでおり、出来るだけ肌に浴びせたくありません。

外に出るときは必ず紫外線対策をしましょう。普段のお出かけであればSPF20以上・PA+++以上のアイテムがおすすめです。顔だけでなく腕やデコルテなどのボディ部分も要注意です。

短時間のお出かけでメイクが面倒だと言うときは、日傘や帽子が有効です。手軽に使うことができるので、紫外線カット効果のあるアイテムを1つは持っておくといいでしょう。

紫外線対策を徹底するときのポイント

紫外線カット効果があるメイクアイテムはたくさんあります。日焼け止めに加えて化粧下地やファンデーション、フェイスパウダーにもSPFやPA効果があるものが増えました。

これらのアイテムは重ね付けすることで、より紫外線カット効果が高まります。できれば複数使って、万全の状態にしましょう。

7. たるみには表情筋のトレーニング

スキンケア以外にも開き毛穴にできることがあります。特にたるみの場合は、肌が下がってしまうのを防ぐために顔の筋肉を使うようにしましょう。

顔の表情を作る表情筋も、体の他の筋肉と同じように使わなければ衰えていきます。肌を支える力が弱くなるため、たるみにつながります。日常的に顔の筋肉を使うストレッチを取り入れて、トレーニングをしましょう。

オススメの表情筋トレーニング

「あ・え・い・う・え・お・あ・お」と大きな口を開けてゆっくり発音すると口周りの筋肉を動かせます。ポイントは1文字に2秒ほどかけて口を動かすことです。

8. 肌の土台を整える生活習慣

肌のコンディションを整えるためには、やはりスキンケアだけでなく生活習慣の見直しも重要です。特に肌を作る食事と睡眠は、充実できるように心がけましょう

食事は脂質や糖質を適切な量に抑え、バランス良く摂取します。1日単位ではなく3日から一週間単位でバランスをとるようにすると、食生活が整えやすくなるでしょう。

睡眠は肌のダメージを修復し、新しく生まれてくる肌を健やかに保つためにも大切な習慣です。1日6時間を目安に質の良い睡眠を取るようにしましょう。

生活習慣を整えるときのポイント

生活習慣はすぐに肌への影響が出るわけではないので、なかなか続かないかもしれません。しかし健やかな肌の土台ができていないと、どんなにいいスキンケアをしても効果が減ってしまいます。

一気に全てを変える必要はありません。野菜やごまなど一つだけ食べる種類を多くすることや、睡眠の質を高めるために枕を変えてみるという小さなことから取り組んでみましょう。

まとめ

開いた毛穴の改善対策を紹介しました。目立たないようにする方法はありますが、やはり毛穴が開かないように日頃からケアをしっかりすることが大切です。

今回ご紹介した方法は、毛穴を開かないようにするためにも適したケアになっています。いつまでも毛穴が目立たないなめらか肌を保てるように、できることからで構いませんから取り入れてみましょう。