監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

鼻の周りがポツポツ、ザラザラしている時に使いたくなるケア商品と言えば、毛穴パック。しかし、「毛穴パックはよくない」「やらない方がよい」などの声もあって、「本当に使っても問題ないか」と感じる人もいるでしょう。

この記事では、毛穴パックを使う前に知っておきたい基礎知識と毛穴の悩みを解消するためのケア方法を分かりやすく解説します。

毛穴パックがよくないは嘘?

「毛穴パックがよくない」は、嘘とも本当とも言えません。毛穴パックには相性のよい毛穴の悩み・相性のよくない毛穴の悩みがあります。毛穴パックと相性のよい毛穴の悩みに対して正しくお手入れを行えば、気になる黒ずみや角栓を解消することが可能です。

毛穴パックが「よくない」と主張する人の多くは、「毛穴パックを使用すると、毛穴が余計に広がる」と考えます。これは多くの場合、巨大な角栓が取り除かれた後に空いた穴を見たことで広がったように見えているだけのことが多いです。

実際には毛穴の大きさは、角栓を取り除く前と変わりません。むしろ、毛穴パックを使用すると角栓によって広げられていた毛穴が縮まり、本来の大きさに戻るケースも多くあります。

ただし、毛穴パックのやり方を誤ったりアフターケアが不十分だったりすると、黒ずみや角栓を悪化させがちです。毛穴パックが「よくない」と感じる人はお手入れの手順やアフターケア方法を、今一度見直しましょう。

毛穴悩みの種類

毛穴の悩みとひと口にいっても、さまざまな種類があります。毛穴パックを使用する前に以下のうち、自分自身の毛穴の悩みがいずれにあたるかを特定しましょう。

◯詰まり毛穴
過剰な皮脂・古い角質・メイク汚れなどが混ざり合って毛穴の中で、角栓ができている状態です。毛穴に詰まった角栓を放置すると表面が酸化して、黒く見えることもあります。

◯開き毛穴
皮脂腺が発達することで皮脂の出口にあたる毛穴が丸く開き、ひどく目立つ状態です。開き毛穴はもともと脂性肌の人や男性に多く見られる悩み。毛穴に詰まった角栓を取り除いても毛穴の開きを解消できず、開きっぱなしの状態が続くケースも多くあります。

◯たるみ毛穴
肌の中のコラーゲンやエラスチンが減少し、弾力が失われることで、毛穴が開いた状態です。たるみ毛穴は毛穴が縦に大きく広がって、涙やしずくのような形に見えることが特徴。急激に痩せたり表情筋が低下したりしたことが原因で、たるみ毛穴ができることも多くあります。

◯メラニン毛穴
メラニン毛穴は、別名「毛穴ジミ」とも呼ばれる毛穴のシミです。紫外線や摩擦刺激が蓄積したことで毛穴の縁に過剰なメラニンが生成されて、リング状の黒ずみができてしまいます。

毛穴パックが効く毛穴の悩み

毛穴パックは角栓など毛穴に詰まったものをつまみ取り、中をきれいにするために使用するケア商品です。そのため、毛穴パックは詰まり毛穴など「何かが詰まって起こった毛穴の悩み」に対する対策として活用します。

開き毛穴・たるみ毛穴・メラニン毛穴は中に何も詰まっていなくても、起こる毛穴の悩みです。中に何も詰まっていない毛穴の悩みを解消するためには原因をふまえた上で、適切な対策を取らなければなりません。

たとえば、開き毛穴を解消するためには角栓などをつまみ取った後、過剰な皮脂を抑えるための対策が必要です。

たるみ毛穴を解消するためにはエイジングケアを行い、たるみを解消する対策を取りましょう。表情筋の低下によるたるみ毛穴を解消するためにはエクササイズに取り組み、垂れ下がった肌を持ち上げる対策が必要です。

メラニン毛穴を解消するためには美白ケアを行い、生成されてしまったメラニンを排出する対策を取りましょう。

毛穴パックの正しいやり方

毛穴パックは、クレンジング・洗顔して、汚れを落とした後に使用します。洗顔した後は化粧水・乳液やクリームなどをつけず、何もしてない状態で、毛穴パックを使用しましょう。

【1】毛穴パックを取り出し、準備する
毛穴パックを直接水で濡らしてしまうと、汚れをつまみ取る効果が弱まります。乾いた手で1回分の毛穴パックを取り出してから、鼻を水で濡らしましょう。

【2】毛穴パックを貼り、乾くまで待つ
濡れた手をタオルなどで拭いてから、1回分の毛穴パックを取り出します。そして、毛穴パックの表面にある透明なフィルムを剥がしてください。その後、毛穴パックの両サイドを指でつかんで切れ込みを開き、鼻の凹凸にぴったりと沿うように貼りましょう。

【3】毛穴パックを乾燥させる
夏は10〜15分・他の季節は5〜10分を目安に待ち、毛穴パックを乾燥させます。乾燥させすぎると毛穴パックがカピカピになり、肌に負担をかけますので、適度な時間を守ってください。

【4】両サイドからゆっくりと剥がす
毛穴パックの両サイドを指でつまみ、ゆっくりと剥がしていきます。剥がす際には痛みを感じる場合は霧吹きなどで少し濡らし、密着力を弱めてから行いましょう。

毛穴パックのNG行為

毛穴パックした後は肌が非常に無防備で、乾燥しやすい状態になります。保湿せずに放置することは角栓や黒ずみを悪化させるNG行為。

毛穴パックした後は速やかに普段使用している化粧水・乳液もしくはクリームで保湿して、肌トラブルを予防しましょう。保湿した後に収れん化粧水を使用すると開いた毛穴が引き締まり、トラブルの再発を防止できます。

毛穴パックを頻繁に使用することもまた、角栓や黒ずみを悪化させるNG行為の1つです。毛穴パックの使用頻度は多くても、週に1回程度に留めましょう。

頻繁なお手入れはバリア機能を低下させて、肌荒れを引き起こすリスクがあります。せっかく詰まり毛穴を解消しても他のトラブルを引き起こしては、残念ですよね。やり過ぎケアはかえって肌の状態を不安定にしてしまうことを意識して、適切な頻度を守り、毛穴パックを行ってください。

おすすめ毛穴ケア7個

毛穴の悩みを解消するためにはその場しのぎの対策に頼らず、日常的なスキンケア習慣を見直すことも必要です。以下では、鼻パック後の理想的な状態を維持するために役立つおすすめ毛穴ケア方法を紹介します。

1. 帰宅後すぐにメイクを落とす

メイク汚れを長時間放置すると「過酸化脂質」と呼ばれる物質に変化します。過酸化脂質は毛穴の悩みを悪化させる原因の1つ。帰宅後すぐにメイクを落とし、肌を解放してあげることで、影響を和らげましょう。

メイクを落とす際に使用するクレンジングは、化粧の濃さに合うものを選択します。濃い化粧の日にはオイルクレンジングやクレンジングバームなど、汚れを落とす力の強い種類がおすすめです。ナチュラルメイクの日にはクレンジングクリームやミルククレンジングなど、肌に負担をかけにくい種類を選択しましょう。摩擦刺激によって傷んだ肌をいたわるためにはジェルタイプを使用して、優しくメイクを落とす方法もおすすめです。

いずれのタイプのクレンジングを選択するにしても、メイクを落としている最中にゴシゴシこする使い方は誤りです。クレンジングでメイクを浮かせるように優しくなじませ、きちんと乳化させた後に、ぬるま湯でよくすすぎましょう。

「ゴシゴシこすらないと、メイクが落ちない」と感じる人は、使用するクレンジングの種類を見直してください。ホットクレンジングジェルなど、肌になじませると温かく感じる種類を活用すると、毛穴に詰まったメイクまできれいに落とすことができます。

2. 朝・夜の1日2回、正しい方法で洗顔する

朝・夜の正しい洗顔も、角栓や黒ずみを予防・改善するための基本です。以下の手順に従って1日2回、正しい方法で洗顔しましょう。

【1】ぬるま湯で顔全体を予洗いする
【2】両手にこんもりと乗る程度の量を目安に、洗顔料をよく泡立てる
【3】泡立てた洗顔料をTゾーンになじませる
【4】目元、口元を除く顔全体に洗顔料をなじませる
【5】目元、口元に優しく洗顔料をなじませる
【6】ぬるま湯でよくすすぐ

「角栓を落とそう」と意識するあまり小鼻の周りをぐりぐりと洗うことは、肌に大きな負担をかけます。「正しい洗顔を行っても、角栓ができてしまう」と感じる人は洗顔料選びを見直すことで、状況の改善を目指してください。

3. 洗顔料選びを見直す

もともと脂性肌で特に毛穴が詰まりやすい人は、毎日使用できるタイプの毛穴ケア洗顔料を活用する方法が一案です。

たとえば、クレイが配合されている洗顔料は過剰な皮脂や古い角質を吸着し、日々の洗顔で取り除けます。炭酸洗顔料は毛穴内部の汚れも浮き上がらせて、取り除くことが可能です。

ただし、毛穴ケア洗顔料は汚れを落とす力が強い分、肌の状態によっては、刺激を感じることがあります。洗顔料を乗せたときにヒリヒリとした刺激を感じる場合は無理せずに、お手入れを一旦休んで様子を見ましょう。

4. 角質ケア美容液を活用する

角質ケア美容液とは、グリコール酸やサリチル酸などのピーリング成分が配合されている美容液です。角質ケア美容液を保湿の前になじませるとごわつく肌が柔らかくほぐし、水分や保湿成分の浸透を後押しすることができます。

◯角質ケア美容液の使い方
【1】容器に指定の量もしくはやや多めの量を手の平に出す
【2】両手に広げて、顔全体になじませる
【3】手に残った角質ケア美容液は、角栓のできやすい部位に重ね付けする

市販の角質ケア美容液はマイルドな作用に作られていますから、乾燥による過剰な皮脂が気になる人でも比較的安心です。少なくとも、スクラブやゴマージュなど物理的な刺激を伴うケア商品よりは、肌に負担をかけるリスクは低いと言えます。

5. 十分な保湿を怠らない

角質ケア美容液をなじませた後はすぐに化粧水を重ねて、不足している水分を補います。化粧水は容器に指定のある量を最低基準と考えて、やや多めを使用することがおすすめ。角栓のできやすい部位には化粧水を重ね付けして、重点的な水分補給を行います。

化粧水の後には必要に応じて、美容液を重ねてください。詰まり毛穴が気になるときには、肌の再生力を高めたり過剰な皮脂をコントロールしたりしてくれる「ビタミンB」や「ビタミンC」配合の美容液がおすすめです。

美容液の後には乳液もしくはクリームを塗り、適度な油分を補給します。乳液やクリームを省略すると化粧水で補った水分がすぐに蒸発してしまい、正しい保湿を行えません。脂性肌の人は軽い質感の乳液を選択し、適度な油分を補うことで、肌の状態を整えましょう。

6. 蒸しタオルでパックする

ターンオーバー周期が必要以上に長いと古い角質がいつまでも肌の上に滞留し、毛穴を塞いでしまいます。週に1〜2回を目安に蒸しタオルでパックすることでターンオーバーを促進し、毛穴の詰まりを防止しましょう。

蒸しタオルは、水で濡らしたフェイスタオルを電子レンジで30秒〜1分程度温めると、簡単に作れます。作った蒸しタオルは適温に冷ましてから顔に乗せて、2〜3分程度パックしましょう。時間がある時には「蒸しタオルを作る・パックする」を2〜3回繰り返すと、より効果が高まります。

過剰なストレスを感じているときには蒸しタオルにアロマオイルをたらし、香りを楽しみつつお手入れする方法もおすすめです。過剰なストレスはホルモンバランスを乱れさせて、毛穴の悩みを悪化させる原因の1つ。ストレスが限界に来る前にセルフケアで自分自身を癒し、毛穴の悩みの悪化を防止しましょう。

7. 誤った毛穴ケアを止める

誤った毛穴ケアを続けているといつまで経っても、毛穴の悩みがなくなりません。以下の毛穴ケアは今すぐやめて、肌の負担を軽減しましょう。

・指や爪で角栓を押し出す
・角栓をピンセットで引き抜く
・収れん化粧水しか使わない
・1日に何回も洗顔する
・油取り紙を頻繁に使う

1日に何回も洗顔したり油取り紙を頻繁に使ったりすると、肌を保護するために必要な皮脂まで取り去ってしまうリスクがあります。角栓を押し出したりピンセットで引き抜いたりすることは毛穴の周りの肌を刺激して、炎症やメラニンの生成を引き起こす原因です。

毛穴に詰まった汚れは正しいやり方で毛穴パックを行ったり、酵素洗顔料やピーリングジェルを使用したり、できる限り肌に負担をかけにくい方法で取り除き、毛穴の悩みの悪化を防止しましょう。

まとめ

毛穴パックは正しいやり方を守って使えば、毛穴に詰まったものをつまみ取り、悩みの解消を助けてくれるケア商品です。ただし、毛穴の悩みとひと口に言っても症状はさまざま。

開き毛穴・たるみ毛穴・メラニン毛穴に毛穴パックを使用しても、悩みを解消できません。毛穴パックを使う前に毛穴の悩みの原因や症状をよく見極めて、正しいアプローチを検討しましょう。