監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

毛穴パックは毛穴の開きや黒ずみに悩む人に、人気の高いアイテムです。しかし、毛穴パックの使用に対して「かえって毛穴が悪化する」など、否定的な声があることも事実。毛穴パックを使用して後悔しないためには特徴を正しく把握し、自分に合うアイテムであるかを見極める必要があります。

毛穴パックの種類・やり方・注意点を理解して、自分に合う方法で、毛穴の開きや黒ずみを解消しましょう。

毛穴パックとは?

毛穴パックとは、剥がすタイプや洗い流すタイプのパックを使用し、角栓などを取り除くアイテムです。いずれのタイプも毛穴内部に詰まったものをパックがキャッチし、剥がしたり洗い流したりする際に取り除くことで、汚れをすっきり落とせます。

ただし、毛穴パックは「どのような状態の毛穴に対しても有効な対策」とは言えません。毛穴パックは原則、過剰な皮脂・古い角質・メイク汚れなどが詰まり、角栓が目立つ状態の毛穴に使用します。

毛穴周囲にメラニンが蓄積し、色素沈着することで目立ってしまう「メラニン毛穴」に使用しても、期待通りの効果は得られません。また、大きく開き、中には何も詰まっていない毛穴に対しても、毛穴パックは不向きです。

毛穴パックの主な2種類

毛穴パックには、剥がすタイプと洗い流すタイプがあります。そして、毛穴パックの種類によって使い方や特徴が異なりますから、違いを正しく把握しましょう。

1. 剥がすタイプ

剥がすタイプは、鼻と鼻周辺にシールのような毛穴パックを張り付けて乾燥させ、角栓などを取り除くアイテムです。シールのような毛穴パックの他、ジェルやクリームを塗った後に乾燥させて剥がすスタイルのアイテムもあります。

ジェルやクリームを塗って剥がす毛穴パックの中には、ヒアルロン酸、アミノ酸、コラーゲンなどの保湿成分が含まれているものもあります。保湿成分が含まれている毛穴パックは弱った肌をいたわりつつ、角栓などを取り除くことが可能です。

2. 洗い流すタイプ

洗い流すタイプは、鼻と鼻周辺もしくは目元や口元を除く顔全体にジェルやクリームを塗り、指定の時間パックしてから洗い流すアイテムです。洗い流すタイプには、剥がすタイプと比較して、肌に負担をかけにくい特徴があります。

毛穴パックのメリット

毛穴に詰まった角栓は、普段の洗顔で落ちにくい汚れです。毛穴パックを使用すると毛穴の壁にこびりついた角栓を、効率的に取り除けます。

剥がすタイプの毛穴パックは鼻・鼻周辺のみをお手入れするアイテムですから、他の部位が乾燥しているときにも、使うことが可能です。洗い流すタイプの毛穴パックも部分的に使用すれば、他の部位の負担を軽減できます。

さらに、毛穴パックは、貼って剥がすもしくは塗った後に洗い流すだけで角栓を除去できる手軽さも魅力です。毛穴パックを使用すれば、角栓を1本1本引き抜いたり指で押し出したりする手間がかかりません。

また、剥がすタイプの毛穴パックは、使用直後に目に見えた毛穴の変化を実感しやすいアイテムです。剥がすタイプの毛穴パックを使用後に粘着部分を見ると取れた角栓が確認でき、爽快感を得られます。

毛穴パックのデメリット

毛穴パックにはさまざまなメリットが期待される反面、以下のようなデメリットもあることを理解し、使用するかどうかを決めてください。

【1】バリア機能を低下させるリスクがある

毛穴パックは肌にとって必要な皮脂や角質まで取り除き、バリア機能を低下させることがあります。バリア機能とは、紫外線や摩擦などの刺激から肌を守るための機能です。バリア機能が低下するとわずかな刺激も負担に感じ、赤み・炎症などのトラブルを起こしてしまうリスクがあります。

【2】皮脂分泌量を増やしてしまうことがある
バリア機能の低下した肌は自分自身を守るため、必要以上の皮脂を分泌することがあります。結果として毛穴の詰まりが悪化すると、余計に角栓が目立ってしまう状態になる可能性は否めません。

毛穴パックで悪化する理由

剥がすタイプ・洗い流すタイプのいずれを選択したとしても毛穴パックは、肌に負担をかけやすいアイテムです。

弱った肌に毛穴パックを使用するとターンオーバー周期が必要以上に早くなり、正常に剥がれ落ちる力を持たない角質が増加することがあります。正常に剥がれ落ちる力を持たない角質が増加すると、毛穴の詰まりが悪化。結果として、お手入れ前よりも毛穴の開きや黒ずみがひどくなるリスクがあります。

なお、毛穴パックのやり方が誤っていることもまた、毛穴の開きや黒ずみを悪化させる要因です。剥がす毛穴パック、洗い流す毛穴パックの正しいやり方を覚えて、トラブルの悪化を防止しましょう。

剥がす毛穴パックのやり方

剥がす毛穴パックは多くても週に1回を目安として、洗顔後に使用します。1回分の毛穴パックを取り出して個包装を剥がし、空気が入らないように注意しつつ、鼻と鼻周辺を覆うように貼ってください。

毛穴パックに触れる手が濡れているとベタついて、きれいに肌へと貼れません。手が濡れているときは必ず拭き、乾いた状態でお手入れしましょう。

毛穴パックを貼る際には鼻の中心にまず合わせて、外側へと広げます。空気が入ってしまうと毛穴パックの作用が弱まりますから、肌としっかり密着させるように貼りましょう。剥がす毛穴パックは貼ったまま、毛穴パックが乾燥するまで放置します。

毛穴パックが乾燥したら外側から中央に向けて、ゆっくりと少しずつ剥がしてください。乾燥し過ぎて痛みを感じる場合にはミスト化粧水などを吹き掛けて、端の部分をふやかしてから剥がしましょう。

洗い流す毛穴パックのやり方

洗い流す毛穴パックも特別な指示がない限り週に1回を目安として、集中ケアに活用します。適量のジェルやクリームを手に取り、毛穴が気になる部位に塗って、5〜15分程度(放置時間は、メーカー指定に従ってください)乾燥させます。

洗い流す毛穴パックは完璧に乾燥する前に、落とすことが大切です。完璧に乾燥するまで落とさずにいると、肌を健やかに維持するために必要な潤いを取り去ってしまうリスクがあります。

洗い流す毛穴パックを使用する際にはすすぎ残しがないように、十分に洗い流すこともまた大切です。ジェルやクリームが肌に残ってしまうと刺激となり、肌荒れを引き起こすことがあります。洗い流した後の肌はデリケートな状態ですので、化粧水・乳液もしくはクリームなどを優しくなじませて、十分に保湿しましょう。

毛穴パックで悪化しないための対策6個

毛穴パックで毛穴の開きや黒ずみを悪化させないためには、いくつかの注意点があります。注意点を守り、正しくお手入れすることにより、肌の負担を軽減しましょう。以下では、毛穴パックで毛穴の開きや黒ずみを悪化させないための対策を紹介します。

1. 無理に角栓を取ろうとしない

毛穴の深い部分にある角栓は、毛穴パックで取れません。無理に角栓を取ろうとして長時間パックしたりジェルやクリームを押し込んだりすることは肌に大きな負担をかけて、毛穴の開きや黒ずみを悪化させる原因です。

角栓などを取り除く方法は、毛穴パック以外にも多くあります。毛穴パックで対処できないトラブルには酵素洗顔料やピーリングジェルなど、他の対処法を試してみてもよいでしょう。

2. 普段の洗顔を正しく行う

そもそも毛穴の開きや黒ずみは普段の洗顔を正しく行い、皮脂や古い角質が溜まりにくい状態を作ってあげれば、解消できることがあります。

毛穴パックを頻繁に行う前に普段の洗顔方法を見直し、毛穴トラブルを起こしにくい状態を作りましょう。毛穴の開きや黒ずみが気になる人におすすめの洗顔手順は、以下の通りです。

【1】手を洗い、顔全体を予洗いする
洗顔料を泡立てる前に手を洗い、体温よりも低い温度のぬるま湯で顔全体を予洗いします。冷たい水で予洗いすると毛穴が閉じ、内部の汚れを落としにくくなりますので、ご注意ください。

【2】洗顔料を十分に泡立てる
洗顔料を十分に泡立てることで、汚れを落とす力が高まります。適量の洗顔料を手の平に出し、空気・ぬるま湯とよく混ぜ合わせて、濃密な泡のフォームを作りましょう。

【3】毛穴トラブルの目立つ部位から洗顔する
泡立てた洗顔料は鼻の周りなど、毛穴トラブルの目立つ部位にまず乗せます。そして、泡を転がすように意識しつつ、優しく洗顔してください。目元や口元など乾燥しやすい部位は最後に泡を乗せて、肌の負担を和らげます。

【4】ぬるま湯でよくすすぐ
洗顔料や落とした汚れが肌の上に残ってしまうと、毛穴の開きや黒ずみにつながります。最低でも20〜30回はぬるま湯を顔にかけ、汚れが残らないように意識しつつ、十分にすすぎましょう。

3. 毛穴パック前に大きく毛穴を開かせる

毛穴の深い場所にある角栓を取り除くためには事前準備を十分に行い、肌の負担を和らげる方法が一案です。たとえば、毛穴パック前にホットタオルでパックすると毛穴が大きく開き、角栓などを取り除きやすい状態になります。

◯ホットタオルの作り方
【1】フェイスタオルに水分を含ませて、クルクルと巻く
【2】500~600Wの電子レンジで、30秒~1分程度温める
【3】電子レンジから取り出して、温度が低く感じる場合は少しずつ温め直し、適温に調整する

作ったホットタオルを3分程度顔の上に置いておくと、毛穴が大きく開きます。この状態で毛穴パックを行うと深い部分の角栓なども、取り除くことが可能です。

ホットタオル以外にはスチーマーを使用したりお風呂に入ったりすることによっても、毛穴が大きく開きます。毛穴パック前のひと手間を惜しまずに十分な事前準備を行い、気になるトラブルを解消しましょう。

4. 毛穴パック後の保湿を怠らない

肌の乾燥は、毛穴の開きや黒ずみを悪化させる原因です。毛穴パック後は速やかに保湿化粧水をなじませて、水分・保湿成分を補いましょう。

顔全体に化粧水をなじませた後、手に残った化粧水は毛穴トラブルの目立つ部位に重ね付けし、重点的な保湿を行うこともおすすめです。

化粧水のみで保湿を終えると水分・保湿成分がすぐに蒸発しますから、乳液もしくはクリームを重ねます。顔のベタつきが気になる人には、軽い質感の乳液もしくはジェルを使用する方法もおすすめです。

5. 収れん化粧水で開いた毛穴を引き締める

毛穴パック後の毛穴の開きが気になる人は保湿の仕上げに、収れん化粧水を活用しましょう。収れん化粧水とは、皮脂量をコントロールし、水分・油分のバランスを整えてくれる化粧水です。収れん化粧水に含まれる代表的な収れん成分は、以下の通りです。

・クエン酸
・タンニン酸
・ハマメリス水
・アロエ

上記はいずれも「有機酸」という種類に分類される収れん成分で、肌に負担をかけにくい種類と言えます。ただし、「すべての人の肌に合う」とは限りませんから、刺激を感じた場合には使用を中止し、様子を見ましょう。

6. 誤った毛穴ケアをやめる

毛穴パック後の肌はバリア機能が低下し、デリケートな状態になっています。肌がデリケートな状態のときに誤った毛穴ケアを行うことは、リスクの高い行為です。毛穴の開きや黒ずみを悪化させないためには、毛穴パック後はもちろん普段から、以下のような習慣を避けましょう。

・角栓をピンセットで引き抜く
・角栓を指で押し出す
・洗顔中にゴシゴシこする
・1日に2回を超えて洗顔する
・油分を含む基礎化粧品の使用を控える
・収れん化粧水しか使用しない
・油取り紙を頻繁に使用する

また、毛穴の開きや黒ずみの悪化を防ぐためには、睡眠習慣や食習慣を見直すことも大切です。毛穴トラブルが気になるときこそ早寝早起きし、規則正しい生活リズムに切り替える必要があります。

食習慣に関しては、1日3食・バランスのよい食事を取ることが基本です。バランスのよい食事を守った上で、ビタミンや食物繊維豊富な野菜・果物を意識的に摂取するとよいでしょう。

まとめ

正しく使用すれば毛穴パックは、角栓などを取り除き、毛穴の開きや黒ずみを解消してくれるアイテムです。しかし、使用頻度が多かったり事前準備やアフターケアを怠ったりすると、逆効果になってしまうことがあります。

毛穴パックを使用する際には、この記事で紹介した注意点を守りましょう。合わせて睡眠習慣や食習慣を見直し、さまざまな観点から毛穴トラブル対策を進めることが、理想の肌を作るコツです。