監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

毛穴がひどい…。毛穴の状態の悪化は、マスク生活に加え、生活習慣の乱れや間違ったスキンケア、加齢による肌自体の衰えなど様々な原因が考えられます。また、それらの複数の原因が複数重なっているのかもしれません。目立つ毛穴はきちんとケアをしないと、お顔の印象を変えてしまうこともあります。

顔の毛穴にお困りの女性に、顔の毛穴がひどくなってしまう原因や毛穴の状態を良くするための対策を詳しく解説します。きれいな毛穴を目指してぜひ取り組んでみてください。

顔の毛穴がひどい原因3個

1. 皮脂の過剰分泌

毛穴というのは、肌の奥深くから伸びる体毛を包む「毛包管」が肌の表面で開いたものです。毛穴には皮脂を分泌する皮脂腺がついており、そこから皮脂を出して汗と混ざり合わせて皮脂膜をつくります。その皮脂膜によって、肌の潤いを保ち水分量を調整しています。

毛穴の数は体の部位によって異なりますが、特に顔のTゾーンには毛穴の数が集中していて皮脂の分泌が活発に行われやすいと言われています。

また皮脂の分泌量は年齢によって変化します。性ホルモンの関係で思春期頃から増加し始め、20代前半で皮脂分泌量はピークになります。それに伴い、十分にケアをしていないと毛穴がどんどんと大きく広がってしまいます。

最近は、長時間のマスク着用によって汗や皮脂の分泌が活発になり、増加した皮脂量によって押し広げられた毛穴の開きを気にする人が増えています。

2. 毛穴の黒ずみ(角栓)が溜まっている

小鼻にある黒いぶつぶつなどが黒ずみ毛穴です。黒ずみ毛穴というのは、毛穴の出口が狭くなり皮脂や角質(タンパク質)が詰まることで角栓ができ、それが酸化することで黒くなっているものを言います。

角栓とは毛穴の内部にある角層のターンオーバーが乱れることで、要らなくなった角層が正常な周期より早く剥がれてしまい、毛穴からうまく排出することができず、それに皮脂がくっついてしまい、毛穴を塞ぐ栓になってしまったものを言います。

最初は小さな栓(塊)ですが、このターンオーバーの乱れが繰り返されることで段々と大きな栓(塊)になってしまいます。この大きくなった栓が、黒ずみとなって毛穴が目立ちます。

黒ずみ毛穴が出来てしまう原因としては、長時間のメイクにより毛穴を塞いでしまうことや間違ったスキンケアで皮脂の分泌を過剰にしてしまうことが挙げられます。

3. 加齢により肌自体のハリが失われている

加齢や紫外線などの影響で肌のハリが失われ、毛穴が引っ張られてしずくのような形になるのが特徴です。本来毛穴は丸い形をしていますが、加齢によりたるんでしまった肌の毛穴は縦に伸びてしまい、目立つようになります。頬を指でぴっと持ち上げて一時的に毛穴が目立たなくなるもには、たるみ毛穴です。

加齢と一言で言っても、厳密に言えば加齢によって肌を支える土台であるコラーゲンの質と量が低下したり皮膚の筋力が衰えたりして肌が緩むことで毛穴も開き、たるんでいる状態です。

30代半ばになると、加齢や今までに蓄積された紫外線ダメージなどの影響で、弾力を生み出すコラーゲンやエスラチンが減少し、新たなコラーゲンやエスラチンを生み出す母細胞の働きも弱まっていくため、たるみ毛穴が始まる傾向にあります。

顔の毛穴が開いたままになる原因

どんなに肌が綺麗な人でも毛穴はありますが、毛穴が目立ってしまう人は、普段から正しいお手入れが出来ておらず、先ほど述べた毛穴をひどくする原因のどれかが起きて、毛穴が広がって大きくなってしまうことが理由として挙げられます。

一度開いてしまった毛穴は、適切なケアをせずにむやみに触ったり角栓を押し出したりすることによってどんどん広がっていき悪循環の一途を辿ってしまいます。

しかし、毛穴の種類によっては毎日の正しいスキンケアや正しい生活習慣によって改善・予防できるものもあります。それは鼻の頭や小鼻に見られる丸く浅い毛穴、つまり開き毛穴と黒ずみ毛穴です。

毛穴が単純に角栓によって押し広げられている場合、その詰まった角栓を取り除き、硬くなった角質を保湿などで柔らかくすることによって毛穴を比較的小さく戻すことができます。

顔の毛穴がひどい時の対策6個[スキンケア]

1. クレンジングをして毛穴の汚れをしっかり除去する

メイクをした日は必ずクレンジングをして毛穴に残ったメイクの油汚れや皮脂汚れを丁寧にしっかりと落とすことが大切です。

ただクレンジングするのではなく、事前に、湯船に浸かったり蒸しタオルで肌を温めてほぐすことで毛穴を広げましょう。毛穴が開いてからクレンジングを行うと汚れはさらに落ちやすくなります。

クレンジングする際には、指先でくるくると優しくマッサージをすることで毛穴の汚れが吸着してきれいに取り除くことができます。

また、クレンジングのタイプは自分の肌に合ったものを選びましょう。クレンジングの洗浄力の強さは、オイル・拭き取りシート・バーム・ジェル(油性)・ジェル(水性)・クリーム・ミルクの順に強くなっています。

反対に、肌への負担もオイルから順に大きいです。そのため、敏感肌や乾燥肌の人はオイルや拭き取りシートではなく、肌への負担が少ないクリームタイプやミルクタイプがおすすめです。

2. 洗顔で毛穴に詰まった皮脂や古い角質をオフする

クレンジングで毛穴のメイク汚れや皮脂汚れを取り除いたら、次は洗顔をして毛穴に詰まった皮脂や古い角質などの余分な皮脂をさらに除去して、化粧水が浸透しやすい肌の状態にしましょう。

洗顔する際は、泡立てネットか手のひらで洗顔料を十分に泡立てて、角が立つくらいたっぷりの泡で、泡を滑らすように優しく汚れを取り除きながら洗います。そうすることで化粧水がしっかりと肌の奥まで浸透していく肌に洗い上げることができます。

ゴシゴシと強く肌を擦ってしまうと摩擦により肌の乾燥を招くとともに、肌が引っ張られることで肌のたるみにも繋がります。たっぷりの泡で洗ったら、人肌程度のぬるま湯で丁寧に洗い流します。

また、洗顔は朝と夜の2回が適切な頻度です。1日に何度も洗顔をしてしまうと必要な皮脂や角質までも除去してしまい、乾燥に繋がり毛穴が開く原因にもなります。

朝に洗顔する際は、脂性肌の人は洗顔料を使用しても良いですが、乾燥肌の人は乾燥を防ぐため、ぬるま湯だけで洗うことをおすすめします。

3. 十分な保湿によって肌の潤いを与える

洗顔後は肌が敏感な状態になっているため、すぐに保湿ケアをしてください。保湿ケアは、化粧水・乳液・クリームの順番で行います。

化粧水や乳液などは、自分の顔に必要な量(適切な量)を手に取り、肌の奥深くまで染み渡るようにつけてください。たっぷり使い十分に行き渡らせることは大切ですが、肌がびちゃびちゃに濡れるほど(顔から化粧水が滴るほど)つけてしまうと、乾燥に繋がります。

また、肌をパンパンッと手で叩きながら化粧水をつけるのは肌に負担をかけてしまい逆効果なのでやめましょう。肌を十分に保湿するためには、自分の肌感覚で「保湿されている」「しっとりしている」と感じる程度が適切です。

化粧水は、自分の肌に合い、十分に保湿できるものを選ぶようにしましょう。

すでに開いてしまった毛穴には、引き締め効果のある収れん化粧品を日々のスキンケアに取り入れると良いです。

4. レチノール・ビタミンC誘導体が含まれた化粧品を取り入れる

たるみ毛穴は加齢や紫外線のダメージによって肌のハリが失われてしまったことで起こります。肌のハリを支えているのは真皮の弾力繊維であるコラーゲンとエスラチンです。真皮のほとんどがコラーゲンで出来ています。コラーゲンは太くて固い繊維で肌の土台を支えています。このコラーゲンに絡み合うようにあるのがエスラチンです。この2つの繊維があることで肌の弾力は保たれています。

たるんだ肌に弾力を取り戻すには、コラーゲンとエスラチンの生成を助けることが必須です。これらの生成を助ける役割を持つのがレチノールやビタミンC誘導体です。

レチノールはビタミンAの一種で、コラーゲンやエスラチンを高め肌のハリに効果的です。ビタミンCは、コラーゲン合成に欠かせない酵素を補助する働きがあります。

これらの成分を化粧水などでしっかりと肌に補給することで、キメをふっくらとさせて毛穴を引き締めることができます。

5. イオン導入で肌への浸透率を上げる

過剰な皮脂分泌を抑制するビタミンCなどの美容成分が入った化粧水や美容液を普通に塗布するだけでは、上手く肌へ浸透していない場合もあります。せっかく良い成分が入っているのに、肌の細胞に届いていなければ意味がありません。

そこで取り入れたいのが、普通に塗布する場合と比べて肌への浸透率が50倍以上も高くなるイオン導入です。イオン導入では、肌に微弱な電流を流しながらイオン化した細密で高濃度な美容成分を肌の奥底へ浸透させていきます。

効果としては、電気の力で皮膚表面のイオンバランスをコントロールし必要な成分を奥までしっかりと届けるので、肌が潤いハリやツヤが出てきます。最近ではエステや美容医療、クリニックなどのほか、自宅でも使えるタイプのイオン導入機器が増えているので、毎日のお手入れにイオン導入を取り入れたい方は試してみてください。

6. 紫外線対策をしてたるみの進行を緩やかにする

老化の原因の80%は紫外線によるものだと言われています。紫外線は、肌の奥深い部分(真皮層)にあるコラーゲンやエスラチンにダメージを与えて肌の老化を加速させます。

さらには肌のバリア機能を破壊して乾燥を引き起こすことで皮脂が過剰に出てしまい、毛穴が開く原因となります。その乾燥が原因でターンオーバーが乱れて余分な角質が溜まっていき毛穴が押し広げられるという悪循環にも繋がります。

つまり、たるみ毛穴を改善させるには紫外線対策が必須です。紫外線は蓄積され肌にダメージを及ぼすので、毎日の日焼け対策が重要です。例えば、紫外線の強い時間帯(お昼頃)は外に出ないことや外出時はサングラスや日傘をすることや長袖を着て肌を露出しないようにすること、日焼け止めクリームを外出前に必ず塗るようにすることなどが基本的な対策として有効です。

顔の毛穴がひどい時の対策3個[生活習慣]

1. バランスの良い食事をする

バランスの偏った食事は毛穴をひどくする要因になり得ます。特に気をつけたいのは脂です。ファストフードなどに多い揚げ物を摂取するとビタミンB群が不足し、皮脂の過剰分泌を引き起こしてしまいます。

また塩分の摂りすぎにも注意してください。塩分を摂り過ぎると体内の水分量とともに肌の水分量も減少するため乾燥に繋がります。肌が乾燥することによって毛穴が固くなり、角栓が詰まってしまいます。

さらにお酒の飲み過ぎも毛穴には大敵です。毛穴の修復を促すビタミンB群やビタミンCの働きを、過剰なアルコールの摂取により妨げてしまいます。毛穴の開きを改善するためには、体の中から整えることが大切です。

一方で、毛穴を改善するために摂取すべき栄養素は4種のビタミンです。一つは緑黄色野菜などに多く含まれ健康な肌を保つために必要なビタミンA、二つめは豚肉に含まれ皮脂の過剰分泌を抑制し代謝を促進するビタミンB1、三つめはレバーや乳製品、卵に多く含まれ皮膚や粘膜の健康維持を助けるビタミンB2、そして四つめはメラニンの生成を抑制するビタミンCです。

2. ストレス解消する

現代はストレス社会と言われるほど、日常でストレスを感じることが多々ありますよね。実はそのストレスも毛穴がひどくなる原因の一つです。

ストレスを感じると皮脂が過剰に分泌されてしまうのです。ストレスを感じると自律神経のバランスが乱れて副腎皮質ホルモンという成分が多量に分泌されます。それにより男性ホルモンの分泌も高まり、皮脂の分泌量が増加し毛穴のトラブルへと発展します。

ストレスを感じないことは不可能ですが、ストレスを改善することはできます。例えば、運動はストレス解消に大いに役立ちます。運動をすると体内で美肌と若返りの酵素であるAMPKが増加するので、毛穴対策にも効果的です。

ストレス解消法は人それぞれなので、自分が一番リラックスできる方法を見つけてみてください。

3. 睡眠を十分に取る

骨や筋肉の成長を促したり、代謝をコントロールしたり女性ホルモンの分泌を促したりする成長ホルモンは、睡眠中に多く分泌されます。睡眠時間が短いと、成長ホルモンの分泌量は少なくなり、代謝が低下します。

さらにホルモンバランスが乱れることで女性ホルモンよりも男性ホルモンが優位になることで皮脂の過剰分泌も活発になり毛穴が開く原因となってしまいます。成長ホルモンは、入眠30分から1時間の間に最も多く分泌されるので、睡眠時間を確保するだけでなくこの時間帯に深く眠っていることも毛穴対策をする上で大切です。

また美肌作りに欠かせない理想的な時間帯は、夜10時から深夜2時までです。夜10時までに就寝し、深夜2時まで深い睡眠を取ることで成長ホルモンが最も活発に分泌されます。

まとめ

毛穴がひどくなる原因や開いたままになってしまう原因は、色々とありますが基本的に普段のお手入れ方法が間違っていたことが大きな原因かもしれません。「今さらやってもどうせ治らない。」と諦めずに、まずは今回ご紹介した対策を実際に試してみましょう。

スキンケア・食生活・紫外線対策など日々の積み重ねが大切です。スキンケア・食生活は自分が日々行なっている中で改善できる点があれば、しっかりと見直すようにしてください。1ヶ月後、1年後の自分の肌に自信が持てるよう、できることから1つずつ始めてみましょう。