※医師監修外の記事

特別なスキンケアをしなくても、キメが整っていてなめらかな肌は誰にとっても憧れです。肌が本来持っている力を引き出し、憧れの肌に近づく方法として「角質培養」という美容法が一時期流行しました。美容に詳しい方は知っていることかもしれません。

角質培養という方法は、「怪しい」と言われていたり「危険」と噂されることがあります。一方で角質培養によって肌が本当にキレイになったと実感している方がいるのも事実です。

今回は様々な噂が流れている角質培養について解説しましょう。すぐに実践できる具体的な方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

角質培養とは?意味ない?

角質培養は医学的に立証されたものではなく、ネット上で広まった方法です。ですが、全く意味がないというわけではありません。

角質培養は肌の一番表面である角質層を育てて、キメ細やかでなめらかな状態を目指します。角質層は肌のバリア機能を担っています。内側のうるおいが外に逃げないように保持する働きもあるため、美しい肌を保つためになくてはなりません。

角質層が薄くなると乾燥して、ピリピリとした痛みを感じることがあります。また、大気中のゴミに反応して赤みが出たり、紫外線によって老化が加速したりトラブルが起きやすい肌になるでしょう。

過剰なスキンケアは必要な角質まで剥がしてしまうことがあります。角質を培養することで肌本来の力を引き出し、肌のコンディションを保つという考えのもと「角質培養」が編み出されたと考えられます。

角質培養について正しく理解して、自分の肌にあった方法で実行できれば、肌にいい方法だということが分かっています。

角質培養の効果は?嘘で危険?

角質培養をすることによって「肌の乾燥を感じにくくなった」「肌荒れしにくくなった」などの効果を実感する方がいます。

実際に過剰なスキンケアをやめることによって肌への負担が減り、肌が本来の状態を維持する力を養う効果があると考えられます。

角質培養はスキンケアによって剥がれる角質を少なくするために、ピーリングなどの角質ケアを一切行わず洗浄も最低限に抑えます。
しかし、具体的な方法や手順が決まっているわけではありません。スキンケアの加減や肌質の変化を自分でしっかり観察する必要があります。

そのため、やり方を誤って肌が荒れてしまうことがあるので、危険と言われることがあるのです。

角質を理想の厚さまで育てて、本来の力を発揮できるように整えるというのは理に適っている考え方です。ネットに書いてある情報を鵜呑みにするのではなく、自分の肌の状態を見ながら、自分にあった方法で行うことが成功のカギになります。

角質培養と角栓を育てることの違い

角質培養が危険と言われる理由のもう一つに「角栓」培養と言葉が混在してしまっていることが考えられます。

角質を育てるためにクレンジングや洗顔をすべてやめてしまい、角栓が過剰に成長したケースがいくつか見られたためでしょう。

「角質培養」と「角栓培養」は文字が似ていますが、意味が全く違います。角質は肌の表面を覆っていますが、角栓は毛穴に詰まった不要物です。

角栓も毛穴をダメージや乾燥から守るという役割を持っていますが、過度に成長させても肌の状態は良くなりません。

角質培養の過程で角栓が成長することはありますが、角栓を成長させること自体は角質培養の目的ではありません。混同しないように注意しましょう。

毛穴から飛び出ている角栓は無理やり引っこ抜くと毛穴に大きな負担になってしまいますので、洗顔などで自然に除去するといいでしょう。

角栓ができる原因

角栓は角質と皮脂が混ざり合ってできたものです。肌が正常に機能していれば、毛穴の中に詰まることはないのですが、コンディションが乱れることでできやすくなります。

角栓の主な原因の一つとして「ターンオーバーの乱れ」が考えられます。角栓を構成する角質は毛穴の中でターンオーバーが行われて剥がれたものと考えられています。ターンオーバーが乱れることによって、毛穴の中の角質が詰まりやすくなるため角質ができやすい状態になります。

また、乾燥や過剰な皮脂分泌も角栓の元です。乾燥は角質を中途半端に剥がれてしまい、毛穴に詰まります。また皮膚のしなやかさが失われるため、毛穴から老廃物が排出できない原因になります。

一方、皮脂は角質を固めて角栓を作る材料です。過剰に分泌されるとますます角栓を大きく育ててしまいます。

角栓は角質とは違って、肌にとって不必要なものです。自然にケアできるようであれば取り除き、毛穴を清潔に保ちましょう。

角質培養のやり方6個

角質培養の具体的な方法を6つのポイントに分けて紹介します。

(1)メイク
(2)クレンジング
(3)洗顔
(4)保湿
(5)紫外線予防
(6)生活習慣を整える

一気にスキンケアを変えてしまうと、肌の負担になりストレスにもなりかねません。手軽に取り入れられる方法から始めましょう。

おすすめはメイクを石鹸で落とせるものに変えていくことから始める方法です。クレンジングを使う量を減らし、少しずつ角質を育てられるスキンケアに変えていきましょう。

1. メイク

角質培養をするときにネックになるのがメイクです。メイクをするとクレンジングが必要になり、またメイクをしている間に肌に大きな負担がかかります。角質培養のシンプルなスキンケアでは、肌をしっかり守ることができないかもしれません。

しかし、女性にとってメイクはマナーの一つになっているほど日常から切り離すことはできません。

角質培養中はできるだけ洗顔で落とせるメイクアイテムに変えて、洗顔のみで落とせるような工夫をしましょう。またベースメイクのように顔全体に塗るメイクを控えて、ポイントメイクにすることでクレンジングを使う量を減らすことができます。

2. クレンジング

角質培養をしているときは基本的にクレンジングを行いません。クレンジングは一番表面の角質を浮かせる効果があり、育てている角質を洗い流しやすくなるためです。

しかしメイクをすることが常識ですから、メイクを一切しないというのは現実的ではないでしょう。どうしてもクレンジングが必要なメイクアイテムを使っている場合はクレンジングを使いましょう。

基本は石けんで落とせるアイテムを使い、クレンジングを使うのはポイントメイクだけにするのがおすすめです。目元か口元のみにして、クレンジングも広い範囲に塗らずに行いましょう。

3. 洗顔

角質培養を成功させるためには洗顔が非常に大切になります。角質培養は肌のケアをできるだけ行わないことが考えの基本です。しかし、洗顔を含めて全てのスキンケアをやめてしまうことはおすすめできません。

人間の肌は生きているだけでも皮脂と汗を分泌しています。油分と水分をバランス良く混ぜ合わせることによって、天然の保護膜である皮脂膜を作っているからです。

皮脂膜を作るために分泌されている皮脂は、酸素や紫外線が当たることで酸化します。酸化した皮脂は肌に炎症を起こすことがあり肌にとっては有害です。

また肌には空気中の見えないチリや汚れも付着します。酸化した皮脂や、汚れは毎日取り除くことで肌のサポートをすることができます。

洗顔アイテムを選ぶときはスクラブ剤やピーリング剤が入っていない低刺激の洗顔料を選びます。そして洗うときはしっかり泡立てましょう。角質が落ちないように泡を肌表面で転がすようにすると、肌に優しく洗い上げられます。

4. 保湿

角質培養中も保湿は行います。保湿アイテムは、できるだけシンプルな成分で構成され、肌なじみの良い保湿成分を使っているものを選びましょう。

おすすめの保湿成分はセラミドやヒアルロン酸です。肌がもともと持っている成分ですから、保湿する力をサポートします。角質培養をすすめる上でも非常に頼りになる存在です。

理想は化粧水とクリームを一品ずつ使ったシンプルな保湿ケアです。

しかし、現在、導入美容液や保湿美容液など、多くのアイテムを使っている場合はいきなりやめるとひどく乾燥する可能性があります。角質を育てて、肌の様子を見ながら保湿の手順もシンプルに整えていきましょう。

5. 紫外線予防

角質培養中も美しい肌を守るために紫外線予防は大切です。あまり肌に塗らないことがおすすめなので、日傘や帽子を活用するのがいいでしょう。

外出する際も、できるだけ日陰で過ごすようにすることも意外と大切です。

やむを得ず直射日光が肌に当たる場合は日焼け止めを塗るようにしてください。日焼け止めを洗い流すときの負担よりも、紫外線によるダメージの方が肌にとって深刻です。

紫外線は角質層が乱れてしまうので、せっかく育てた角質層が本来の力を発揮できなくなります。外出するときには紫外線をしっかり予防しましょう。

6. 生活習慣を整える

健やかな角質層を育てるためにも、スキンケアだけでなく生活習慣を整えることも大切です。角質というのは肌の奥で生まれた新しい肌細胞が肌の表面に上がってきたものです。

新しく育まれる角質層がなめらかな状態にするためにも、元気な細胞が作れる状態にしておかなければなりません。

肌細胞を美しく保つためには睡眠が非常に大切です。睡眠中は肌のダメージを修復し、なめらかに整えるという働きが活発になっています。ですから睡眠不足だとせっかく角質層を育てても、十分に役割を果たせない可能性があります。

またバランスの良い食生活を送ることで栄養をきちんと送ることも欠かせません。美肌を保つために役立つビタミン類やデトックスを行うために働く食物繊維をきちんと摂取しましょう。毎日摂取するのが難しい場合は2日〜3日の周期で考えるといいでしょう。3日間の合計でバランスがとれた食事をすることで、1日の負担を減らすことができます。

角質培養の汚いモサはどうする?

角質培養を続けているとモサと呼ばれる白っぽいものが肌表面にたくさん現れることがあります。これは過剰に伸びた角栓です。

過度に伸びた角栓は接している毛穴周りの皮膚に炎症を起こすことがあります。また細菌が付着して繁殖することもあるため、肌トラブルの原因になります。また見る人にとって不潔な印象を与えることになりますから、放置せずケアしたほうがいいでしょう。

角質培養をしている人にとってモサは角質培養を頑張っている証拠のように思われるかもしれませんが、モサが目立ってきたら適切に取り除きましょう。

ピンセットやはがすパックなどで無理やり取り除くと肌にダメージを与える可能性があります。モサは根こそぎ取らなければならないというわけではありません。

肌に負担がかからない程度の洗顔で優しく取り除くようにしましょう。根っこから取り除こうとせず、毛穴から出て目立つ部分だけ洗い流せば問題ありません。

角質培養の期間

角質培養は3ヶ月以上がおすすめです。3ヶ月続けることで徐々に肌の変化を実感することができるでしょう。

肌が生まれ変わるために必要なターンオーバーの周期は28日前後が理想とされています。しかし、周期は年齢を重ねることによって長くなるため、1ヶ月から3ヶ月ほど見ておくといいでしょう。

モサがひどくなったからといって角質培養をやめる必要はありません。しかし肌にトラブルが起きた場合は一度やめて、皮膚科を受診するようにしましょう。

また、肌が変わったからといってすぐに角質培養をやめないようにしましょう。それまで最低限のスキンケアで済ませていた肌にとっては過剰な刺激になる可能性があります。

ターンオーバーが理想の状態に整い、角質層の厚みが出て自然と不要な角質が剥がれ落ちるようになれば、肌がもともと持っている美しさが出てきます。角質培養後も負担の少ないスキンケアを続けながら、肌の状態をキープしましょう。

まとめ

角質培養の概要と詳しいやり方を紹介しました。角質培養は正確な方法が決められているわけではないので、自分で肌の調子を見極めなければいけません。しかし、引き算のスキンケアをすることは肌の調子を整えるために必要な場合もあります。

普段のスキンケア習慣を見直したい、肌がもつ本来の力を引き出したいという方は挑戦する価値がある美容法といえるでしょう。

角質培養をする以前よりも肌のコンディションが良くなっているはずですから、きっとメイクやスキンケアもより一層楽しむことができるでしょう。気になる方は今回紹介した方法を参考に、ぜひ実践してみてください。