監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

おでこや額など特定の部位に大量発生した赤ニキビ。前髪や手が触れたときにヒリヒリ痛むことも多く、極力早く治したいと思いますよね。

この記事では、赤ニキビが大量発生する原因と治し方を解説します。赤ニキビを再発させないための対策も把握し、理想の美肌を手に入れたい人は、ぜひ参考にしてください。

赤ニキビの肌の状態

まず、赤ニキビができている肌はどのような状態であるかをおさらいしましょう。赤ニキビとは白ニキビや黒ニキビが悪化し、痛々しく腫れ上がったトラブルを意味します。

白ニキビや黒ニキビは別名「コメド」とも呼ばれており、毛穴の出口が詰まり、皮脂や古い角質が出られなくなることで発生するトラブルです。毛穴に詰まった皮脂や古い角質をエサにしてアクネ菌が繁殖すると、赤ニキビができてしまいます。

赤ニキビは肌内部までダメージが加わったトラブルにあたりますので、簡単には治りません。赤ニキビの治し方を誤ると、なかなか消えないニキビ跡が残ってしまうこともあります。

赤ニキビはおでこや顎、頬、鼻にできやすい?

赤ニキビは、おでこ・額・頬・鼻にできやすいトラブルです。おでこ・鼻は顔の中でも皮脂分泌量の多い部位で、毛穴の出口が詰まりやすいことから、赤ニキビのできやすい部位と言えます。

また、おでこは前髪・鼻は紫外線による刺激を受けやすい部位です。頻繁に刺激を受けた肌はバリア機能が低下し、赤ニキビができやすい状態になってしまいます。

頬は、乾燥によって肌が硬くなりやすく、バリア機能が低下しやすい部位の1つ。生活習慣や加齢の影響で乾燥が悪化すると、赤ニキビを繰り返しがちです。顎を始めとする「Uゾーン」はおでこ・鼻同様、顔の中でも皮脂分泌量の多い部位と言えます。

過剰に分泌された皮脂を放置すると毛穴の出口が詰まりやすく、赤ニキビのできるリスクも高まりますので、適切に対処しましょう。

赤ニキビが突然大量発生する原因4個

赤ニキビが突然できる原因は、状況によってさまざまです。赤ニキビが突然できてしまったときには、以下のような原因を疑いましょう。

1. 生活習慣の乱れ

まず、生活習慣の乱れです。昼夜逆転生活を送ったり暴飲暴食したりすると、ホルモンバランスが乱れます。ホルモンバランスが乱れて男性ホルモンが優位になると皮脂分泌量が増加すると、赤ニキビができがちです。また、赤ニキビの大量発生は、以下のような習慣によっても起こってしまうことがあります。

・睡眠の質の低下
・就寝直前の食事
・ビタミン不足
・運動不足
・過剰なストレス

ビタミンB群が不足すると皮脂分泌量を適正に維持することが難しく、毛穴の出口が詰まりやすい状態になります。ビタミンCの不足はターンオーバー周期の乱れを招き、ニキビの悪化を助長する原因です。ビタミンB群やビタミンCは体内に貯蓄できない栄養素にあたりますから、毎日きちんと摂取して、不足しないように注意しましょう。

2. 長時間のマスク着用

長時間マスクを着用していると肌との摩擦でバリア機能が低下し、赤ニキビの大量発生を招いてしまうことがあります。また、マスクを着用しているときの汗も、赤ニキビの大量発生を招く原因の1つです。

汗によってマスクの中が蒸れると雑菌が繁殖しやすい状態になり、赤ニキビの大量発生を招いてしまうことがあります。

3. 生理周期の影響

生理の一週間前頃は、黄体ホルモンの影響で皮脂分泌量が増加しやすい時期です。そのため、肌の表面がベタつきやすく、皮脂分泌量の多い部位を中心として、赤ニキビが大量発生することがあります。

生理前の赤ニキビを防止するためには、肌の変化に応じたスキンケア・メイクの工夫を取り入れることが大切です。

ノンコメドジェニック処方の基礎化粧品を活用したり油分の多いファンデーションの使用を避けたりすることで肌の調子を整えて、赤ニキビを防止しましょう。

4. 紫外線刺激

最後に、紫外線刺激です。大量の紫外線を浴びて角質が肥厚すると、肌の乾燥が悪化することがあります。肌の乾燥は皮脂分泌量を増加させ、赤ニキビの大量発生を招く原因です。

また、大量の紫外線を浴びることで発生する活性酸素は、白ニキビ・黒ニキビを悪化させることがあります。そのため、白ニキビ・黒ニキビができているときに大量の紫外線を浴びると、トラブルの治りが遅くなったり赤ニキビが大量発生したりしがちです。

赤ニキビの即効の治し方は?

赤ニキビを極力早く治すためには、アクネ菌による炎症を鎮める必要があります。そのため、ビタミンCやグリチルリチン酸配合の基礎化粧品を塗り、炎症を鎮める方法が選択肢です。

◯ビタミンC
強力な抗酸化作用によって炎症を鎮めるのみならず、メラニンの産出を抑制し、ニキビ跡のできるリスクを軽減してくれる成分。コラーゲンの生成を促進する働きも期待される成分ですので、たるみ毛穴が気になる人にもおすすめです。

◯グリチルリチン酸
「甘草」という植物の枝や根から抽出される成分。抗アレルギー薬や風邪薬などに配合されることもあるほど信頼度の高い成分で、赤ニキビの炎症を鎮める働きが期待されます。

また、赤ニキビを極力早く治すためには炎症部分のメイクを控えて、安静にしておくことも大切です。紫外線の強い時間帯に外出する場合は炎症を鎮める成分を配合しているバームを塗って保護すると良いでしょう。

赤ニキビの対処法7個

赤ニキビは正しい対処を取らないと、再発しやすいトラブルです。以下では、おでこや顎に大量発生する赤ニキビを改善・予防するための対処法を紹介します。

1. できたニキビを触らない

おでこや顎の赤ニキビが気になり、頻繁に手でいじることは、炎症を悪化させる恐れがあります。できたニキビは極力触れず、安静にしておくことが大切です。ファンデーションを厚塗りしたり前髪を伸ばしたりして赤ニキビを隠すことも、誤った対処法の1つと言えます。

赤ニキビを早く治すためには可能な限りメイクを控えて、肌の負担を軽減しましょう。また、おでこに赤ニキビができているときは前髪を切るもしくはすっきりまとめて、トラブル箇所を隠さないようにしてください。

2. 帰宅後すぐにメイクを落とす

メイクに含まれる油分や日中分泌された皮脂は、時間の経過とともに酸化して、過酸化脂質という物質に変化します。過酸化脂質は活性酸素を発生させて、大人ニキビを悪化させる原因の1つです。過酸化脂質の影響を軽減するためにも帰宅後すぐにメイクを落とし、肌の負担を軽減しましょう。

メイクを落とす際に使用するクレンジングは、化粧の濃さに応じたものを選択します。化粧の濃い日にはメイクを落とす力の強い、クレンジングオイルクレンジングやバームを選択しましょう。

通常レベルの化粧の日には肌に負担をかけにくい、クレンジングミルクやクレンジングクリームがおすすめです。シートクレンジングなどこすって落とすタイプの商品は、肌に負担をかけやすい種類といえます。そのため、シートクレンジングを日常使いすることは、避けた方が安心です。

3. 正しい洗顔で不要な皮脂を取り除く

赤ニキビを治すためには、クレンジング後の洗顔が欠かせません。以下の手順に従って正しく洗顔することにより、不要な皮脂や顔に付着したほこりを落としましょう。

◯正しい洗顔方法
【1】洗顔前に手を洗い、顔全体をぬるま湯で予洗いする
【2】適量の洗顔料を手の平に出し、十分に泡立てる
【3】皮脂分泌量の多い部位からデリケートな部位の順番で洗顔する
【4】体温よりも低い温度のぬるま湯で、十分にすすぐ
【5】清潔なタオルを使用し、優しく水分を拭き取る

「赤ニキビが気になるから」とゴシゴシ強く洗顔することは、トラブルを悪化させる原因です。泡のフォームで皮脂やほこりを絡めとるようなイメージを持ち、優しく洗顔してください。

すすぎに使用するお湯の温度が高すぎると、肌の潤いを維持するために必要な皮脂まで落としてしまう恐れがあります。反対に冷たい水ですすぐことは汚れ残りの原因ですので、32度〜35度程度の適温を守りましょう。

4. 十分に保湿する

大人ニキビは、肌の乾燥が原因で起こることも多くあります。洗顔後は速やかに化粧水と乳液もしくはクリームをなじませて、十分な保湿を行いましょう。ニキビを繰り返す女性の中には乳液やクリームを避けてしまう人もいますが、正しい対処法とは言えません。

油分の入った基礎化粧品を使用しないと肌が余計に乾燥し、ニキビが悪化するケースもあります。乳液やクリームに苦手意識を持つ人は軽い質感の商品を選択し、正しい保湿を行ってください。

5. 睡眠の質を高める

質の高い睡眠にはホルモンバランスを整えて、ニキビのできにくい肌を作る働きが期待されます。赤ニキビができている時こそ日付をまたぐ前にはベッドに入り、ぐっすりと眠りましょう。以下のような対処法を取ることもまた睡眠の質を高めて、赤ニキビを治すことに貢献します。

・ベッドに入る2時間〜3時間前までに夕食を済ませる
・ぬるめのお風呂につかり、リラックスする
・15時以降はカフェインの入った飲み物を控える
・寝室にPC、スマホを持ち込まない
・ヒーリングミュージックを聞く
・寝室の環境を整える

寝室の明るさは、不安を感じない程度まで暗くします。寝室が道路に面している場合は遮光カーテンを引き、外の明かりが入らない環境を作ることがおすすめです。寝室の温度や湿度は季節に応じて、暑さや寒さを感じない程度に調整しましょう。

6. マスクの選び方、着け方を見直す

マスクによって赤ニキビが大量発生している場合は、肌に負担をかけにくい素材でできた商品を着用しましょう。たとえば、コットンやシルクのマスクは肌に負担をかけにくく、赤ニキビ対策として活用しやすい商品です。

化学繊維の商品しか手元にない場合は柔らかい素材でできたコットンを、肌とマスクの間に挟みましょう。マスクとこすれやすい部分にワセリンを塗ることによっても、摩擦による赤ニキビの発生を抑制できます。

マスクを着けている最中にかいた汗はこまめに拭き取り、口元の蒸れを防止しましょう。汗を拭き取った後はフェイスミストなどで保湿すると、肌の乾燥による赤ニキビを防ぐことが可能です。

7. 医療機関で治療する

セルフケアで治らない赤ニキビは医療機関に相談し、専門治療を受けることも検討しましょう。医療機関では抗生剤を処方し、アクネ菌による炎症を鎮める治療を行うことが一般的です。

抗生剤には、塗り薬・飲み薬の二種類があります。いずれの種類を処方された場合も医師の指導に従い、一定期間の治療を続けることが必要です。

膿の貯まった赤ニキビの場合は減菌処理された針を使用し、中身を出す治療が検討されることもあります。赤ニキビの中身を出す治療を安全に行うためには医学的な専門知識が必要ですので、自分自身で試すことは避けてください。

医療機関で受けられる赤ニキビ治療には、保険を適用できるもの・できないものがあります。赤ニキビ対策にかけられる予算が決まっている人は医師に話し、金銭的な負担のかかりすぎない方法で、無理なく治療を進めてください。

赤ニキビのNGケア方法

赤ニキビ用のクリームや美容液を大量に使用すると、毛穴の出口が詰まり、トラブルを悪化させることがあります。赤ニキビ用のクリームや美容液の使用は、適量かつ適度な頻度にとどめてください。

赤ニキビを治すためには肌を清潔に維持することが大切ですが、1日2回を超えるほど頻繁な洗顔を行うことはハイリスクです。赤ニキビのできやすい箇所をゴシゴシ強くこすったり、毛の硬い洗顔ブラシを使用したりすることもまた、赤ニキビのNGケアにあたります。

その他には、スクラブ洗顔やピーリングジェルの頻繁な使用が、赤ニキビを悪化させる原因です。スクラブ洗顔やピーリングジェルは一般的に、赤ニキビを治した後の再発予防ケアや白ニキビ対策として使用します。赤ニキビができている時に行うと、炎症をさらに悪化させるケースがありますから、注意しましょう。

まとめ

赤ニキビが大量発生したときには、生活習慣の乱れやマスクによる刺激、ホルモンバランスの影響を疑いましょう。そして、できてしまった赤ニキビを極力早く治すためには、抗炎症成分配合の基礎化粧品を活用したり洗顔・クレンジング方法を見直したりすることが選択肢です。

ただし、赤ニキビが重症化している場合、セルフケアでは治りにくいことがあります。自宅における対処で改善できない赤ニキビは、医療機関に相談しましょう。