監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

ファンデーションをきれいに塗ったつもりでも、毛穴部分が浮いてしまい、ひどく目立つことがあります。通称「ファンデーションの毛穴浮き」と呼ばれるトラブルはなぜ起こり、どのように防止すればよいかを知っていますか。

この記事では、毛穴浮きの原因と対策を分かりやすく解説します。毛穴浮きのメカニズムを正しく把握し、一日通してベースメイクが崩れない理想の肌を手に入れましょう。

ファンデですぐ毛穴が浮き出る…余計に目立つ…

開き毛穴やたるみ毛穴を隠すためにファンデーションを塗っているにも関わらず、思うようにカバーできない…。ファンデーションを塗るとかえって毛穴が目立ってしまう…。そのような悩みを抱えて、対処法を探す女性は多くいます。

「もっとしっかり毛穴をカバーできるファンデーションはないか」と考えて新商品をあれこれ試し、ベースメイク難民に陥っている人もいるでしょう。

ベースメイクの出来は、見た目年齢を左右する重要な要素です。ファンデーションの毛穴浮きの原因と対策を知ることで、実年齢より若く見える肌を目指してください。

毛穴浮きとは?

まず、毛穴浮きとはどのようなトラブルであるかをおさらいしましょう。毛穴浮きとは、毛穴や角栓部分のファンデーションが浮き上がったように見えるトラブルです。

毛穴浮きは鼻や額など、皮脂分泌量の多い部位で起こるケースが目立ちます。詰まり毛穴や黒ずみ毛穴に悩む人は、特に毛穴浮きを起こすリスクが高い傾向にありますから、正しく対策することで、ベースメイクの崩れを防ぐことが大切です。

ちなみに、「毛穴浮き」と「毛穴落ち」では症状や特徴が異なります。

毛穴落ちとは、毛穴の凹み部分にファンデーションが入り込み、目立ってしまうトラブルです。毛穴落ちは、開き毛穴・たるみ毛穴が目立つ人に起こりやすい傾向があるとされます。

「毛穴部分のファンデーションが崩れやすい」「ファンデーションを塗ると毛穴が目立つ」と感じている人は自分自身の悩みが「毛穴浮き」であるか・「毛穴落ち」であるかを、きちんと認識してください。

毛穴浮きの原因3個

毛穴浮きの原因は複数種類存在し、いずれに該当するかによって、対処法が異なります。以下の中からトラブルを引き起こしている原因を特定し、適切な対処法を検討しましょう。

1. 過剰な皮脂

まず、過剰な皮脂です。メイク前の保湿が不十分だったりターンオーバー周期の乱れによって毛穴が詰まっていたりすると過剰な皮脂が分泌されて、ファンデーションを溶かしてしまうことがあります。皮脂の出口は毛穴ですから、毛穴の上のみファンデーションが溶けてしまうと、毛穴浮きが起こるのです。

過剰な皮脂による毛穴浮きは、気温の上昇する季節に悪化する可能性が高いと言えます。「気温が4℃上昇すると、皮脂分泌量は2倍になる」と言われるほど季節の移り変わりと肌の状態は、密接に関わり合っているためです。

気温の上昇以外には、慢性的なストレスを感じていたり睡眠不足の日が続いたりするときに、皮脂分泌量が増加します。これらのタイミングで「毛穴浮きが悪化する」という人は、過剰な皮脂によるトラブルを疑ってください。

2. ファンデーションの塗り方や選び方の誤り

ファンデーションを必要以上に厚塗りすることによっても、毛穴浮きが起こります。クマ・くすみ・毛穴をカバーするためには専用の化粧下地を活用し、土台をきっちり作ることで、厚塗りを回避しましょう。

近年のファンデーションには優秀な商品が非常に多く見られますから、少量を塗ることのみでも、気になるトラブルをカバーできることがあります。「厚塗りするほど、毛穴トラブルが気になりにくくなる」とは考えず、理想の肌に仕上げるための適量を塗りましょう。

3. 化粧下地の選び方の誤り

化粧下地選びを誤ると、少量の皮脂でもファンデーションが溶けてしまい、毛穴浮きが目立ちます。そもそも皮脂は、異物の侵入・水分や保湿成分の蒸散を防止する役割を持つ、重要な存在です。皮

脂が全く出ない状態を作ることはできませんので、化粧下地選びを工夫して、毛穴浮きを予防しましょう。もちろん、化粧下地を塗らないことでも、毛穴浮きは悪化します。肌質やトラブルの状態に応じた化粧下地を正しく選び、忘れずに使用しましょう。

毛穴浮きのメイクの直し方

毛穴浮きした部分をきれいにお直しするためには、ミストタイプの化粧水もしくはスティック美容液とパウダーファンデーションを使用します。直し方の詳細は、以下の手順の通りです。

◎毛穴浮きの直し方
【1】ティッシュを使用し、余計な皮脂を取り除く
【2】何もついていないスポンジで、毛穴浮きしたファンデーションを取り除く
【3】ミストタイプの化粧水もしくはスティック美容液で保湿する
【4】少量のパウダーファンデーションを薄く乗せる

毛穴浮きした部分のファンデーションを取り除かずにお直しすると、不自然な印象に見えてしまいます。崩れたファンデーションは取り除き、応急処置としての保湿を行ってから先の手順に進むことで、自然な印象に仕上げてください。

皮脂を取り除く際に油取り紙を使用すると、必要な油分まで取り去ってしまうリスクがあります。毛穴浮きを直す際にはティッシュで優しく、余計な皮脂のみを取り除きましょう。

毛穴浮きの対策6個

毛穴浮きを改善・防止するためには、ベースメイク方法を一通り見直して、正しいやり方に変更する必要があります。毛穴浮き対策として最低限意識したいベースメイクのポイントは、以下です。

1. ベースメイク前の洗顔・保湿を丁寧に行う

乾燥による過剰な皮脂の分泌を防ぐためには、朝の洗顔・保湿を丁寧に行うことが大切です。起床した直後の肌には空気中のほこり・汗・皮脂など、さまざまな汚れが付いています。

よく泡立てた洗顔料を使用し、優しく洗顔することによって、汚れをきれいに落としましょう。きれいに汚れを落とした後は適量の化粧水をなじませて、水分補給を行います。エイジングトラブルが気になる世代の人はややとろみのある、濃密な化粧水を活用するとよいでしょう。

その後、目元の乾燥が気になりやすい人はアイクリームを、上下まぶた全体になじませます。保湿の仕上げには小豆粒大のクリームを両手のひらに伸ばし、顔全体を包み込むようなイメージで、薄く均一に広げてください。

2. ベースメイク前に余計な油分を取り除く

肌表面に余計な油分が残っていると、化粧下地やファンデーションが密着しません。朝の保湿後・ベースメイクを始める前にティッシュを使用し、余計な油分を取り除きましょう。

ティッシュで油分を取り除く際の注意点は、強くこすらず、優しい力で行うことです。油分を取り除く際に強くこすると肌にとって必要な油分まで吸収してしまうケースがありますので、注意しましょう。

ティッシュで油分を取り除く方法以外には、保湿を終えた後に1分〜3分程度時間を置き、ベースメイクを始めることによっても、毛穴浮きを防止できます。毛穴浮きが気になるときには化粧水やクリームなどがきちんと肌になじんだことを確認してから、ベースメイクを始めてください。

3. 部分用下地を使用する

毛穴浮きしやすいTゾーンには部分用下地を使用し、皮脂浮きを防止します。手の甲に少量の部分用下地を出した後、鼻筋から小鼻までの範囲を覆うように伸ばしましょう。

部分用下地を塗りすぎることもまたファンデーションが崩れやすくなる原因ですから、指先でするっと薄いベールをかけるように伸ばすことがポイントです。

開き毛穴やたるみ毛穴が気になる部分にはさまざまな方向から部分用下地を塗り込み、凹凸が目立たないようにカバーしましょう。

なお、部分用下地を塗るタイミングは、商品によって異なります。顔全体用の化粧下地の下に塗るように設計されている商品もあれば、上に塗るように設計されている商品もありますので、メーカーの指定に従ってください。

4. 肌質に合うファンデーションを使用する

もともと脂性肌で余計な皮脂が出やすい人におすすめのファンデーションは、パウダータイプやリキッドタイプ。クリームタイプなど油分の配合量が多い種類は、避けた方が安心です。

乾燥肌やインナードライに悩む人と相性のよい種類は、リキッドタイプやクリームタイプ。インナードライに悩む人はリキッドタイプとパウダータイプを併用しても良いでしょう。

クリームタイプやリキッドタイプのファンデーションで毛穴浮きを防ぐためには、正しい塗り方を守ることも大切です。適量を手の甲に出した後、指先にファンデーションを取り、頬・額・鼻・顎の5点に乗せてください。

その後、「顔の内側から外側に」の動きを守り、均一に広げます。開き毛穴やたるみ毛穴が気になる部分にはファンデーションを軽く叩き込むようなイメージで、凹凸を埋めてください。

5. 部分的にフェイスパウダーを重ねる

クリームタイプやリキッドタイプのファンデーションを使用する場合はTゾーンなど毛穴浮きしやすい部分にのみ、フェイスパウダーを重ねてください。

フェイスパウダーを重ねる際のポイントは、やや小さめのブラシを使用して、少量のみをのせることです。適量のフェイスパウダーを含ませたブラシを垂直に当てて、小鼻の凹みの部分までしっかりと対策しましょう。

パウダータイプのファンデーションを使用する場合は基本的に、フェイスパウダーが不要です。パウダータイプの上にフェイスパウダーをのせることは粉っぽく見えてしまう原因ですから、ご注意ください。

6. 化粧崩れ防止スプレーを使用する

フェイスパウダーをのせた後は、アイメイクやリップメイクを進めます。ひと通りのメイクを終えた後に化粧崩れ防止スプレー(フィニッシングミスト・メイクキープスプレー)を吹きかけて、朝のメイクを終えてください。化粧崩れ防止スプレーを選ぶ際のポイントは、以下2点です。

【1】粒子の細かい商品を選択する
化粧崩れ防止スプレーの粒子が大きすぎると大量の水分が顔にかかり、不快に感じることがあります。顔が濡れすぎてしまうことはベースメイクの持ちを悪くする原因にもあたりますので、粒子の細かい商品を選択しましょう。

【2】配合成分にこだわる
過剰な皮脂による毛穴浮きを防ぐためには、皮脂吸着パウダー配合の商品がおすすめです。開き毛穴やたるみ毛穴が気になる人は、毛穴引き締め成分の配合されている商品を選択することもよいでしょう。

毛穴浮きのNG対策

毛穴浮きを防ぐためには朝の保湿が大切とは言え、やり過ぎは禁物です。油分の多いクリームを大量に使用したり濃密すぎる質感の化粧水を活用したりすることは、毛穴浮きを悪化させる原因のひとつ。毛穴浮きを防ぐためには「やり過ぎず、不足せず」の適度な保湿を行ってください。

その他、皮脂吸着成分を含むフェイスパウダーを大量に使用することにも、毛穴浮きを悪化させるリスクがあります。フェイスパウダーを大量に使用することで肌の乾燥が悪化すると、過剰な皮脂が分泌されて、毛穴浮きを招くことがあるためです。フェイスパウダーを付けすぎてしまったときには大きめのブラシを使用して、余計な分を落としてください。

まとめ

ファンデーションの毛穴浮きは、過剰な皮脂や化粧下地・ファンデーション選びの誤りなどが原因で起こります。毛穴浮きを防止するためには、ベースメイク前のスキンケアを丁寧に行ったり部分用下地を使用したりする方法が選択肢です。

ただし、朝のスキンケアで過剰に保湿することには、毛穴浮きを悪化させるリスクがあります。フェイスパウダーを大量に使用することもまた、毛穴浮きを悪化させる原因ですから、注意しましょう。