監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

角栓を取り除いた後にできた穴がなかなか閉じず、コンプレックスを感じる人は多くいます。角栓がある状態も嫌だけど、毛穴が余計に目立ってしまう事態は避けたい」と考えて、対処法を探してはいませんか。

この記事では、角栓を取り除いた後の大きな穴を治す方法・毛穴をきれいに維持するためのコツを解説します。角栓を繰り返す状態から抜け出し、理想の肌を作るためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

角栓の穴がなかなか治らない…

鼻の周りに角栓ができるとひどく気になり、今すぐにでも取り除きたい気持ちになるものです。しかし、角栓を取り除いた後にできる大きな穴も、世の女性を悩ませる要素のひとつ。

大きな穴ができたままではファンデーションや化粧下地がうまく乗らず、塗りムラができることも多くあります。さらに、穴をそのまま放置すると再び汚れが蓄積して、角栓を繰り返しやすいことも問題です。

誤った角栓ケアを続けるとトラブルがどんどん悪化し、これまで以上にひどい黒ずみ・毛穴の開きが生じてしまうこともあります。

では、角栓を取り除いたときにできる穴は、どのような方法で縮めればよいでしょうか。また、角栓を繰り返さないためには、どのような毛穴ケアを行えばよいでしょうか。この記事を最後まで読み、気になる悩みの解消法を把握しましょう。

角栓とは?

まず、角栓ができるメカニズムをおさらいしましょう。 角栓とは、過剰に分泌された皮脂が古い角質、産毛などと混ざり合い、塊化したものです。

できたばかりの角栓は白ですが、空気に触れて酸化すると黒色に変化して、「いちご鼻」と呼ばれる状態に到ることも多くあります。

毛穴内部に詰まった皮脂・古い角質・産毛は固く密着し合っていますので、簡単にはほぐれません。そのため、普段の洗顔では取り除けない角栓が毛穴の中で育ち続けて、巨大化するケースもあります。

巨大化した角栓は毛穴を内側から押し広げて、穴の大きさがどんどん広がってしまうことも問題です。毛穴の入り口が大きな穴になるほどさまざまな汚れを溜め込みやすく、角栓を繰り返しやすくなってしまいます。

角栓ができる原因3個

角栓ができる原因は、ターンオーバー周期の乱れや過剰に分泌された皮脂です。その他、洗顔やクレンジングが不足していることによっても、角栓ができてしまいます。角栓ができる原因に関する正しい知識を身に付けて、毛穴トラブルの改善を目指しましょう。

1. ターンオーバー周期の乱れ

健やかな肌のターンオーバー周期は約28日と言われます。加齢などの影響でターンオーバー周期が通常以上に遅くなると、古い角質が滞留します。滞留している古い角質は毛穴に詰まり、皮脂などと混ざり合って、角栓ができるのです。

反対にターンオーバー周期が通常以上に早くなることによっても、角栓ができてしまいます。早いターンオーバー周期に従って作られる角質は未熟で、正常に剥がれ落ちる力を持たないことが理由です。

つまり、ターンオーバー周期が早すぎることも遅すぎることも、角栓を作ってしまう原因にあたります。適切な対策によって正常なターンオーバー周期に戻すことが、角栓を解消する近道です。

2. 過剰に分泌された皮脂

次に、過剰に分泌された皮脂です。睡眠不足によってホルモンバランスが乱れたり脂質や糖質に偏った食生活を続けたりすると、過剰な皮脂が分泌されて、角栓の原料が増えてしまいます。

その他、以下のような内容は過剰な皮脂を分泌させる原因ですので、注意しましょう。

・保湿不足
・ゴシゴシこする洗顔、クレンジング
・慢性的なストレス
・紫外線ダメージの蓄積

化粧水や乳液・クリームの使用量が少なかったり、肌に合わない化粧水・乳液・クリームなどを使用したりすると水分と油分のバランスが崩れて、乾燥状態になってしまうことがあります。乾燥した肌が自分自身を守るための反応として過剰な皮脂を分泌すると毛穴が大きく開き、角栓ができやすくなるのです。

3. メイク汚れの蓄積

メイクを落とさずに就寝するとファンデーションや化粧下地が毛穴の中に入り込み、汚れとして蓄積します。蓄積した汚れは角栓の原料になりますから、トラブルを悪化させる一因です。

また、メイクの濃さに合わないクレンジングを使用していたり落とし方が誤っていたりすることも、角栓を悪化させる原因にあたります。角栓を治すためには適切な強さのクレンジングを正しく使用し、メイク汚れの蓄積を防止しましょう。

角栓の穴を治す方法5個

角栓を取り除いた後の毛穴は大きく開き、無防備な状態になっています。そのまま放置すると雑菌や汚れが入り込み、トラブルを起こすリスクがありますから、適切なアフターケアを行うことが大切です。

以下では、角栓を取り除いた後の毛穴を閉じる方法・再び汚れを溜めないための対策を紹介します。

1. 十分に保湿する

酵素洗顔や剥がすタプの毛穴パックを行った後は速やかに、十分な保湿を行ってください。保湿を行う際に最低限用意するスキンケア商品は、化粧水と乳液もしくはクリームです。

化粧水は乾燥した肌に対して水分補給を行うことを目的に使用するスキンケア商品・乳液やクリームは適度な油分を補給するために使用するスキンケア商品にあたります。それぞれ固有の目的を持つスキンケア商品ですので、どちらかを省略することは避けてください。

2. ローションパックを行う

毛穴の開きがとくに気になるときにはビタミンC誘導体配合の化粧水を使用して、ローションパックを行うこともおすすめです。ビタミンC誘導体には過剰な皮脂を抑制し、毛穴の詰まりを予防する働きが期待されます。

また、ビタミンC誘導体は強力な抗酸化作用を持ち、紫外線・喫煙・過剰なストレスなどの肌に対する影響を和らげる働きが期待される成分です。そのため、ビタミンC誘導体配合の化粧水でローションパックを行うと、開いた毛穴が引き締まり、滑らかな質感に近づきます。

◎ローションパックのやり方
【1】大判のコットンに化粧水をたっぷりと染み込ませる
【2】コットンを四等分に裂く
【3】額と両頬に1枚ずつ、コットンを貼付ける
【4】残りの1枚を半分に裂き、鼻と顎に貼付ける

ビタミンC誘導体はコラーゲンの生成を促進する成分にもあたりますから、加齢によるたるみ毛穴が気になる人にもおすすめです。角栓を取り除いた後はもちろん普段のお手入れにもビタミンC誘導体配合の化粧水を活用し、毛穴の目立たない肌を目指してください。

3. 収れん化粧水で開いた毛穴を引き締める

収れん化粧水とは、肌を引き締めることで過剰な皮脂分泌を防ぐ目的で使用する化粧水です。収れん化粧水には毛穴を引き締める成分が配合されるケースも多く、角栓を取り除いた後の穴対策にも活用できます。

収れん化粧水によるお手入れの進め方は、下記の手順の通りです。

【1】柔らかいコットンに500円玉硬貨大よりも多めの量を含ませる
【2】中指と薬指でコットンを挟む
【3】頬や額など面積の広い部位から順番にパッティングする
【4】肌が冷たく感じるまで、パッティングを繰り返す

角栓の穴を引き締める目的で収れん化粧水を使用する場合は鼻の周りなど、皮脂分泌量の多い部位を念入りに、お手入れすると良いでしょう。

パッティングする時のコツは手首を使用し、リズミカルにお手入れを進めることです。強い力で叩き込むように塗る方法には、角栓の穴を悪化させるリスクがありますので、避けてください。

4. 洗顔・クレンジング習慣を見直す

角栓を取り除いた後の穴に汚れが溜まる事態を避けるためには、洗顔やクレンジング習慣の見直しが必要です。洗顔に関していうと、朝・夜2回の泡洗顔を行うことが、角栓の再発を防ぐための近道。

十分に泡立てた洗顔料を使用して優しく汚れを落とすことで、角栓の再発を防いでください。「過剰な皮脂が気になるから」と必要以上に洗顔したりゴシゴシ強くこすったりする行為には、角栓の再発を招いてしまうリスクがあります。角栓の再発を防ぐためには「洗いすぎず・洗わなすぎず」の適度な洗顔習慣を身に付けましょう。

クレンジングに関していうと、メイクの濃さと使用するクレンジングの種類の不一致が問題です。濃いメイクを行った日にはクレンジングオイルやクレンジングバームなど、汚れを落とす力が強い種類のクレンジングを選択しましょう。

ナチュラルメイクの日にはクレンジングミルクやクリームクレンジングなど肌に対する負担の優しい種類のクレンジングを選択すると、乾燥による毛穴の開きやターンオーバー周期の乱れを予防できます。

5. 医療機関の毛穴ケア・治療を受ける

セルフケアではどうにもできないほど大きな穴があいたときには、医療機関に相談する方法が選択肢です。

医療機関では肌質や毛穴の状態を確認し、最適と思われる治療法を検討・提案してくれます。たとえば、以下は、医療機関で受けられる毛穴ケア・治療メニューの一例です。

◯トレチノイン外用薬
ビタミンAの誘導体である「トレチノイン」の外用薬を自宅で塗布し、毛穴トラブルの改善を目指す治療法です。トレチノインには古い角質を剥がし、肌の生まれ変わりを促進する働きが期待されます。トレチノインには皮脂の過剰分泌を抑制する働きも期待され、角栓の予防対策も行うことが可能です。

◯ケミカルピーリング
医療機関用のピーリング剤を毛穴の気になる部位に塗布し、肌質改善を目指す治療法です。できた穴を治すのみではなく、新しい角栓をできにくくする働きも期待されます。

◯フォトフェイシャル
特殊なレーザーマシンを使用し、穴のできている部分に光エネルギーを照射する治療法です。光エネルギーを照射した部分ではコラーゲンの生成が促進されますから、できた穴を塞ぐとともに、凹凸の目立たない肌への生まれ変わりを後押しできます。

◯水光注射
ヒアルロン酸などの美容成分を肌内部に注射して、毛穴トラブルの解消を目指す治療法です。シワやたるみ、大人ニキビなどが気になる場合は複数種類の美容液を組み合わせ、注射を行うこともあります。

医療機関で受けられる毛穴ケア・治療メニューの中には、健康保険が適用されないものもあります。健康保険が適用されない毛穴ケア・治療メニューを試すためには高額な費用を要することもありますので、医師とよく相談し、家計に負担のかかりすぎない対応を検討しましょう。

角栓の穴のNGケア方法3個

「穴を目立たせないように」と取った行動がきっかけとなり、毛穴の開きが悪化するケースもあります。以下のような対処法は毛穴の開きを悪化させるリスクを伴うNGケアにあたりますから、注意しましょう。

1. 洗顔後に冷水で引き締める

まず、洗顔後に冷水で引き締めるケア方法です。冷水で引き締めると一時的に穴が縮んだように感じますが、すぐに戻ってしまいますので、根本的な解決には到りません。

また、洗顔後に冷水で引き締めるケア方法には化粧水の浸透しにくい状態を作り、十分な保湿を妨げてしまう原因です。十分に保湿できないことでバリア機能が低下すれば、角栓を繰り返す悪循環に陥ります。

2. 保冷剤でパックする

保冷剤でパックする方法にも、冷水で引き締める方法と同じリスクが伴います。また、顔の温度が下がることは、ターンオーバーを妨げる要因です。

ターンオーバーを促進して滑らかな肌への生まれ変わりを助けるためにはむしろ、蒸しタオルなどで温めるケアを実践しましょう。

3. 保湿しすぎる

角栓を改善するためには十分な保湿が必要とはいえ、やり過ぎは禁物です。油分の多い乳液やクリームを使いすぎると顔がベタつき、角栓の再発を招いてしまうことがあります。乳液やクリームの過剰な油分は、大人ニキビや吹き出物を引き起こす原因です。

さらに、化粧水・乳液・クリームなどのベタつきが気になって無意識にかいてしまえば、肌のバリア機能が低下します。バリア機能の低下は角栓や毛穴トラブルを悪化させる原因です。

まとめ

角栓を取り除いた後の穴に悩む人に向けて、トラブルの原因や解消法を解説しました。凹凸の目立たない滑らかな肌を作るためには、スキンケア習慣の見直しと角栓除去後の適切なアフターケアが不可欠です。セルフケアで対処できないほど巨大な穴があいてしまった場合は、医療機関に相談しましょう。

ただし、医療機関で行う治療の中には高額な費用を要するメニューもあります。医師ともよく話し合い、予算内に収まる治療方法を決めてください。