監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

洗顔後に鏡を見ると、キレイになっているはずの肌から角栓が飛び出していたという経験はありませんか?普段は目立たないのに、急に角栓が目立つので驚く人も少なくありません。

毎日のケアをしていても、意外と角栓はできています。角栓が飛び出してきたときは角栓のケアや普段のスキンケアを見直すチャンスです。

この記事では角栓の基礎知識と正しいケア方法を紹介します。

角栓とは?

角栓とは毛穴の中で不要な角質と皮脂が絡み合って固まったものです。

肌の表面ではターンオーバーが行われており、日々、不要な角質が剥がれ落ちています。同じように毛穴の中でもターンオーバーが行われ、角質が剥がれて生まれ変わっているのです。剥がれた角質は、肌の機能が正常に働いていれば自然と外に排出されます。

しかし肌がコンディション不良の状態だと、うまく角質を排出できず毛穴の中で溜まってしまいます。毛穴の中では皮脂が分泌されているため、角質が溜まっている状態だと皮脂もうまく外に出ることができません。

結果として、皮脂は毛穴の中にとどまり角質に絡まってしまいます。とどまった皮脂はさらに剥がれた角質を絡め取り、角栓がより成長する原因になります。

洗顔後に角栓が飛び出る原因

洗顔後に角栓が飛び出たように見えるのは、角栓が水分によってふやけて大きくなっているためです。

毛穴の近くまで成長した角栓は洗顔時にお湯を吸ってふやけた状態になります。表面からは見えなかった角栓も、ふやけて毛穴から出てきたことで初めて気づくという方も多いようです。

角栓が水分に触れることによって大きくなるため、洗顔後に限らず入浴後や汗をかいたときにも角栓が目立つことがあります。

不快に思われるかもしれませんが、角栓が飛び出ているときは角栓ケアをするチャンスです。正しいケア方法で毛穴をキレイに掃除しましょう。

角栓ができる理由5個

飛び出ている角栓に対して正しいケアをするために、まずは、どうして角栓ができたのか原因を探りましょう。ここでは主な原因を5個紹介します。

1. 皮脂の過剰分泌

皮脂が過剰に分泌されていると、毛穴が詰まりやすくなります。

皮脂は肌のバリア機能を高めるための重要な役割を果たしています。汗などの水分と混ざり合って天然の保護膜である「皮脂膜」を形成するのです。

しかし肌のコンディションが崩れていると、皮脂の分泌が過剰になって水分と油分のバランスが崩れてしまいます。スキンケアや体調管理をして、自分の肌にとって適切なバランスを維持することが大切です。

2. ターンオーバーの乱れ

角栓のもとになる角質はターンオーバーによって剥がれ落ちるものです。そのため角栓の形成にターンオーバーは大きく関わっています。

ターンオーバーは基本28日周期で行われると考えられていますが、個人の肌質や生活習慣、年齢によって変動があります。

ターンオーバーの周期が短かすぎると必要な角質まで剥がれて、未成熟な角質が毛穴に詰まりやすくなります。逆にターンオーバーが遅いと角質層全体が厚くなり、毛穴から外に老廃物を排出しにくくなります。

角質が剥がれる周期が短ければよい、というわけではありません。大切なのは、その人の肌にあった周期が守られていることです。

3. クレンジング・洗顔不足

角栓は主に角質と皮脂で作られていますが、メイクや空気中の汚れも角栓のもとになります。毛穴落ちした汚れはもちろん、毛穴からの排出を阻害して角栓を育ててしまうのです。

メイクをした日にクレンジングをするのは当たり前なのですが、意外と洗い残しが多いということも考えられます。疲れていても簡単に拭き取れるようなメイクにしたり、メイクの濃さにあった洗浄力のクレンジングアイテムを選ぶことが肝心です。

また洗顔は汚れだけでなく角質を洗い流すためにも大切なスキンケアです。毎日のケアでしっかり汚れが落とせるように正しい方法をチェックしましょう。

4. 角質ケア不足

角質ケアは肌への負担が多いから取り入れていないという方も多いのですが、それが角栓の原因になっているかもしれません。

角質はターンオーバーによって自然に剥がれることが理想なのですが、肌のゆらぎや環境によってはうまく剥がれないことがあるのが普通です。パーツによって肌質に違いがありますから、鼻だけ少し乱れているという例も考えられます。

適度な角質ケアをすることで角栓の元を取り除けるだけでなく、ターンオーバーの周期も整えることができます。

たしかに過剰な角質ケアは肌に負担が大きいのですが、角質ケアが必要な肌質にも関わらず放置をしていると角栓などのトラブルを引き起こすことがあります。

5. 生活習慣の乱れ

生活習慣の乱れは様々な肌トラブルを引き起こします。角栓もその一つです。

これまでに上げた皮脂の過剰分泌やターンオーバーの乱れも、偏った生活習慣が原因になっていることがあります。睡眠不足や偏った食生活、ストレスに思い当たる場合は要注意です。

完璧な生活習慣を身につけることは難しいかもしれませんが、角栓が目立つときはなにかを修正する必要があるというサインかもしれません。

飛び出る角栓の放置はNG?対処法は?

角栓が飛び出た場合は、放置せずにケアする必要があります。

ふやけた角栓をそのままにしておくと黒ずみになったり、化粧崩れの原因になったりします。ひどいときには毛穴周りに炎症を引き起こす可能性もあるのです。

また、角栓が飛び出しているときは毛穴をキレイにケアするチャンスです。角栓を取り除きやすくなっているため、肌への負担が少ない状態で角栓ケアをできます。

角栓が飛び出ているのに気づいたら、慌てて触らずに正しい取り方で毛穴のケアも行いましょう。

角栓の正しい取り方

角栓の正しい取り方を説明する前に、まずはやってはいけない角栓の取り方を確認しましょう。

▽NGな角栓の取り方
・指で押し出す
・ピンセットや毛抜きで抜く
・粘着力の強い毛穴パックを使う

これらの方法は一気に取れるため達成感があるかもしれません。しかし毛穴周りに大きな負担をかけるため、肌にいいとは言えません。

肌への負担をなるべくかけずに角栓を取るには「洗顔で取り除く方法」と「ホットタオルでパックする方法」があります。

洗顔で角栓をケアする方法

洗顔で角栓を取る場合は「酵素洗顔」を使います。酵素洗顔はタンパク質と油分を分解する効果があるため、角栓除去にはぴったりです。

パウダータイプのアイテムが多いので、しっかり泡立てて、摩擦しないように優しく角栓周りを洗いましょう。

ホットタオルでパックする方法

ホットタオルで一度毛穴をゆるめて、優しく拭き取る方法です。このときワセリンやオイルクレンジング、またはクレイパックを一緒に使いましょう。

ホットタオルを角栓が飛び出ている周辺に当てて、3〜5分おきます。その後用意したワセリンなどを塗布してなじませましょう。最後にコットンで撫でるように拭き取れば完了です。

角栓のスキンケア方法5個

角栓を取ったあと、また次の角栓ができてないうちから毛穴づまりを予防するスキンケアが大切です。角栓ができないようにするスキンケア方法を紹介します。

1. 丁寧な洗顔を心がける

角栓が気になるときは、洗顔が最も大切なポイントになります。洗顔は角栓を除去するだけでなく、ターンオーバーを整える効果もあるため予防にもぴったりです。

さらに洗顔をきちんと行っていないままスキンケアをしても、効果が発揮されないということにもなりかねません。まずは洗顔の見直しから行うようにしましょう。

正しい洗顔のポイント

洗顔は基本的に泡で行います。たっぷりの泡を使うことで摩擦を軽減し、優しく汚れを取り除くためです。まずはしっかりと洗顔料を泡立てましょう。泡がきめ細かいほど汚れを吸着しやすくなります。

十分に泡立てた洗顔料を顔に乗せたら、泡を転がすように洗っていきます。このとき指先や手で顔を擦る必要はありません。泡を動かすことで汚れを十分に取ることができますから、泡を肌に密着させるように軽く押しながら洗うといいでしょう。

洗い流すときは必ずぬるま湯ですすぎます。熱すぎるお湯は乾燥の原因になるので、体温に近い水温で丁寧に洗顔料を洗い流しましょう。

2. スペシャルケアに酵素洗顔を取り入れる

普段の洗顔を丁寧に行う習慣を身に着けたら、酵素洗顔を取り入れるのもおすすめです。角質を取り除く方法でも紹介しましたが、酵素洗顔は不要なタンパク質や油分を分解できるため、角質の予防にも効果があります。

角質が目立つときだけでなく、日頃から取り入れることで角質ができにくい肌の状態をキープすることができます。

特に注目したいのはタンパク質を分解する酵素です。角栓の70%はタンパク質である角質でできていますから、油分だけでなくタンパク質もしっかり落とせるものを選びましょう。

やりすぎは禁物

肌そのものもタンパク質でできているため、酵素洗顔の使いすぎは禁物です。毎日行うのではなく、スペシャルケアとして取り入れましょう。

酵素洗顔を使う頻度の目安は肌質別に以下のようになります。

▽酵素洗顔の頻度
・普通肌、脂性肌の方:週に2〜3回
・乾燥肌、敏感肌の方:週に1〜2回

アイテムによって推奨されている使用頻度が異なります。酵素洗顔をする前に注意事項をよく読んで行うようにしてください。

3. オイルクレンジングを使用する

オイルクレンジングを上手に使いこなすことで角栓のケアをすることができます。オイルクレンジングはメイクのような油性の汚れを落とすのに効果的なアイテムです。そのため肌の上に残っている古い皮脂や、過剰に分泌されている皮脂も取り除くことができます。

また既に角栓になっている皮脂ともなじんで、ゆるめてくれる効果も期待できるでしょう。一気に角栓が取れるというわけではありませんが、毎日のケアに取り入れることで角栓を予防し、また少しずつ取り除くことができます。

ポイントは乳化

オイルクレンジングを使う時のポイントは「乳化」です。オイルクレンジングを顔全体になじませたあと、少量の水を足しながらくるくると円を描くようにマッサージをします。すると水とオイルが均一に混ざって乳白色に変化します。これが乳化された状態です。

オイルクレンジングは乳化することで、ほどよく皮脂を吸着し、また洗い流しやすくなります。乳化しないまま洗い流そうとすると、ベタベタ感が気になって過剰に擦ったり、必要な皮脂まで取り除いてしまうこともあります。

オイルクレンジングでケアしたときはしっかり乳化をしてから洗い流すようにしましょう。

4. 保湿をしっかり行う

油分を使った保湿は角栓にとって逆効果に思われるかもしれませんが、乾燥もまた過剰な皮脂と同じように角栓を作る原因です。洗顔後や入浴後は特に保湿ケアを徹底しましょう。

保湿の基本はうるおいを補給する化粧水と、水分を肌にとどめる乳液やクリームのセットです。化粧水だけで済ませるという方もいるかもしれませんが、セットで使うことでよりスキンケアの効果を高めることができるでしょう。

乳液やクリームはパーツによって塗り方を変える

水分を肌になじませてキープする目的で使う乳液やクリームは油分が含まれています。

加減をせずにたくさん塗ってしまうと脂性肌の方にとっては油分が多くなりすぎたり、普通肌や乾燥肌の方にとっては油分が酸化するリスクがあったりベタつきの原因になったりします。

もしもベタついて苦手だという方は塗っている量が多すぎるかもしれません。乳液やクリームは薄い膜ができれば十分ですから、量を調整してみましょう。

また角栓ができやすい部分や皮脂が多くなりやすいTゾーンは薄付きにする塗り方もおすすめです。

最初に乾燥しやすいフェイスラインのUゾーンに塗ってから、頬、最後にTゾーンに塗るようにすれば自然と薄付きにすることができます。自分の肌の状態を確かめて、試してみてください。

5. 適度な角質ケアを取り入れる

適度な角質ケアを取り入れることでターンオーバーの周期を整え、毛穴づまりを予防することができます。

角質ケアをするアイテムには以下のようなものがあります。

▽おすすめの角質ケアアイテム
・スクラブ
・ピーリングジェル
・拭き取り化粧水
・ピーリングパッド
・ピーリング美容液

スクラブやピーリングジェルは肌に乗せて軽くマッサージすることで角質を落とします。
拭き取り化粧水やピーリングパッドはコットンやパッドに染み込ませた化粧水で優しく肌の表面を撫でて、角質を拭き取るアイテムです。

ピーリング美容液は塗るだけ使えます。肌表面をしなやかに整え、不要な角質が剥がれやすくなるアイテムです。

それぞれのアイテムに特徴があるため、使いやすさや、肌との相性をみて使うものを決めるといいでしょう。

角質ケアを行う時の注意点

角質ケアを行うときは注意点がいくつかあります。過度に行うと、肌のバリア機能が低下する恐れがあるためです。角質ケアを取り入れるときは以下のようなポイントに注意しましょう。

▽角質ケアの注意点
・強い力で擦らず優しくケアする
・週に1〜3回の頻度を守る
・肌が敏感になっているときはやらない
・角質ケアをしたあとは必ず保湿をする

アイテムごとに指定されている使用上の注意を守って、適度に取り入れてください。

まとめ

洗顔後に飛び出た角栓の原因と対処法を紹介しました。角栓の悩む方は多く、すぐに解決するのは難しい肌トラブルです。正しいケアを行うことによって、肌に余計な負担を与えることなく、よりなめらかな美肌を目指しましょう。