監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

痛くて目立つ赤ニキビは、極力早く治したいもの。「赤ニキビを一晩で治す方法はないか」「セルフケアできれいに治すことはできないか」と考える人もいるでしょう。

この記事では、赤ニキビの原因と極力早く、きれいに治すためのスキンケア方法を紹介します。なかなか治らない赤ニキビをコンプレックスに感じている人は、ぜひ参考にしてください。

赤ニキビとは?

赤ニキビとは、白ニキビや黒ニキビが悪化し、炎症を起こしたニキビのことです。赤ニキビを放置すると炎症がさらに悪化し、膿を持った黄ニキビになってしまうリスクがあります。

赤ニキビの中ではアクネ菌によって、炎症を引き起こす物質が作られています。黄ニキビにまで悪化すると毛穴の壁が破壊されて、炎症を引き起こす物質が周囲に流出。膿を持ったニキビがどんどん増えて、収拾のつかない状況になりかねません。

また、赤ニキビや黄ニキビは、ニキビ跡(茶色い色素沈着やクレーター状の凹み)を残してしまうことも多いトラブルです。クレーター状の凹みができてしまうと、簡単に治りません。後々まで残るトラブルを防ぐためにも極力早く正しい対処をとることで、赤ニキビを治してください。


赤ニキビの原因4個

赤ニキビは、さまざまな原因が重なりあい、引き起こされるトラブルです。以下では、赤ニキビの主な原因をとり上げて、詳細を解説します。

1. 肌の乾燥

まずは、肌の乾燥です。肌表面が乾燥すると自分自身を守るための反応として、過剰な皮脂が分泌されます。過剰な皮脂は毛穴の詰まりを招く原因の一つ。詰まった毛穴はアクネ菌の温床となりやすく、赤ニキビを引き起こします。

また、乾燥した肌はターンオーバー周期が乱れて、角質肥厚を起こしやすい状態です。角質肥厚を起こした肌では毛穴の出口が硬く閉じて、赤ニキビの前段階である白ニキビ・黒ニキビのできるリスクが高まります。

2. 睡眠不足

睡眠不足によって成長ホルモンの分泌が滞ると、ターンオーバー周期が乱れます。結果として古い角質が滞留したり白ニキビ・黒ニキビの回復が遅れたりすることにより、赤ニキビが増えるのです。

また、睡眠不足はコラーゲンやエラスチンなどを作り出す「皮膚繊維芽細胞」の働きを弱めます。コラーゲンやエラスチンは肌のハリ・弾力を維持するために必要な成分です。ハリ・弾力の失われた肌ではたるみ毛穴ができ、白ニキビ・黒ニキビの増加につながることがあります。

3. 紫外線刺激

次に、紫外線刺激です。大量の紫外線を浴びると活性酸素が発生し、皮脂などを酸化させます。酸化した皮脂はニキビの炎症を悪化させて、赤ニキビを引き起こす原因です。

また、赤ニキビができているときに大量の紫外線を浴びると、濃いシミのようなニキビ跡ができてしまうケースもあります。赤ニキビができているときこそ紫外線対策を万全に行い、なかなか消えないニキビ跡を防ぎましょう。

4. ホルモンバランスの乱れ

最後に、ホルモンバランスの乱れです。ホルモンバランスが乱れると男性ホルモンの働きが優位になり、過剰な皮脂が分泌されることもあります。過剰に分泌された皮脂はアクネ菌のエサになりますので、赤ニキビを引き起こす原因です。

生理前や過剰なストレスが溜まったときはホルモンバランスが乱れやすく、赤ニキビのできやすい時期といえます。趣味を楽しむ時間を確保したり十分な睡眠時間を確保したりすることでホルモンバランスを整えて、赤ニキビを防いでください。

赤ニキビを即効で治すためのスキンケア方法6個

赤ニキビを即効で治すためには、クレンジング・洗顔習慣の見直しが必要です。合わせて基礎化粧品の選び方も工夫し、赤ニキビの改善を目指しましょう。以下では、赤ニキビを即効で治すためのスキンケア方法を解説します。

1. 帰宅後すぐにメイクを落とす

一日を過ごした肌には、メイク汚れ・皮脂・ほこりなどが付いています。赤ニキビができているときには帰宅後すぐにメイクを落とし、肌の負担を和らげましょう。

使用するクレンジングは、必要以上に肌をこすることなく、きちんとメイクを落とせる種類を選択します。拭き取り式のクレンジングは赤ニキビを刺激するリスクの高い種類ですから、避けることがおすすめです。濃いメイクをした日にはポイントメイクリムーバーも活用し、汚れをきちんと落としましょう。

2. ダブル洗顔を怠らない

クレンジングはメイクなど油性成分を含む汚れを落とすために行うもの・洗顔はほこりなどクレンジングで落としきれない汚れを取り除くために行うものです。

それぞれ異なる目的を持つスキンケアにあたりますから、赤ニキビを治すためには、ダブル洗顔を行うことがおすすめです。赤ニキビができているときの洗顔のポイントは、以下2点です。

【1】洗顔料を十分に泡立てる
洗顔料を十分に泡立てることにより、汚れを落とす力が高まります。ぬるま湯・空気を巻き込むようなイメージで洗顔料を泡立てて、モコモコの泡のフォームを作ってください。

【2】最低でも30回はすすぐ
洗顔料のすすぎ残しは、赤ニキビを悪化させる原因です。最低でも30回歯体温よりも低い温度のぬるま湯ですすぎ、赤ニキビの悪化を防いでください。

使用する洗顔料は、ノンコメドジェニックテスト済みの商品がおすすめです。ノンコメドジェニックテスト済みの洗顔料はニキビ予防にも一役買う商品ですので、赤ニキビが治った後も継続的に活用するとよいでしょう。

3. 洗顔後に保冷剤で冷やす

赤ニキビの炎症を鎮めるためには、保冷剤や氷を使用し、短時間のみ冷やすケアが検討されます。清潔なタオルで保冷剤や氷を包み、赤ニキビのできている部分を、20秒〜30秒程度冷やしてください。赤ニキビを保冷剤などで冷やす際の注意点は、以下2個です。

【1】長時間冷やさない
赤ニキビを冷やしすぎると、トラブルを悪化させるケースがあります。赤ニキビを極力早く治すためには、長時間の冷やすケアを避けてください。

【2】急性期の赤ニキビに対してのみ行う
冷やすケアによって炎症を鎮めることができるのは、急性期の赤ニキビのみ。痛みや腫れが修まって回復に向かっている段階の赤ニキビに対して冷やすケアを行うことは、おすすめしません。

回復に向かっている段階の赤ニキビに対しては血流をよくして、酸素や栄養素を極力多く届ける対処が必要です。冷やすケアは血流を悪くする対処にあたりますので、急性期の赤ニキビに対してのみ、行ってください。

4. ニキビケア化粧水で炎症を鎮静する

赤ニキビの炎症を鎮静するためには、抗炎症成分配合の化粧水を使用します。具体的には、ビタミンCやグリチルリチン酸(グリチルリチン酸ジカリウム)・ナイアシンアミドなどが配合された化粧水を選択しましょう。

◯ビタミンC
アクネ菌が出す活性酸素を除去することで、炎症の沈静化を助けてくれる成分。皮脂分泌量をコントロールしたり肌の再生を後押ししてニキビ跡を防いだりする働きも期待されます。

◯グリチルリチン酸(グリチルリチン酸ジカリウム)
甘草から抽出される植物由来の抗炎症成分。敏感肌用の基礎化粧品にしばしば配合される成分にもあたり、肌荒れしやすい人でも比較的安心して使用できます。

◯ナイアシンアミド
ビタミンB3の一種で、シミや赤みを抑制したり皮脂分泌量をコントロールしたりする成分。セラミドの生成を促進してバリア機能を強化し、乾燥を防ぐ働きも期待されます。

赤ニキビができているときに化粧水をコットンでなじませると、繊維が肌に刺激となり、トラブルの悪化を招くリスクがあります。弱った肌をいたわるためにも手の平で優しくなじませて、十分な潤いを補充しましょう。

5. 保湿バームで肌を保護する

赤ニキビによる炎症の見られる部分に紫外線刺激や摩擦刺激が加わると、トラブルの悪化を招いてしまうことがあります。日中外出する際には保湿バームを使用して、炎症の見られる部分を保護しましょう。使用する保湿バームを選ぶ際のポイントは、以下2点です。

【1】赤ニキビに適した成分か
赤ニキビ対策には、抗炎症成分・保湿成分配合の保湿バームがおすすめです。抗炎症成分の代表格は上で紹介したようにグリチルリチン酸。その他、ヒアルロン酸やセラミドといった保湿成分が配合されていることを確認しましょう。

【2】自分に合う質感か
保湿バームとひと口にいっても、サラサラ系の商品からこっくり系の商品まで、質感(テクスチャー)はさまざまです。使用中のストレスを軽減するためにも、自分に合う質感の商品を選択しましょう。

6. 日焼け止めを忘れずに塗る

赤ニキビを即効で治すためには日焼け止めを忘れずに塗り、紫外線刺激を和らげる対策も大切です。伸びがよく、肌をこすることなく塗れる種類の日焼け止めを毎日使用し、肌の負担を軽減しましょう。

ローションタイプ・ミルクタイプの日焼け止めは肌に負担をかけにくく、赤ニキビができているときにもおすすめの種類です。ジェルタイプの日焼け止めも比較的軽い質感で、べたつきを感じにくい種類といえます。

なお、日焼け止めの効果を一日通して持続させるためには、使用シーンに応じた塗り直しが必要です。運動している最中は2時間〜3時間に1回・マリンレジャーを楽しんでいるときには30分に1回を目安として、日焼け止めを塗り直しましょう。

日焼け止めの塗り直しによる化粧崩れが気になる場合は、UVカット機能の付いたフェイスパウダーを活用すると便利です。皮脂や汗を軽くティッシュでおさえてからフェイスパウダーを乗せて、紫外線刺激を和らげてください。

赤ニキビのNGケア方法3個

赤ニキビに対する対処を誤ると、トラブルが悪化したり治りが遅くなったりするリスクがあります。赤ニキビに対するNGケアの代表例は、以下3個です。

1. 赤ニキビを自分で潰す

赤ニキビを自分で潰す行為は、周囲の肌を傷つけて、炎症を広げてしまう原因です。周囲の肌を深く傷つけてしまった場合、ニキビ跡の残るリスクも高まります。「赤ニキビをどうしても潰したい」という人は皮膚科を受診し、面皰圧出を受けましょう。

赤ニキビを自分で潰す行為以外には、爪で中身を押し出すケア・ピンセットで芯を抜くケアにも、同様のリスクが存在します。赤ニキビを極力早く、きれいに治すためには、誤った自己流ケアを卒業しましょう。

2. 必要以上に洗顔する

一日2回以上洗顔したり、長時間かけて洗顔したりすることは、肌に過剰な負担をかけるNGケアです。ニキビを治すための適切な洗顔回数は、一日2回。「過剰な皮脂が気になるから」と頻繁に洗顔すると肌の乾燥を悪化させて、赤ニキビを増やしてしまうリスクがあります。

洗顔料を乗せている時間の目安は、30秒程度です。やや丁寧に洗顔する場合も60秒程度で、すすぎに進むとよいでしょう。

3. スクラブ洗顔料や酵素洗顔料で角質ケアする

赤ニキビを極力早く治すためには肌の負担を軽減し、安静にしておく必要があります。スクラブ洗顔料や酵素洗顔料によるお手入れは肌に負担をかけるリスクがありますから、炎症が治まるまではお休みしましょう。

基本的にスクラブ洗顔料や酵素洗顔料は、ニキビを予防するために活用されるケアアイテムです。赤ニキビを改善するために使用するものではないことをふまえて、正しく使用してください。

赤ニキビに良い食べ物

高脂質・高糖質の西洋型の食事は、赤ニキビの悪化を招くリスクがあります。油をたっぷり吸収した揚げ物、甘いものは適度に控えて、ヘルシーな食生活に切り替えましょう。赤ニキビができているときにおすすめの食べ物の代表例は、以下のような内容です。

・ビタミン豊富な野菜、果物
・アスタキサンチンを含む鮭
・腸内環境を整えてくれる発酵食品
・DHAを含む青魚
・植物性タンパク質と動物性タンパク質

アスタキサンチンは抗酸化力が高く、美肌作りを後押ししてくれる栄養素です。DHAには炎症を抑える働きが期待されて、赤ニキビの改善を助けてくれます。タンパク質は肌の材料となる栄養素ですから、不足なく食べることが大切です。

なお、植物性タンパク質と動物性タンパク質では、含まれている必須アミノ酸が異なります。「大豆食品のみ」「肉類のみ」という食べ方は避けて、植物性タンパク質と動物性タンパク質の両方をバランスよく食べましょう。

まとめ

赤ニキビは、肌の乾燥・睡眠不足・紫外線刺激などが原因で引き起こされるトラブルです。赤ニキビを即効で治すためには帰宅後すぐにメイクを落としたり抗炎症成分の含まれる化粧水を使用したりする方法が検討されます。

また、赤ニキビを即効で治すためには、NGケアをやめることも必要です。この記事の内容を参考に正しい赤ニキビ対策を行い、気になるトラブルを解消しましょう。