監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

毎日クレンジング、洗顔してもなお目立ってしまう角栓に悩む女性は多くいます。洗顔直後に鏡を見て角栓に気付くと、泣きたい気持ちになりますよね。

飛び出した角栓の正しい取り方・スキンケア方法を把握して、コンプレックスの解消を目指してください。

角栓とは?

角栓とは、古い角質・皮脂・メイク汚れなどが混ざり合い、毛穴に詰まったものを指します。できたばかりの角栓は小さな塊に過ぎないものの、次第に大きく成長し、ひどく目立ってしまうのです。

毛穴に詰まった角栓が空気に触れて酸化すると、黒い色に変色します。これがいわゆる「黒ずみ毛穴」の状態です。

ターンオーバーが正常に行われている肌では角栓が自然に排出されて、毛穴内部に残ることはありません。しかし、何らかの理由によってターンオーバーが乱れていると角栓の排出が進まず、毛穴を大きく開かせることがあります。

開いた毛穴は余計に汚れを溜め込みやすく、さらに角栓が悪化する状態に陥りがちです。毛穴に詰まった汚れをエサにして、大人ニキビができるケースもありますから、早急な対処をおすすめします。

角栓ができる原因

角栓ができる主な原因は、過剰な皮脂とターンオーバー周期の乱れです。肌の乾燥や摩擦、紫外線刺激の蓄積などを理由に過剰な皮脂が分泌されると、毛穴の詰まりが悪化します。

睡眠リズム・食生活の乱れもまた過剰な皮脂を分泌させて、毛穴の詰まりを悪化させる要因の一つ。毛穴の詰まりが悪化するほど、角栓ができるリスクは高くなります。

さらに、肌の乾燥や摩擦、紫外線刺激の蓄積は、ターンオーバー周期の乱れを招く原因です。ターンオーバー周期が乱れると古い角質が正常に剥がれ落ちることなく肌表面に滞留し、角栓を招きます。

鼻や頬や顎は角栓ができやすい?

鼻は、皮脂腺が集中していて皮脂分泌量の多い部位です。そのため、過剰な皮脂による毛穴の詰まりを起こしやすく、角栓のできやすい部位といえます。さらに鼻は顔の中でも高い場所に位置しますので、紫外線刺激を受けるリスクが高めです。角栓ができた状態で大量の紫外線を浴びると、毛穴の黒ずみにつながることがありますから、注意しましょう。

頬は加齢による開き毛穴・たるみ毛穴が目立ちやすい部位の一つです。開き毛穴・たるみ毛穴に古い角質や皮脂が詰まると、角栓ができてしまいます。

顎は、鼻や頬などと比較し、鏡を見たときに視線に入りにくい部位です。そのため顎は保湿不足や洗顔不足を起こしやすく、角栓のできるリスクは高いといえます。

角栓が飛び出てる時に抜くのはOK?

角栓をピンセットや指や爪で抜く行為は、適切な対処法といえません。角栓を抜くときに毛穴の周りの肌を傷つけると、細菌の繁殖や炎症を引き起こすリスクがあります。

また、角栓を抜く行為は、肌にとっての刺激です。刺激を感じた肌が自分自身を守るための反応として過剰な皮脂を分泌し、角栓を悪化させるケースもあります。

「よかれ」と思って行ったお手入れがかえって角栓を悪化させるとしたら、非常に悲しいことですよね。飛び出てる角栓を抜きたくなる気持ちはもっともですが、根本的なトラブル解消を図るためには控えてください。

飛び出した角栓の取り方・スキンケア方法5個

飛び出した角栓を取るためには、ベビーオイルやホットタオルを使用し、柔らかくほぐしてから取り除く方法がおすすめです。その他、酵素洗顔料やクレイパックを使用する方法によっても、角栓を取り除けます。飛び出した角栓の正しい取り方・スキンケア方法を把握して、集中ケアを行ってください。

1. ベビーオイルでマッサージする

ベビーオイルによるマッサージは、クレンジング・洗顔後に行います。用意する道具は、ベビーオイルと綿棒です。ベビーオイルがないときには、ホホバオイルやオリーブオイルでも代用できます。

◎マッサージの手順

【1】適量のベビーオイルを小皿に出して、綿棒の先端をひたす
【2】ベビーオイルのしみ込んだ綿棒で、角栓の気になる部分をマッサージする
【3】浮き出た角栓とベビーオイルをティッシュで拭き取る
【4】普段通りに洗顔する

綿棒にしみ込ませるベビーオイルが少ないと、摩擦刺激により、肌を傷つける恐れがあります。マッサージしている最中に滑りが悪く感じたときにはベビーオイルに再度ひたし、摩擦刺激を軽減しましょう。

2. クレンジング前にホットタオルでパックする

クレンジング前にホットタオルでパックすると毛穴や角栓が緩み、きれいに汚れを落とせます。以下の手順でホットタオルを作成し、2〜3分パックしてから、クレンジングを行いましょう。

◎ホットタオルの作り方

【1】45℃くらいのお湯を洗面器いっぱいに用意する
【2】ロングフェイスタオルをお湯にひたす
【3】お湯が垂れない程度までしぼる

上記の手順で作成したホットタオルは、体温よりやや高い程度の温度に冷ましてから顔に乗せます。パック後はホットタオルが冷める前に顔から外し、クレンジング・洗顔を行ってください。

クレンジング・洗顔後は化粧水・乳液もしくはクリームを使用して、十分に保湿することが大切です。角栓を取り除いた後の肌は毛穴が開き、無防備な状態に傾きます。十分な保湿によって水分・油分のバランスを整えて、バリア機能を強化しましょう。

3. 酵素洗顔料を使用する

酵素洗顔料とは、皮脂分解酵素やタンパク質分解酵素の配合された洗顔料です。酵素洗顔料には角栓の原料である皮脂・古い角質を分解して取り除きやすい形状に変えた上、きれいに落とす働きが期待されます。酵素洗顔料の使い方は、下記の通りです。

【1】1回分の酵素洗顔料を取り出す
【2】ぬるま湯を少量ずつ足しながら、空気を含ませるように泡立てる
【3】大きな円を描くように、顔全体を優しく洗う
【4】角栓が飛び出てる部分はやや念入りに洗う
【5】ぬるま湯でよくすすぐ

酵素洗顔料によるお手入れの頻度の目安は、1週間に1回です。肌が乾燥しやすい人は様子を見つつ、より少ない頻度で実践しましょう。酵素洗顔料によるトラブルを防ぐためには、肌が敏感になりやすいタイミングでのお手入れを避けることも大切です。

生理前などホルモンバランスが不安定になりやすい時期はお手入れできる状態であるかを、慎重に見極めてください。

4. クレイパックを使用する

クレイパックとは、ガスール・くちゃなど天然泥成分を含むパックです。クレイパックには天然泥の粘着力によって角栓を吸い付けて、取り除く働きが期待されます。

クレイパックとひと口にいってもさまざまな商品があるのですが、配合されているクレイの種類に注目し、選ぶことがおすすめです。

以下では、クレイパックに配合される代表的なクレイの種類と特徴を紹介します。

◯ガスール
ミネラル成分が豊富に含まれていて、余計な角質・皮脂を落としつつ、肌に潤いを与えてくれる種類のクレイ。肌が乾燥しやすい冬場のお手入れにも向いています。

◯カオリン
ベビーパウダー代わりに使われることもあるほど低刺激で、敏感肌・乾燥肌でも使用しやすい種類のクレイ。粒子が細かいクレイにもあたりますから、小さな毛穴に詰まった汚れも取り除く働きが期待されます。

◯くちゃ(海シルト)
汚れを吸着する力が比較的強く、毛穴の黒ずみやざらつきが気になる人に適した種類のクレイ。ミネラル成分を豊富に含む種類にもあたり、肌のキメを整える働きが期待されます。

◯モンモリロナイト(ペントナイト)
汚れを吸着する力・洗浄力が強く、顔のベタつきが気になるときに適した種類のクレイ。敏感肌や乾燥肌の人は皮脂を取りすぎないように、使い方を調整する必要があります。

5. 日々の洗顔を正しく行う

ぬるま湯のみの洗顔では、皮脂や古い角質をきれいに取り除くことができず、角栓が悪化します。

角栓を改善・予防するためには、朝・夜の1日2回、正しい手順で洗顔しましょう。角栓を改善・予防するための洗顔のポイントは、以下3点です。

【1】洗顔料を十分に泡立てる

洗顔料は十分に泡立てることにより、汚れを吸い付ける力が増します。ぬるま湯・空気・洗顔料をよく混ぜ合わせて、両手いっぱいに乗る程度の泡を作ってください。泡立てが苦手な人は、洗顔ネット・泡立て器などの専用グッズを活用する方法もおすすめです。

【2】角栓の目立つ部位から順番に泡を乗せる

十分に泡立てた洗顔料は、顔の中でも皮脂が出やすく、角栓の目立つ部位から乗せます。小鼻の脇など汚れの溜まりやすい部位まで泡を丁寧になじませることが、汚れを残さずに洗うためのコツです。

【3】ゴシゴシこすらず、優しく洗う

「角栓を取り除くため」とゴシゴシ顔をこする行為は毛穴周囲の肌に負担をかけて、トラブルを悪化させる原因です。泡の吸着力を利用して汚れを落とすイメージで、優しく洗顔を進めてください。

洗顔を終えた後は泡によって吸着した汚れをきれいに洗い流すため、十分にすすぎます。すすぎには、体温より低い温度のぬるま湯を使用しましょう。

すすぎを終えた後は清潔なタオルを使用して、水分を吸収します。前日使用したタオルを使い回すことは角栓を悪化させる原因ですので、避けてください。

洗顔方法を見直すのみでは角栓が改善されない場合には、クレイ配合洗顔料や皮脂分解酵素、タンパク質分解酵素配合洗顔料を使うことも一案です。角栓による肌荒れが気になる人は、グリチルリチン酸配合の洗顔料を選択してもよいでしょう。

角栓のNGケア方法3個

角栓のNGケア方法は、ピンセットで抜くお手入れのみではありません。以下のようなお手入れはNGケア方法に該当するため、控えてください。

1. 指や爪で押し出す

まず、指や爪で角栓を押し出すケアです。指や爪で角栓を押し出す際に毛穴を大きく開かせてしまい、トラブルの悪化を招くケースがあります。指や爪に付着した雑菌が毛穴内部に侵入すると、大人ニキビを招くこともありますから、注意しましょう。

2. 剥がすタイプの毛穴パックを常用する

剥がすタイプの毛穴パックも毛穴を大きく開かせて、トラブルの悪化を招きかねないケア方法です。角栓を剥がす際に健康な肌細胞まで取り除いてしまうと、乾燥や肌荒れにつながるケースもあります。

年齢を重ねた女性の肌はとくにデリケートな状態ですから、剥がすタイプの毛穴パックの常用は危険です。「どうしても毛穴パックを使用したい」という人は、洗い流すタイプのパックを選択しましょう。

3. クレンジングオイルでマッサージする

クレンジングオイルの中には、肌に強い刺激を与える界面活性剤が含まれるものもあります。界面活性剤の含まれるクレンジングオイルでマッサージすることは、角栓が気になる人以外にとってもリスクの高い行為です。

クレンジングによって角栓対策したい場合は、温感クレンジングや酵素配合クレンジングなど、目的特化型の商品を選択します。そして、商品指定の方法を守って使用することで、きれいに汚れを落としてください。

まとめ

角栓をピンセットや指で抜くお手入れは、適切とはいえません。飛び出た角栓が気になるときにはホットタオルパック・ベビーオイルによるマッサージ・酵素洗顔料やクレイパックによるお手入れを試してください。

角栓が飛び出ない肌を作るためには、NGケア方法をやめることもまた大切です。この記事の内容を今一度読み直し、毛穴の汚れ・角栓の目立たない理想の肌を作りましょう。