監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

黒くポツポツと目立つ角栓。ファンデーションが崩れやすくなりますし、鏡を見るたびに気分が落ちてしまう肌トラブルの代表的な存在です。

実は肌悩みの中でも毛穴の悩みは多くの割合を占めています。素肌の美しさやメイクの仕上がりにも関わる部分ですから、根本から改善したいとお悩みの方はたくさんいるのです。

角栓は肌質やその人の体質にも関わってくるトラブル。スキンケアの方法に問題がある場合もあります。

この記事では角栓の原因やなりやすい人の特徴を紹介します。正しいスキンケアのポイントも解説するので、角栓にお悩みの方はぜひチェックしてください。

角栓とは?

角栓とは、毛穴の中でタンパク汚れと皮脂汚れが絡み合って固まったものです。

肌の表面から剥がれた角質と、毛穴の奥から分泌されている皮脂が毛穴を塞ぐように栓になった状態が角栓が出来ている状態です。白っぽいものもあれば、酸化して黒ずんで見える場合もあります。

肌の一番表面は「角質層」と呼ばれ、角質細胞と細胞間脂質によって構成されています。この角質細胞は、通常、新しい肌が生まれるたびに自然と剥がれていきます。しかし、何らかの原因でうまくターンオーバーが行われていないときれいに剥がれることが出来ません。

ターンオーバーは毛穴の内部でも起こっています。肌の生まれ変わりがスムーズに行われていないと不要な角質を押し出すことが出来ず、皮脂と一緒に毛穴の出口で詰まってしまいます。

これが毛穴にポツポツと凹凸を作ってしまう角栓の正体なのです。

角栓ができる原因5個

1. 顔の洗浄不足

角栓のもとは毛穴づまりです。肌に付着した埃やチリ、空気中に漂っている極小の汚れや、皮脂や汗といった自然と分泌されるタンパク汚れは毛穴に詰まって角栓の芯を作るだけでなく、毛穴のコンディションを乱して開き毛穴を作るなど、角栓ができやすい状態を生み出します。

2. 角質ケア不足

肌の細胞が生まれ変わるターンオーバーによって角質は自然に剥がれるのですが、肌の状態によってはきれいに剥がれずに表面に残ることがあります。

中途半端に剥がれた角質は毛穴づまりのもと。また、角質層が乱れていると角質肥厚を引き起こして、さらに毛穴を狭くしてしまい、毛穴がつまりやすくなります。

3. 過剰な皮脂分泌

皮脂が過剰に分泌されていると、毛穴が大きく開いて見える開き毛穴になりやすいことが分かっています。

開き毛穴とは毛穴の周りの角質細胞が変化して、すり鉢状に広がった毛穴のことです。見た目も目立ってしまいますし、汚れも毛穴周辺に溜まりやすくなります。

また皮脂は毛穴の奥から分泌されており、分泌量が多いと出口が少し狭くなっただけでも外に出られなくなります。この状態が続くと角栓が大きく成長し、スキンケアでは改善しにくい頑固な汚れになってしまいます。

4. ターンオーバーの遅れ

角質は肌のターンオーバーによって、古くなったものが自然に剥がれていきます。しかし日中過ごしている環境や生活習慣、変化しやすい肌のコンディションによって、ターンオーバーが遅れて、角質がうまく剥がれにくくなります。

毛穴の中や出口周辺でもターンオーバーは行われているため、角質がうまく剥がれなくなると、毛穴の中の壁が厚くなり、出口も狭くなります。毛穴の中で剥がれた角質が中にとどまるため、角栓ができやすくなります。

5. 紫外線

強い紫外線を長い時間浴びていると、紫外線のダメージから体を守るために肌は角質層を厚くします。これは「角質肥厚」と呼ばれる現象で、紫外線が原因であることがほとんどですが、加齢やスキンケア不足が原因になることもあります。

毛穴ももちろん角質層が表面なので、角層が肥厚すると、自然と出口も狭まってしまいます。出口が狭まると、当然不要な皮脂や角栓が外に出られず、毛穴の中で固まり、角栓ができます。

また紫外線を浴びすぎると、肌の乾燥を招いたり、皮脂分泌を過剰に行ったり、角栓ができやすくなる肌環境が生まれます。様々な肌トラブルの原因になる紫外線は、できるだけカットしなければいけません。

角栓ができやすい人の特徴

角質ができやすい人の特徴は主に5つです。

(1)皮脂の分泌が多い
肌がベタベタしやすいオイリー肌の方は、毛穴が開きやすく、皮脂が詰まりやすいため角栓ができやすくなってしまいます。肌を守るために必要な皮脂ですが、しっかりコントロールしましょう。

(2)乾燥している
乾燥はターンオーバーの遅れや、皮脂の過剰分泌を招きます。肌の機能が低下するので注意が必要です。

(3)スキンケアが雑になっている
スキンケアをしているといっても、雑になってしまっていると逆効果なことも。塗りムラがあったり、洗い残しがあると肌のバランスが崩れてしまいます。

(4)生活習慣が乱れている
生活習慣の乱れは、多くの肌トラブルの原因になり、角栓もその1つです。思い当たる場合は食生活や睡眠などから見直すといいでしょう。

(5)NGスキンケアをしている
スキンケアが間違っていると、いつまでも角栓が改善されません。角栓を改善するためのスキンケア方法をチェックしましょう。

顔の角栓の改善方法3個[スキンケア]

1. 毎日のクレンジング・洗顔

角栓を改善するためには、毎日の汚れをその日の内にリセットする必要があります。クレンジング・洗顔は基本のケアです。

メイクをした日は必ずクレンジングでメイクを落とすようにしましょう。ファンデーションやカラーメイクをしなかったとしても、日焼け止めを塗った場合はクレンジングすることをおすすめします。酸化して肌のコンディションを崩してしまうことがあるため、毎日しっかり落としましょう。

基本はクレンジングで油汚れを、洗顔でタンパク汚れを洗い流します。角栓を改善するために注意したいポイントを解説いたします。

正しいクレンジングの方法

クレンジングは油分に馴染むことができます。角栓の7割は油分である皮脂で出来ているため、角栓除去に有効です。

角栓が気になる方には、オイルクレンジングをおすすめします。温めてゆるんだ毛穴に使うことで、優しく角栓や毛穴の汚れを浮かすことができます。

オイルクレンジングの手順は以下のとおりです。
(1)摩擦にならないように適量を手に取る
(2)顔全体に細かく円を描くように塗り広げる
(3)少量の水を指先につけて乳化する
(4)ぬるま湯でしっかり洗い流す

ポイントは「乳化」です。
乳化とは、油と水が均一な状態に混ざり合うことです。オイルクレンジングは乳化することで効果を発揮します。

本来油と水は混ざりにくい性質があるのですが、手順(3)に書いたとおり、少量ずつしっかり混ぜ合わせることで均一になり、乳白色に変化します。この乳化した状態を作り出すことによって、クレンジング剤でしっかり汚れをキャッチすることができるのです。

さらに、水と混ざりあって乳化されたクレンジング剤は洗い流しやすいため、角栓の原因になる洗い残しも防ぐことが出来ます。クレンジングのときはひと手間加えてしっかり乳化することを忘れないようにしましょう。

正しい洗顔の方法

洗顔は不要な角質や古くなった汗、残っているクレンジング剤を洗い流すために行います。洗顔不足は角質層が厚くなったりターンオーバーの遅れにつながるので、毎日丁寧に行いましょう。

洗顔の手順は以下のとおりです。
(1)適量を手に取る
(2)泡立てるタイプの洗顔料の場合、しっかりと泡立てる
(3)泡を動かすように顔全体を洗う
(4)ぬるま湯でしっかり洗い流す

ポイントは「泡を動かすこと」と「しっかり洗い流すこと」です。洗顔は泡の間に汚れを吸着することによって肌を清潔に保ちます。肌の摩擦にならないためにも、たっぷり泡立て、泡を肌表面で転がすように洗いましょう。

また洗顔料を洗い残してしまっては、角栓を生み出すだけではなく、肌荒れなどのトラブルの原因にもなります。手に溜めたぬるま湯で10回以上はすすぐようにしましょう。

2. しっとり保湿

肌のコンディションを保ち、また皮脂と水分のバランスを取るためにも保湿は欠かせません。化粧水とクリームや乳液をセットで使うことで保湿を行いましょう。

シンプルな保湿の手順は以下のとおりです。
(1)洗顔後すぐに化粧水でうるおいを補給
(2)乳液またはクリームで保湿

保湿するときのポイントを2つ紹介します。

化粧水は重ね付け

化粧水で十分にうるおいを補給するためには「重ね付け」がおすすめです。一度に角質層に浸透できる水分の量は限られていますが、何度か分けて塗ることで、目一杯うるおいで浸すことが出来ます。1分を目安に間隔を空けて、3回ほど重ね付けをしましょう。

クリームや乳液は薄く塗る

皮脂分泌が多いオイリー肌の場合は、クリームや乳液は薄めに塗るのがおすすめです。肌の水分が逃げないように蓋をし、肌馴染みを良くして水分を捕まえておくために必要なクリームですが、あまりベタベタに塗ると油分が多すぎてしまうことがあります。特に角栓が多いと感じるところは、薄付きにするといいでしょう。

3. スペシャルケアに酵素洗顔やピーリング

角栓のもとを分解するために役立つ酵素洗顔や、角質ケアを行うことができるピーリングはスペシャルケアとしておすすめです。

酵素洗顔は酵素の力で油汚れもタンパク汚れも分解することが出来ます。また毛穴づまりを防ぐディープクレンジングができるアイテムも多く販売されているので、角栓に悩む方はぜひチェックしてみてください。角栓を予防し、出来てしまったものも目立たなくすることが出来ます。

ピーリングは厚くなってしまっている角質層を整え、肌のターンオーバーを助けてくれます。やりすぎてしまうと肌が薄くなり、暗い印象になったり、トラブルになりやすかったりするので、アイテムごとに推奨されている使用頻度は守るようにしましょう。基本は1週間に1回〜月に1回行うのがおすすめです。

顔の角栓の改善方法3個[生活習慣]

1. しっかり寝る

肌は夜、眠っている間にダメージを修復しています。ターンオーバーを整え、肌のバランスを保ち、調子をより戻しているのです。そのため睡眠不足の状態や、質が悪い睡眠が続いていると、肌の乾燥やベタつきの原因になります。

十分な睡眠時間を確保するために、少なくとも24時には眠れるよう生活習慣を整えてみましょう。

2. 過度なストレスは避ける

強すぎるストレスを長期間受け続けていると肌はバランスを崩してしまいます。ストレスを受けると皮脂の分泌を促進する男性ホルモンが増加し、肌がベタつく原因になるためです。

生きていく上でストレスはつきものですが、自分なりの方法でうまく発散する必要があります。好きなことに没頭したり、運動をしたり、心地よいと感じられるストレス解消タイムを定期的に確保しましょう。

3. 食事のバランス

角栓を予防するためにはビタミンをしっかりとり、糖質や脂質の量は適切にする必要があります。糖質や脂質が多い食事は皮脂の分泌を促進し、肌がギトギトになってしまうためです。

おすすめのビタミンは、ターンオーバーを整えるビタミンA(β-カロテン)、そして皮脂分泌の量をバランスよく整えてくれるビタミンB2とB6です。緑黄色野菜や卵、レバー、牛乳などをバランス良く摂取するようにしましょう。

顔の角栓のNGケア方法3個

出来たしまった角栓のケアを間違えると、角栓を繰り返したり、余計に増やしたりしてしまいます。NGケアをチェックして、気をつけるようにしましょう。

1. 無理やり押し出す

爪や毛抜きを使用して角栓を無理やり押し出すと、毛穴が広がり、また角栓ができやすい状態になってしまいます。毛穴周りの肌細胞が傷つき角質層が厚くなったり、詰まっていたものを急に取ることで毛穴がポッカリと空いた状態になったりするためです。

角栓はオイルクレンジングなどを使って、優しく溶かすように除去しましょう。

2. 剥がすパックで無理やり取る

鼻の角栓を取るアイテムとして多い貼って剥がす毛穴パックは、毛穴周辺の必要な角質まで取り除いてしまう恐れがあります。

肌に大きな負担がかかり、ターンオーバーの周期が乱れたり、なめらかな肌の表面を損なう可能性があるのでおすすめできません。

3. 過度な洗顔

角栓は汚れが詰まっているからといって、一日に何回も洗顔をしては逆効果になってしまいます。過度な洗顔は肌のコンディションを保つために必要な皮脂まで洗い流して乾燥を促進したり、逆に皮脂が足りないと感じた肌が余計に皮脂を分泌したりします。

洗顔は一日一回。多くても二回にとどめて、一回一回を丁寧に行うようにしましょう。

まとめ

角栓ができやすい肌の特徴と、正しいケアの方法をご紹介しました。正しいケアを行えば、角栓は目立たなくなり、なめらかな肌を実現することが出来ます。無理やり取り除いて肌を傷つけることがないように、正しいケアで丁寧に肌の手入れをするようにしましょう。