監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

なんとなく肌のハリがなく、このままシワだらけになるのではと不安に感じている方は多いのではないでしょうか。肌のハリは加齢とともに失われていくため、早めに対処することが大切です。

ハリのある肌になるためには、まずハリが失われる原因を把握しなければなりません。そして、原因を取り除くための方法と、ハリを取り戻す方法を確認しましょう。様々な要因が重なることで肌のハリが失われるため、それだけ多くのことに注意が必要です。

ここでは、肌のハリがない原因と復活方法を詳しくご紹介します。

ハリのある肌になりたい…

ハリのある肌は、うるおいがあります。ツヤとハリはどちらも同じ要因でもたらされるため、ハリが失われるとツヤも失われるのです。ハリのある肌を取り戻すためには、どうすればいいのでしょうか。

加齢によるものは改善できませんが、少しでもハリのある肌へ導くことは可能です。ハリがない状態を放置すると、次第にシワが増えてきます。さらに放置すると、たるみが増え、毛穴が拡がったり、老けて見えたりするようになるのです。ハリが失われたのは、これから始まる様々な肌の悩みの始まりだと考えて、早めに対処していきたいところです。

肌のハリとは?

肌のハリとは、ツヤがあり、ピーンと張った肌のことです。カサカサしていたり小じわがあったりする肌は、ハリがある肌とは言えません。肌のハリは、その人の年齢を表すと言っても過言ではないでしょう。肌にハリがある人は、実年齢よりも若く見え、ハリがない人は実年齢よりも老けて見えます。

美容に気をつかうのであれば、まずはハリのある肌を取り戻しましょう。

肌のハリがない原因6個

肌にハリがない場合は、普段から肌のハリを失わせる習慣があると考えられます。その習慣を突き止めて改善しなければ、肌のハリは失われ続けるでしょう。1つずつ確認していき、自分に当てはまることをピックアップしてください。そして、1つずつ的確に対処していくことで、ハリのある美肌を手に入れられます。

それでは、肌にハリがない原因を6個ご紹介します。

①紫外線による影響

紫外線は、肌の奥深くまで届き、肌のハリに関わるコラーゲンやエラスチンを破壊してしまいます。また、コラーゲンやエラスチンを生産する線維芽細胞までにもダメージを与え、ハリ成分の生産を妨げてしまうのです。つまり、紫外線を受け続けることで、ハリが保たれにくくなります。

紫外線は、晴れているときだけではなく、曇りの日にも降り注いでいます。また、地面を反射した紫外線が身体に当たることで、全身の肌に悪影響を及ぼすのです。普段から屋外でスポーツをしている方や、炎天下で働くことが多い方は、紫外線による影響を受けやすいと言えるでしょう。

②ターンオーバーが乱れている

肌のターンオーバーが乱れていると、肌を健康に保つことが難しくなります。ターンオーバーとは細胞の生まれつきのサイクルのことです。身体は、肌細胞を含め新陳代謝によって生まれ変わりを繰り返しています。

肌の水分を保つ成分のある角質層は、ターンオーバーによって作られた角質細胞と常に置き換わっており、肌の健康を保っているのです。ターンオーバーが遅れていると、肌の表面に古い角質が溜まります。古い角質は、肌の水分を保つ能力が低いため、肌が刺激を受けやすい状態です。その状態で紫外線や摩擦などの外的刺激を受けると、肌の奥深くにあるコラーゲンやエラスチンまで影響を受け、ハリが失われてしまいます。

③ストレスが強い

強いストレスを受けると、血管が収縮して血流が悪くなります。肌のターンオーバーには、様々な栄養が必要なため、血流の低下はターンオーバーの乱れに繋がります。また、線維芽細胞の機能も低下し、コラーゲンやエラスチンをうまく生産できなくなることでハリが失われるのです。

日ごろから人間関係に悩んでいる、育児や家事に追われて心にゆとりを持てないといった方は注意が必要です。少しでも心にゆとりが持てるように工夫しましょう。また、ストレスは免疫も下げるため、肌トラブルのリスクも上がります。肌のハリが失われ、刺激に弱くなることで、さらに肌トラブルが起こりやすくなるため、ストレスは真っ先に対処すべき原因です。

④加齢

加齢とともに、コラーゲンやエラスチンの生産量が減少します。また、ある程度の年齢になると、日ごろから受けていた紫外線のダメージが表面化し、さらにハリが失われます。そして、肌のターンオーバーも加齢とともに遅れがちになるため、古い角質が増え、肌が刺激を受けやすくなるのです。

その他、加齢とともに筋力が低下することで表情筋が衰え、皮下脂肪や皮膚を支えられなくなることもハリを失う原因です。このように、加齢は様々な方面から肌のハリを失わせますが、加齢を止めることはできません。そのため、できるだけ肌のハリを失わせる原因を取り除くことが大切なのです。

⑤間違ったスキンケア

洗浄力が強すぎる洗顔料でスキンケアすると、必要な皮脂まで落としてしまいます。その結果、肌が乾燥して外的刺激を受けやすくなるのです。そうすると、紫外線や摩擦などの刺激が肌の奥深くに届きやすくなり、コラーゲンやエラスチンの減少や線維芽細胞へのダメージに繋がります。

このような問題は、ゴシゴシ洗いした場合にも起こります。肌を直接摩擦すると、必要な皮脂を落としてしまうだけではなく、角質を傷つけてしまうのです。スキンケアは毎日するもののため、正しい方法を身につけておくことが大切です。

⑥摩擦

肌を摩擦すると、肌が乾燥してハリが失われます。摩擦は、服による摩擦も含まれます。顔を伏せて寝る場合も、服が常に顔に触れており、摩擦もしやすい状態です。また、口元や目元などを触るクセがある人もハリが失われやすいため注意が必要です。特に、口元や目元は皮膚が薄いため、刺激を受けやすくなっています。

また、ハリが失われた際に目立ちやすいという問題もあります。肌は非常にデリケートなため、むやみに摩擦しないことが大切です。

肌のハリを復活・キープする方法4個【スキンケア編】

肌のハリが加齢によって失われた場合は、復活させることはできません。しかし、肌のハリが失われる原因は加齢以外にもあるため、その他の原因に対処することでハリを復活させられる可能性があります。肌のハリを復活させ、キープする方法を詳しくみていきましょう。

①保湿ケアを徹底する

肌のハリはコラーゲンやエラスチンの減少によるものですが、線維芽細胞が正常に働いているのであれば、いずれハリを取り戻せます。しかし、継続的にコラーゲンやエラスチンが減少している場合は、ハリが改善することはありません。コラーゲンやエラスチンが減少し続けないように、外的刺激に強い肌を作らなければならないのです。

強い肌を作るための基本は、保湿ケアです。肌に水分をしっかり与えることで、うるおいとハリのある肌を取り戻せます。化粧水、美容液、乳液・クリームの順で保湿ケアしましょう。1日朝と夜の2回の洗顔後に保湿ケアすることが効果的です。

②正しいクレンジング

正しいクレンジングは、スキンケアの基本です。しかし、その基本ができていないために肌の状態が悪くなり、ハリが失われるケースもあります。そのため、正しいクレンジングで肌の状態を悪化させないよう注意することが大切です。

クレンジング剤には、オイルタイプやクリームタイプ、ジェルタイプなどがあります。おすすめは、基本的にオイル以外のクレンジング剤を使い、ポイントメイクなど濃いところだけオイルタイプを使う方法です。

オイルタイプは洗浄力が強いため、メイクが薄いところに使うと乾燥に繋がります。

③正しい洗顔

正しい洗顔も肌のハリをキープするために欠かせません。正しい洗顔の方法は次のとおりです。

(1)35度前後のぬるま湯で予洗いする
(2)泡立てネットなどで洗顔料をしっかり泡立てる
(3)額とフェイスラインに泡をのせる
(4)続いて、頬や目元、口元に泡をのせる
(5)指の腹で円を描くように洗う
(6)ぬるま湯で十分にすすぐ

手でゴシゴシとこすらなくても汚れは落ちます。ゴシゴシ洗いは皮脂を落としすぎたり、肌を傷つけたりするため避けましょう。また、洗顔料が肌に残ると刺激になるため、十分にすすいでください。

④マッサージでケアする

顔のマッサージも重要なスキンケアの一つです。肌の血流を促すことで、ターンオーバーを整えたり、表情筋を温めて機能を保ったりできます。マッサージは、爪を立てず、円滑剤を塗ったうえで行いましょう。摩擦すると肌が傷ついて、結果的にハリが失われることに繋がります。

人差し指と中指をそろえて、指の腹でクルクルとマッサージしましょう。頬やフェイスライン、こめかみなど全体的にマッサージすることがポイントです。また、マッサージは血流がよくなっている入浴後に行うといいでしょう。

肌のハリを復活・キープする方法3個【化粧品編】

肌のハリ復活させるために、化粧品を工夫して使うのもおすすめです。どのような化粧品が肌のハリに役立つのか、詳しくご紹介します。

①ヒアルロン酸やセラミド配合の化粧水を使う

ヒアルロン酸は、少量で多くの水分を抱えられる成分です。肌の水分を保ち、ハリをキープしています。そして、セラミドは肌細胞と肌細胞の隙間を埋める成分で、肌の水分の蒸発を防いでいます。このヒアルロン酸やセラミドが含まれた化粧水を使うことで、肌のハリを取り戻すことができるでしょう。

ヒアルロン酸の中には、スーパーヒアルロン酸など特別な名称が用いられたものがあります。ヒアルロン酸よりも浸透力が高いといわれていますが、肌に合わないケースもあるため注意が必要です。

②日焼け止めクリームを使う

紫外線の影響を防ぐために、日焼け止めクリームを塗りましょう。また、帽子やサングラスなどで、徹底的に紫外線を防ぐことが大切です。その他、日傘を使うのも効果的です。日傘は、UVカットのものを使いましょう。

日焼け止めクリームを選ぶときは、SPFとPAに注目してください。SPFは、どれだけの時間効果が続くのかを示しています。SPF30の場合は、30分×20=600分は紫外線を防げることになります。数字に20をかけて、効果の持続時間を計算しましょう。

PAは、紫外線を防ぐ能力を示しています。+の数が多いほどに紫外線を防ぐ能力が高いのですが、++++にもなると紫外線吸収剤という肌への刺激が強いものの可能性があるため注意が必要です。

③乳液やクリームを意識的に使う

乳液やクリームは、肌に油分の膜を張ることで、保湿してくれる化粧品です。油分と言えば、肌に悪影響を与えるものといったイメージを持つ方もいますが、肌の水分の蒸発を防いだり、外的刺激から肌を守ったりしてくれます。そのため、化粧水や美容液で保湿ケアした後に必ず塗ることが大切です。

ただし、普段から皮脂の分泌が多い脂性肌の人は、塗らない方がいいでしょう。もしくは、さっぱりタイプの乳液を使うことをおすすめします。

肌のハリを復活・キープする方法3個【サプリメント編】

肌のハリを復活、キープするためには、身体の中から整えることも大切です。栄養に気づかいたいところですが、なかなか気づかえない方もいるでしょう。忙しくて栄養バランスを考える余裕がなかったり、帰りが遅くて、つい外食しがちであったりする場合は、サプリメントで栄養を補うことをおすすめします。

過剰摂取に注意が必要ですが、適切な量を飲むことで、肌ケアをサポートしてくれます。次のような栄養素のサプリメントを飲みましょう。

①ビタミンA

ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を維持する栄養素です。そのため、肌の健康を守るために、日ごろから意識して摂る必要があります。体内でビタミンAに変換されるβカロテンは、にんじんやほうれん草、モロヘイヤなどに多く含まれています。含まれている食べ物が限られているため、不足しがちな栄養素です。

ただし、ビタミンAを妊娠中に摂りすぎると、胎児の先天異常のリスクが高まる恐れがあるため、妊娠の可能性がある方を含め、ビタミンAのサプリメントは飲まない方がいいでしょう。サプリメントは含有量が多いため、簡単に過剰摂取になってしまいます。

②ビタミンC

ビタミンCは、コラーゲンの生成に深く関わっている栄養素です。そのため、十分に摂ることで、肌のハリをキープすることに繋がります。また、ストレスへの抵抗力を高める働きもあるため、ストレスによるターンオーバーの乱れの対策にもなるのです。

ビタミンCは、緑黄色野菜全般やレモンなどに含まれており、不足しにくい栄養素です。しかし、ストレスによって消費されるため、普段から強いストレスを受けている人は、サプリメントから意識的に摂ることが大切です。

ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いため、調理の過程で失われやすくなっています。そのため、サプリメントから摂るのが効果的です。

③ビタミンE

紫外線の影響で発生した活性酸素によって肌が酸化し、ハリが失われるのを防ぐ栄養素です。ピーナッツやアボカド、うなぎ、たらこ、魚介類などに含まれています。不足しやすい栄養素のため、サプリメントから補うのがおすすめです。ただし、過剰摂取によって出血しやすくなる恐れがあるため、用法用量を守って飲みましょう。

ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは、ビタミンACE(エース)とも呼ばれ、肌に良い栄養素として知られています。そのため、これらのビタミンが一緒に配合されたサプリメントも販売されています。それぞれの含有量を確認のうえ、過剰摂取しないように飲みましょう。

肌のハリを復活・キープする方法3個【食べ物編】

肌のハリを復活、キープする方法として、食事の工夫が挙げられます。次のような食生活を心がけることで、肌のハリを復活、キープできるでしょう。

①緑黄色野菜をしっかり摂る

緑黄色野菜には、ビタミンAやビタミンC、ビタミンEの他にも、様々な栄養が含まれています。栄養は、糖質や脂質、ビタミン、ミネラルなどをバランスよく摂ることが大切です。ご飯、肉類、野菜、果物をバランスよく食べることで、肌に良い栄養を摂ることができます。緑黄色野菜は不足しがちなため、意識的に摂るようにしましょう。

嫌いな野菜を無理に食べる必要はないので、自分が食べられる野菜をしっかり食べてください。例えば、ビタミンEにしても、ブロッコリーが嫌いであってもピーナッツから摂ればいいのです。このように、野菜にどのような栄養が含まれているか把握することも大切です。

②脂質や糖質を摂りすぎない

脂質や糖質を摂りすぎると、皮脂の分泌が増加します。皮脂が増えすぎると、雑菌が増えやすくなるため、肌トラブルに繋がります。その結果、肌に刺激が加わり、コラーゲンやエラスチンに悪影響を及ぼすことになるのです。そのため、脂っこいものやご飯、パスタ、うどんなどを食べ過ぎないことが大切です。

ただし、脂質や糖質は重要なエネルギー源のため、減らしすぎに注意しましょう。日ごろの活動量や体重を踏まえ、適切な量を摂ることが重要です。

③タンパク質を十分に摂る

タンパク質は、肌だけではなく線維芽細胞の材料にもなります。そのため、不足しないよう意識的に摂ることが大切です。タンパク質と言えば肉や魚などに多く含まれていますが、脂身が多いものを摂ると、タンパク質ではなく脂質を多く摂ることになります。

そのため、赤身肉やタンパク質が豊富な魚を摂ることが大切です。また、動物性タンパク質と植物性タンパク質をバランスよく摂ることも重要なため、豆腐や納豆など豆類も意識的に摂りましょう。

肌のハリを復活・キープする方法2個【運動編】

肌のハリは、適度な運動や筋トレによってキープできます。どのような運動を心がけるべきか詳しくご紹介します。

①有酸素運動で血流を促す

有酸素運動は、ウォーキングやジョギング、サイクリングなど酸素を取り入れながら行う運動です。散歩なども有酸素運動になるため、手軽に行えるでしょう。有酸素運動によって血流が促され、線維芽細胞や肌のターンオーバーに良い影響を与えられます。

毎日、適度に運動することが大切ですが、週3回程度の運動でも問題ありません。デスクワークなどで運動不足になりがちな人は、より意識して運動するようにしましょう。

②筋トレで筋肉量を増やす

筋トレによって筋肉量を増やすことで、基礎代謝を高められます。基礎代謝とは、運動していないときのエネルギー生産のことです。筋肉量が増えると、より多くのエネルギーが必要になります。そして、糖質や脂質の必要量も増えるため、皮脂の過剰分泌の予防に繋がるのです。

また、筋肉はリンパ液を循環させる役割を果たしています。リンパ液は、老廃物を回収する役割を果たしているため、肌の老廃物がうまく排出され、ハリを保ちやすくなるのです。

まとめ

肌のハリがない場合は、生活習慣の乱れや間違ったスキンケア、加齢などの原因が考えられます。加齢を防ぐことはできませんが、普段から生活習慣やスキンケアなどに注意して、ハリを保つことは可能です。肌のハリは年齢を表すため、実年齢より若く見られるためにも、普段からハリのキープを意識しておきましょう。