
思わず触ってしまうような「もち肌」は、どんな人の目も魅力的に映ります。いくつになっても見た目が美しく、触り心地のよい肌でいたいというのは多くの人にとって共通の願いです。
もち肌は普段のスキンケアを丁寧に行うことによって、誰でも作ることができます。必要なことは自分の肌質を知ることと、正しいスキンケアを行うことです。
今回は「もち肌」の特徴をご紹介します。「もち肌」になるための方法やスキンケアも解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
もち肌の意味とは?
もち肌とは、ほどよくハリ感のある柔らかさと表面のなめらかさが特徴の肌のことです。もち肌な頬を触ってみると指先が心地よく沈み、すべすべの表面をつい撫でてしまうでしょう。
もちもちとした肌はふっくらとしており、見た目も美しく健康的です。年齢を重ねても若々しい肌という意味で使われることもあります。
もち肌を作るためには、乾燥やニキビなどのトラブルはもちろん、肌のハリを保つ真皮の構造も健やかな状態に維持しなければいけません。もち肌は、肌の良いコンディションを保っているということでもあります。
もち肌は遺伝?生まれつき?
もち肌は生まれつきとお考えの人も多いかもしれません。しかし、生まれた時からもち肌の人も誤ったスキンケアをしていると、肌触りの良い肌を維持することはできません。
たしかに乾燥肌などの肌質や肌の色、毛穴の大きさは遺伝によって決まります。これらはスキンケアで根本から変えることが難しい部分です。しかし、日頃のケア不足や肌へのダメージによって広がった毛穴を小さくしたり、乾燥した肌にうるおいを補うことはできます。
もち肌は肌が総合的に健康である必要があります。そのためには生まれ持った肌にぴったりのスキンケアを丁寧に行うことが不可欠です。
大人の肌は環境や生活習慣、日頃のスキンケアによる影響が大きいといえます。自分の肌に合ったスキンケアアイテムを使い、正しいスキンケアをすることができれば、肌の表面がなめらかになり、もち肌に近づくことができるのです。
もち肌の特徴5個
それでは「もち肌」と言われる肌にはどんな特徴があるのでしょうか。主要なものを5個ご紹介します。
1. キメが細かい
キメの細かさは肌は表面がどれほどなめらかな状態であるかを示します。キメは細かいほど肌触りがよく、すべすべの肌になるのです。
キメは肌表面に無数にある小さな溝によって形成されます。この溝は「皮溝(ひこう)」と呼ばれ、交差することで小さな三角形を形作っています。皮溝によって作られた三角形が、均一でキレイに並んでいる状態が、キメが細かいと言われる肌です。
キメが細かい肌は肌触りが良いだけでなく、光をキレイに反射するためツヤ感も生まれます。見た目もすべらかなお餅に近づけることができるので、もち肌には必須の特徴といえるでしょう。
2. 透明感がある
もち肌に見せるには見た目の透明感も大切です。透明感は肌のバランスが整っており、血色が良い肌のことを指します。
そもそも、顔の血行が良くなければ肌細胞に栄養や酸素が十分に行き渡らず、ターンオーバーが乱れたり、肌のバランスを崩してしまいます。透明感を出すだけではなく、健康的な肌を守るためにも血行は大切です。
血行が良いことに加えて、肌表面がなめらかなことで透明感は生まれてきます。健康的な肌細胞を日々生み出し、ターンオーバーの周期を整えておく必要があります。
3. やわらかい
肌のやわらかさは、もち肌が持つ一番の特徴と言ってもいいでしょう。肌の表面はとてもデリケートなので、水分や皮脂のバランスが崩れるとすぐにゴワゴワしたり、固くなってしまいます。
皮膚は肌の状態を守るために、常に水分である汗と油分である皮脂を分泌しています。水分と油分がちょうどよいバランスで混ざりあって天然の保護膜を作り、肌のバリア機能を高めているのです。このバランスは肌質やスキンケアによって違いがあり、食生活や睡眠といった生活習慣にも左右されます。
もち肌は水分と油分がバランスよく分泌されていて、角質層にゴワつきがありません。やわらかい角質層を維持することで、つい触りたくなるようなもち肌になるのです。
4. ハリがある
肌がただやわらかいだけでは、お餅のような触り心地になりません。大切なことは肌のハリを保つことです。
肌のハリは表皮の奥にある真皮によって支えられています。真皮にはコラーゲンやエラスチンによって作られた肌を支える構造があり、そこにしっかり水分と栄養が蓄えられているおかげで肌に気持ち良いハリが生まれます。
しかしコラーゲンは歳を重ねることによって生成する量が減っていきます。いくつになってもハリがある肌を維持するためにはコラーゲン生成量の維持も気をつけなければなりません。そのためにはバランス良く栄養を摂取する食習慣や、水分をしっかり補給する保湿スキンケアが必要になります。
5. 凹凸が少ない
おもちの表面に大きな凸凹がないように、もち肌の表面もなめらかである必要があります。
肌に凸凹を作ってしまう原因としては、毛穴の開きやシワ、ニキビ、ニキビ痕が挙げられます。毛穴の開きは皮脂の過剰分泌や肌の摩擦ダメージによって起こってしまいます。
シワはハリの減少、ニキビは毛穴づまりや洗浄不足によって発生するため、凸凹を減らすためにも日々の習慣で真皮から肌を整えることが大切になります。
それぞれは小さな凸凹のように思えますが、肌の凹凸は光の反射がバラバラになってしまうため余計に目立ってしまいます。おもちのようにすべすべな肌のためには凸凹をできるだけ減らさなければいけません。
もち肌のスキンケア方法3個
もち肌のためのスキンケア方法は3つです。それぞれについて正しいスキンケアの方法をご紹介します。どれも基本的なものですが、もち肌のコンディションを保つためには不可欠です。
1. 毎日の徹底した保湿
もち肌を維持するためには、毎日の徹底した保湿が必要不可欠です。角質層に十分なうるおいがあることでトラブルを未然に防ぎ、肌が元々もっている力で自然と肌のコンディションを良い状態に保つことができます。
洗顔後や入浴後は必ず保湿をしましょう。水分を補給する化粧水と水分が蒸発しないようにフタをする乳液やクリームはセットで使う必要があります。化粧水だけ、あるいは乳液だけ、というスキンケアはおすすめできません。
保湿アイテムは肌を擦らないように塗ることで、肌表面への負担を減らすことができます。保湿剤を手のひらに広げて、少しずつずらしながら押し込むように塗るといいでしょう。目元や口元、鼻の周りは塗り残しやすいパーツですから、特に注意して塗ってください。
保湿の効果を高めるために、化粧水は重ね付けがおすすめです。重ね付けは化粧水を一度顔全体に塗り終わったら馴染むまで少し時間をおき、もう一度ムラなく塗る方法です。なじませたあとに手に吸い付くようなしっとりした肌になっていれば、乳液で仕上げをします。
少し手間はかかりますが、毎日のスキンケアで続けることで、乾燥しにくい肌を作ることができます。
2. 肌を傷つけないクレンジングと洗顔
肌へのダメージになる汚れは、毎日丁寧に洗い流さなければいけません。そのためにクレンジングと洗顔が必要不可欠なのですが、間違った方法で肌を傷つけないよう要注意です。
まずは自分のクレンジングや洗顔の方法が間違っていないか確認してみましょう。間違いやすいポイントのチェックリストはこちらです。
・一回に使う洗顔料やクレンジング剤の量が少ない
・泡立てる洗顔料を十分に泡立てていない
・1分以上かけて肌を洗っている
・洗うときに肌を強く擦っている
・熱いお湯で洗っている
・シャワーを直接顔に当てて流している
・すすぎ残しがある
・洗ったあとにタオルでゴシゴシ拭いている
以上のスキンケアは肌に負担をかけてしまう可能性があります。
クレンジング剤や洗顔料は必ず指定されている量を守り、ケチらず使いましょう。肌を摩擦しないようにしっかり泡立てて、指先が肌に触れないくらい優しく洗うことが大切です。また洗浄料を肌に長時間のせていると、必要な水分や油分まで洗い流してしまいます。洗うときは手早く行いましょう。
すすぐときは体温と同じくらいのぬるま湯を手のひらにためて、擦らないように洗い流しましょう。熱いお湯は乾燥を招いてしまいます。すすぎ残しがないように最低でも10回はすすぐことをおすすめします。
水分を拭き取るときも、もちろん摩擦は厳禁です。タオルに水分を染み込ませるように、優しく押し当てて拭き取りましょう。
正しい方法は気をつけなければいけない点が多いように感じるかもしれません。しかし毎日丁寧に行うことで汚れをリセットし、日中のダメージにも負けない肌を作ることができます。最初は手間に感じるかもしれませんが、毎日続けて身につけることができれば良い肌の状態を保ちやすくなります。ぜひ実践してみてください。
3. 栄養と水分を贅沢に補給するフェイシャルパック
毎日のスキンケアに加えて、週に一度のスペシャルケアを行うことがおすすめです。美容成分がたっぷり含まれたフェイシャルパックはお肌を元気にしてくれるでしょう。
自分の肌の状態に合わせてパックを選ぶようにしましょう。くすみやシミが気になる場合は美白効果のあるもの、ニキビなどが気になる場合は肌を落ち着かせる効果があるもの、たるみが気になる場合はハリをアップさせるアイテムがおすすめです。
毛穴汚れや角栓が気になるという場合はクレイパックなどを活用するのもいいでしょう。汚れを吸着するだけでなく、自然の力で保湿力を高めてくれるアイテムがたくさんあります。一回で終わるのではなく、定期的に続けられるように使用感の良いものを選びましょう。
使うときのポイントは必ず指定時間を守ることです。長く置いておくことで美容成分がより浸透するということはありません。逆に水分が失われて肌が乾燥する原因になってしまいます。アイテムによって指定されている使用時間を守ることで、効率的に水分と栄養補給をすることができます。
もち肌になる方法5個
もち肌になるために実践したい方法を5個紹介いたします。今はコンディションが整わず、もち肌とは言えないと感じる方もぜひ試してみてください。
1. 紫外線は徹底的にカット
紫外線は多くの肌トラブルの原因になるため、もち肌の天敵とも言えます。外出する際には必ず紫外線を予防する習慣を身に着けましょう。日焼け止めだけでなく、日傘やサングラス、帽子も有効です。
2. オイルを賢く使う
ベタつきのもとになると敬遠されがちなオイルですが、もち肌には適度な油分が不可欠です。保湿の最後にフタをする役割としての基本の使い方に加えて、化粧水前のブースターとして使えるオイルもあります。自分にあった方法で上手に取り入れましょう。
3. 肌のダメージは最小限に
気をつけている方も多いと思いますが、物理的に肌を擦ってしまうことは大きなダメージになります。つい頬を擦ってしまったり、鼻を触ったりする癖がないでしょうか。すぐにやめることは難しいかもしれませんが、少し意識をして減らすようにしましょう。
先ほど紹介したクレンジングや洗顔、保湿のタイミングはもちろん、メイクをするときのダメージも見過ごすわけには行きません。できるだけ強い力を使わず、化粧ノリが良くなるように塗り方やアイテムを工夫して肌の負担を減らしましょう。
4. 睡眠はたっぷり
肌は眠っている間にコンディションを整えます。日中のダメージを修復し、新しい肌細胞を生み出す働きが活発になるのです。
もち肌を作るためには、睡眠の量も質も大切です。寝る環境や寝る前のタイムスケジュールを整えて、肌に良い睡眠をしっかりとるようにしましょう。
5. バランス良く栄養を摂取する
もち肌のためには外側のスキンケアだけでなく、内側から働くインナーケアも必要になってきます。
栄養が十分に供給されなければ、肌の表面が乱れ、水分を保持することもできません。美肌のためには特に野菜をしっかり食べるようにしましょう。意識して摂取したい栄養として、ビタミンBやビタミンCが挙げられます。
ビタミンBは、肌の新陳代謝を整えるために必要な栄養素です。ビタミンCは、シミを予防し、コラーゲンの生成も助けてくれます。
もち肌に必要なビタミンBやビタミンCは水溶性のビタミンですから、体に蓄えることができず、外に排出されやすい栄養です。毎日摂取することでお肌の健康を保ちましょう。
まとめ
もち肌の特徴と、スキンケアのポイントをご紹介しました。もち肌は肌のコンディションが全て整っている状態ですから、スキンケアを改善すればすぐに手に入るというものではありません。毎日丁寧なスキンケアを続けて、憧れのもち肌を手に入れましょう。