監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

多くの方が化粧ノリが悪いと悩んだ経験があるのではないでしょうか。化粧のノリが悪いと、人に見られたくないという思いから1日の気分が落ちてしまいます。気持ちよくメイクをするためにも化粧ノリの良い肌を保ちたいものです。

化粧ノリの良し悪しは肌のコンディションに左右されます。乾燥してガサガサしている、ニキビができて肌が荒れているといったトラブルはその典型的な例です。

目立ったトラブルがなくてもファンデーションが粉っぽいと感じる時はスキンケアなどの改善が必要なタイミングかもしれません。

今回は化粧ノリが悪くなる原因を詳しく解説します。化粧ノリをよくするための改善方法もご紹介しますのでぜひ参考にしてください。

化粧ノリが悪いの意味は?

化粧ノリが悪いとは、ベースメイクがよれたり日中過ごしているとメイクが落ちてきてしまったりする状態のことを指します。

化粧ノリが悪いと感じる主なポイントは、ファンデーションが密着しないときでしょう。ファンデーションは肌のキメが細かく保たれており、肌質にあったアイテムを使っていればぴったり密着します。よれにくくカバー力を高めることができ、その後のメイクも行いやすいはずです。

しかし、化粧ノリが悪いとファンデーションの効果が薄れ、厚塗りに見えたり肌の色がくすんでいるように見えてしまいます。

もちろんポイントメイクがうまく決まらないのも化粧ノリが悪いと表現します。チークがなじまない、アイラインがよれるなどがその例です。

どちらにしても肌の状態を見て、スキンケアやメイクの方法をを変えることで改善することができます。まずは原因を探り、ひとつずつ対策していきましょう。

化粧ノリが悪い原因8個

化粧ノリが悪い原因を8個ご紹介します。どれか一つだけに特定することは難しく、いくつかの要因が重なって化粧ノリが悪い肌の状態になっていることが多いです。一つ一つ原因を知り、できるだけ対策してましょう。

1. 乾燥

肌表面の角質層にうるおいが少ないと、メイクの密着度は低くなります。乾燥した肌は水分も油分も不足した状態です。そのため角質層のバランスがうまく取れず、ゴワゴワになってしまいます。これは肌の表面を覆っている角質層が乱れているためです。

角質層はうるおいがしっかり保たれ、適度な皮脂が分泌されていることによってなめらかな状態を保つことができます。どちらも不足している乾燥肌はバリア機能が低下し、角質が浮いてしまったり逆にうまく剥がれ落ちずに残ったりしている状態になっています。

ですから、なめらかなはずの肌に細かな凹凸ができ、ファンデーションなどが密着しにくくなっているのです。

普段乾燥を感じないという方でも、実は皮脂が表面に浮いているだけで肌の中は乾燥しているという場合があります。ファンデーションの伸びが悪く、皮膚がパリッとした感じがあるときは要注意です。

2. 脂性肌

脂性肌は水分も油分も多い状態です。肌はもともと水分と油分を混ぜ合わせた皮脂膜を作り、皮膚を保護しているのですが、脂性肌だと皮脂膜が厚くなりすぎてメイクが上滑りしてしまいます。

皮脂分泌が多くなる原因はストレスが多い生活やビタミン不足、間違ったスキンケアなど様々です。意外かもしれませんが乾燥も原因の一つに挙げられます。皮脂分泌が多いとニキビなどの肌トラブルに繋がることも多く、さらに化粧ノリを悪化させてしまう恐れがあります。

またスキンケアの時にオイルを塗りすぎているオイリー肌も同様です。メイク前の乳液やクリームはサラッとしたものを使用し、なじんでからメイクを始めるようにしましょう。

3. 肌荒れ

肌荒れは肌のキメが乱れて、メイクを崩れやすくします。カサつきやニキビ、毛穴の開きはどれもメイクのノリを阻害します。肌荒れは顔全体ではなく口周りやおでこ、頬など部分的に起こることも多いためパーツメイクにも影響が出やすくなります。

肌荒れの症状は様々な種類があり、原因も複雑です。内臓の疲れが頬や口周りに出たり、前髪の刺激がおでこの肌あれを作ってしまうこともあるでしょう。花粉や冷暖房など、環境の要因も多くあります。毎日の天候や湿度に左右されることも多くコントロールするのは難しいかもしれません。

肌荒れそのものへの対処も大切ですが、肌荒れしたときにも使えるメイクアイテムを揃えておく必要があります。

4. 角質が溜まっている

角質が溜まっていると肌がゴワゴワしてしまい、メイクが肌につきません。

肌は新しく生まれた細胞が深部から上がってきて入れ替わっていきます。古くなった細胞は角質細胞となり、積み重なって肌の表面角層となり皮膚を守ります。

角層が厚くなりすぎないように古くなった角質は自然と剥がれ落ちるのですが、生活習慣の乱れや年齢を重ねることによってターンオーバーの周期が乱れるとどんどん厚くなってしまいます。

角質層が厚くなった肌はゴワゴワしており、十分な水分を保持することができません。不要な角質は毛穴詰まりの原因にもなり、化粧ノリが悪くなるだけではなく肌トラブルを起こしやすい環境になってしまいます。

5. 産毛

産毛はとても細かくて気づきにくいかもしれませんが、意外にもたくさん生えています。あまり目立たないのでケアをしていないという方も多いでしょう。しかし顔全体に満遍なく生えている産毛がファンデーションとの密着を妨げてメイクのノリを悪くしてしまいます。

凹凸があるところは産毛ケアをしにくいので、多くの方が放置してしまっている部分です。しかしおでこや唇の上の産毛がしっかりケアされていると、ベースメイクやリップもキレイに見せることができます。

6. 毛穴汚れ

毛穴詰まりは肌に大きな凹凸を作ってしまいます。素肌の状態でも目立つような毛穴汚れは、毛穴から角栓が飛び出している状態です。そのような汚れがあると、肌と角栓との段差にファンデーションが引っかかってしまいヨレやすくなります。

毛穴汚れは皮脂分泌が多かったり角質をうまく取り除けていない時に起きやすくなります。クレンジングや洗顔がしっかり行えていないことが主な原因です。毎日丁寧に行うことが大切なので、改善するには根気が必要になります。

7. スキンケア不足

顔に汚れや古い皮脂が付着したままメイクをすると、汚れによる凹凸が原因で肌にうまく密着しません。朝、メイクをする前に必ず洗顔をするという方は実は少ないものです。

夜眠っている間にも顔は汗をかいたり皮脂を分泌したりしています。寝具の糸くずや埃がついていることもあるでしょう。

夜だけではなく朝の洗顔もとても大切なスキンケアです。化粧ノリが悪い時は朝のスキンケア習慣から変えるのが効果的です。

8. メイクアイテムの手入れ不足

メイクに使っているブラシやパフが汚れていることが、メイクのノリの悪さの原因になることがあります。

汚れたままのブラシなどを使っていると、ファンデーションのヨレの原因となり、そこから全体が崩れてしまいます。肌荒れの原因になることもあるので、肌に当たる小物類はできるだけ清潔な状態を保ちましょう。

化粧ノリが悪い時の応急処置

化粧ノリが悪い時の応急処置には化粧水の霧吹きなどに入れて吹きかけるのがおすすめです。メイク前の素肌にも、メイクを完成させた後にも使うことができるので、気づいた時にすぐ応急処置ができます。

メイクの上から吹き付けることで、ノリが悪いファンデの粉っぽさなどをおさえることができます。

またベースメイクの前後に顔全体にシュッとするのも効果的です。メイク前に吹きかけることで密着度を上げ、ベースメイク後に吹き掛ければポイントメイクなども載せやすくなります。

フィックスミストは持ち歩きができるアイテムもあり、気になった時に使うことができるのでおすすめです。

ベースメイクをする前に肌のコンディション不良に気付くことができた場合、下地を使うのもいいでしょう。カバー力や紫外線カット効果は一度さておき、密着度を上げているうるおいタイプのものがおすすめです。うるおいをプラスするように下地を顔全体にしっかり広げましょう。

化粧ノリが悪い時のスキンケア

化粧ノリが悪い時はしっかりとした保湿と角質ケアが有効です。

角質層に水分を浸透させるためには化粧水の重ねづけがおすすめです。一度顔全体に塗った後に、少し時間をおきましょう。手のひらを優しく当てて、冷たく感じたら再度化粧水を塗ります。目安としては3回化粧水を塗るといいでしょう。もっちりとした感触になれば保湿完了です。

メイク前のスキンケアにピーリングパッドを使うと手軽に角質ケアを行うことができます。
美容液が染みこんだパッドで肌を撫でるように拭き取り、余分な角質を優しくオフしましょう。

顔に付着している汗や皮脂も同時に拭き取ることができます。拭き取った後に裏返して、気になるところに部分パックすることもできるので、プラスで保湿するのにもぴったりです。

ニキビができている場合にはニキビケアを優先して行いましょう。アクネケアができるスキンケアアイテムでニキビのケアをします。ニキビができているところは、悪化させないためにもメイクを薄付きにしておくといいでしょう。

化粧ノリが悪い時の改善・対処法7個

化粧ノリが悪い時にできる対処法を7個ご紹介します。時間がかかるものからすぐに効果が出やすいものもあります。できそうなものからぜひ取り入れてみてください。

1. 朝のスキンケアはさっぱりしたテクスチャーの商品を使う

肌表面がオイリーになりすぎないようにメイク前の保湿アイテムはさっぱりしたものがおすすめです。あまりベタベタな物を使うと下地やファンデーションがヨレやすくなってしまいます。

角質層にしっかり浸透させて、さらっと仕上がる物を選びましょう。ヒアルロン酸などの保湿成分を主体にしたオイルフリーのアイテムがおすすめです。

スキンケア後に肌になじませる時間を持つことも化粧ノリを良くするためには大切です。スキンケアをしてからすぐにメイクに取り掛かってしまうと、肌の表面で混ざり合ってしまいます。しっかり肌になじんだことを確認してからメイクを始めるようにしましょう。

2. 保湿はたっぷり

乾燥肌でも脂性肌の場合もうるおいをたっぷりチャージして保湿をします。角質層のうるおいを保つことが肌のバランスを整えるために最適な方法だからです。

特に脂質肌の人はオイルを塗らないようにクリームや乳液を省略しているという方もいますがそれは間違い。乾燥が進み、余計に皮脂分泌を多くしてしまいます。

ヒアルロン酸やセラミドなど、肌にもともとある脂質に近い乳液を使えば余分なオイルをつけずに肌に膜を作り保湿することができます。さっぱりしたテクスチャーの化粧水と乳液できちんと保湿するようにしましょう。

3. 毛穴の悩みには酵素洗顔や収れん化粧水を使う

酵素洗顔は通常の洗顔よりも毛穴に詰まった角栓や皮脂を取りやすいアイテムです。酵素洗顔はパウダータイプのものが多いのでしっかり泡立てて使いましょう。

毛穴の開きが気になる場合は毛穴を引き締めてくれる収れん化粧水がおすすめです。肌をきゅっと引き締めさっぱりと仕上げてくれます。アイテムにもよりますが、収れん化粧水は乳液やクリームの後に塗る順番が一般的です。

4. 乾燥やニキビ予防にピーリング剤でスペシャルケア

不要な角質を除去してくれるピーリングは化粧ノリを良くするためにぴったりのスペシャルケアです。

肌にダメージを与えてしまうからと避けている方もいるかもしれませんが、使い方を守れば肌のターンオーバーの周期を整えるために頼りになるサポートアイテムです。

ピーリングアイテムはアイテムによって決められている量をしっかり使い、無理やり角質を落とすことのないように優しく行うのがポイントです。毎日行わず、週に1回を目安にしましょう。

5. 産毛の処理をする

定期的に産毛を処理しましょう。見えない部分にも無駄毛は生えている可能性が高いので、顔全体を剃ることをおすすめします。剃刀で小さな傷をつけてしまうと、乾燥を引き起こしたり、それ自体がメイクのノリを悪くしてしまいます。

ムダ毛を処理する時は丁寧に行いましょう。顔全体にクリームを塗って、撫でるように剃刀を動かします。肌のためにも毎日行う必要はありません。2週間に1回、月に2回を目安にケアしましょう。

6. 肌にあった化粧下地を使う

化粧下地はもともとメイクを肌に密着させるために使うアイテムです。肌に程よくうるおいを上乗せして、後に塗るファンデーションをしっかり密着してくれます。乾燥によってファンデの伸びが悪いというときにもしっかりサポートしてくれるでしょう。

化粧ノリを良くするためには肌質にあった下地、また使用しているファンデーションとの相性も良い下地を選ぶ必要があります。

紫外線カット効果や肌のトーンを調整してくれるコントロールカラーを取り入れたアイテムもあります。自分にあった物を見つけてみてください。

7. メイク小物を揃える

普段からブラシやパフを使っている方は、今一度使いやすさを検討し、またお手入れをしっかりしましょう。ブラシは形や毛質によって特徴が様々です。自分の使いやすさや、持っているコスメとの相性を考慮して揃えてみると、化粧ノリが全く違うものにできる可能性があります。

下地やファンデーションを指で塗り広げているという場合、スポンジやブラシを使うのもおすすめです。ムラなくファンデーションを塗り、肌との密着感を上げてくれます。

アイシャドウやハイライトなども、ブラシを使って肌に乗せることでムラなく綺麗に仕上げやすくなります。今まで使ったことがなかったという方はぜひ試してみてください。

20代・30代・40代・50代で化粧ノリは変わる?

一般的に加齢によって肌が生まれ変わるターンオーバーは遅くなります。そのため年齢を重ねるごとに角質が厚くなりやすく、化粧ノリも悪くなると考えられます。

しかし化粧ノリが悪くなる原因はターンオーバーの遅れだけではありません。20代や30代はホルモンバランスや皮脂の分泌量の変化が多く、日によって化粧ノリが悪くなりがちです。

30代は特に、皮脂の分泌が減少しはじめます。これまで使っていた下地やファンデーションの伸びが悪いと感じたら、皮脂が不足しはじめているかもしれません。

女性の場合、40代は閉経に伴い女性ホルモンのバランスが急激に変化します。肌の変化も大きく、化粧の仕方では見え方も変わるでしょう。

50代になると多くの方の角質層が分厚くなってしまいます。角質がたまると乾燥の原因にもなり悪循環を起こしてしまいます。

いくつになっても化粧ノリを良い肌を保つためにも年代にあったエイジングケアを行いましょう。

まとめ

化粧ノリが悪い原因と対処法をお伝えしました。原因は様々ですが、メイク前に拭き取ったり、いつものスキンケアにピーリングアイテムを入れたりとちょっとした変化で大きく改善できる場合もあります。化粧ノリが悪いなと感じた時は、この記事を参考に、ぜひいろんな方法を試してみてください。