監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

「しっかり保湿すると、ベタベタする」「スキンケア後にTゾーンがテカる」といった悩みを抱え、対処法を探す人は多くいます。ベタベタ・テカリを気にして保湿を控えてしまうと乾燥が気になり、スキンケア迷子に陥ってはいませんか。

この記事では、化粧水や乳液を塗った後にベタベタする原因と対処法を解説します。テカリを防ぐ化粧のやり方も覚えて、サラサラするのにしっとり感じる、理想の状態を目指してください。

化粧水や乳液を塗ったあとベタベタ…

化粧水や乳液を塗ったあとのベタベタは、多くの女性の抱える悩みの1つです。たとえば、以下のようなトラブルに心当たりはありませんか。

・化粧水や乳液をぬったあとにひどくベタつき、気持ち悪い
・スキンケア後、しばらくたってもベタベタしていて、枕の汚れが不安になる
・朝のスキンケア後、額や鼻筋がテカテカする
・前髪が顔につくくらいベタベタして、ひどく不快
・せっかく保湿しても、もう1回洗顔したい気持ちになる

ベタベタやテカリを回避するために保湿を辞めてしまうことは、肌の乾燥を悪化させ、さまざまなトラブルを引き起こす原因です。

純粋なる脂性肌の女性ならまだしもインナードライや敏感肌に悩む女性であれば、丁寧な保湿が欠かせません。スキンケア後にベタベタする・テカる原因を正しく把握し、適切な対処をとりましょう。

スキンケア後にベタベタでテカる原因3個

これほどまでに女性の悩ませるスキンケア後のベタつき・テカリは、何が理由で起こるでしょうか。以下では、スキンケア後にベタつき・テカリが生じる原因3個を解説します。

1. 化粧水や乳液を塗る量が多すぎる

まず、化粧水や乳液を塗る量の誤りです。化粧水や乳液は「多く塗るほど、しっかりと保湿できる」というものではありません。塗る量が多すぎるとベタつき・テカリを起こしやすく、不快に感じることがあります。

また、化粧水を大量につける行為は角質層をふやかして、バリア機能の働きを弱めてしまう原因です。バリア機能の働きが弱まると外部刺激に対する抵抗力が衰えて、乾燥を悪化させるリスクがあります。

このときに「乾燥が気になるから」とさらに多くの化粧水・乳液をつけてしまうと、悪循環です。より多くの化粧水・乳液をつけたことが原因でベタつき・テカリがひどくなり、肌の調子が不安定になるケースもあります。

2. 化粧水や乳液が肌質に合っていない

次に、化粧水や乳液と肌質との相性です。脂性肌の女性が高保湿タイプの化粧水・乳液を使用すると肌表面にもともとあった皮脂が基礎化粧品の油分を弾き、ベタつき・テカリを招いてしまうことがあります。

乾燥肌でスキンケア後しばらくたってベタつき・テカリを感じる場合は、保湿不足を疑いましょう。

ベタつき・テカリの正体は、化粧水・乳液による保湿が十分ではないことで分泌される自分の皮脂です。よりしっかりと保湿できる化粧水・乳液に切り替えると過剰な皮脂の分泌が落ち着き、ベタつき・テカリを解消できるケースがあります。

3. 化粧水や乳液の塗り方の誤り

最後に、化粧水や乳液の塗り方の誤りです。1回で大量の化粧水・乳液をつけると肌に浸透できない分が表面に残り、ベタつき・テカリを招いてしまうことがあります。

肌が吸収できる化粧水や乳液の量は、一定です。自分自身の肌の吸収できる量が分からない場合は少量ずつ・何回かに分けて重ね付けし、適量を見極めてください。

また、ベタつき・テカリを防ぐためには、塗る順番も大切です。一般的に基礎化粧品は「水分の多いものから油分の多いもの」への順番で重ねます。油分の多いものを塗った上から水分の多いものを重ねてもうまく浸透しませんので、ベタつき・テカリを引き起こすのです。

スキンケア後の肌の状態

スキンケア後の肌の理想的な状態は、水分・油分のバランスが整って、バリア機能が十分に強化されていることです。

クレンジング・洗顔直後の肌はバリア機能が一時的に低下して、外部刺激を受けやすい状態に傾きます。一時的に低下したバリア機能を補うために必要な作業が、化粧水や乳液による保湿です。

朝のスキンケアでは、保湿した後に日焼け止めを塗り、紫外線対策を行います。十分な紫外線対策を行うことで太陽光による刺激から肌を守り、エイジングトラブルの進行を阻止することが可能です。

「ベタベタする」「テカる」と感じる状態は、水分・油分のバランスが整っているとはいえません。水分・油分のバランスが乱れた肌は、かゆみや乾燥、毛穴の開きなどのトラブルを起こしがち。

ベタベタする・テカると感じるときこそ「自分自身のスキンケアを見直す絶好のチャンス」と考えて、理想的な状態を作ることのできるお手入れ方法を検討しましょう。

ベタベタでテカるときの対処法・解決策5個

ベタベタする・テカるなどのトラブルを解消するためには、以下のような対処法を試してください。

1. 化粧水選びを見直す

まず、化粧水選びの見直しです。使用している化粧水がどの肌質をターゲットにしたものであるかを確認し、ミスマッチが疑われる場合には、適切なものへと切り替えましょう。

肌質・化粧水のミスマッチがないにも関わらずベタつき・テカリを感じる場合は、浸透力の問題が疑われます。浸透力の低い化粧水は肌の奥に入っていかず、表面に滞留してしまうためです。

化粧水の浸透力を確かめるためには、サンプルやトライアルセットを使用して、使い心地を確認する方法をおすすめします。実際に自分自身が使ってみて「肌にすっとしみ込む」「サラサラした質感に仕上がる」と感じたものが、浸透力・保湿力ともにちょうどいい理想的な商品です。

2. 乳液選びを見直す

次に、乳液選びの見直しです。乳液の適切な選び方は、肌質によって異なります。以下の表を参考に自分に合う乳液を選び、お手入れに活用しましょう。

乾燥肌ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分を多く含む乳液がおすすめ。油分の配合量が多すぎるものはベタつき・テカリを招くリスクがありますので、避けてください。
脂性肌油分の配合量が少ないさっぱりタイプの乳液がおすすめ。ジェルタイプなど軽い質感の乳液を薄く塗り、バリア機能を補完する方法も良いでしょう。
混合肌保湿力の高い乳液・油分の配合量の少ないさっぱりタイプの乳液の併用がおすすめ。頬や目元など乾燥しやすい部位には保湿力の高い乳液・Tゾーンなどベタつきやすい部位にはさっぱりタイプの乳液を使用しましょう。

なお、化粧水・乳液は必ずしも「同じメーカーの商品を選択しなくてはならない」というわけではありません。乳液のみを他のメーカーの商品に切り替えることで、肌の調子が整うケースもあります。

3. 化粧水・乳液の塗り方を見直す

化粧水・乳液によるベタつき・テカリを解消するためには、正しい塗り方を守ることも大切です。以下の手順に従って正しい方法でお手入れし、スキンケア後のストレスを解消しましょう。

化粧水の正しい塗り方

500円玉大程度(あくまでも、一般論です。メーカー指定の量が異なる場合はこの限りではありません)の化粧水を手のひらに出し、両手ではさみこむように温めます。

その後、顔全体を包み込むように手を添えて、内側から外側へ、大きな円を描くようになじませましょう。

目元や口元は指の腹で軽く押さえるように、しっかりと入れ込みます。手の平に残った化粧水は、額・フェイスラインの順番でなじませてください。

乳液の正しい塗り方

10円玉大程度(化粧水同様に、一般論です。メーカーの指定がある場合はその通りに従ってください)の乳液を手のひらに出し、両手ではさみこむように温めます。その後、目元や口元など乾燥しやすい部位から他の部位の順番で、丁寧になじませましょう。

化粧水・乳液共通の注意点は、以下2点です。

【1】1回で大量の化粧水・乳液をつけない
【2】乾燥を感じる部位、ベタつき・テカリが気になる部位のメリハリをつける

乾燥しやすい部位からベタつき・テカリが気になる部位の順番でお手入れを進めると、自然に量を調整でき、メリハリをつけることが可能です。「均一に塗らなくてはならない」といった考えは捨てて、水分・油分の補充が必要な箇所に必要な量の化粧水・乳液を与えてください。

4. 収れん化粧水を活用する

収れん化粧水とは、化粧水や乳液後に使用して、過剰な皮脂の分泌を抑えてくれるアイテムです。肌のほてりを鎮めたり毛穴を引き締めたりする働きも担います。収れん化粧水の基本的な使い方は、以下の手順を参照ください。

◎収れん化粧水の使い方
【1】500円玉大程度の収れん化粧水をコットンにだす
【2】中指・薬指でコットンを挟む
【3】肌がひんやり感じるまで、パッティングする

肌の乾燥が気になる人は、Tゾーンなどベタつき・テカリが出やすい部分のみパッティングする方法もおすすめです。肌がひんやり感じたら、顔のほてりがとれたサイン。収れん化粧水によって肌の内側のほてりをとってあげると過剰な皮脂が出にくくなって、ベタつき・テカリを防止できます。

5. スキンケア後にティッシュオフする

朝のスキンケア後のベタベタ・テカリを解消するためには、ティッシュオフする方法をおすすめします。

ティッシュオフとは、顔の表面にティッシュをあてて、余計な皮脂を吸収させるお手入れです。メイク直しのときなどに行うことの多い作業ですが、スキンケア後のベタつき対策として取り入れることもできます。

◎ティッシュオフのやり方
【1】いつも通りに化粧水・乳液を塗る
【2】2枚重ねのティッシュを剥がし、1枚にする
【3】1枚にしたティッシュを三角形に折り、長辺が鼻筋に来るように、顔に乗せる
【4】反対側の顔も同じようにティッシュをのせる
【5】顔全体を手の平で優しく押さえ、余計な油分を吸収させる

ティッシュオフする際に強くこするやり方は、適切とはいえません。肌にとって必要な油分まで取り去ることのないように、優しくティッシュをあててください。

ティッシュオフに使用するティッシュは、柔らかい素材でできたものがおすすめです。硬いティッシュの使用は肌トラブルの原因ですから、避けてください。

スキンケア後の化粧の正しいやり方

化粧水・乳液を塗ってから化粧を始めるまでのタイムラグが長くなると、化粧のなじみが悪くなります。「スキンケアを終えてから朝食を食べて、化粧を始める」といった流れは避けてください。

ティッシュオフする場合はティッシュオフした後すぐ・ティッシュオフしない場合は化粧水・乳液をつけた後に1分から5分置き、朝の化粧を始めてください。ベタつき・テカリを防ぐための化粧は、以下の手順で進めます。

【1】皮脂抑制系の化粧下地を顔全体にムラなく伸ばす
【2】化粧下地をつけた後に1分置く
【3】(とくにテカリがひどい人のみ)部分用化粧下地でTゾーンをカバーする
【4】ファンデーションをスポンジで薄く塗る
【5】皮脂吸収系のフェイスパウダーを軽くはたく
【6】リップメイクやアイメイクを行う
【7】メイクキープスプレー(フィックススプレー)を吹きかける

化粧をすべて仕上げた後にメイクキープスプレーを吹きかけると、化粧の持ちがよりよくなります。メイクキープスプレーとは、化粧の仕上げに使用して、皮脂崩れやヨレ、色あせなどを予防するアイテムです。化粧直しにも活用できるアイテムですから、自分の肌に合うものを持っておくと安心でしょう。

まとめ

スキンケア後に肌がベタベタする原因とベタつき・テカリを防ぐ対処法を解説しました。ベタつきやテカリの原因には、化粧水や乳液の使用量・塗り方の誤りや肌質との相性があげられます。

自分の肌に合う化粧水・乳液を適量、正しい手順で使用することにより、気になるトラブルを解消しましょう。