
毛穴の詰まりは、イチゴ鼻や黒ずみの原因です。顔全体がくすんでしまい、実年齢よりも老けて見える恐れがあります。
間違ったスキンケアや乱れた生活習慣など様々な原因で毛穴が詰まるため、ひとつずつ適切に対処していくことが大切です。毛穴詰まりは、デイリーケアで未然に防ぐことができます。
また、ちょっとしたケアだけで取り除けるため、毛穴詰まりに悩んでいる方は今すぐ実践してみてください。ここでは、毛穴詰まりの原因や解消法、対策法についてご紹介します。
毛穴の詰まりが気になる…
毛穴の詰まりは、10代から60代まで多くの方が悩んでいます。毛穴の詰まりの正体は、角質と皮脂が詰まることで生じる角栓です。
角栓は、角質と皮脂さえあれば誰にでもできるため、幅広い年齢層の人が悩んでいるのです。ストレスや加齢、生活習慣の乱れ、ホルモンバランスなど、毛穴詰まりの要因は、どの世代にも共通した悩みです。
仕事や育児、勉強などによるストレス、夜ふかし、残業、育児による睡眠不足、更年期によるホルモンバランスの乱れなど、どれも身近なトラブルと言えます。毛穴の詰まりが気になる方は、できるだけ毛穴が詰まらないように対策しましょう。
全く毛穴を詰まらせないようにすることは困難ですが、黒ずみとして目立たせないことは可能です。早めに対処することで、目立つ前に詰まりを解消できます。
毛穴の詰まりの原因4個
毛穴詰まりの原因は、大きく4つに分けられます。どれも、生活やスキンケア、ストレスなどが関係しているため、思い当たる原因がないかチェックしましょう。どれか一つでも当てはまると、毛穴詰まりのリスクが高いことになります。全て当てはまる方も少なくありません。それでは、毛穴詰まりの原因を詳しくご紹介します。
①皮脂の過剰分泌
皮脂は、毛穴の皮脂腺から分泌されます。肌の表面を覆うことで、水分の蒸発を防いだり、外部刺激から肌を守ったりしています。しかし、過剰に分泌されると、毛穴に詰まってしまうのです。肌がベタベタとしている方は、皮脂が過剰に分泌されています。
思春期には、ホルモンバランスの関係で皮脂が過剰に増えますが、それ以降は落ち着きます。しかし、ストレスや生活習慣の乱れ、脂質の摂りすぎなど様々な理由で皮脂の分泌が増え、毛穴を詰まらせるのです。洗顔後も肌がベタベタしている方は特に注意しましょう。
②毛穴のたるみ
肌は、コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドなどの成分によって弾力が保たれています。これらの成分は加齢とともに減少するため、次第に肌のたるみが目立つようになります。肌がたるむと、毛穴も一緒にたるみ、皮脂や角質が詰まりやすくなるのです。
毛穴がたるむと、通常よりも毛穴が大きく見えるため、詰まっていなくても見た目に支障をきたします。大きな毛穴に黒い角栓が詰まってしまえば、さらに見た目が悪くなるでしょう。加齢による毛穴のたるみは必ず防げるものではありませんが、少しでもたるみを抑えるために日ごろからケアしておくことが大切です。
③ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーとは、生まれ変わりのサイクルのことです。肌は絶えず生まれ変わりを繰り返しています。肌の表面の角質は、肌の奥で作られた角質細胞に押し上げられる形で自然に剥がれます。しかし、ターンオーバーが遅れていると、古い角質が肌の表面に残ってしまい、毛穴を詰まらせるのです。
また、ターンオーバーが早すぎると、未熟な角質細胞が肌の表面に出てしまいます。未熟な角質細胞は肌を守る力が低いため、肌が刺激を受けて肌トラブルが起こりやすくなります。その結果、肌を守ろうとして、皮脂が過剰分泌されることで毛穴が詰まるのです。
ターンオーバーが乱れる原因は、生活習慣の乱れやストレスなどです。
④化粧などの汚れ
メイク汚れが肌に残っていると、毛穴を詰まらせてしまいます。クレンジング不足や洗顔不足、ベースメイクの厚塗りなどが原因です。クレンジングは、オイルタイプやクリームタイプ、リキッドタイプなどに分けられます。
濃いメイクにはオイルクレンジングを使うことが基本ですが、洗浄力が強すぎると肌の必要な皮脂まで取り除かれてしまいます。その結果、身体が皮脂不足を感じとり、皮脂を過剰に分泌させてしまうのです。
どのようなメイクにもオイルクレンジングを使っている場合は注意しましょう。また、顔についた空気中のホコリや化学物質なども毛穴詰まりの原因です。
毛穴の詰まりが起きやすい人・肌質の特徴3個
毛穴詰まりが起こりやすい人は、肌に様々な特徴を持ちます。肌を見ることで、毛穴が詰まりやすいかどうかがわかります。次のような方は注意しましょう。
①脂性肌
常に肌がベタベタしている方は、脂性肌です。脂性肌だと、常に毛穴詰まりのリスクが高いため注意が必要です。脂性肌の原因は、ストレスや生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの乱れなど様々で、すぐに解消できるものではありません。
また、脂性肌であることに気づけず、肌をやさしく洗い上げるタイプの洗浄力が低い石鹸を使っているケースもあります。脂性肌の方は脂性肌用の洗顔料や石鹸を使って、適切にケアすることが大切です。
②乾燥肌
普段から肌がカサカサ、ガサガサしている方は、乾燥肌でしょう。乾燥肌の方はターンオーバーが乱れており、古い角質が増えています。そのため、毛穴が詰まりやすいのです。また、肌が乾燥していると、皮脂の分泌が増えるため、皮脂による毛穴詰まりも起こりやすくなります。
乾燥肌は、洗浄力が強すぎる洗顔料や石鹸を使っていたり、保湿ケアをしていなかったりすることが原因です。また、生まれつき肌の水分を保つ成分が少なく、乾燥肌になる方もいます。
③敏感肌
敏感肌の人は、肌の一部が赤くなっていることが多くあります。敏感肌は、肌が乾燥していることで肌のバリア機能が低下し、少しの刺激にも反応してしまう状態です。そのため、乾燥肌を改善することで、肌のバリア機能が元に戻り、赤くなりにくくなります。
敏感肌の人は、乾燥肌の人と同じ原因で毛穴が詰まりやすくなるため注意しましょう。毛穴詰まりを改善しようと、ゴシゴシ洗顔するなどして、症状を悪化させるケースもあります。
毛穴の詰まりを取る解消・対策方法4個
毛穴詰まりは、普段のケアで解消できます。早い段階で対処すれば簡単に取り除けるので、すぐに実践してみてください。ここでは、毛穴詰まりの解消法を4つご紹介します。
①綿棒でコロコロする
綿棒にオイルをつけて、毛穴詰まりが気になるところに転がしましょう。それだけで角栓を取り除くことができます。使用するオイルに指定はありませんが、オリーブオイルやベビーオイル、グレープシードオイルなどを使うのが一般的です。
ただし、肌に直接触れるもののため、添加物が入っていないものを選びましょう。また、肌に触れることでトラブルが起こるケースもあるため、刺激を感じたり赤くなったりした場合は、別のオイルを試してください。
②丁寧に洗顔する
毛穴詰まりは、丁寧に洗顔するだけで取り除ける場合があります。泡立てネットなどでしっかり泡立てて、もちもちの泡を作ってください。顔を包み込むように洗っていきます。皮脂の分泌が多いTゾーンとUゾーン、頬、口周りや目の周りの順で洗っていき、ぬるま湯で洗い流しましょう。
角栓を取り除きたいからといってゴシゴシ洗うと、色素沈着による黒ずみの原因となります。そして、洗顔後はできるだけ早く保湿ケアをしましょう。
③ピーリングする
ピーリングは、肌の古い角質を取り除いてくれます。ターンオーバーが遅れているために古い角質が増えているのであれば、ピーリングで詰まりを解消できるかもしれません。ピーリングは、クリニックで行うケミカルピーリングとは違い、マイルドに古い角質を取り除きます。
そのため、ピーリング後に肌が赤くなる心配もほとんどありません。ただし、古い角質が取り除かれたことで一時的に肌が乾燥しているため、しっかり保湿ケアしましょう。
④パックする
角栓を取り除くタイプのパックをしましょう。角栓を取り除く際には、多少なり肌に刺激が及ぶため、美容液が含まれているパックでケアすることが大切です。美容液が含まれているパックであれば、角栓を取り除きつつ肌を保湿してくれます。
それでも、パックは週に2~3回までにしておきましょう。肌に刺激が及ぶと乾燥に繋がります。乾燥は皮脂の過剰分泌に繋がるため、肌に刺激を与えないことを第一に考える必要があります。
毛穴詰まりを起きにくくする予防方法8個
毛穴詰まりを未然に防ぐことが大切です。完全に防げなくても、ひどい毛穴詰まりを防げるため、簡単に解消できるようになります。毛穴詰まりの予防方法を8個ご紹介します。
①ベースメイクを厚塗りしない
ベースメイクを厚塗りすると、それだけメイクが毛穴に詰まりやすくなります。また、クレンジングで簡単にメイクを落とせなくなるため、メイク汚れが残りやすくもなるでしょう。しっかりメイクを落とすために強力なクレンジング剤を使うと、肌が乾燥し、結果的に皮脂が過剰分泌されてしまいます。
毛穴詰まりを防ぐために、濃いベースメイクを避けましょう。また、ポイントメイクなどは問題ありませんが、強力なクレンジング剤を使うことによって乾燥し、しわやたるみに繋がる恐れがあります。
②収れん化粧水を使う
毛穴を引き締める効果のある収れん化粧水を使いましょう。毛穴が引き締まることで、詰まりにくくなります。ただし、加齢による毛穴のたるみには対処できないため、気休め程度のものと考えておきましょう。
毛穴のたるみによって詰まっている場合は、小まめに詰まりを解消させることと、他の予防方法に力を入れることが大切です。また、化粧水はヒアルロン酸やセラミドなど、肌の水分を保つ成分が含まれたものがおすすめです。
③適度に運動する
身体を動かすと血流がよくなり、肌のターンオーバーに必要な栄養が届きやすくなります。長く続けやすいウォーキングやサイクリングなどを習慣づけましょう。一時的に運動するだけでは、そのときしか血流がよくなりません。
できるだけ毎日運動することが大切ですが、週に3回、1回について30分程度のウォーキングでも効果が期待できます。なかなか運動の時間がとれない場合は、車を使わず公共交通機関を利用するなど工夫しましょう。
④適切な強さのクレンジング化粧品を使う
普段から、適切な強さのクレンジング剤を使いましょう。濃いポイントメイクにはオイルクレンジング、それ以外はクリームやリキッド、ジェルなどのクレンジング剤を使うことをおすすめします。クレンジング剤の中には、肌への負担を考えた美容成分入りのものもあります。
クレンジング剤は、皮脂も落としてしまうことに注意しましょう。クレンジング後に肌が乾燥する場合は、強すぎると考えられます。自分に合ったクレンジング剤を探して、正しく使うようにしましょう。
⑤良質かつ十分な睡眠を習慣づける
ターンオーバーを整えるために、睡眠を見直しましょう。ターンオーバーは、良質な睡眠をとることで整いやすくなります。寝る直前にスマホを見ている方は、睡眠の質が落ちやすいため注意しましょう。また、寝る直前の入浴や飲食も睡眠の質を落とす原因です。
ポイントは、寝る1時間前にベッドに入り、読書などをして静かに過ごすことです。身体を動かすと交感神経が優位になり、身体が活動モードになります。寝るときは、休息モードにするために、副交感神経を優位にする必要があります。
⑥脂質や糖質を摂りすぎない
脂質や糖質を摂りすぎると、皮脂が過剰分泌されます。どれぐらいが摂りすぎになるのかは、普段のエネルギー必要量で変わってきます。重労働している方は、それだけ脂質や糖質を摂ることが可能です。
例えば、デスクワークなのに昼も夜もカツやご飯2杯などを食べている方は、糖質と脂質の摂りすぎと考えられます。脂質や糖質を多く含む料理が好きな場合は、エネルギー消費量を増やすようにしましょう。運動や筋トレを習慣づけることで、エネルギー消費量を増やせるうえに、血流も促せます。
⑦食物繊維を十分に摂る
食物繊維は、脂質や糖質を包み込み、吸収を抑えるよう働きます。そのため、普段から十分な量を摂ることが大切です。緑黄色野菜や果物に多く含まれていますが、果物や一部の野菜は糖質も多く含むため注意しましょう。
糖質を多く含む野菜は、人参やじゃがいもなどです。レタスやキャベツ、大根などは食物繊維が豊富に含まれているためおすすめです。外食が多い場合は、できるだけ野菜が使われているメニューを選ぶなど工夫しましょう。
⑧抗酸化物質を意識的に摂る
ビタミンAやビタミンC、ビタミンEは、皮脂の酸化を抑えてくれます。酸化することで黒くなるため、毛穴詰まりが目立ちにくくなるでしょう。体内でビタミンAに変換されるβカロテンは人参、ビタミンCはレモンや緑黄色野菜全般、ビタミンEはピーナッツやブロッコリーに多く含まれています。ただし、ピーナッツには脂質も多く含まれているため、摂りすぎに注意しましょう。
場合によっては、サプリメントから栄養を補うことをおすすめします。ただし、栄養素の含有量が多いため、過剰摂取しないよう注意しましょう。
まとめ
毛穴詰まりは、生活習慣の乱れや間違った洗顔などで引き起こされるため、普段から注意しておきましょう。適切なクレンジングや洗顔を心がけることで、毛穴詰まりが起こりにくくなります。毛穴が詰まってから対処するのではなく、予防することが大切です。