監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

一般的にクレンジングは夜のメイクを落とす際に使用するものです。しかし、最近は朝のクレンジングをすると、毛穴汚れがスッキリ落ちてニキビや乾燥対策になると注目を集めています。

では、朝のクレンジングと洗顔を比べると、どっちが肌にとって良いのでしょうか。

今回は、朝のクレンジングの必要性や効果、おすすめのスキンケア、時短美容のコツを併せてご紹介しています。ぜひ参考に、時間のない時でも肌にプラスとなるお手入れをし、潤いとハリのある肌をキープしましょう。

クレンジングの役割

まずは、クレンジングの役割について詳しく見ていきましょう。

クレンジングの主な役割は、洗顔で落としにくいメイクアップ化粧品を落とすことです。

一般的な化粧品には、顔料などを肌表面に密着させるために油分が配合されています。メイクに含まれる油分は、通常の洗顔料だけでは完全に落としにくく、肌表面に残りやすいのです。

肌にメイクの油分が残ったままの状態でいると、菌の繁殖や皮脂の酸化により過酸化脂質が作られます。過酸化脂質は、肌への刺激物となる有害物質です。

そこでメイクの油を肌表面から分離させる役割を果たすのがクレンジングです。クレンジングは主に油性成分で構成されています。油と油が混ざりやすい性質を利用して、油性成分が中心的な役割を担っているのです。

メイクアップ化粧品とクレンジングの油分が混ざり合うことで、力を入れなくてもメイクを浮かせられるでしょう。肌を清潔かつ健やかに保つために、クレンジングは重要な役割を果たしています。

朝のクレンジングは必要?効果は?

帰宅してからクレンジングでメイクを落とすのが一般的です。しかし最近では、さまざまな美容効果を実感できることから、朝もクレンジングをする方が増えています。

以下は、朝にクレンジングすることで注目されている効果です。
・毛穴汚れをスッキリ落とせる
・メイクの仕上がりが良い
・メイクが崩れにくくなる
・Tゾーンなどがテカリにくくなる
・肌が乾燥しにくくなる

どれも魅力的な効果ですが、朝のクレンジングは必要ありません。クレンジングは洗顔料で落とせないメイク汚れを落とすものなので、それなりに肌への負担もかかるのです。

翌朝の皮脂やホコリなどの汚れであれば、通常の洗顔料で十分に落とせる洗浄力があります。

メイクを落とし忘れたとき以外の朝クレンジングは控えましょう。10年、20年後の肌のことを考えるなら、流行りに左右されず、正しいスキンケアを行ってください。

朝はクレンジングと洗顔のどっちがいい?

朝は就寝中の皮脂やホコリを、洗顔でキレイに洗い流しましょう。メイクによる汚れと、肌から分泌される皮脂や角質などの汚れは異なります。

クレンジングは、メイクや日焼け止めの落ちにくい油分をオフするもの、洗顔は皮脂や角質などの汚れを落とすためのものです。

日焼け止めやウォータープルーフなどの肌への密着性の高い油分は、洗顔料の界面活性剤では落とし切れません。それぞれに適した汚れを落とす洗浄力を備えているため、「落としたい汚れに合うもの」を使わなくてはなりません。

また、夜に加えて朝にもクレンジングをしてしまうと、W洗顔によって通常よりも肌への負担がかかってしまうのです。

W洗顔をしなければクレンジングの油分が肌に残りやすく、ニキビや肌荒れなどの思わぬ肌トラブルにつながることもあります。洗顔料だけで十分な汚れを、クレンジングを使って落とす必要はありません。

どうしても朝のクレンジングがしたい場合には、W洗顔不要や界面活性剤不使用などの肌に負担が少ないものを使用してください。

ただし、乾燥肌や敏感肌に傾いているときは、朝のクレンジングを控えたほうが良いでしょう。毛穴汚れや乾燥、テカリなどに悩む方は、使用中の化粧品や日々のスキンケアを見直すことも大切です。

朝のおすすめスキンケア5個

次に、何かとバタバタする朝のおすすめスキンケアをご紹介します。正しいスキンケアを実践して、今よりもっと美しい肌へ導きましょう。

1. まずは基本となる洗顔方法をチェック

キレイな肌を保つためには、朝の洗顔が非常に重要です。以下には洗顔方法の手順をまとめています。

(1)始めに手を洗う
(2)ぬるま湯で顔を軽くすすぐ
(3)たっぷりの泡を作る
(4)こすらず顔全体に広げる
(5)しっかりとすすぎを行う
(6)清潔なタオルで優しく水気を拭き取る

毛穴開きが気になる場合には、最後に冷水でサッとすすぎ、毛穴を引き締めます。洗顔後はすぐに乾燥し始めるので、素早く保湿を行いましょう。

肌質ごとの洗顔回数

肌質や季節、運動、生活習慣によって適切な洗顔回数は異なります。

以下は、肌質に合わせた洗顔回数の目安です。
・脂性肌…2~3回/日
・乾燥肌…1~2回/日
・普通肌…2回/日

中には、1日に1回だけ洗顔料を使い、あとはぬるま湯で洗うほうが合っている肌質もあります。混合肌の場合は、脂性部位にはたっぷりと泡をつけ、乾燥の気になる部位には薄めにつけるなどして量を調整してください。

また、皮脂やニキビが気になるからと、必要以上に洗顔する必要はありません。洗いすぎは、皮脂を余計に分泌させる原因です。健やかな肌を保つためにも、肌質に適した洗顔回数を守りましょう。

2. 化粧水で潤いを補給する

洗顔後の肌には水気はありますが皮脂が全くない状態なので、素早く保湿することが大切です。手のひらで顔全体を優しく押さえるようにしてつけます。

この際に、必要以上にパッティングしたり、強く押さえたりするのはNGです。また、化粧水の量を少なくすると、肌全体になじませられず、角層まで十分な潤いが届きません。

使用量の目安は100円玉~500円玉硬貨大で、肌質や化粧品によって異なります。乾燥する部位には少量を重ね塗りして、肌に必要な潤いをチャージしましょう。

3. 美容液→乳液の順に水分の蒸発を防ぐ

化粧水で肌を整えた後は、すぐに美容液、乳液の順に保湿をしましょう。美容成分の浸透を促すには、乳液の前に美容液を塗るのが効果的です。

美容液を使わない方も多いですが、美容成分をたっぷり配合しているので美肌を作るサポート役として重要な役割をもつ化粧品です。

サラッとした化粧水のような美容液を選ぶと化粧が崩れにくく、メイクをしたばかりのような肌をキープできます。

乳液には補った水分の蒸発を防ぐために、適度な油分が配合されています。水分のある肌に油分でフタをしなければ、水分はどんどん蒸発してしまうのです。

せっかく化粧水で水分を補っても、肝心の潤いが失われると肌は乾燥し始めます。肌の乾燥を防ぐためにも、化粧水→美容液→乳液の順に、なるべく早めに保湿を行いましょう。

乳液までのケアを済ませたら、肌になじむのを待って日焼け止めや化粧下地を塗ると、メイクが崩れにくくなります。

4. 日中美容液や日焼け止めを活用する

外出時には、UVカット効果のある日中美容液や日焼け止めで紫外線対策を行いましょう。美しい肌を保つには、時間のない朝でも紫外線によるダメージを防ぐことが重要です。

UVカット効果のある日中美容液や日焼け止めを使用して、紫外線から肌を守りましょう。日焼け止めは十分な量を使い、ムラにならないよう顔全体になじませてください。紫外線は日差しの強い夏だけでなく、1年を通して気をつけなければなりません。

化粧下地と日焼け止めが1つになったものもあるので、朝の時短対策に有効活用しましょう。日焼け止めを塗った後は、UVカット剤を配合したファンデーションやパウダーを重ねると、紫外線の防御力がアップします。

他にも、日よけとなる帽子や衣類を羽織るとより効果的です。目からも紫外線の光は吸収されるので、サングラスやコンタクトレンズを着用すると良いでしょう。毛穴や乾燥などの肌トラブルを防ぐためにも、紫外線対策を怠らないことが大切です。

5. 乾燥しやすい部位にはオイルを少しだけプラス

目元や口元などの皮膚が薄い部位には、水分と油分のバランスが良い美容オイルやアイクリームなどで保湿しましょう。

塗りすぎるとメイクがヨレたり、小じわが目立ったりするので、少量を薄く伸ばすのがポイントです。

日中の乾燥を防ぎ、乾燥によるしわが目立たなくなります。とくに目の周りは見た目年齢を大きく左右するので、潤いとハリのある若々しい目元を演出しましょう。

朝の時短美容のコツ3個

ここからは、少しでも時間を節約したい方のために朝の時短美容のコツをご紹介します。忙しい朝はスキンケアやメイクの時間をなるべく短くしたいものです。

時短美容のコツを参考に、スキンケアからベースメイクまでを素早く完了させて、ゆとりのある朝を過ごしましょう。

1. 泡立て不要の洗顔料で洗う

たっぷりの泡を作るには、どうしても手間や時間がかかってしまいます。泡立て不要の洗顔ジェルや泡で出てくる洗顔料は、顔に広げて洗い流すだけでOKです。なるべく肌に手が触れず、優しく包み込むようなイメージで行います。

時間のない朝でも、泡立てる必要がないので時短になります。洗い残しのないように、最後はしっかりとすすぎを行ってください。

時間がないからと、洗顔料を使わずに水だけで洗ったりゴシゴシとこすったりするのはNGです。洗い残しや摩擦は、肌への刺激になるので注意しましょう。

2. オールインワン化粧品やシートパックで保湿を

化粧水や美容液、乳液、クリームなどが1つになったオールインワン化粧品やシートパックは、朝の忙しい時間に役立つコスメです。

中には化粧下地まで完了するものもあるので、少しでも時短をしたい方はぜひチェックしてみましょう。仕事で疲れた夜も、オールインワン化粧品は素早くスキンケアを済ませられます。

シートパックでは、液が浸透する間に他の準備に時間をかけられます。何種類もの化粧品を塗る必要がなく、顔を触らず肌にも優しいです。

日中のメイク崩れを防ぐには、どちらも保湿力を重視したものよりも、サラッとした付け心地のものがおすすめです。

3. 日焼け止めや美容液を配合した化粧下地を使う

保湿成分やUVカット剤を配合した化粧下地を使用すれば、時間のない朝も少しゆとりができるでしょう。

美容液→日焼け止め→化粧下地と塗っていると、あっという間に5分は経過してしまいます。

また、日焼け止めと化粧下地、BBクリームが1つになったタイプもおすすめです。BBクリームはメイクをしながら、傷んだ肌の修復をサポートしてくれます。

ベージュやオークル系のBBクリームを使うと、ファンデーションの変わりにもなるので、時短対策に有効です。1本で何役もこなしてくれる時短コスメを活用すれば、ベースメイクがより早く仕上がります。

スキンケアやメイクにかける時間を上手に短縮しながら、ツヤのある肌をキープしましょう。

まとめ

今回は、朝のクレンジングは必要性や効果、洗顔とどっちが良いのかをご紹介しました。朝のクレンジングは想像以上に肌への負担が大きいのです。毛穴や乾燥対策は夜の間に済ませて、朝は洗顔のみを行うと良いでしょう。

正しいスキンケアを行い、キメの整った美しい肌へ導いてあげてください。時短美容のコツを参考に、時間がない時でも肌本来の自活力を高めていきましょう。