監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

ひどく乾燥した肌にファンデーションを塗ると気になる粉吹き。昼休みや仕事帰りに鏡を見て、愕然とした経験はありませんか。

この記事では、パウダーファンデーションの粉吹きの原因と防止対策、化粧直しの方法を解説します。「メイク仕立てのしっとりとした質感を、1日通して維持したい」という人は、ぜひ参考にしてください。

頬や鼻の粉吹きが気になる…

毎朝きちんとメイクをしても時間が経つとファンデーションが浮いてきて、粉吹き状態になってしまう…。頬の周りが乾燥しやすく、粉吹きを起こしやすい…。そのような悩みを抱え、対処法を探す女性は多いものです。

粉吹きする度にメイクを直すと、厚塗り感が出やすいことも悩みの種。近年のトレンドである「ツヤ肌」や「素肌感」を追求することが難しく、顔全体が垢抜けない印象に見えてしまうこともあります。

「ファンデーションを変えれば、粉吹きを解消できるかも」と高価な品を試しても、結局悩みは解消できません。「化粧下地の塗り方を変えればよいのか」「ファンデーションと化粧下地の相性が悪いのか」と試行錯誤し、メイク難民になる人もいるでしょう。

これほどまでに私たちを悩ませる粉吹きの原因は、何でしょうか。次の項ではファンデーションの粉吹きの原因について、分かりやすく解説します。

ファンデーションの粉吹きの原因4個

ファンデーションの粉吹きの原因は、大きく分けて4個考えられます。4個のうちのどれにあてはまるのかを考えながら、ひと通りに目を通してください。

1. 肌の乾燥

まず、肌の乾燥です。乾燥した肌に粉状のファンデーションを重ねてもうまくなじまず、すぐに崩れてしまいます。

空気が乾燥しやすい冬場はもちろん、エアコンのきいた室内で過ごすことの多い夏場も、肌の乾燥に注意が必要。知らず知らずのうちに肌が乾燥していき、粉吹きを招いてしまうリスクがあります。

乾燥による粉吹きやメイクの浮きは、頬やUゾーンで比較的多く見られるトラブルです。「かさつきが気になる部位のみ、メイクが崩れる」という人は、乾燥による粉吹きを疑ってください。

2. 誤ったスキンケア

ファンデーションと肌を密着させるためには就寝中についた汚れをすべて除去した後にうるおいを補充する、下準備が欠かせません。

十分な下準備をしないままファンデーションをなじませても、時間の経過とともに浮いてきて、粉吹きを起こしてしまう原因です。反対に過剰な保湿を行った上にファンデーションを乗せることも、メイク崩れを引き起こします。

朝のスキンケアは、不足しても過剰になってもいけないもの。過不足ないお手入れでベースメイクの下準備を進めることで、肌の調子を整えましょう。

3. 過剰な皮脂

Tゾーンなど皮脂分泌の多い部位でメイク崩れが気になる人は、過剰な皮脂の影響を疑いましょう。時間の経過とともに皮脂とファンデーションが混ざり合うことによって密着力が低下し、崩れやすい状態になってしまいます。

過剰な皮脂によるメイク崩れは肌内部のみ乾燥している「インナードライ」の状態でもしばしば見られるトラブルです。乾燥した肌を守るために過剰な皮脂が分泌されて、ファンデーションが浮いてしまうことがあります。

4. ファンデーションと肌質の相性

そもそも、パウダータイプは脂性肌や普通肌に適した種類のファンデーションです。何もつけない状態でも粉吹きするほどの乾燥肌の人は、リキッドファンデーションやクリームファンデーションを選択することがおすすめ。

ファンデーションの種類と肌質がマッチしないと粉吹きしやすく、かさつきや突っ張り、ニキビなどのトラブルを悪化させるリスクもあります。

粉吹きで化粧直しするときの応急処置は?

粉吹きの応急処置には、オールインワンゲルや乳液、クリームなどの保湿アイテムを活用します。オールインワンゲルを使用する方法は、鼻や頬など部分的な粉吹きを直すときにおすすめの応急処置。

以下の手順に従って化粧直しを進め、崩れた部分のベースメイクをリセットしましょう。

【1】粉吹きした部分にオールインワンゲルを少量乗せる。
【2】軽くティッシュで押さえて、ファンデーションを取り除く。
【3】オールインワンゲルを少量乗せて、保湿する。
【4】パウダーファンデーションを軽くはたく。

目元や口元など乾燥しやすい部分の化粧直しでは、乳液やクリームを使用する方法が選択肢です。オールインワンゲルの代わりに乳液もしくはクリームをなじませ、軽くティッシュで押さえた後に保湿して、パウダーファンデーションをはたいてください。

ファンデーションの粉吹きの防止対策7個

ファンデーションの粉吹きを防ぐためには、十分な下準備とポイントをふまえたベースメイクを行うことが大切です。

以下では、ファンデーションの粉吹きを防止する洗顔のやり方から化粧下地・ファンデーション・コンシーラーの塗り方、仕上げのコツを解説します。

1. 起床後すぐに洗顔料で洗顔する

朝の洗顔には、就寝中に付着した汗やほこり、皮脂汚れをきれいに落とし、清潔な状態へとリセットする目的があります。起床後すぐに洗顔料で洗顔し、ベースメイクの下準備を進めてください。

朝に洗顔するときのポイントは、以下2点です。

【1】低刺激の洗顔料を使用する
朝の洗顔には洗浄力の強い洗顔料を使わなくても構いません。乾燥肌や敏感肌用に設計された低刺激の洗顔料をよく泡立てて使用し、デリケートな肌をいたわりながら洗ってください。

【2】ぬるま湯で十分にすすぐ
冷たい水や熱すぎるお湯ですすぐと毛穴の詰まりを招いたり乾燥肌の進行を引き起こしたりするケースがあります。体温より低い温度のぬるま湯を使用し、20回から30回を目安にすすぐことにより、きれいに汚れを落としましょう。

2. 十分に保湿する

洗顔後は清潔なタオルで水分を拭き取り、間髪入れずに保湿します。適量の化粧水を顔全体になじませて、十分な水分補給を行いましょう。

一般的にいわれる化粧水の適量は、500円玉1枚程度。適量の化粧水を手のひらに出し、両手ではさみ込むように温めた後、顔全体になじませます。目元や口元など乾燥しやすい部位には少量を重ね付けし、重点的に水分補給を行うこともおすすめです。

化粧水をなじませた後に手のひらが吸い付くように感じることが十分に潤い補給できたサイン。さらに上から乳液やクリームを薄く伸ばすことにより、化粧水で補ったうるおいや保湿成分を閉じ込めます。

こってりとしたクリームをつけすぎるとファンデーションの皮脂崩れを招くリスクがありますから、薄く伸ばすことが大切なポイントです。

「粉吹きしやすい部分には少量を重ね付けし、皮脂崩れを起こしやすい部位は少なめに塗る」など、乳液やクリームの塗り方にメリハリをつけ、質感を調整する方法もよいでしょう。

3. 化粧下地を均一にのばす

化粧下地の塗り方のポイントは、左右の頬・額・鼻先・顎の5点に置いて、均一に伸ばすことです。「内側から外側へ」の伸ばし方も守り、ファンデーションを塗る前の土台をしっかり作ってください。

◎化粧下地の塗り方
【1】パール粒大程度の量を指にとる。
【2】左右の頬・額・鼻先・顎の5点に置く。
【3】左右の頬の化粧下地を内側から外側に伸ばす。
【4】額の化粧下地を顔の中央から生え際方向に伸ばす。
【5】顎の化粧下地をフェイスラインに向かって伸ばす。
【6】鼻の化粧下地を上から下に向かって伸ばす。
【7】指先に残った化粧下地を目元や口元に薄く伸ばす。

化粧下地の使用量が少ないと肌に対して摩擦刺激を与えやすく、乾燥を悪化させるリスクがあります。反対に使用量が多すぎるとメイク崩れを起こしやすくなりますから、適量を使うことが大切です。

化粧下地の使用量はパール粒大程度が目安ですが、メーカーによっては異なる基準が採用されることもあります。初めて使用するときにはパッケージの記載を確認し、適量を使用しましょう。

4. ファンデーションを正しく塗る

パウダーファンデーションの適量は、顔半分に対してパフ半分が目安です。塗る量が多すぎると持ちが悪くなりますので、注意しましょう。

粉吹きを防ぐための塗り方は、以下の手順を参照ください。

◎ファンデーションの塗り方
【1】頬や額など、面積の広い部位から乗せる。
【2】「内側から外側へ」の流れを守り、パフを優しく滑らせる。
【3】パフに残ったファンデーションを目元や口元、鼻筋に乗せる。

パフを押し付けるようにぐりぐりつけたり、叩き込むように塗ったりすることは、メイクの持ちを悪くする原因です。軽い力でパフを持ち、顔の上を滑らせるようなイメージで、内側から外側へと広げてください。

パフ半分の量で片側の顔を仕上げたら、反対側も同様にファンデーションを塗っていきます。顔半分を仕上げる前にファンデーションを付け足すことは避け、厚塗りにならないように塗ってください。

5. コンシーラーはファンデーションの上に塗る

ファンデーションを仕上げてもなお気になるシミや色ムラは、コンシーラーでカバーします。ファンデーションは顔全体の質感や色ムラ、くすみを隠すためのもの・コンシーラーはピンポイントでトラブルを隠すためのもの。

コンシーラーを先に塗る方法は、粉っぽい仕上がりになる原因ですので、粉吹きが気になるときには不向きです。

6. ハンドプレスでなじませる

コンシーラーまで仕上げた後にぜひ行ってほしいひと手間がハンドプレス。両方の手のひらで顔全体を包み込み、体温を伝えるように押さえることで、メイクの持ちがよくなります。

体温を伝えることでベースメイクの密着力を高めることが目的ですから、手が冷たいときには、温めてから行うことがおすすめ。適度な熱を加えることでツヤ感が出ますから、しっとりとした印象に仕上げることが可能です。

7. フィックスミストを活用する

ハンドプレスでなじませたら、ベースメイクは完成です。アイメイクやリップメイクなど、ポイントメイクに進んでください。ポイントメイクをすべて終えた後に活用するアイテムがフィックスミスト。ベースメイクやポイントメイクと肌との密着力を高めることでメイクの持ちをよくし、粉吹きや皮脂崩れを防止できます。

フィックスミストを活用する際のポイントは、以下2点です。

【1】近すぎる場所から吹きかけない
フィックスミストは、顔の斜め上・20cmから30cm程度離した場所から吹きかけます。顔との距離が近すぎると均一にかかりませんから、注意しましょう。

【2】吹きかけた後に触らない
フィックスミストをかけてから乾くまでには少し時間がかかります。乾くまでに顔に触れると仕上げたメイクが寄れますので、そのまま乾燥させてください。

フィックスミストには、保湿成分を含むもの・皮脂崩れ防止成分を含むものなどいろいろな商品が見られます。

乾燥による粉吹きが気になる人は保湿成分を含むもの、毛穴浮きが気になる人は皮脂崩れ防止成分を含むものといったように、悩みに応じた種類を選択するとよいでしょう。


まとめ

ファンデーションの粉吹きに悩む人に向けて、崩れにくいメイクのコツや化粧直しの方法を解説しました。どれほどきれいな女性でもファンデーションのなじみがよくないと、魅力が半減してしまうもの。

化粧下地をムラなく塗ったりハンドプレスでなじませたりするひと手間を惜しまずにベースメイクを作り込み、1日通して粉吹き知らずの理想の肌を作りましょう。