監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

丁寧なスキンケアを心がけていても、いつの間にか粉吹きでカサカサの肌になっていた経験はありませんか。特に空気が乾燥しやすい秋から冬にかけて、白いポツポツや薄くめくれたような皮膚が現れます。

ファンデーションで隠そうとするほど、余計に粉吹きが目立つことでしょう。化粧水やクリームでしっかり保湿をしても、なかなか改善しないと悩む方が増えています。

そこで、顔が粉吹き肌になる原因と対策、応急処置や保湿、化粧直しの方法を合わせて解説します。

カサカサなどの肌トラブルを防ぐには、日頃から健やかな肌を保つことが大切です。潤いに満ちた肌に導いて、メイクがバッチリきまる土台を整えましょう。

顔の粉吹き肌が痛い・かゆい…

ポツポツとした白い粉が顔に付いていたら、鏡を見てガッカリしてしまいますよね。ファンデーションの重ね塗りで隠そうとすれば、余計に粉吹きが増すこともあります。

化粧品でしっかり保湿をしても、なかなか治らないとお悩みの方が多いようです。乾燥が進んで皮膚が薄くめくれてくると、美容面でも気になるのではないでしょうか。とくに、粉吹き肌は皮膚の薄い目や口の周りに多く見られる傾向です。

乾燥しやすい季節はもちろん、皮脂の増える暑い季節に起こることもあります。カサカサの見た目だけでなく、かゆみを伴うとつらいものです。痒くて無意識に掻いてしまい、肌を傷つけて痛みがでることもあります。粉吹き肌を放置すると、赤みやブツブツが現れることもあるので早めのケアが大切です。

まずは原因を知り、効率のよい対策を行えば、潤いに満ちた肌を目指せます。トラブルのない美肌をキープしたい方はぜひ原因と対策を見ていきましょう。

粉吹き肌になる原因3個

はじめに、粉吹き肌の原因を把握して、対策を詳しく見ていきましょう。

1. 乾燥

カサついた粉吹き肌の大きな原因は乾燥です。乾燥は湿度の低下や汗の減少、加齢などの影響が引き金となります。ゴワついた手触りや、メイクが上手くのらないなど、肌の変化に気付くことでしょう。

角層の水分量が減少し乾燥し始めると、肌を守るバリア機能も低下しやすくなります。健やかな肌では、角層の中で細胞間脂質と水分が規則正しく並んでいて、水分と油分がバランスよく重なり合い、外部刺激から肌を守っているのです。

細胞間脂質と水分が減少すると、バランスを崩して角層が剥がれやすくなります。皮脂の量が減ると肌の保湿機能に異常が生じるため、角層の水分量が減ってしまうのです。

ちょっとした刺激や摩擦によって、肌表面に鱗屑(りんせつ)と呼ばれる細かい白色の粉が現れるのです。

2. 間違ったスキンケア

過度な洗顔や洗顔料の過多、保湿不足などが粉吹き肌の原因になることもあります。白い粉を気にして、何度も洗顔をしたり無理にこすったりすると、肌の水分量やバリア機能が低下してしまうのです。

バリア機能が低下すると、角層がスカスカの状態になり、少しの刺激でも敏感になります。

以下は、粉吹きしやすくなる間違ったスキンケアです。
・洗浄力の高い洗顔料の使用
・水洗いや熱いお湯での洗顔
・ゴシゴシ洗い
・保湿は化粧水だけなど

皮脂や細胞間脂質などの油分が減ると、角層の水分が蒸発し始めるため、肌は粉を吹きやすくなります。しっとり感やみずみずしさが失われた肌は、カサカサやザラザラ、粉吹きなどの肌荒れを起こした状態です。

3. 肌に合わない化粧品の使用

よく見られるケースでは、乾燥による皮脂の過剰分泌が起こることで、脂性肌や混合肌と勘違いするのが見受けられます。

肌に適していない化粧品を使うことで、角層内にしっかり水分や保湿成分を届けられず、粉吹き肌になってしまうのです。

皮脂が多いことから脂性肌と思い化粧品を選んだものの、実は乾燥による皮脂の過剰分泌が原因だったということも珍しくありません。

脂性肌と乾燥肌の化粧品では、水分や保湿成分の配合バランスが異なります。季節や年齢により肌質は変化していくので、その都度に最適な化粧品を選ぶ必要があります。混合肌には、顔の部分ごとに合わせたケアが必要です。

乾燥しやすいメイク

乾燥した肌にパウダー配合率の高い化粧品を使うと、粉吹き肌がより目立ってしまいます。パウダータイプは汗や皮脂の多い方や暑い季節に最適ですが、乾燥肌や寒い季節には不向きです。

肌をキレイに魅せるために欠かせないものですが、塗りすぎると粉吹きの原因になります。季節や肌質などに合わせて、つける量を調整しなければなりません。

また、ファンデーションなどの厚塗りも粉吹きを目立たせるので注意が必要です。

粉吹き肌の治し方

角質肥厚を起こしている粉吹き肌には、古い角質を除去して保湿剤の浸透を促すケアが必要です。肌荒れを防ぐためのグリチルリチン酸やビタミンE(トコフェノール)、角質除去作用のある尿素を配合した乾燥肌用の保湿剤でケアしましょう。

尿素はたまった古い角質を除去し、肌に潤いを与えて乾燥を防ぎます。古い角質の蓄積により毛穴が塞がったままだと、いくら保湿をしても肌内部まで潤いが届きにくい状態です。

角質肥厚にはピーリング化粧品も効果的ですが、バリア機能が低下した肌には刺激になる場合もあります。摩擦や刺激を避け、肌が乾燥しないように保湿を念入りに行いましょう。

肌が乾燥した状態では、粉吹きだけでなく、さまざまな皮膚疾患になりやすい状態です。
かゆみや痛みが続くようなら、迷わず皮膚科で診察を受けてください。

粉吹き肌の応急処置は?

粉吹き肌の応急処置には、保湿とメイクアップが重要です。肌が乾燥してきたと感じたら、乾燥肌用の乳液やクリームなどで粉吹きを抑えましょう。油分が剥がれかけた皮膚を抑えてくれるので、粉が目立たなくなります。

化粧下地やファンデーションは、保湿力のあるしっとりタイプを使用してください。油分の多いリキッドやクリームタイプのものが粉吹き時に適しています。外出の際には、保湿成分を配合したスティック型の化粧品が便利です。

乾燥によるくすみが気になる場合には、コンシーラーで色ムラを整えるとよいでしょう。日頃から保湿力のある化粧品を使い、肌の乾燥を防ぐことが大切です。潤いのある土台を作れば、メイクもキレイに仕上がります。

上記で紹介した応急処置は一時的なものなので、粉吹きを改善する対策をしっかり行いましょう。

粉吹き肌の改善対策4個[スキンケア]

それでは、粉吹き肌のスキンケアから改善対策を見ていきましょう。カサカサ肌に効率よく水分を与えて、潤いを長くキープする方法を解説します。

1. 1分を目安に洗顔する

バリア機能の低下した肌は、洗いすぎに気を付けなければなりません。過度な洗顔や肌への摩擦は、粉吹きやブツブツなどの肌荒れにつながります。

弱酸性や乾燥肌用、敏感肌用などの優しい洗浄力の洗顔料がおすすめです。

手のひらに余るくらいのたっぷりの泡を作り、顔全体に広げます。皮脂の多い部位は丁寧に、乾燥する部位は軽くつけるだけでOKです。なるべく手早く行い、1分以内に洗い流すと、肌への負担が少なくなります。肌の潤いを保ちながら、優しく洗いあげましょう。

2. 保湿化粧品でモイスチャーバランスを整える

洗顔で肌をキレイにした後は、素早く保湿化粧品でケアします。肌を乾燥から守るために、正しいスキンケア方法をチェックしましょう。

水分を与えて乾燥を防ぐ

乾燥肌から抜け出すには、角層の水分量を増やすことが重要なカギとなります。洗顔後の肌は皮脂の少ない状態なので、素早く化粧水で水分を補います。

以下は乾燥予防に最適な成分です。
・セラミド
・尿素
・ヘパリン類似物質
・ヒアルロン酸
・コラーゲン

化粧水を選ぶ際の参考にしてください。

使用量は各メーカーの推奨量を守り、十分な量を使ってください。化粧水の量が少ないと乾燥肌の原因につながります。

粉吹きしやすい部位は、少量ずつを手に取って重ね塗りをしましょう。化粧水の後は肌の潤いやハリ、弾力を保つために、肌悩みに応じた美容液でケアしてください。美容液には、乾燥やしわなどの肌トラブルを防ぐ美容成分がたっぷり配合されています。

油分で潤いを閉じ込める

肌に潤いを与えたら、油分を配合した乳液やクリームでフタをし、水分の蒸発を防ぎます。化粧水の浸透を待たずに、すぐに閉じ込めるのが重要なポイントです。水分を与えただけでは、時間が経つにつれて水分がどんどん蒸発してしまいます。

以下は水分の蒸発を防ぐためのおすすめ成分です。
・ワセリン
・ミネラルオイル
・ワックス

上記を参考に、肌に合う保湿剤を見つけましょう。部分的にテカリが気になるのであれば、皮脂の多いTゾーンは薄くつけるなどの工夫をしてください。

口周りは閉塞作用のあるワセリンを塗ってからラップで密閉すると、粉吹きが目立たなくなります。唇や周辺の粉吹きや皮向けに効果的なのでぜひ試してみてください。

3. 乾燥を防ぐアイテムを活用する

肌の乾燥を防ぐには、加湿器や美顔器、シートパックなどが役立ちます。とくに冷暖房を使う季節は、加湿器を活用するとよいでしょう。デスクワークの方は、近くにミニタイプのものを置いておくと、肌がより乾燥しにくくなります。

最近ではさまざまな美顔器がありますが、粉吹き肌にはスチーム付きがおすすめです。温かい蒸気により肌の血行を促し、肌に潤いも与えられます。

毎日行うと効果的ですが、週に1~2回でも潤いの実感が期待できるでしょう。加えて、保湿成分がたっぷり配合されたシートパックも乾燥予防に最適です。

乾燥だけでなく、毛穴やシミ、しわに対応したものもあるので、肌悩みに合わせて選びましょう。肌に合うものであれば、毎日使ってもOKです。

4. UVカット剤で日焼けを防ぐ

日焼けによるサンバーンは、ターンオーバーの乱れを招き、肌の水分量を低下させる要因の1つです。こまめな紫外線対策を心がけて、乾燥から肌を守りましょう。

紫外線の強い日には、日焼け止めはもちろん、UVカット効果のある日傘や帽子などを着用してください。

日差しの強い夏に紫外線対策をする方が多いですが、UV-Aに関しては1年を通して気を付けなければなりません。

少しの外出やガラス越しの日光浴でも、長い時を経て紫外線を浴び続けることで、コラーゲン線維やエラスチン線維を変性させてしまうのです。外出時は2~3時間おきに、UVカット効果のあるメイクアップ化粧品などで、こまめに対策をしましょう。

粉吹き肌の改善対策3個[生活習慣]

最後に、粉吹き肌の生活習慣に関する改善対策をチェックしておきましょう。健康な体があってこそ、生活習慣を改善することで美しい肌をキープできます。

1. バランスのよい食事を心がける

美しい肌を保つためには、体の内側から整えることが重要です。適度な水分補給とバランスの良い食事を心がけましょう。

いくら保湿剤で潤いを与えても、角層に十分な栄養が届けられなければ、肌の内側は潤いが不足してしまいます。

とくに冬は乾燥しやすいのに対し、寒いからと水分補給を忘れがちです。寒い季節でもホットドリンクや常温の飲み物で、適度な水分補給を行ってください。

ビタミン類を中心に十分な栄養を摂る

肌のターンオーバーは約28日の周期ですが、順調に行われるためには表皮の最下層にある基底細胞に十分な栄養を届けなければなりません。

肌の乾燥を防ぐために、ビタミンA、C、Eを含む食材をさまざまな献立を通して食べるようにしましょう。ビタミンばかりを摂るのではなく、良質な脂質やミネラルを同時に摂ることが大切です。

2. 睡眠の質を高める

起床や就寝時間を一定にし、十分な睡眠を取りましょう。食事で摂った栄養は寝ている間に肌へ届けられるため、睡眠不足が続くと粉吹きなどの肌荒れが起こりやすくなります。

カフェインの取り過ぎや液晶の見過ぎは、不眠の原因になるので要注意です。乾燥した肌の潤いを取り戻すには、体と肌をしっかり休ませる必要があります。

就寝前のスマホやPCは控えたり、照明を全て消したりと、リラックスできるように寝室の環境を整えてください。

3. 便秘を予防する

便秘は粉吹きや肌荒れなど、肌の不調を誘発します。朝はしっかりと食事を摂り、トイレに行く習慣を作りましょう。

食物繊維やビフィズス菌を含んだ食べ物は、便秘対策に最適です。日頃から適度な運動をしたり、入浴で体を温めたりして便秘を防ぎましょう。

粉吹き肌におすすめの化粧直し方法

最後に、粉吹き肌のメイク直しについて見ていきましょう。

以下は、粉吹き肌におすすめのメイクアップの手順です。

(1)ティッシュで余分な皮脂を優しく拭き取る
(2)メイクの上から使える保湿剤で乾燥を防ぐ
(3)肌の潤いを保つ化粧下地とファンデーションを使う

化粧崩れを防ぐには、ティッシュ等で余分な皮脂を軽く拭き取ってからお直しをするのがポイントです。メイクの上から保湿ができる美容液やミストを活用して、肌の潤いをキープしましょう。

保湿を重視したクリームやリキッドタイプのファンデーションがあります。クリームタイプのファンデーションはコンパクトで持ち運びに便利なので、外出時に役立つアイテムです。ルースパウダーで仕上げる場合は、しっかりと保湿して潤いの土台を整えてから薄付けしましょう。


まとめ

顔が粉吹き肌になる原因と対策、応急処置や保湿、化粧直しに関する情報を解説しました。粉吹きを改善するには、十分な保湿とバランスの良い食事、生活習慣が重要です。

気温が低下する寒い季節には、加湿器や美顔器などの美容グッズの活用も有効です。しっかりと乾燥対策を行い、カサカサの粉吹き肌を潤いに満ちた肌へ導きましょう。