監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

再生医療で注目され、その技術を応用した「ヒト幹細胞コスメ」が、ここ数年話題になっています。ヒトの肌にヒト幹細胞が分泌する活性物質を含むコスメを塗ることで、自分の肌そのものの細胞を活性化させるという効果がエイジングケアにも効果があるとされ注目されています。

そこで、この記事では、まだあまり知られていないヒト幹細胞培養液の仕組みと効果を紹介します。

幹細胞とは

幹細胞は、自己複製能と様々な細胞に分化する能力(多分化能)を持つ特殊な細胞です。この2つの能力により、発生や組織の再生などを担う細胞であると考えられています。

人間の肌には「表皮幹細胞」と「真皮幹細胞」と呼ばれる2種類の幹細胞が存在します。これらは、肌のターンオーバーや美容成分の生成を司っており、美肌効果を得るためには、この「表皮幹細胞」と「真皮幹細胞」の活動を活発にすることが重要です。

ヒト幹細胞培養液とは

医療や美容において頻繁に使われるのは、ヒトの皮下脂肪から採取した脂肪由来の幹細胞。幹細胞を培養する際の“上澄み液”(培養液)のことを一般的に「ヒト幹細胞培養液」と言います。

ヒト幹細胞培養液には、多くの成長因子を含む百十種類の活性物質が含まれています。この成長因子を含んだヒト幹細胞エキスを化粧品に応用し、角層に浸潤させることで、肌の自活力を引き出すことができます。

≪培養液に含まれる代表的な成長因子≫

EGF(上皮細胞成長因子)…表皮幹細胞に働きかけ、ターンオーバーを促進させる
FGF(線維芽細胞成長因子)…真皮幹細胞に働きかけ、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンなどの美容成分を増産させる。
TGF(トランスフォーミング成長因子)…細胞の再生をサポートし、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンの産生を促す。
IGF(インスリン様成長因子)…細胞の再生をサポートし、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンの産生を促す。

ヒト幹細胞培養液と他の美容成分の大きな違い

従来の基礎化粧品は、老化によって減少したコラーゲンやヒアルロン酸などの美容成分を直接肌に塗布して補う、というものが一般的でした。

しかしヒト幹細胞培養液は、成長因子を肌に補給することで細胞を活性化させ、自ら美容成分を作り出せる肌へ導くことができるという点で他のものと大きく異なります。

ヒト・動物・植物幹細胞培養液の違い

細胞の表面には特定の形をした鍵穴(レセプター)があります。その鍵穴にぴったり合う鍵となる物質が結びついてはじめて動き出すのです。幹細胞には主に3種があり、私たちの肌の細胞の鍵穴には「ヒト幹細 胞」がピッタリ!とはいえ、最も希少なため、なかなか化粧品への応用が難しいのが現状です。

※幹細胞の種類は大きく分けて3つあり、ヒト由来・植物由来・動物由来です。

ヒト幹細胞の具体的な美容効果

  • シワ
  • シミ
  • たるみ
  • 毛穴の開きや黒ずみ
  • ほうれい線
  • くすみ など

まとめ

ヒト幹細胞培養液の仕組みと効果を紹介しました。最近では美容皮膚科やエステサロンでも取り扱いが多く見られます。

日々の継続的なケアとして、ヒト幹細胞コスメを毎日のスキンケアに取り入れ、細胞を活性化させて健康的な肌の寿命を伸ばすことを目指してみてはいかがでしょうか。