監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

たっぷりの化粧水をつけても、肌に浸透しないのはなぜなのでしょうか?肌の中にある角層が潤い不足になると、乾燥や肌荒れにつながることもあります。染み込まないうえに、べたべたする肌の状態に悩む女性が多いようです。

今回は、化粧水が浸透しない原因と正しい使い方について解説しています。「化粧水はいらない」と決めつける前に、化粧水の浸透を良くする方法を知り、潤いに満ちた美肌へ導きましょう。

化粧水が浸透しない…べたべた…

たっぷり使ってもベタベタになるだけで化粧水が浸透しないと、乾燥やメイクもちが気になりますよね。べたべたではなく、しっとりと潤いのある肌が理想ではないでしょうか。

肌になじまなければ、後に使う美容液や乳液なども浸透せず、保湿効果が減ってしまいます。保湿不足により、角層の水分が減ると乾燥肌に傾いてしまうのです。

表皮は潤って見えても、肌の内側は乾燥している可能性もあります。肌にきちんと潤いを届けなければ、肝心の保湿効果は得られません。化粧水に配合された保湿成分を、効率的に角層まで届けることが大切です。

ここでは、化粧水をより肌に浸透させるための方法も詳しく解説しています。正しい使い方やスキンケアを知ることで、化粧水の浸透がよくなり、手触りのよい美肌を目指せるでしょう。

まずは化粧水が浸透しない原因やべたべたの問題を解消する方法を、ぜひチェックしてください。

化粧水の役割とは?

一般的な化粧水は、角層に水分を届けることで、キメを整えて肌の水分を保つ役割を果たしています。

肌を清潔に保つために潤いとなめらかさを与えて、皮膚の働きをサポートする化粧品です。水だけでなく、潤いを保つためにさまざまな保湿成分が配合されています。単純に水だけを与えるだけでは、肌はすぐに乾燥してしまうため、長くとどまるように工夫されているのです。

また、水以外の成分を配合することで、保湿効果の他には、さっぱり感やしっとり感といった使い心地を良くしています。

以下に、化粧水の種類をまとめました。
・(柔軟)化粧水
・拭き取り化粧水
・収れん化粧水

拭き取り化粧水は界面活性剤を配合し、肌表面の汚れを取り除くうえに、軽いメイクであれば落とせる洗浄作用があります。

収れん化粧水の目的は、顔のほてり感や皮脂の多い場合に冷感や引き締め、皮脂抑制の効果です。

最近では、シミやしわなどの有効成分を配合した化粧水が増えています。化粧水の保湿効果に加え、美白やエイジングケアなど、目的が幅広くなっている傾向です。

化粧水が浸透しない・染み込まない原因5個

次に、なぜ化粧水がスムーズに浸透しないのか、染み込まない原因を解説します。肌表面だけではなく、内側から潤いで満たすことが大切です。化粧水の浸透を促して、手触りのよいモチモチ肌へ導きましょう。

1. 角質肥厚

乾燥やターンオーバーの乱れ、ホルモンバランスなどにより、潤いを失った肌は自らを守ろうと角質肥厚を起こします。肌が分厚くなると毛穴が塞がれることで皮脂の分泌が抑制され、乾燥しやすくなります。

乾燥肌に傾くと、化粧水の浸透率が低下するのです。角層の潤いが足りなくなることで、カサつきやごわつきなどの肌トラブルが現れることもあります。

過度な洗顔や洗浄力の強い石鹸などは、肌に必要な油分まで奪ってしまうためNGです。熱いお湯での洗顔や肌に負担となるスキンケアも、角層の水分量が減り乾燥を招きます。

2. タイミング

化粧水をつけるベストなタイミングは、洗顔後の1分以内です。

洗顔後に化粧水をつけるのが遅すぎると、乾燥により肌への浸透性も徐々に下がります。一見、水分により潤ったように見えますが、油分がほとんどない状態なので早めの保湿が重要です。

入浴後の肌は20~30分で過乾燥の状態になってしまいます。お風呂から出てタオルドライをしている間に、湿度が低下して乾燥し始めるのです。入浴後はすぐに、遅くても5分以内には保湿ケアを終わらせましょう。

3. 間違った使い方

浸透しにくい原因の1つに、化粧水のつけ方が間違っている可能性も考えられます。値段が高いからと少しの量だけ塗っていたり、一度にたくさんの量をつけたりする場合もあるでしょう。

中でもとろみのある化粧水は保湿成分を多く配合しており、しっとり感を得られることから乾燥する季節に人気です。

しかし、1回で塗ろうとたくさんの量を使ったり、肌表面に軽く塗ったりするだけではべたべたの原因になりかねません。

間違った使い方をしていると、浸透しないまま水分が蒸発し、肌内部の潤いも徐々に失われます。潤い不足により肌が乾燥すると、化粧水の浸透も悪くなるので正しい使い方を身につけましょう。

4. 肌に合わない化粧水の使用

べたべたの原因は、肌に合わない化粧水を使っている可能性もあります。化粧品は適切なものを選んで正しく使うことで良い効果が期待できますが、間違えば害にもなるのです。

自分の肌に合わないものを使い続けると、乾燥や肌荒れを起こしやすくなります。価格や流行りに惑わされず、自分の肌に合うものを選ぶことが大切です。

5. 間違ったスキンケア

肌にしっかり化粧水が浸透しないのは、間違ったスキンケアをしているかもしれません。化粧水をつけた後に浸透するまで待つ方もいますが、長く時間をおく必要はありません。時間の経過とともに肌表面にある水分は、どんどん蒸発してしまいます。

せっかく肌が潤っても、大切な潤いを逃すことになるのです。乾燥肌に傾くと、より化粧水が浸透しない原因につながります。化粧水の後は水分を逃さないように、油分を配合した乳液やクリームでフタをしましょう。

次項で化粧水の浸透を促す方法をチェックして、べたべた、カサカサといった悩みを解決しましょう。

化粧水の浸透を良くする方法は?

では、効率的に化粧水の浸透を良くするにはどうすればよいのでしょうか?肌にしっかり水分を届けて、潤いのある肌へ導きましょう。

以下は、化粧水の浸透を良くするポイントです。
・事前にブースター美容液を使う
・手のひらで温める
・適量を2~3回に分けて使用する
・洗顔後は早めの保湿を心掛ける
・定期的に角質ケアをする

均一につけやすいのはコットンですが、手のひらで温めることで化粧水の浸透効果をアップできます。手で塗ったほうが少ない量で済むので経済的にもおすすめです。ただし、ムラになりやすいので丁寧に行ってください。

コットンを使用している場合には、化粧水をたっぷり使うことが大切です。

コットンに乾いた部分があると、潤っている肌の水分を逆に吸収してしまうのです。化粧水でヒタヒタになる程の十分な量をコットンに浸み込ませてください。

化粧水の正しい使い方

次は、浸透しないことやべたべたするのを解消するために、化粧水の正しい使い方を見ていきましょう。

◯メーカーの推奨する使用量を手に取る
始めは化粧水に記載されている使用方法に従って、手のひら、またはコットンに適量を取ります。一度に肌に浸透できる水分量は決まっているので、多ければよいというわけではありません。

◯手のひらでぬるくなるまで温める
化粧水を手に広げたら、人肌程度の温度になるまで温めることが、浸透を良くする手段の1つです。温めることで肌への浸透率がアップして潤い感も増します。後につける美容液や乳液などの保湿成分が、肌に染み込みやすくなるでしょう。

◯少量を2~3回つけて浸透性をアップ
肌表面の薄い角層に届く水分量は決まっているので、べたべた肌に悩む方は少量を2~3回に分けて化粧水をなじませていきます。必要以上に何度も重ね塗りする必要はないので、十分に潤ったと感じたらOKです。

一度で角層が水分を吸収できないことで、肌がべたべたする原因につながります。少しずつ水分を与えてあげると、化粧水が肌になじみやすくなり、角層を潤いで満たせるでしょう。

◯優しくハンドプレスする
化粧水を肌にしっかり浸透させるために、顔全体を包み込むように優しくハンドプレスします。過度なパッティングや摩擦など、強い刺激を与えることは控えてください。肌を優しくいたわりながらケアすることが大切です。

◯重ね塗りでバランスを整える
乾燥しやすい部位は、2~3度を目安に重ね塗りをして水分バランスを調整してください。肌に吸い付くようなモチ肌になれば、化粧水がきちんと浸透した証拠です。手に張り付く感覚がなければ、水分が蒸発した状態なので2~3回を目安に繰り返しましょう。

◯肌になじませたらすぐに保湿する
化粧水を肌になじませた後は美容液、乳液、クリームの順に保湿します。(注:乳液、美容液の順の製品もあり)補った水分は徐々に蒸発してしまうので、化粧水の浸透を待つ必要はありません。

せっかく潤った肌を乾燥させてしまっては勿体ないので、すぐに油分の配合された化粧品でフタをしましょう。油分で薄い膜を作って潤いを閉じ込めることで、水分が蒸発しにくくなります。

化粧水を付けるときのポイント5個

最後に、化粧水を付け方のポイントを解説します。べたべたする肌にサヨナラを告げて、手触りのよい快適な肌へ導きましょう。

1. 化粧水の規定量を使う

一度につける量は、各メーカーの化粧水に記載されている推奨量を守りましょう。

一般的に100玉大~500円玉大など、硬貨のサイズを目安にしたものが多いです。量を少なくしても肌全体に潤いを届けられず、十分な保湿効果を得られません。

逆にべたべたする場合は少量を手に取り、2~3回に分けて保湿を行いましょう。

2. 温めた後は顔全体をハンドプレスで包み込む

化粧水の浸透を良くするために、手を洗った後に手のひらで十分に温めてください。

優しくハンドプレスをしながら顔全体になじませましょう。温めることで化粧水の浸透性が高まり、より肌の潤いを感じられます。

3. 目の間や鼻周りは丁寧になじませる

塗り忘れが多い目の間や小鼻などは、指の腹を使って優しく丁寧になじませましょう。

目元や鼻周りは、ムラになりやすく見落としやすい部位です。指の腹で塗ることで、鼻周りなどの凸凹のある部位も丁寧にケアできます。

コットンを使用するメリットは、化粧水を均一につけられることです。しかし、摩擦により肌を傷つけやすいので、たっぷりの量を含ませてから優しく押さえましょう。

4. 重ね塗りをして潤い感をアップ

目元や口元などのカサつきやすい部位は、少量に分けて重ね塗りをしてください。潤いが増すとメイクのりも良くなり、肌をキレイに魅せられます。

角度を調整しながら指の腹で優しく塗り、凸凹の細かいところまで丁寧に保湿しましょう。

5. 触るとペタッと吸い付くくらいが浸透の証拠

浸透しているかを確認するには、ペタッと肌が手に吸い付いたらOKです。カサつきを感じたら、重ね塗りをして肌のモイスチャーバランスを整えます。

最後は油分を配合した乳液やクリームでフタをし、水分の蒸発を防ぎましょう。額や鼻周りなどの皮脂の多い部位は、油分の多い化粧品を少なめにするなどの工夫をしてください。

まとめ

ここまで、化粧水が浸透しない原因と正しい使い方を解説しました。事前にブースターを使用したり、手で人肌の温度まで温めたりすることで、肌へ効率よく保湿成分を届けられます。

日々のスキンケアにひと手間を加えるだけなので、ぜひ実践してみてください。べたべたの肌は卒業して、手触りのよいうる肌を目指しましょう。