監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

「肌をきれいに保つためには、化粧しない日が必要」という説を耳にして、本当か?と感じたことはありませんか。

実は、化粧しないですっぴんで過ごす日とはいっても最低限のスキンケアが必要で、本当の意味での「何もしなくてよい日」とは異なります。

化粧しない日を作ることのメリットと化粧しない日でも最低限実践したいスキンケアについて知り、いつまでも老けないきれいな肌を目指しましょう。

化粧しない日を作るべき?必要?

化粧しない日は、自分の肌と向き合うための大切な時間です。一日中自宅にこもりきり、「誰とも会わない」と決めた日は普段できないお手入れを実践したり集中ケアに挑戦したりする絶好のチャンス。

肌の状態をじっくりと見極めてスキンケア方法を見直す機会を作る意味では、化粧しない日が必要です。さらに、化粧しない日を作ることには、以下のようなメリットも期待されます。

【1】大人ニキビを予防できる
一般的には、ファンデーションやチークで肌を塞ぐ時間が長いほど皮脂分泌量が増加するといわれます。過剰な皮脂は大人ニキビを招く原因ですので、化粧しない日を作ることは、大人ニキビ予防に有効な対策の1つです。

【2】細菌との接触リスクを軽減できる
化粧に使用するスポンジやブラシは細菌の温床になりがちです。化粧しない日を作ることで細菌との接触機会を減らすことで、肌トラブルを改善できるケースがあります。

【3】目元の小じわを予防できる
目元の化粧を落とす際にゴシゴシこする行為は、肌への負担が非常に大きく、小じわや乾燥トラブルを招いてしまうリスクがあります。化粧しない日を作ることで摩擦刺激を軽減でき、小じわやたるみを防ぐことが可能です。

化粧しない日のスキンケアで大切なこと

先に紹介しないように「化粧しない日」は、普段できないスキンケアを実践するチャンスです。朝・夜のスキンケアを普段以上に丁寧に行い、自分自身の肌と向き合いましょう。

また、化粧しない日といっても、朝・夜の洗顔をさぼったり紫外線対策を怠ったりすることは大人の肌にとっての御法度です。室内にふりそそぐ紫外線の影響が積み重なると将来的なシミやシワ、たるみリスクを増大させるリスクがあります。

朝・夜の洗顔をさぼることは、過剰な皮脂やほこり、古い角質などの汚れを取り去る機会を減少させ、肌トラブルを起こしやすい状態を作ってしまう原因です。

朝・夜洗顔した後の肌は無防備な状態に傾きますので、化粧水や乳液・クリームによる普段通りの保湿も必要。「化粧水のみ」「乳液のみ」といった簡易的な保湿ではなく、基礎化粧品をひと通り使用する普段通りのお手入れを実践し、肌を守ってあげてください。

エアコンをきかせた室内は想像以上に乾燥するケースも多く、簡易的な保湿では、乾燥トラブルの進行リスクを免れません。

まとめると、化粧しない日とはいっても普段通りに規則正しいスキンケアを実践することが肌トラブルを防ぐための最低条件に該当します。

プラスアルファの習慣として蓄積汚れを取り除くディープクレンジングやシートマスクを使用した集中保湿、フェイスマッサージなど普段できないお手入れを取り入れ、積極的な美肌作りを進めてください。

化粧しない日の朝のスキンケア方法

ここからは、化粧しない日のスキンケア方法をより具体的に紹介します。まずは、朝のスキンケア方法について確認しましょう。

朝のスキンケアは、洗顔・保湿・UVケアの順番で進めます。各スキンケアのポイントは、以下の表の通りです。

洗顔就寝中に付着したほこりや過剰な皮脂を落とすため、洗顔料を使用します。よく泡立てた洗顔料を使用して皮脂分泌量の多い部位から洗い、汚れをきれいに取り除きましょう。その後、22℃から25℃程度のぬるま湯を使用し、十分にすすぎます。
保湿朝の保湿には、普段と同じ化粧水と美容液、乳液もしくはクリームを使用します。十分量の化粧水を優しくなじませ、洗顔により失われた水分を補充した後、美容液を重ねてください。その後、乳液やクリームで潤いと美容成分を閉じ込めて、朝の保湿は完了です。
UVケアUVカット効果のある日中用乳液や化粧下地、日焼け止めなどを使用し、紫外線対策を行います。

保湿の応用的な手法として、時間のある休日にはローションパックでじっくりと水分補給を行うこともおすすめです。ローションパックを終えた後は普段通りに乳液やクリームを重ね、適度な油分を補充しましょう。

化粧しない日の夜のスキンケア方法

夜のスキンケアは、クレンジング・洗顔・保湿の順番で進めます。

UVカット効果のある化粧品を使用した日はたとえファンデーションやアイメイクを行っていなくても、クレンジングが必須。クレンジングを休んでしまうと、日焼け止めや化粧下地の成分が肌の上に残り、毛穴トラブルやエイジングサインを悪化させるリスクがあります。

クレンジングと洗顔は落とす対象が異なりますから、ダブル洗顔も欠かせません。朝の洗顔と同じ要領で泡洗顔を進め、きれいに汚れを取り去りましょう。

洗顔後に化粧水や美容液、乳液もしくはクリームで保湿することも、朝のスキンケアと同様です。

目の下に指を置き、冷たさを感じることが十分に潤い補充できたサインです。潤いを補充した後に美容液を重ね、乳液もしくはクリームをなじませて、保湿ケアを終えてください。

化粧しない日の洗顔方法

化粧しない日の洗顔方法は、「洗わなすぎ」も「洗い過ぎ」もハイリスクです。ぬるま湯のみで洗顔する方法では顔の汚れが落ちませんので、洗顔料を使用し、いつも通りに洗ってください。

ただし、ゴシゴシこする洗顔や不必要な角質ケアは肌にとっての負担です。以下の手順に従って泡洗顔することにより、肌表面を清潔に維持しましょう。

【1】適量の洗顔料を手のひらに出し、よく泡立てる
洗顔料メーカー指定の量を手のひらに出し、水分・空気と混ぜ合わせるようなイメージで泡立てます。手の平を逆さにしても落ちないくらいの濃密さを目指し、十分に泡立てましょう。

【2】皮脂分泌量の多い部位から洗う
鼻筋・額・あご周りを最初に洗い、頬などの広い部位・目元や口元へと進みます。泡のクッションを利用し、指の腹が直接顔に触れない程度の強さで洗うことも大切です。

【3】ぬるま湯で十分にすすぐ
体温より低い程度のぬるま湯で十分にすすぎます。すすぎの回数は20回から30回がひとつの目安。あごや小鼻、こめかみなど細かい部分にすすぎ残しのないことを確認し、洗顔を終えてください。

化粧しない日の日焼け止め

普段使いする日焼け止めの強さは、SPF15〜30程度が適切です。おでこ・鼻・両頬・あご先の5点に日焼け止めを乗せ、顔全体に万遍なく伸ばしてください。

UVカット効果が高すぎる日焼け止めは肌に負担をかけやすく、おこもり美容する日には不向きといえます。「強ければ強いほど、望ましい」というわけではないことを理解し、適切な強さのものを選択しましょう。

「できる限りすっぴんに近い状態で過ごしたい」という人には、UVカット乳液がおすすめ。日焼け止めよりも軽い質感の商品が多く、朝のスキンケアの時短にも一役買います。

UVカット乳液を選ぶ際のポイントは、以下2点です。

【1】保湿力
UVカット乳液は乳液そのものとしての働きも担いますので、グリセリンやヒアルロン酸、NMF(天然保湿因子)といった保湿成分を含むものがおすすめです。ワセリンやスクワランといったエモリエント作用の高い成分の含まれる商品を活用すると、よりしっとりとした質感に仕上がります。

【2】使用感
べたつきが苦手な人はさっぱりとした質感のUVカット乳液がおすすめ。乾燥が気になる人はしっとりとした質感で、かさつきや突っ張りを予防できる商品をおすすめします。

化粧しない日の化粧水・下地

化粧しない日の化粧水は、普段と同じものを使用することが原則です。肌質に合う化粧水を十分量なじませて、洗顔後の肌に潤いを補充します。夜のお手入れにシートマスクを活用する場合は化粧水をつけた後、集中ケアに進んでください。

化粧下地は、保湿成分を含むスキンケア感覚で使用できるものがおすすめです。UVカット乳液など基礎化粧品としての役割と日焼け止め、化粧下地を兼ねたタイプの商品を使うこともよいでしょう。

化粧しない日のクレンジング

クレンジングは油性汚れを落とすために必要なスキンケアです。たとえば、以下のような汚れを落とためには、クレンジングが欠かせません。

◎油性汚れの具体例
・日焼け止め(UVカット下地、UVカット乳液も含む)
・過剰な皮脂
・スプレータイプの整髪料
・自動車の排気ガス

化粧しない日のクレンジングは、洗浄力の強いものでなくても構いません。クレンジングミルクやクレンジングクリームなど、肌に優しいタイプの使用がおすすめです。

クレンジングミルクやクレンジングクリームによるお手入れは、以下の手順で進めてください。

【1】クレンジングミルク(クレンジングクリーム)を乾いた手に出す。
【2】皮脂分泌量の多い部位から他の部位、目元や口元の順番で、クレンジングをなじませる。
【3】少量のぬるま湯をたし、クレンジングを乳化させる。
【4】ぬるま湯で十分にすすぐ。

乳化させる際に水分をつけすぎると汚れを落とす力が弱まりますから、少量ずつなじませて、適量を見極めましょう。ヌルヌルとした質感からサラサラした質感に変化することが乳化できたサインです。サインを確認してからすすぎを進めることにより、汚れをきれいに落としてください。

まとめ

「化粧しない日」とはいってもスキンケアを一切辞めてしまうことは、肌トラブルの原因です。朝には洗顔・保湿・UVケア、夜にはクレンジング・洗顔・保湿を忘れずに実践し、肌の調子を整えましょう。

また、「化粧しない日」はスキンケアを休むよりもむしろ、集中ケアする絶好のチャンスです。普段できないお手入れを実践し、積極的な美肌作りを進めてはいかがでしょうか。