監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

気づかないうちに目の下や口周り、頬にも現れる「ちりめんじわ」。

小じわ(表皮性しわ)や乾燥じわとも呼ばれており、30代や40代だけでなく、20代の若い方にも見られるのが特徴です。メイクをすると目の周りがカサついて、余計にしわが目立つとお悩みではありませんか?

今回は、目の下にできるちりめんじわの原因と解消・対策・メイクの方法を合わせて解説します。皮膚科で治療を受けるべきかお悩みの方もぜひご覧ください。

ちりめんじわとは?

ちりめんじわとは、一般に小じわや乾燥じわと呼ばれている細かいしわのことです。主に目や口の周りなどの目立つ部位にできるため、鏡を見て気になる方も多いのではないでしょうか。

とくに目元にちりめんじわができると、見た目年齢が上がり実際の歳より老けて見えてしまいます。さらにコンシーラーやファンデーションなどの厚塗りにより、肌が乾いて小じわも目立つようになるのです。

以下にしわの種類と特徴をまとめました。

・小じわ(表皮性しわ)…目元や口元にできるちりめん状のしわ
・表情じわ…眉間や額、目尻に笑ったときに現れるしわ
・深いしわ(真皮性しわ)…額や目尻、眉間などにできる太くて深いしわ

加齢や紫外線の影響で現れる深いしわと比べると、ちりめんじわは20代~30代の若い世代にもみられます。初めは細かく目立たないことから、気にしない方もいるようです。しかし放置すると、表情じわや深いしわになることがあるので早めの対策を心掛けましょう。

目の下のちりめんじわの原因6個

次に、見た目年齢を若く保つために、ちりめんじわの原因を知ることが大切です。なぜ目の下にちりめんじわができるのか、主な6つの原因を見ていきましょう。

1. 乾燥

ちりめんじわの最も大きな原因となるのが乾燥です。乾燥によって皮膚の潤いが減少すると、キメの乱れが生じて表面に浅いしわができます。

表皮にある角層の水分や油分が不足すると、肌の潤いが失われ始めるのです。乾燥した状態が長く続くと、深いしわになることもあるので注意しましょう。

以下は乾燥の要因となる主な原因です。

・間違ったスキンケア
・過度な洗顔と入浴
・加齢
・生活環境
・紫外線
・ターンオーバーの乱れなど

特に、自己流のスキンケアや間違った化粧品の使い方をする方が多くみられます。

2. 紫外線

美容の大敵といわれる紫外線は、しわやたるみを形成する原因の1つです。実際に米国皮膚科学会では、「肌を老化させる最大の原因は紫外線による光老化」と発表しています。

紫外線を浴びることで皮膚の中で活性酸素が発生するため、細胞にダメージを与えて活動を弱めることになるのです。

同時に、真皮に存在するコラーゲン線維やエラスチン線維を分解する酵素の生成が促されます。コラーゲン線維やエラスチン線維は、皮膚のしなやかさや弾力を保つために重要な組織です。酵素が発生すると肌の乾燥を招き、しわやたるみができやすくなります。

3. 加齢

加齢とともに細胞の働きが弱まり、肌の全体的な活性も低下して、しわができやすくなります。表皮の細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)が十分に作られなくなると、バリア機能や水分保持機能が低下して乾燥肌に傾いてしまうのです。

また、若いうちはヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンなどを自ら作り出すことで肌の潤いや弾力を保っています。

しかし、加齢とともに真皮の能力が衰えると、肌に必要なものを自己生成できなくなるのです。その結果、肌のハリや弾力も低下してしわができやすくなります。

とくに30代以降になると、活性酸素を取り除く酵素の量が減少し始めるため、「急に小じわが増えた」と感じる方も多いようです。

4. ストレス

意外かもしれませんが、ストレスはしわを生じさせる原因の1つです。環境の変化や人間関係などによりストレスを受けると、副腎皮質からホルモン(コルチゾール)が分泌されて体の機能を整えています。

しかし、強いストレス状態が続くと、コルチゾールが過剰に分泌されてコラーゲンやエラスチンの合成を低下させてしまうのです。

コラーゲンやエラスチンが生成されなくなると、皮膚は薄くなり、しわやたるみも生じやすくなります。

5. 血行不良

目の周りの血行不良も、しわやたるみを誘発する原因の1つです。血液の流れが悪くなると、目の周りまで十分な栄養が届きにくくなり、皮膚のハリや弾力も低下します。

また、血液は筋肉の動きにより収縮するときに勢いよく巡るため、目の周りの筋力が低下すると血行不良になりやすいのです。

ずっとスマホの画面を見ていたり、エアコンの風を直接顔にあてたりするなど、気づかないうちに冷えが生じて血行が悪くなることもあります。

6. 水分と栄養不足

体内の水分が不足すると、皮膚表面の水分も減少してしわが形成されやすくなります。人間の体の約60%は水分(体液)で構成されており、さまざまな栄養素を組織に運んでいるのです。

偏った食生活や便秘が続くと、体内の水分や栄養バランスが崩れてしまいます。結果的に肌まで栄養が行き届かなくなり、乾燥してしわができやすくなるのです。

目の下のちりめんじわの解消・改善方法5個

では、目の下のちりめんじわは、どんな方法で解消・改善できるのでしょうか?美しい肌を保つために大切なのは、正しいスキンケアの知識です。美容の基礎を知り、小じわが目立たない肌をキープしましょう。

1. 摩擦を抑えながらクレンジングをする

小さな摩擦の積み重ねが、目の下のちりめんじわを増やしているかもしれません。元々目元の皮膚は非常に薄いうえ、乾燥によってバリア機能も低下しているため、ちょっとした刺激を受けやすくなっています。

クレンジングの際は、十分な量を手にとり、優しくなじませてオフしましょう。手のひら全体に広げてからハンドプレスで顔になじませると、摩擦を最小限に抑えられます。

メイクをキレイに落とすには?

メイクを残さず落とすには、普段から使用している化粧品と相性のよいクレンジング剤を使うことが大切です。メイクの種類によって、油分や水分、粉末などの配合率が異なるため、適切なクレンジング剤を使って落としましょう。

以下には、メイクと相性のよいクレンジングの種類をまとめました。

メイクの種類適切なクレンジング剤
パウダー・ミネラルファンデーション
BBクリームなど
乳液(ミルク)・ジェル
リキッド・エマルジョンファンデーションクリーム・ふきとりシート
ウォータープルーフの日焼け止め
アイライナー・マスカラなど
オイル

W洗顔不要の記載がないものは、必ずクレンジング後に洗顔を行いましょう。肌に洗浄成分が残ると、反対に刺激となり肌荒れや乾燥を招くことがあります。

クレンジング剤を選ぶポイント

ちりめんじわを悪化させないためには、肌にのせるだけでこすらずメイクを浮かせるクレンジング剤を選びましょう。

最近では、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの保湿成分を配合したものもあります。しっとりとした洗いあがりでツッパリにくいところがよいポイントです。

適度なとろみがあるものなら、液体に厚みがでてクッションのような役割をするので摩擦から肌を守ってくれます。

2. 肌に優しい洗顔料を選ぶ

ちりめんじわを改善したいなら、洗浄力の強い洗顔料を使うのはNGです。どれがいいとは一概には言えませんが、クリームやジェルといった優しい洗浄力の弱酸性洗顔料がおすすめです。

乾燥肌用や敏感肌用など、肌の状態に合わせて選びましょう。石けんは肌に優しいといわれていますが、意外と洗浄力の強いものが多い傾向です。

しかし無色透明の石けんなら、グリセリンなどの保湿成分を配合しているため、マイルドな洗浄力で優しく洗えます。

3. ぬるま湯で洗顔する

熱いお湯やシャワーで顔を洗うと、肌の潤いに必要なNMF(天然保湿因子)まで洗い流し、乾燥を招いてしまいます。

洗顔時の適切な温度はぬるま湯(32~34℃)です。とくに寒い季節は熱めのお湯で洗いたくなりますが、肌の潤いを保つためにもぬるま湯で行いましょう。洗顔後や入浴後はすぐに乾燥が始まるので、早めの保湿を心掛けてください。

4. 保湿成分を配合したアイパックで集中ケアを

週に1~2度は、アイパックやシートパックで目の周りをしっかり保湿しましょう。乾燥してカサつきが気になるなら、毎日行ってもOK。

ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどの保湿成分を配合したパックがおすすめです。また、乾燥小じわ対策に有効成分のレチノールやナイアシンを配合したものもあります。

5. 最後はワセリンで水分を閉じ込める

スキンケアの最後は、保湿した水分の蒸発を防ぐワセリンを塗り、乾燥から肌の潤いを守りましょう。クリームの後の仕上げに目の下や口元など、ちりめんじわが気になる部位にワセリンを広げます。

薄く塗ると時間が経つと乾燥してしわも目立つので、少しボリューミーに塗るのがポイントです。

肌にワセリンが残ると、メイクが崩れやすくなるので、翌朝の洗顔でキレイに洗い流しましょう。寝る前の保湿を念入りにすることでメイクのりも良くなり、肌が乾燥しにくくなります。

目の下のちりめんじわの予防対策4個

次に、日頃からちりめんじわを予防するにはどういった対策が効果的なのでしょうか?スキンケアではなく、違う観点から小じわの目立たない肌を目指す方法を解説します。

1. マッサージで血液の循環を促す

目元の潤いやハリを保つためには、血液循環を促すマッサージも効果的です。始めはマッサージオイルやクリーム、乳液などを使用して肌表面のすべりをよくします。

顔の内側から外側、下から上へ指を動かすのが基本です。上まぶたの内側からスタートして目尻へいき、最後は目頭と円を描くように行います。

目の周りは他の部位より薄くてデリケートなので、なでるようなイメージで優しくマッサージしましょう。

2. 紫外線対策は季節に関わらず行う

ちりめんじわを予防するには、なるべく紫外線を浴びないようにしましょう。紫外線を浴び続けると、肌がダメージを受けて乾燥や肌荒れを起こしやすくなります。

日常使いにはSPF10~20、PA+~++の日焼け止めで十分です。日焼け止めは紫外線の強さや時間、肌質などに合わせて、SPFとPAの指数を目安に選びましょう。

液体や乳液タイプのものであれば、1円硬貨大2個分が使用料の目安です。長時間の外出の際は、効果を保つため2~3時間おきに塗りなおしましょう。

日焼け止めと合わせて、黒の日傘や帽子などを活用すると、紫外線対策をより徹底できます。

3. バランスのよい食生活で肌を整える

肌の潤いを保つには、日頃からバランスのとれた食事で肌のコンディションを整えておきましょう。

以下には美肌の重要な栄養素と食べ物をまとめています。

栄養素肌への主な働き含む食べ物
ビタミンA肌荒れ・角化・乾燥の防止
皮膚の免疫機能を保つ
うなぎ・レバー・牛乳・卵黄など
ビタミンCコラーゲンの生成
血管壁の強化
赤ピーマン・イチゴ・ブロッコリーなど
ビタミンE皮膚の血液循環を改善するアーモンド・たらこなど

ビタミンAは摂り過ぎると過剰症を起こす可能性もあるので、β-カロテンを含む植物性食品から摂るのがよいでしょう。

乾燥肌に欠かせない栄養素は、ビタミンAを始めビタミンC、ビタミンEなどです。主にビタミン類ですが、タンパク質やミネラルもバランスよくとらなければいけません。

色々な食材を使い、献立のレパートリーを増やすことが美肌を保つ秘訣です。また肌の乾燥を防ぐために、こまめな水分補給も忘れずに行ってください。

4. 適度にストレスを発散する

運動や入浴、趣味などでストレスを上手に発散して、すこやかな肌を保ちましょう。ストレッチやジョギングなどの気軽にできる運動が最適です。

38~40℃程度のぬるま湯にゆっくり浸かると、リラックスするときに働く神経(副交感神経)が働きます。仕事などで疲れた日は、額が汗ばむくらいゆっくり入浴すると効果的です。

目の下のちりめんじわを隠すメイク

目の下は表情によってよく動く部位なので、ナチュラルメイクが基本です。口元やTゾーンを厚塗りすると、メイクが崩れやすくなるので注意してください。

はじめに、化粧下地でちりめんじわの凹凸をなめらかに整えてベースを作りましょう。潤いのある肌をキープするなら、水分配合率の高いリキッドファンデーションがおすすめです。みずみずしい仕上がりで、乾燥による小じわが目立たなくなります。

フェイスパウダーやパウダーファンデーションは粉末からできているため、時間が経つと肌が乾燥しやすい傾向です。肌をキレイに魅せるためのフェイスパウダーですが、つけすぎると余計にちりめんじわが目立ってしまいます。目や口の周辺は避けたり薄く塗ったりして、肌の潤い具合に合わせて調整しましょう。

目の下のちりめんじわにおすすめの化粧品

ちりめんじわは、しわの第一段階なので化粧品だけでも十分に改善できます。改善するには、乾燥から肌を守るために念入りな保湿が重要です。

肌の乾燥を防ぐための大切なポイントは、水分と油分をバランスよく補う化粧品を選ぶこと。乾燥肌は水分と油分のどちらも足りていない状態なので、保湿化粧品でしっかりケアしましょう。

以下にはしわの改善におすすめの保湿成分などをまとめています。

保湿成分ヒアルロン酸
コラーゲン
グリセリン
アミノ酸
セラミド
ヘパリン類似物質など
エモリエント効果のある油性成分スクワラン
ワセリンなど
しわの改善に効果が期待できる有効成分レチノール
ナイアシン
ビタミンC誘導体など

保湿力の高い化粧品を選び、肌が乾燥しないように十分な保湿を心掛けましょう。肌表面が硬くなっていたら、ピーリングで角質を柔らかくしてから保湿をすると、化粧品が浸透しやすくなります。小じわが気になり始めたら、エイジングケア化粧品の使用も検討しましょう。

まとめ

目元のちりめんじわの原因や解消方法、対策やメイク術を解説しました。乾燥による小じわは、保湿をきちんと行うことで十分に改善できます。

加齢による老化は避けられないものですが、スピードを緩めることはできるので今からでも十分な対策をしていきましょう。魅力的な目元に導いて、いつまでも美しい見た目をキープしてください。