監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

20代の若い女性にもみられる「ちりめんじわ」。小ジワや乾燥ジワとも呼ばれ、目元や口元など人の目をひく部位にできるため、年齢に関わらず悩んでいる人が増えています。

皮膚科で処方されるヒルドイドや市販のワセリン、美容オイルなど、多くの保湿剤がありますが、どれがちりめんじわの改善に期待できるのでしょうか?

ちりめんじわに悩む人のために原因と改善策、おすすめの成分と化粧品をご紹介します。

ちりめんじわの意味とは?

初めに、なぜ「ちりめんじわ」と呼ばれているのか、気になりますよね。

名前の由来は、強い撚り(糸をねじること)をかけた糸を使った繊細な織物からきています。小ジワと無地ちりめん生地の模様が似ていることから、「縮緬じわ(ちりめん)」と呼ばれるようになりました。

また肌は大きく分けて、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」と3つの層で構成されています。肌表面にある表皮にちりめん状の浅いシワで、細かいさざ波のような見た目がちりめんじわの特徴です。

若い世代の女性でも目元や口元にちりめんじわが現れることもあります。20~30代から乾燥による小ジワが増え始め、40~60代では深いシワが目立つようになります。

まだシワの初段階なので早めに対処すれば、十分な改善が期待できるでしょう。放置して2・3段階目の深いシワに進行すると、簡単なケアで改善するのが難しくなります。気づいたときに対策をして、できる限り進行を遅らせて若々しい肌をキープしましょう。

ちりめんじわの原因6個

それでは、ちりめんじわがこれ以上増えないように、さまざまな原因を見ていきましょう。

1. 乾燥

乾燥によって肌の表面が硬くなると、化粧ノリが悪くなったりゴワついたりすることもあり、小ジワの原因になります。

また、肌が乾燥すると角層の水分量も減り、光の反射量も減るため、くすみが生じることもあります。そして、やがて真皮の構造が崩れることで小ジワが大ジワや深いシワへと変化します。

以下は、乾燥を招く原因の主なものです。
・間違ったスキンケア
・ターンオーバーの乱れ
・加齢など

意外と多いのが間違ったスキンケアです。過度な洗顔や適切でない化粧品の使用など、肌を乾燥させる原因は多くあります。

2. 加齢

年齢を重ねるにつれて肌は薄くなり、うるおいや弾力を失っていきます。老化によって表皮にある細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)が生成できなくなると、バリア機能や水分保持機能が低下して肌のゴワつきを感じやすくなることもあります。

また、真皮を構成するコラーゲン線維やエラスチン線維がダメージを受けて、肌の水分と弾力を保つ働きも衰えます。

加齢によって表皮や真皮の働きが低下することで、肌のうるおいやハリも低下してシワの原因になるのです。

3. 血行不良

血液の流れが悪くなると、少なからず肌にも影響します。加齢や冷え、筋力の低下などにより血行不良が起こると、血液循環も悪くなり肌に十分な栄養が行き届きにくくなるのです。

肌に十分な栄養が届かなくなると、ハリや弾力が低下してシワも生じやすくなります。

また強いストレスを受けて交感神経が優位になると、血管が収縮し血行不良を招くこともあります。

4. 生活習慣

睡眠不足や偏った食事、運動不足や喫煙など、生活の質はさまざまな形で肌にも影響します。食べ物でとった栄養を吸収して細胞を活性化させるため、睡眠は肌にも体にも大切です。

偏った食事は体調不良や免疫力の低下など、肌の状態を悪化させる原因になります。運動不足が続くと、筋力の低下やストレスの蓄積が起こることもあります。

また喫煙をすると活性酵素が発生し、真皮のコラーゲン線維を攻撃するため、肌の弾力やハリが低下してシワもできやすくなります。

5. ストレス

ストレスを受けると、ストレスに対応するために副腎皮質からコルチゾールなどのホルモンが分泌されます。コルチゾールは通常、糖や脂質、たんぱく質の代謝や血圧の調整に関わる重要なホルモンです。

しかし、強いストレスが続くと過剰に分泌され、コラーゲンやエラスチンの合成を低下させるため、皮膚が薄くなりシワやたるみの原因になります。

6. 紫外線

美肌の大敵ともいえるのが紫外線による光老化です。老化の約80%は紫外線による影響のため、美肌を気にする人にとって紫外線対策は欠かせません。紫外線を浴びることで活性酸素が発生し、細胞にダメージを与えて活動を弱めます。

また、コラーゲンやエラスチンなどを分解する酵素の生成を促すため、肌の乾燥やシワ、たるみができやすくなるのです。

ちりめんじわの改善対策7個

それでは、ちりめんじわは何をすれば改善できるのでしょうか?日々のスキンケアや生活習慣を見直して、小ジワが目立たない肌を目指しましょう。

1. 洗浄力の優しい洗顔料やクレンジングに変更

小ジワを予防には、洗浄力の強い洗顔料を控えることが大切です。優しい洗顔料やクレンジングに変更し、洗いあがりがしっとりするものを選びましょう。

最近では、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの保湿成分を配合した製品もあるので、洗いあがりがしっとりとふっくらするものもあります。

また肌が乾燥していると、バリア機能が低下して化粧品による刺激を受けやすくなります。刺激を感じたときは、低刺激性や敏感肌用の洗顔料やクレンジングを使いましょう。

2. スキンケアで乾燥対策

ちりめんじわの改善するには、肌を柔らかく保ち乾燥させないことが重要なポイントです。保湿力の高い化粧品を使い、肌が乾燥しないように丁寧な保湿を心掛けましょう。

お風呂上がりの肌は、過乾燥状態なので素早く化粧水→美容液→乳液→クリームの順に塗ってください。

ここからは、乾燥対策のスキンケアを詳しく解説しています。

柔らかい肌を保つ

表皮が硬くなっているなら、肌を柔らかくするピーリング剤や酵素洗顔を使用するか、マッサージで角層ケアをしましょう。

ピーリング剤や酵素洗顔は週に1~2回を目安に行います。使用後の肌は刺激に敏感になるため、念入りな保湿を心掛けましょう。

また、化粧水の前にブースター美容液を使うと、肌を柔らかくするため化粧水の浸透がよくなります。

シートパックで集中ケアをする

高い保湿効果が期待できるアイテムといえばシートパック。ヒアルロン酸やコラーゲンなどの高保湿成分をたっぷり配合し、密着性のあるものがおすすめです。

乾燥が気になるようでしたら、毎日行ってもOK。シートが乾燥すると、反対に肌の水分を吸収し始めるので、使用方法に記載されている時間を守ってください。

抗シワ化粧品で小ジワを目立たせない

加齢による小ジワが気になり始めたら、シワを改善する美容液やクリームを使用しましょう。有効成分は水に溶けにくい性質をもっているので、化粧水よりも油分が多い美容液やクリームを選んでください。

以下は、シワを改善するためのおすすめの成分の働きです。

・ナイアシンアミド…角層の形成やバリア機能の改善、真皮コラーゲンの産出を促す
・レチノール(ビタミンA)…表皮のヒアルロン酸の産出を促進し、肌の水分量を増加する

おすすめの成分は、美白有効成分でもある「ナイアシンアミド」や、乾燥シワの予防と改善に期待できる「レチノール」。どちらも2017年に厚生労働省より、「シワを改善する」効能効果を承認された医薬部外品の有効成分です。

レチノールは肌に刺激を感じることもあるため、敏感肌の場合は事前にパッチテストを行ってください。

今ある小ジワを悪化させないためにも、保湿ケアはもちろん、日々のお手入れに抗シワ化粧品も取り入れていきましょう。

3. 紫外線から肌を守る

紫外線を浴び続けることで、肌は乾燥し、シワやたるみも生じやすくなります。肌の老化を防ぐために、今からでも紫外線対策を徹底しましょう。

日焼け止めは使うシーンによって、適切なSPF・SPA指数を目安に選んでください。しっかり効果を維持するには、約2~3時間おきに日焼け止めを塗り直します。

買い物などの日常生活であれば、SPF10~20、PA+~++程度でOKです。用途に合わせて黒色の日傘や帽子、手袋などを活用してください。

目からも紫外線は吸収されるため、日差しの強い日はUVカット効果のあるサングラスやコンタクトレンズを着用するとよいでしょう。

4. 日中の乾燥対策

部屋が乾燥していると肌も乾燥しやすくなるため、加湿器などで適度な湿度を保ちましょう。暖房やヒーターを使う寒い季節はもちろん、意外と夏場のエアコンも乾燥しやすいので要注意です。

目元や口元が乾燥しやすいなら、メイクの上から使えるアイクリームなどで、こまめな保湿を心掛けてください。

5. 体を冷やさない

血行不良によるシワを増やさないためには、体を冷やさないように意識しましょう。

夏場は冷たいものを飲みたくなりますが、体を冷やすため常温やホットドリンクがベスト。カフェインを含んだ飲み物は1日2~3杯ならよいですが、血管の収縮や神経の興奮を促すため取り過ぎは禁物です。

目元の血行不良には、ホットタオルや美顔器のホットスチーマーで温めるとよいでしょう。

また新陳代謝を高め、血行をよくするためには毎日の入浴も欠かせません。40℃以上の熱すぎるお湯だと肌が乾燥しやすくなるので、38~40℃のぬるま湯でゆっくり浸かりましょう。

6. 生活習慣を見直す

質のよい睡眠や適度な運動、疲れやストレスをためず、すこやかな肌を育てるには規則正しい生活を送ることが大切です。

以下には、心地よく眠りにつくためのポイントをまとめました。
・照明を全て消す
・アロマの香りでリラックス
・携帯の電源はオフ
・38~40℃のぬるま湯に入浴
・ホットミルクやカモミールティーなどで眠りを促す

適度な運動とは無理をせず、ストレスなく楽しめる運動のことです。ストレッチやヨガ、加圧トレーニングなど、自宅で気軽に行えるものがおすすめです。

7. バランスのよい食事を摂る

うるおいのある肌を保つためには、栄養源となる食事のバランスも大切です。ビタミン類やたんぱく質、ミネラルなど、バランスよく摂ることでうまく作用します。

反対にいうと、ビタミンばかり摂っても単独では作用しないため、さまざまな食品と組み合わせることが必要です。

以下は乾燥対策におすすめの栄養成分と含まれる食べ物です。
・ビタミンA(しそ・にんじんなど)
・ビタミンC(イチゴ・赤ピーマン・レモンなど)
・ビタミンE(アーモンド・たらこなど)
・ビタミンB6(にんにく・まぐろなど)

上記の中でも、ビタミンEが不足するとシワやシミができやすくなります。どの成分も美肌に欠かせない成分なので、いろいろな食品をバランスよく摂り入れるとよいでしょう。

また体の約60%が水分でできているため、水分補給も美肌を育てるには欠かせないものです。乾燥肌は物理的に外部からのダメージを受けやすくなっているため、寒い季節でも水分補給を忘れずに行ってください。

ちりめんじわにワセリンは有効?

ワセリンにはうるおいを閉じ込めて逃さない働きがあり、乾燥性のちりめんじわに有効です。ただし、メイク前に塗ると化粧が崩れやすくなるのでおすすめできません。

カサつきが気になるようであれば、スキンケアの最後の仕上げにワセリンを塗ります。

お風呂から上がった後は過乾燥状態なので、目元や口元などの乾燥しやすい部位にたっぷり使いましょう。ベタつきが気になる場合は、眠る前につけてください。

皮膚科でも乾燥肌の皮膚保護剤として処方されますが、市販で気軽に購入できることがワセリンのよいポイントです。同じワセリンでも製品によって使用感が異なるので、お好みのテクスチャーを見つけましょう。

ちりめんじわにおすすめの化粧品

保湿成分を配合した化粧品を使うことにより、乾燥を防いでちりめんじわを改善できます。できるだけ早くケアを開始して、自信がもてる肌を目指しましょう。

保湿力の高い化粧品で水分を補給

以下には、ちりめんじわ対策におすすめの成分をまとめました。化粧水や美容液を選ぶときの参考にしてください。

・セラミド
・ヘパリン類似物質
・ヒアルロン酸
・コラーゲン

主流となるのはセラミドやヒアルロン酸、コラーゲンですよね。保水力と保湿力が高く、さまざまな化粧品に配合されています。

ヘパリン類似物質は、皮膚科で乾燥肌やアトピー性皮膚炎の治療にも処方される薬の成分です。高い保湿力があるため、乾燥性シワの改善対策にも最適。ローションやクリームがあり、現在では薬局などの市販で気軽に購入できるようになりました。

エモリエント効果で水分を閉じ込める

化粧水と美容液の後は、乳液やクリーム、オイルなどの化粧品で水分を閉じ込めて乾燥を防ぎましょう。

以下は、エモリエント効果が期待できるおすすめの成分です。
・スクワラン
・ワセリンなど

スクワランは、保湿に加えて肌を柔軟化する作用とバリア機能を高めます。肌なじみがよく、ベタつきにくいので美容オイルなどの化粧品に使用されています。

ワセリンは水の蒸発を防ぐ保護機能に優れた成分。ベタつきはありますが、価格も安いので継続的な乾燥対策には最適です。

しっとりするファンデーション

ルースタイプやパウダーファンデーションは、粉末の使用量が多く、乾燥しやすいため目元や口元は控えます。

保湿成分を配合したしっとりタイプのものを使いましょう。肌を乾燥から守るには、エモリエント効果のあるファンデーションがおすすめです。

ちりめんじわにおすすめのアイクリーム

さまざまなアイクリームが販売されていますが、実際に使ってみるとカサついたり、逆にシワが目立つようになったりと悩む人も多いのではないでしょうか。ちりめんじわにはどのようなアイクリームがよいのか、おすすめの成分を含めて解説します。

以下は、抗シワアイクリームを選ぶときのポイントです。

・コラーゲンの生成をサポート…ナイアシンアミド・パルミトイルペンタペプチド-4など

・ハリと弾力を与える…ヒアルロン酸・コラーゲンなど

・シワを防ぐ…レチノール・ユビキノン・アセチルヘキサペプチド-8など

・水分を抱えてキープ…セラミド・スフィンゴ脂質、レシチンなど

ちりめんじわは初段階の浅いシワなので、ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどを配合した化粧品で改善できます。さらに深いシワになると、有効成分が配合された医薬部外品を使用しましょう。

この次の段階では、美容医療でないと改善することが難しくなるため、早い段階でシワを作らない予防ケアが大切です。

日中はメイクの上からも使えるアイクリームを使用して、乾燥対策を徹底しましょう。保湿力やテクスチャー、使い心地、香り、価格など、使い続けやすく自分の肌に合うものをチョイスしてください。肌に刺激が少なく使えるものを選ぶのも大切なポイントです。

まとめ

ちりめんじわができる原因と改善策、化粧品のおすすめをご紹介してきました。長く放置してしまうと深いシワになりやすいので早めの対処が重要です。早い段階でケアすれば改善が期待できますので、ぜひ今日から対策を実践してみてください。