監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

ターンオーバー周期の乱れやすい大人の肌は古い角質をためこみやすく、さまざまなトラブルを生じがち。

年齢とともに気になり始めた肌のくすみやごわつき、ポツポツ毛穴。これらはすべて角質が原因で生じたものかもしれません。

この記事では、顔に角質がたまる原因と落とし方を解説する内容です。「角質の除去方法を知りたい」「人より多い角質を何とかしたい」という人は、ぜひ参考にしてください。

顔に角質がたまる…多い…

「毎日きちんと洗顔してもなお、角質がたまる…」
「古い角質が多く、くすんだ顔に見えてしまう…」
そのようなことにコンプレックスを感じ、自分の肌に自信を持てずにいませんか。

砂漠のようになった肌を実感する度に悲しく思い、「もう若くはない」といった感情を持つ人もいることでしょう。

さらに、古い角質の蓄積は以下のようなトラブルを招いてしまうことも多く、垢抜けない印象になってしまいます。

・ベースメイクのノリが悪い。
・化粧水がなかなかなじまず、昔のように浸透しない。
・フェイスラインのざらつきや頬の毛穴の開きがひどく目立つ。

化粧水のなじみの悪さ・ベースメイクのノリの悪さ。心当たりがある人は、角質ケアを検討するタイミングかもしれません。この後に紹介する角質の落とし方を実践し、トラブル解消を目指してください。

角質とは?

これほどまでに私たちを悩ませる角質は、一体なぜあるのでしょうか。

角質とは、表皮のもっとも外側にある層が角化したものを指します。角質の主な役割は、肌内部の水分量を適切に維持したり外部刺激から守ったりすること。

適度な厚さの角質がなければ、肌のうるおい・弾力を維持することは難しく、健やかさが損なわれます。「角質=悪いもの」とは考えず、私たちの肌を守るためには欠かせない重要な存在と考えてください。

ただし、角質が必要以上にたまってしまうと、肌のざらつき・くすみ・ごわつきといったさまざまなトラブルを生じます。

反対に角質がなさすぎることは、紫外線やほこり、摩擦といった外部刺激の影響を大きく受けて、赤みや大人ニキビ、乾燥といったトラブルを生じる原因です。

適度な頻度・正しい方法の角質ケアを続けることで、「たまりすぎず・なさすぎず」といった状態を目指しましょう。

顔に角質がたまる原因5個

顔の角質の原因には、加齢や紫外線、誤ったスキンケア、生活習慣などが考えられます。以下では、原因別のより詳しい内容を解説しますので、自分自身のトラブルの元凶を突き止めましょう。

1. 加齢の影響

まず、加齢の影響です。加齢によって新陳代謝が低下すると、ターンオーバーが滞ります。ターンオーバーとは、肌の生まれ変わりを指す用語です。

ターンオーバーがスムーズに進まないと古い角質が表面に滞留し、角質肥厚(角質が必要以上に厚くなって、表面に滞留する状態)を起こします。

シワやたるみといったエイジングサインが気になったり傷の治りが悪くなったと感じていたりする人は、加齢によって角質肥厚を起こしているリスク大。

年齢に応じたスキンケアに切り替えることで、角質のたまりにくい状態を目指すことが可能です。

2. 紫外線刺激

次に、紫外線刺激です。強い紫外線を浴び続けると、刺激に対する防御反応として角質肥厚を起こし、くすみやごわつきを招いてしまうケースがあります。

また、紫外線刺激は肌の乾燥を悪化させる一因です。肌の乾燥によってターンオーバー周期が乱れると、未熟な角質が増加します。未熟な角質は自ら剥がれ落ちる力が弱く、角質肥厚を起こすのです。

3. スキンケアの誤り

ゴシゴシ洗う洗顔や過剰な角質ケアといった誤ったスキンケアを続けることもまた、顔の角質をためてしまう原因です。慢性的に刺激を感じた肌は自分自身を守るための反応として、角質肥厚を起こします。

正しい顔のスキンケア方法を覚え、健やかな肌へと戻してあげる対策を検討しましょう。

4. 食習慣の問題

ターンオーバーをスムーズに進めるためには、ビタミンB群・ビタミンAが欠かせません。頻繁な外食や炭水化物、脂質中心の食事などによるビタミン不足の状態では、角質がたまってしまうリスクがあります。

角質のたまりにくい健やかな肌を作るためには、タンパク質やビタミン類、良質な脂質と適度な炭水化物を食事に含め、栄養バランスを整えることがとにかく大切。「普段口にするものが肌の状態に影響を与える」といったことを強く意識し、食習慣の改善に努めましょう。

5. 睡眠不足

睡眠中には成長ホルモンが分泌され、肌トラブルの修復が進みます。慢性的な睡眠不足に陥ると肌トラブルの修復がうまく進まず、角質肥厚を起こしがち。角質が気になるときほど規則正しい生活を意識し、十分な睡眠時間を確保しましょう。

もっというと、十分な睡眠時間を確保することのみではなく、ぐっすりと眠ることが健やかな肌を作るコツです。快適に眠ることができるように寝室の環境を整えたり寝る前のスマホ・PC閲覧を控えたりすることで、ぐっすり眠る習慣が身に付きますよ。

また、過剰なストレスや週末の寝だめなどによっても、睡眠の質が低下します。定期的にリフレッシュする・週末も普段と同じリズムで過ごすといった対策をとることが角質トラブル解消の近道です。

顔の角質の落とし方・除去方法5個

たまってしまった角質は専用アイテムでお手入れし、定期的に除去しましょう。顔の産毛を処理することでも、古い角質を除去できます。代表的な角質ケアアイテムの使用方法や顔の産毛の処理方法を紹介しますので、トラブル解消のヒントを探してください。

1. 角質ケア美容液を使用する

角質ケア美容液とは、フルーツ酸などの角質ケア成分を含み、古い角質の排出を助ける美容液のことを指します。以下の手順に従って日々のお手入れに活用し、肌の状態を整えましょう。

◎角質ケア美容液の使い方

【1】普段通りに洗顔する。
【2】メーカー指定量を手に出し、顔全体になじませる。
【3】余った分は、ざらつき・ごわつきの気になる部分に重ね付けする。
【4】化粧水や乳液・クリームなどで保湿する。

角質ケア美容液と一般的な美容液の大きな違いは、使用するタイミングです。角質ケア美容液は洗顔直後に使用し、化粧水などのお手入れへと進みます。

いうなれば、角質ケア美容液は、化粧水などの浸透を促すための「呼び水」として使用するアイテム。初めて使用する際には説明書をよく読み、正しい方法で活用しましょう。

2. 酵素洗顔料を使用する

角質がとくに気になるときには、酵素洗顔料による集中ケアを検討しましょう。酵素洗顔料は、古い角質を落とすのみではなく、鼻の黒ずみ・角栓対策にも活躍するアイテム。

週に1回から2回を上限として定期的な集中ケアを行うと、古い角質・毛穴の目立たない肌への生まれ変わりを後押しできます。

◎酵素洗顔料の使い方

【1】1回分の洗顔料を取り出し、泡立てネットなどで泡立てる。
【2】角質の気になる部分のみもしくは顔全体になじませる。
【3】ぬるま湯で十分にすすぎ、化粧水や乳液、クリームなどで保湿する。

酵素洗顔料は一般的な洗顔料にも増して肌に負担をかけやすい傾向がありますから、ゴシゴシこする使い方は厳禁です。洗顔に時間をかけすぎることも角質の悪化を招くリスクを伴いますので、テンポよくお手入れしましょう。

3. ピーリングジェルを使用する

ピーリングジェルとは、酸の力を利用して、古い角質をはがすためのアイテムです。ピーリングジェルにはさまざまな種類があるのですが、角質が気になるときには「AHA」配合のアイテムがおすすめ。BHAは皮脂を落とす力の強い成分にあたりますので、使用目的が異なります。

顔のべたつきや角栓などの毛穴トラブル・角質肥厚の両方が気になるときには、AHA・BHAをともに含むピーリングジェルを検討しましょう。

◎ピーリングジェルの使い方

【1】適量のピーリングジェルを手に出し、顔全体になじませる。
【2】クルクルと円を描くように優しくこすり、角質を除去する。
【3】ぬるま湯で十分にすすぐ。

なお、酵素洗顔料・ピーリングジェルは使用目的が同じです。両方を併用することは避け、肌質に合うものを継続しましょう。

4 拭き取り化粧水(美容液)を部分的に使用する

フェイスラインやTゾーンなど部分的なくすみ、ざらつき解消には、拭き取り化粧水(美容液)が便利です。以下の手順に従って、古い角質を取り除きましょう。

◎拭き取り化粧水(美容液)の使い方

【1】メーカー指定量の拭き取り化粧水(美容液)をコットンに出す。
【2】なでるように優しいタッチで、くすみなどの気になる部位を拭き取る。

なお、拭き取り化粧水によるお手入れが刺激となって乾燥肌が進行するケースもあります。肌質に合わない場合は無理にお手入れを継続せずに、他のケア方法へ切り替えましょう。もしくは、保湿成分を多く含み「乾燥肌でも使用可能」といった表記の見られる商品を選ぶこともおすすめです。

サラサラとした化粧水タイプのアイテムではなく、ジェル状の拭き取り美容液を選ぶことでも、摩擦刺激を軽減できます。

5. 顔の産毛をシェービングする

カミソリやフェイスシェーバーを使用し、顔の産毛を処理すると、古い角質を取り除けます。産毛の処理には毛穴に詰まった汚れを除去する働きも期待され、透明感ある素肌への生まれ変わりを助けることが可能です。

◎カミソリによる処理方法

【1】普段通りに洗顔し、顔の汚れをきれいに落とす。
【2】産毛の流れに逆らうような方向で、顔全体にクリームを塗る。
【3】産毛の流れに沿って、優しくカミソリを動かす。

カミソリで剃るときは産毛の流れに逆らわないよう、優しく刃を滑らせます。顔の上を何度も往復して剃ることは、肌に刺激を与える行為。できる限り1回で剃るように意識しながら、産毛の処理を進めてください。

フェイスシェーバーを使用する場合は、産毛の流れに沿って、上から下に剃り進めます。フェイスシェーバーはカミソリと比較して肌に対する負担が軽く、敏感肌でも使用しやすいアイテムです。

産毛処理を終えた後は冷たいガーゼなどを当て、顔の火照りを取り除きます。その後、低刺激の化粧水や乳液を使用し、保湿ケアを行いましょう。

正しい顔のスキンケア方法5個

角質のたまりにくい健やかな肌を作るためには、正しいクレンジングと洗顔、保湿を続けることが大切です。以下の内容を参考に、日々のお手入れ習慣を見直しましょう。

1. こすらず落ちるクレンジングを使用する

クレンジングシートなど「こすって落とす」クレンジングは、肌に負担をかけやすく、角質が気になる人に不向きです。

クレンジングオイルやクレンジングミルク・クレンジングクリーム・クレンジングジェルなど、すすぐタイプのクレンジングを使用して、優しくメイクを落としましょう。

使用するクレンジングの種類は、メイクの濃さに合うものを選択します。「比較的濃いメイクの日にはクレンジングオイルやクレンジングクリーム」「ナチュラルメイクの日にはクレンジングミルク」といった使い分けを習慣化し、メイク汚れを残さない習慣を作ってください。

2. クレンジングの乳化を怠らない

クレンジングオイルやクレンジングクリームなど油分の多いクレンジングを使用する場合は、乳化をきちんと行いましょう。乳化とは、本格的なすすぎの前に少量の水をなじませ、乳白色に変える作業です。

乳化をきちんと行うことでクレンジングやメイク汚れとすすぎのお湯のなじみがよくなり、すすぎ残しを予防できます。

3. 朝・夜2回の泡洗顔を実践する

ぬるま湯のみの洗顔は古い角質の滞留を招きやすく、ごわつき・くすみの気になる人に不向きです。十分に泡立てた洗顔料を使用し、肌表面を清潔に維持しましょう。

◎洗顔の正しいやり方

【1】メーカー指定量の洗顔フォームを手に出す。
【2】少量のぬるま湯を足しながらよく泡立て、濃密な泡のフォームを作る。
【3】角質のたまりやすい部位から洗う。
【4】目元や口元など、乾燥しやすい部位を最後に洗う。
【5】ぬるま湯で十分にすすぎ、清潔なタオルで水分を拭き取る。

洗顔フォームが少ないと十分な泡を作ることが難しいので、メーカー指定の量を守ってください。洗顔に使用する泡のフォームの目安は両手にたっぷり乗る程度です。泡立てが苦手な人は泡立てネットを使用し、十分な量の泡のフォームを準備しましょう。

4. 洗顔に時間をかけすぎない

泡のフォームを顔に乗せてからすすぎを終えるまでの時間は長くても30秒。可能であれば20秒前後を目安として、手際よく進めます。

どれほど低刺激の洗顔料を使用しても、多少は肌に負担をかけてしまうものです。「丁寧に洗顔しよう」と思うあまりに時間をかけてしまう行為は、角質肥厚を招いてしまう原因の1つ。

すすぎ用のぬるま湯を洗面器に用意したり、洗う順番を頭の中でシミュレーションしてから洗顔したりすることで、時間をかけすぎない習慣を作りましょう。

5. 洗顔後は速やかに保湿する

洗顔直後の肌は外部刺激を受けやすく、敏感な状態に傾きます。化粧水や乳液もしくはクリームで速やかに保湿し、水分・油分のバランスを整えましょう。

ちなみに、化粧水は主に水分を補うもの・乳液やクリームは適度な油分や保湿成分を補うものです。それぞれが異なる役割を持ちますから、安易な省略は避けてください。

加齢による角質肥厚が気になる人は、エイジングケア成分を豊富に含む美容液を使用し、積極的な対策を施すこともおすすめです。

自分自身の肌にとって必要な保湿成分・エイジングケア成分を見極め、バリア機能を強化することによって、角質のたまりにくい肌への生まれ変わりをサポートできます。


まとめ

顔に角質がたまる原因と落とし方、角質のたまりにくい肌を作るためのスキンケア方法を解説しました。古い角質によるごわつき、くすみは女性の見た目年齢を大きく左右する要素の1つ。

定期的な集中ケアもしくは産毛の処理、角質ケア美容液の使用などによって、古い角質の目立たない若々しい肌を実現しましょう。