監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

プクっとした盛り上がりが目立つ「白ニキビ」。一般的に痛みはありませんが、何よりも美容面で気にする人が多いようです。

ここでは、白ニキビを針で潰すべきなのか、跡を残さないためにはどうしたらよいのかを詳しく解説しています。

皮膚科へ行くか悩んでいる人もぜひご覧ください。適切なケアをして、ニキビに悩まされない美肌を手に入れましょう。

白ニキビを潰したい…

Tゾーンや顎に、いつの間にか現れる白ニキビ。白色面皰と呼ばれるニキビの初段階で、手で触るとザラザラしているのが特徴です。

皮脂の多い脂性肌だけでなく、カサついた乾燥肌でもできることがあります。ブツブツと目立つ見た目から、つい指や針で潰したくなりますよね。

しかし、指で押し出したり針で刺したりするのは、果たして本当に正しい方法なのでしょうか?世間では「白ニキビは潰すべきだ」「潰してはいけない」などといわれています。「ニキビができただけで皮膚科へ行くのも…」と、医療機関への受診を悩む人も多いようです。

そこで、適切なケア方法を知るために、まずはニキビの種類から順に見ていきましょう。

ニキビの種類

ニキビの種類!白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビ

医学的にニキビの種類はありませんが、わかりやすく段階ごとに黒や白ニキビなどと呼ばれています。ニキビの種類と原因を個々に解説していますので、詳しく見ていきましょう。

◯白ニキビ
男性ホルモンや皮脂の分解産物の影響で、角質肥厚が起こり毛穴を塞いでしまいます。毛穴の出口が塞がると、余分な皮脂が外へ排出されず蓄積するのです。アクネ菌は酸素の少ない状態や豊富な皮脂を好むため、繁殖しやすくなります。

◯黒ニキビ
毛穴の出口は開いた状態で、黒くブツブツしたできものを「黒ニキビ」といいます。肌の表面に出てきた皮脂が空気に触れて酸化すると、毛穴の周りが黒ずむ「黒ニキビ」になるのです。

◯赤ニキビ
毛穴の内部で炎症が起こると、毛穴の周りが赤くなる「赤ニキビ」に悪化します。炎症が長引くことで、毛穴の壁が壊れて、さらに炎症を広げる可能性も。また、強い炎症が続くと、凹んでニキビ跡(クレーター)が残ることもあります。毛穴周りに白血球が集まり、アクネ菌を攻撃して炎症を抑えようと戦闘中です。

◯黄ニキビ
赤ニキビの炎症が進むと、膿をもちブツブツした黄ニキビになります。さらに悪化すると、膿が溜まり袋を作る「嚢腫(のうしゅ)」や、大きくて硬いブツブツ(硬結・結節)になることも。化膿したニキビは最終段階で、クレーターやシミとして残る可能性を高めます。

ニキビの進行段階

以下はニキビの進行段階を表したものです。

白ニキビ・黒ニキビ
 ↓↓炎症
赤ニキビ
 ↓↓膿
黄ニキビ

白ニキビ・黒ニキビが炎症を起こして悪化しないように、適切なケアをしましょう。

ニキビを潰すと跡が残る?

ニキビを潰すと同時に周辺の組織が破壊されると、凹んだ跡「萎縮性瘢痕(はんこん)」や盛り上がった跡「肥厚性瘢痕」と呼ばれるニキビ跡が残ります。赤くて平らな状態は、自然と消えることが多いです。

ニキビの面皰内には、汚れや皮脂が溜まっています。間違った潰し方でニキビを押し出しても、周囲の皮膚組織を潰すだけです。溜まった汚れを外に出せなければ、かえって状態を悪化させてしまいます。

潰した場所から菌が侵入すると、炎症や膿をもつ赤や黄ニキビになることもあるので要注意です。早期に治療を開始することよって、ニキビ跡やシミが残りにくくなります。

次項では、炎症を防ぐために白ニキビの正しい潰し方を見ていきましょう。

白ニキビを潰す正しい方法は?

跡を残さず潰すには、トレーニングを重ねたプロ(皮膚科医)に任せるのが一番です。

正しい方法は、毛穴の先端に針で穴を開けて、膿や皮脂を押し出す「面皰圧出法」。面皰圧子という特殊な器具で、ニキビの内部にたまった皮脂や汚れを取り除きます。

白ニキビは炎症のない状態なので自分でも潰せますが、悪化する可能性もあるため控えましょう。慣れていない人がニキビを潰すと、ニキビの膿を押し出すだけで、中にたまった皮脂をきれいに除去できません。ときには、雑菌が入り炎症を起こしたり出血したりすることもあります。

潰したいニキビがあるなら、迷わずに皮膚科を受診しましょう。保険の範囲内で治療を開始できますので、ご安心ください。

白ニキビの芯を針で刺すのはNG?

白ニキビは炎症を起こしているわけではないので、白い中心部に針を刺して中の皮脂を取り除けます。自分で行う場合は、必ず肌を清潔にし、ニキビに触れる針や器具などをきちんと消毒すること。他にも、ニキビ用の軟膏や医療用ガーゼを用意しておきましょう。

皮脂がたまった白い中心部に、針で穴を開けて汚れの通り道を作ります。市販でも販売されている器具を使い、中の汚れと芯をきれいに取り除くのが、ニキビ跡を残さないためのポイントです。

面皰内の皮脂を取り除いたら、顔を洗った後にニキビ用の軟膏を塗ってください。その後は触らず、自然に治癒するのを待ちましょう。

ただし、ニキビ内の皮脂をきちんと除去できなければ、かえってニキビが悪化することもあります。跡を残さないためにも、早めに皮膚科で施術を受けるのが賢明です。専門医の指示に従って適切な治療を行えば、改善のスピードも早まり、ニキビ跡も残りにくくなります。

白ニキビのスキンケア方法5個

最後に、白ニキビができたときのスキンケア方法を見ていきましょう。

1. 洗顔でニキビのできにくい環境を作る

ニキビのスキンケアで最も大切なのは洗顔です。まずは、雑菌などを減らすため手をきれいに洗ってください。

朝と晩の2回、脂性肌は多くても2~3回を目安に洗顔をします。過度な洗顔は肌を守るバリア機能が崩れて、ニキビの悪化や肌荒れにつながるため控えましょう。

また、ニキビをできにくくするために毛穴の出口を開こうと、ブラシでゴシゴシこする人がいますがおすすめできません。肌が傷ついて、乾燥や肌荒れなどの肌トラブルを招くこともありますので控えましょう。

次に、ニキビ肌のための正しい洗顔方法を解説します。

ニキビ肌の正しい洗顔方法

ニキビをこれ以上悪化させないために、正しい洗顔方法を知りましょう。「洗顔方法なんてすでに知っているよ!」という人も、念のため再確認してみてください。

まずは、ニキビ用の洗顔料を用意します。手のひらに適量をとり、泡立てネットでしっかりと泡立てることがポイントです。たっぷりの泡を作り、顔を包み込むように優しく顔全体に広げていきましょう。

洗顔時の重要なポイント

ここでは、洗顔時の大切なポイントをまとめました。

・事前に手を洗う
・たっぷりの泡を作る
・ニキビに触れない
・泡で顔を包み込むように洗う
・皮脂や角質を丁寧に洗い落とす
・念入りにすすぐ
・清潔なタオルで拭く

せっかく皮脂などの汚れを綺麗に落とせても、肌に洗浄成分が残ると刺激となりニキビを悪化させてしまいます。

とくに洗い残しが多いのは、髪の生え際や耳のつけ根、顎下です。丁寧にすすぎを行い、洗顔料が肌に残らないように十分に注意してください。顔に触れるタオルは、柔らかい素材で清潔なものを使用しましょう。

2. クレンジングで優しくメイクオフ

メイクをする人は、帰宅したらなるべく早くクレンジング剤を使って落としましょう。クレンジング剤は刺激の少ないものや、とろみのあるものをおすすめします。

肌に摩擦や刺激を与えず、優しくオフすることが大切なポイントです。最後に、メイクやクレンジングの成分が肌に残らないように、十分にすすぎを行ってください。

クレンジング剤は、メイクに合わせて適切な洗浄力のものを選びましょう。ウォータープルーフの日焼け止めやマスカラを使っている人は、専用のクレンジングや洗浄力の高いオイルクレンジングでないと落とせません。

またニキビ肌に、密着性のある化粧品を使うことはおすすめできません。密着型の化粧品とは、通常のクレンジングでは落ちにくいリキッドファンデーションやウォータープルーフなどです。日頃から毛穴がふさがらないように、軽いつけ心地の化粧品を選びましょう。

クレンジング選びのポイント

次に、クレンジング剤を選ぶときのポイントをまとめています。

・こすらなくてもメイクを落とせる
・とろみのあるテクスチャーでクッション性がある
・刺激が少ない
・使用中の化粧品と相性がよい

ニキビ肌のクレンジング選びで大切なのは、刺激を与えないものです。「こすらず優しく落とす」ことを意識して、適切な洗浄力のクレンジング剤を使用しましょう。

「ニキビにオイルクレンジングはNG」といわれていますが、これは肌にクレンジングの油分が残るためです。しっかりとすすぎを行えば、オイルクレンジングでもOKです。

3. 油分の少ない保湿剤で肌を整える

油分を多く配合した化粧品は、おもに乳液とクリームです。乳液やクリームは、水分の蒸発を防ぐために、油分でフタをして乾燥を防いでいます。

しかし、ニキビ肌にとって毛穴を塞ぎやすい油分は大敵です。油分の多い化粧品で頻繫に保湿をすると、逆にニキビを悪化させてしまいます。残念ながらニキビは保湿で治りませんが、荒れた肌の状態を整えるために重要なスキンケアです。

洗顔後に油分の少ない乳液やクリームを使用しましょう。ニキビ用の化粧品や、ノンコメドジェニック化粧品を活用してください。

ノンコメドジェニック化粧品は、アクネ菌のエサになりにくい油分のみを配合しているため、ニキビができにくくなります。ニキビを治すわけではなく、あくまでも予防のための化粧品です。

4. ニキビ予防化粧品で皮脂の酸化を抑える

本来なら、皮脂は肌の潤いを守り、外部から菌などの侵入を防いでいます。しかし過剰な皮脂が分泌されると、ニキビやベタつきなど、さまざまな肌トラブルを招くことも。

また、皮脂は常に空気にさらされているため、紫外線や酸素によって酸化しやすい状態です。酸化した皮脂はニキビだけでなく、真皮にも影響を及ぼし、肌の老化を促進します。皮脂の量を適切にコントロールして、ニキビの発生を防ぎましょう。

ニキビ予防化粧品の成分をチェック

化粧品選びをするときは、配合成分も忘れずにチェックしましょう。なるべく配合成分がシンプルなものを選ぶと、赤みやかゆみが出たときに、どの成分で反応したのかわかりやすくなります。

・皮脂を抑える…チョウジエキス・オウレン根エキスなど
・アクネ菌を殺菌する…イソプロピルメチルフェノール・サリチル酸など
・炎症を抑える…アラントイン・グリチルリチン酸2Kなど

乾燥が原因のニキビであれば、セラミドやコラーゲンなどの保湿成分を配合したものを使用するとよいでしょう。ニキビ予防化粧品には、肌が乾燥しやすくなる成分を含んでいることもあります。

乾燥する場合は、使用量を調整したり保湿の仕方を変えてみたりと、肌の状態に合わせて工夫するとよいでしょう。成分だけをみて選ぶのではなく、肌質や肌悩みに合わせて、あなたの肌に合うものを見つけてください。

5. ピーリングで余分な角質を除去

ニキビの初段階である角質肥厚を防ぐために、ピーリングで余分な角質や汚れをスッキリ除去しましょう。ピーリングの使用頻度は、週に1~2回です。

不要な角質を溶かして除去するAHAやサリチル酸を配合したピーリング剤がおすすめです。炎症を起こしている場合は、刺激が強いため使用を控えてください。

ピーリングは正しく使用しなければ、ニキビの悪化を招きかねません。皮膚科や美容クリニックでは、毛穴の汚れを除去するケミカルピーリングを行っています。

ニキビ以外の肌悩みにも対応しているので、肌トラブルをまとめて解決できるかもしれません。個人差はありますが、一度の施術で美肌効果が期待できます。「早急に肌をきれいにしたい!」という人に最適です。

まとめ

白ニキビを潰す正しい方法とスキンケアを解説してきました。自分で潰したい気持ちは十分にわかりますが、跡を残さないためにも皮膚科の受診をおすすめします。

一度できたニキビを治すのは大変なので、日頃から毛穴をふさがないための予防をすることが大切です。

また、ニキビができにくい肌を作るためには、睡眠をしっかりとって、規則正しい生活とバランスのよい食事をするよう意識してください。肌の環境を整えて、白ニキビに悩まされない理想的な美肌を手に入れましょう。