監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

鼻の毛穴から飛び出た角栓があまりにも長く、驚いた経験はありませんか。ロング角栓は毛穴トラブルを放置し続けた結果として生じることが多く、不衛生な状態に見えてしまうこともあります。

この記事は、ロング角栓ができる原因と正しい取り方、再発を防ぐためのケア方法を解説する内容です。繰り返す毛穴トラブルを抜け出すためのヒントとして、ぜひ参考に活用ください。

鼻に長いロング角栓ができる原因5個

ロング角栓は、皮脂や古い角質などによる毛穴の詰まりが進行し、汚れが積み重なることから生じます。驚くほど長いロング角栓を見つけた時には、以下のような原因を疑いましょう。

1. クレンジングや洗顔不足

まず、クレンジングや洗顔の不足です。メイクを落とすことなく就寝したりぬるま湯のみの洗顔を行ったりすることは、毛穴の詰まりを招くリスクが高いといえます。

毛穴の詰まりがさらに悪化し、表面に飛び出た状態がロング角栓。ロング角栓のある状態でも皮脂は分泌されますから、さらに汚れが蓄積し、長さが増す一方です。

2. ターンオーバー周期の乱れ

健やかな肌では、できてしまった角栓がターンオーバー周期に沿って排出され、長い状態に育ちません。肌の乾燥や加齢の影響などによってターンオーバー周期が乱れると、角栓の排出が進みませんので、毛穴の中に滞留します。そして、「ロング角栓」といわれるほどの長さまで育つのです。

ターンオーバー周期が短すぎることも長過ぎることも、毛穴レス肌を妨げる要因に該当します。適切な保湿やエイジングケアによってターンオーバー周期の正常化を図ることが、角栓のできにくい肌を作る近道です。

3. 過剰な洗顔や頻繁な角質ケア

次に、過剰な洗顔や頻繁な角質ケアといったお手入れのやり過ぎです。角栓をひどく気にしてゴシゴシこする洗顔を行ったり頻繁な角質ケアを行ったりすることは、過剰な皮脂を分泌させるリスクがあります。

過剰に分泌された皮脂が既存の角栓にこびりつくと、毛穴から飛び出るほどの長さまで育たせてしまう原因です。

古い角質の放置を行うことは角栓の悪化につながる要素ですので、角質ケアを行うこと自体はNGケアに該当しません。過剰な頻度で角質ケアを行ったり刺激の強いケア商品を活用したりすることが、ロング角栓を作ってしまう原因です。

4. 睡眠不足や質の低下

睡眠中に分泌される成長ホルモンは、肌にとって不要なものを排出したり健やかな状態への生まれ変わりを進めたりする美肌作りの要です。

睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌が滞り、ロング角栓のできやすい状態に傾きます。成長ホルモンを十分に分泌させるためには、質の高い睡眠をとることもまた大切です。

以下のような行為によって睡眠の質が低下すると、ロング角栓を招いてしまうリスクがあります。

・睡眠直前までスマホやPCを眺め、インターネットサーフィンを行う。
・夕食後にコーヒーや紅茶を飲み、目の冴えた状態でベッドに入る。
・寝室が暑すぎる、もしくは寒すぎる。
・寝室の照明を落とさず、明るい部屋で就寝する。
・残業が多く、就寝時間が安定しない。

十分な睡眠時間を確保し、ぐっすりと眠ることは、角栓の解消を助けるのみではなくハリ・ツヤのある理想の肌を作ることに貢献します。毛穴の開きやたるみ、角栓の目立たない若々しい肌を作るためにも、睡眠習慣の見直しを進めてください。

5. ホルモンバランスの乱れ

最後に、ホルモンバランスの乱れです。過剰なストレスや加齢、生理周期の影響などによってホルモンバランスが乱れると、皮脂量のコントロールがうまくいかず、角栓の悪化を招くリスクがあります。

女性ホルモンの分泌量は20代から30代前半にピークを迎えて以降、減少する一方です。女性ホルモンの分泌量減少によって男性ホルモンの影響を強く受ける年代では過剰な皮脂が分泌されて、ロング角栓ができてしまうことがあります。

生理前や生理中は「プロゲステロン」というホルモンの影響で、過剰な皮脂が分泌されやすい時期。普段以上にロング角栓のできやすい時期であることを意識し、肌の状態を整える対策が不可欠です。

ロング角栓の取り方・ケア方法5個

ロング角栓を取るためには、酵素洗顔料を活用します。合わせて、クレンジングや洗顔、保湿ケア方法を見直し、根本的なトラブル解消を目指しましょう。

1. 酵素洗顔パックで集中ケアを行う

ロング角栓は毛穴の側面にこびりつき、日常的な洗顔では落としにくい状態です。タンパク質分解酵素や皮脂分解酵素を含む洗顔料でパックを行い、落としやすい状態に変えてから、すっきりきれいに除去しましょう。

◎酵素洗顔パックのやり方

【1】1回分の酵素洗顔料を取り出し、水もしくはぬるま湯で泡立てる。
【2】泡立てた酵素洗顔料を顔に塗る。
【3】スチーマーをあてながら、1分程度パックを行う。
【4】ぬるま湯で十分にすすぐ。

スチーマーをあてる目的は、適度な熱を酵素に与えて、タンパク質や皮脂の分解を助けることです。スチーマーがない場合は、洗面器にお湯を張り、蒸気をあてる方法でも構いません。

酵素洗顔料は汚れを落とす力の強いケア商品ですから、十分なすすぎを行うことも大切です。フェイスラインやこめかみ、小鼻などすすぎ残しの生じやすい部位は鏡でよく確認し、肌トラブルを防ぎましょう。

2. ホットクレンジングを活用する

長く育つ前の角栓は、日々のクレンジングと洗顔で落とすことが基本です。毛穴に入り込んだメイク汚れまでしっかり落とし、角栓の悪化を防ぐためには、ホットクレンジングを活用しましょう。

ホットクレンジングとは、グリセリンを配合し、水分と混じることでほのかな熱を発する種類のクレンジングです。ほのかな熱が毛穴をゆるめ、メイク汚れと一緒に蓄積汚れを取り除く働きが期待されます。

◎ホットクレンジングの使い方

【1】乾いた手に適量のホットクレンジングを出す。
【2】手の平で挟み込み、柔らかい質感に変える。
【3】顔全体にホットクレンジングを乗せ、メイク汚れとなじませる。
【4】角栓の気になる部分は指の腹を優しくあて、クルクルとマッサージする。
【5】(油性成分配合の商品のみ)少量のぬるま湯で乳化を行う。
【6】ぬるま湯で十分に洗い流す。

マッサージを行う時間の目安は、30秒から1分です。時間をかけすぎると肌の乾燥を招くリスクを伴いますから、丁寧かつスピーディーに進めましょう。

油性成分の含まれるホットクレンジングは、少量のぬるま湯で乳化を行うことが大切なポイントです。乳化を行うことによってメイク汚れやホットクレンジングの落ちをよくして、すすぎ残しを予防できます。

3. 1日2回の泡洗顔を正しく行う

ぬるま湯のみの洗顔では、肌に付着したほこりや余計な皮脂、古い角質がきれいに落ちず、角栓の悪化を招くリスクがあります。大人ニキビやひどい炎症などの理由で極度に肌が敏感に傾いた時を除き、一般的な洗顔料を使用し、正しく洗顔することがおすすめです。

ロング角栓の解消を助ける洗顔のポイントは、以下2点です。

【1】洗顔料を十分に泡立てる
適量の洗顔料とぬるま湯、空気を混ぜ合わせるようにイメージしながら、きめ細やかな泡のフォームを作りましょう。泡立てが苦手な人は泡立て不要のポンプ式洗顔料や泡立てネット、泡立て器を使用する方法もおすすめです。

【2】角栓の目立つ部位から洗う
鼻の周りなどロング角栓のできやすい部位を最初に洗い、汚れをしっかり吸着させます。小鼻の周りは指の腹を使用し、凹凸部分の汚れまで十分に落としましょう。

とくに角栓のできやすい時期は、角質ケア成分配合の洗顔料やクレイ配合洗顔料を使うこともおすすめです。乾燥による角栓が気になる人は、適度な保湿成分を含み、肌に負担をかけにくい洗顔料を選ぶこともよいでしょう。

4. 保湿ケアを怠らない

洗顔後の肌はバリア機能が顕著に低下し、いつも以上に敏感です。保湿ケアを速やかに行い、水分・油分のバランスを再調整することで、刺激に対する抵抗力を補います。

保湿ケアの基本的な順番は、化粧水・美容液・乳液もしくはクリームです。「水分の多い基礎化粧品を最初に塗り、油分を含む基礎化粧品へと進む」といった基本の理論を覚えておくとよいでしょう。

5. 角質ケア美容液を活用する

角質ケア美容液とは、古い角質を剥がれやすくする成分を含み、肌の生まれ変わりを後押しする美容液を意味します。

ビタミンCなど皮脂量のコントロールや毛穴の引き締めを行う成分を含むものも多く、開き毛穴やたるみ毛穴が気になる人にもおすすめです。ロング角栓のできにくい肌を後押しすることはもちろん、鼻の周りのざらつきや凹凸を目立ちにくく、滑らかな肌を目指すことに貢献します。

角質ケア美容液を使う時のポイントは、商品指定の適量もしくはわずかに多めの量を顔全体に伸ばすことです。顔全体に伸ばした後、手のひらに残った美容液は、ロング角栓のできやすい部位へ重ね付けを行います。

「角質ケア」という名称ですが、洗い流しを行う必要はありません。一般的な美容液と同じように肌にしっかり浸透させて、理想の状態への生まれ変わりを後押ししましょう。

ロング角栓のNGケア方法4個

SNSで話題にのぼる角栓の取り方や美肌術には残念ながら、信頼度の低い情報も含まれます。たとえば、以下のようなお手入れはロング角栓NGケアにあたりますので、気をつけましょう。

1. ロング角栓を指で押し出す

指に付着した細菌が毛穴内部に入り込み、炎症を招くリスクがあります。毛穴の周りの肌に負担をかけ、過剰な皮脂を分泌させる原因にもなりますので、押し出すケアは控えてください。

2. ピンセットや毛抜きで引き抜く

ピンセットや毛抜きで引き抜くケアも押し出すケア同様に、肌に負担をかけやすいお手入れです。引き抜くケアでは角栓の根元まで取り除くことは難しく、根本的な解決に到りません。

また、ロング角栓は毛穴の壁にこびりつくことが多く、無理に引き抜くお手入れを行うことで、刺激を与えることがあります。毛穴に対する刺激が蓄積し、黒ずみを生じるケースもありますから、引き抜くお手入れは避けましょう。

3. はがすタイプの毛穴パックを使用する

はがすタイプの毛穴パックは健康な肌を一緒にはがしてしまい、滑らかな状態への生まれ変わりを妨げるリスクがあります。

ピンセットや毛抜きで引き抜くケア同様に黒ずみを招くリスクも伴いますから、積極的にはおすすめしません。

はがすタイプの毛穴パックを使い続けたことが理由で毛穴の開き、黒ずみが悪化し、鼻の周りのトラブルの悪循環に陥る人も存在します。

4. 角質ケア商品を複数使う

「毎日使用できるタイプの酵素洗顔料でお手入れを行い、角質ケア美容液を塗ることも欠かさない。朝は毛穴ケア用の拭き取り化粧水を使用する」といったやり過ぎケアもNGケアの1つです。

世の中にはさまざまな角質ケア商品が存在しますが、1つずつ試す方法が正解ケア。一気にすべて実践すると肌に過剰な負担をかけて、ターンオーバー周期の乱れを悪化させるリスクがあります。ひどい炎症を招く原因にもなりますので、やり過ぎケアは卒業しましょう。

まとめ

ロング角栓に悩む女性のために、正しいケア方法と角栓の取り方を解説しました。肌質や毛穴トラブルの原因、深刻度は人それぞれ異なりますので、「すべての人にとっての正解ケア」は存在しません。

この記事の内容を参考に自分の肌に合うお手入れを実践し、角栓の目立たない滑らかな肌を実現しましょう。