監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

鼻の毛穴のポツポツ汚れは非常に目立ちやすい上、治ってもすぐ再発するトラブルです。黒いポツポツ汚れがいつまで経っても治らずに、悩む人も多いのではないでしょうか。

この記事では、鼻の毛穴の黒いポツポツ汚れの正体と正しい取り方を解説します。ポツポツ汚れの再発につながるNGケア方法も知り、繰り返す毛穴トラブルを解消しましょう。

鼻の毛穴の黒いポツポツ汚れが取れない…

鼻の毛穴のポツポツ汚れは、30代や40代の女性にもよく見られるトラブルです。たとえば、以下のような症状に心当たりはありませんか。

・鼻の周りの毛穴の開き、黒ずみがひどく目立つ。
・鼻の周りがべたつきやすく、ベースメイクがすぐに崩れる。
・きちんと洗顔してもなお、黒い汚れがきれいに落ちない。
・30代に入ってから毛穴の黒ずみ、鼻の周りのざらつきが目立ち始めた。
・「肌によくない」とは感じても、毛穴カバーメイクを卒業できない。
・ポツポツ汚れのせいで、顔全体がくすんで見える。

顔の中心に位置する鼻に黒ずみが見られると、顔全体がくすんだ印象を受けやすく、若々しさを損ないます。

ポツポツ汚れを隠すために毛穴カバーメイクを行うと、余計に症状が進行し、収拾のつかない状況にもなりかねません。友人や同僚のきれいな毛穴を見る度に「なぜ、私だけ」といった感情を抱え、泣きたくなることもしばしばです。

鼻の毛穴の黒いポツポツ汚れの原因4個

これほどまでに多くの女性を悩ませる鼻のポツポツ、黒い汚れの原因は、一体どこにあるのでしょうか。以下では、鼻の毛穴トラブルを招く主要な原因4個を解説します。

1. 肌の乾燥

まず、肌の乾燥です。多少の個人差はあるものの一般的には年齢を重ねるごとに、肌内部の細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)といった潤いを維持するために必要な成分が減少します。

乾燥を感じた肌が「バリア機能を強化しよう」と必要以上の皮脂を分泌することで毛穴の詰まりが悪化し、角栓のできやすい状態に傾くのです。できてしまった角栓を放置し、空気に触れて酸化すると、鼻の黒いポツポツ汚れが生じます。

2. スキンケアの誤り

次に、スキンケアの誤りです。黒いポツポツ汚れを取るために洗浄力の強い洗顔料を使用したり強くこすったりすることは、肌の乾燥を悪化させる原因の1つ。

結果として毛穴の詰まりの悪化につながり、ポツポツ汚れを招いてしまうリスクがあります。その他、後ほど解説を行う鼻の毛穴のNGケア方法はすべて、ポツポツ汚れの悪化を招く原因です。

NGケアを卒業し、正しいスキンケアに切り替えることで、鼻の毛穴トラブルの解消を目指しましょう。

3. ホルモンバランスの乱れ

年齢を重ねるごとに女性ホルモンの分泌量が減少し、相対的に男性ホルモン優位の状態に傾くことで、皮脂分泌量が増加することもあります。女性ホルモンの分泌量の減少は過剰なストレス、無理なダイエットなどの影響で生じることもありますから、20代や30代でも油断禁物。

ホルモンバランスを整えるための対策を検討し、皮脂分泌量のコントロールに務めましょう。女性ホルモンの分泌量減少はまた、コラーゲンやエラスチンの減少を招き、たるみ毛穴を招いてしまう原因です。

年齢に応じたお手入れを実践し、ふっくらとハリのある肌を目指すことが毛穴の目立ちにくい状態を作ることに貢献します。

4. 食習慣の問題

最後に、脂質の多い食べ物のとりすぎや糖質に偏った食事といった食習慣の問題です。ファーストフードや揚げ物など脂質の多い食事は、過剰な皮脂を分泌させて、ポツポツ汚れを悪化させるリスクがあります。

ご飯やパン、パスタなどに含まれる糖質は、脂質代謝を行う際に必要なビタミンB群を大量に消費することが問題。脂質代謝がスムーズに進まないと皮脂分泌量が増加して、鼻の毛穴トラブルを悪化させることがあります。

黒いポツポツ汚れの解消を目指すためには、野菜や果物、良質な脂質といったさまざまな食材・栄養素をバランスよく摂取することが大切です。特定の栄養素を過剰にとることは避け、食習慣の改善に努めましょう。

鼻の毛穴の黒いポツポツ汚れの取り方・ケア方法4個

鼻の毛穴のポツポツ汚れを取るためには、角質ケア専用商品による集中ケアが必要です。合わせて、基礎化粧品による肌の乾燥対策と正しい洗顔による汚れを溜めない対策を実践し、ポツポツ汚れの解消を目指しましょう。

1. 酵素洗顔料でポツポツ汚れを取り除く

黒いポツポツ汚れの原料には、皮脂やメイク汚れ、古い角質などが該当します。皮脂分解酵素・タンパク質分解酵素の両方を含む洗顔料を選択し、集中ケアを行いましょう。

皮脂分解酵素毛穴に詰まった皮脂を分解、除去しやすい状態に変える成分。(例:リパーゼ)
タンパク質分解酵素通常の洗顔で落とすことの難しい古い角質を分解し、新しい肌への生まれ変わりを助ける成分。(例:パパイン酵素・ヘプシン・プロテアーゼ)

酵素洗顔料は、週に1回程度を目安(メーカーによって異なりますので、パッケージの表示を確認ください)として、通常の洗顔料代わりに使用します。以下の手順に従って、定期的な集中ケアを行いましょう。

【1】1回分の酵素洗顔料を手のひらに出す。
【2】水もしくはぬるま湯を少量ずつ足しながら、十分に泡立てる。
【3】顔全体もしくは鼻の周りのみに泡を広げ、洗顔する。
【4】ぬるま湯で十分にすすぐ。

黒いポツポツ汚れがとくにひどい時には、酵素洗顔料で1分から2分程度のパックを行い、より重点的なお手入れを行うことも選択肢です。ポツポツ汚れの重症度合いに応じて、適切なお手入れを行ってください。

2. 保湿化粧水で十分な水分補給を行う

酵素洗顔後の肌は刺激に対して敏感に傾くため、保湿化粧水を活用し、十分な水分補給を行いましょう。以下のような成分の含まれる化粧水は保湿力が高く、酵素洗顔のアフターケアにおすすめです。

セラミド水分を抱え込み、蒸散を防ぐ働きを担う成分。私たちの肌にももともとあって、バリア機能の中核を担います。加齢とともに減少しやすい成分ですので、保湿化粧水によって補うお手入れを検討しましょう。
ヒアルロン酸1gで6Lもの水分を保持できるともいわれるほど潤いの保持力が高く、多くの保湿化粧水に採用される成分。肌に対するなじみもよく、つけた瞬間にしっとりとした印象を受けることも特徴です。
コラーゲンヒアルロン酸同様に水分の保持力が高く、肌表面にうるおい膜を作ることでしっとりとした質感に整えます。分子量の小さい低分子コラーゲンは肌の深い部分まで入り込み、たるみ毛穴の気になる人におすすめです。

3. ビタミンCコスメで皮脂量のコントロールを行う

保湿化粧水による水分補給のみではなく、ビタミンCやビタミンC誘導体配合の基礎化粧品による皮脂量のコントロールを行うと、ポツポツ汚れの再発を防ぐことが可能です。

ビタミンC誘導体とは、ビタミンCの改良を行い、基礎化粧品として活用しやすい状態に変えた成分を意味します。成分名では「APPS」や「リン酸アスコルビル」などがビタミンC誘導体です。

ビタミンCやビタミンC誘導体はコラーゲンの生成を助ける成分にもあたりますから、毛穴の周りの肌をふっくらさせて、たるみ毛穴や開き毛穴を目立ちにくくする働きが期待されます。さらに、黒色に変わったメラニンの還元作用も持ち、摩擦や紫外線の影響で生じた黒ずみの解消を助けることも可能です。

毛穴のポツポツ汚れを美容皮膚科に相談すると、高濃度ビタミンC誘導体配合のローションを出してもらえるケースもあります。基礎化粧品の切り替えに不安を感じる人は、美容目的の肌トラブルを扱う医療機関に相談を行う方法も検討しましょう。

4. 朝・夜2回の洗顔を正しく行う

頻繁な洗顔は、肌の乾燥を悪化させ、黒いポツポツを目立たせてしまうリスクがあります。朝・夜2回の洗顔を正しく行うことにより、弱った肌をいたわりつつ、きれいな毛穴を作りましょう。

◎洗顔の正しいやり方

【1】ハンドソープで手を洗う。
【2】適量の洗顔料を手のひらに出し、少量の水やぬるま湯を足しながら、十分に泡立てる。
【3】鼻の周りや額、顎など、皮脂分泌の多い部位を最初に洗う。
【4】頬など、範囲の広い部位を洗う。
【5】目元や口元を洗う。
【6】ぬるま湯で20回から30回以上はすすぐ。
【7】清潔なタオルで水分を吸収する。

すすぎの回数が不足すると、洗顔料や落とした汚れが鼻の周りに残ってしまい、ポツポツ汚れの再発を招いてしまう原因です。20回から30回を1つの目安と考えて、十分なすすぎを行ってください。

鼻の毛穴のNGケア方法6個

最後に、鼻の毛穴のポツポツ汚れの悪化につながるNGケア方法を紹介します。以下のようなお手入れは今すぐにでも卒業し、正しいケア方法への切り替えを検討しましょう。

1. はがすタイプの毛穴パックを使用する

粘着力の強いシートを貼り、角栓を取り除くタイプのパックは、毛穴周囲の肌を傷つけ、乾燥を悪化させるリスクがあります。

また、はがすタイプの毛穴パックは、肌にとって必要な油分まで取り去り、余計に皮脂分泌量を増やしてしまう原因の1つ。角栓の集中ケアを行う際には酵素洗顔料の使用など、はがすタイプの毛穴パックと比較し、刺激の優しいケア方法を検討しましょう。

2. ピンセットや毛抜きで角栓を抜く

次に、ピンセットや毛抜きで角栓を抜く方法です。はがすタイプの毛穴パック同様に毛穴周囲の肌を傷つけるリスクが高く、負担の大きいお手入れに該当します。

ピンセットや毛抜きに付着した細菌が肌内部に入り込み、炎症や大人ニキビを招くこともありますので、角栓を抜く行為は控えてください。

3. クレンジングオイルでマッサージする

クレンジングオイルに含まれる油分がポツポツ汚れの原料を溶かし、落としやすい状態に変えることは事実です。

しかし、オイルクレンジングに含まれる界面活性剤が潤いを維持するために必要な油分を取り去り、乾燥を悪化させるリスクがあります。

オイルによってポツポツ汚れのお手入れを行う際には、ベビーオイルやホホバオイル、オリーブオイルなどを使うことが一般的です。クレンジングオイルを使うことは避け、肌の乾燥進行を防ぎましょう。

4. スクラブ入りの洗顔料を頻繁に使用する

スクラブ入りの洗顔料は摩擦刺激を生じやすく、負担の大きいケア商品です。乾燥による毛穴トラブルが気になる人にはとくにおすすめできないケア商品の1つ。

摩擦刺激によるダメージが蓄積するとコラーゲンやエラスチンの減少が加速し、エイジングサインを目立たせるリスクもあります。

スクラブ入りの洗顔料の中には柔らかい素材を粒子に使用し、肌の負担を和らげているようなものもあるので、スクラブ洗顔の選び方に気を付けましょう。

5. 洗顔ブラシでゴシゴシ洗う

次に、洗顔ブラシでゴシゴシ洗う行為です。鼻の毛穴トラブルの目立つ肌はただでさえ弱った状態。硬い毛の洗顔ブラシを使用し、ゴシゴシ洗うお手入れは避けましょう。

洗顔ブラシを使用せずに手でゴシゴシ洗う行為も当然ながら、肌にとっての負担といえます。朝・夜2回の正しい洗顔を行うことが、毛穴トラブル解消の近道と心得ましょう。

6. 冷たい水で洗顔する

冷たい水で洗顔すると一時的に毛穴が引き締まり、トラブルを解消できたかのように感じます。一見すると正しい対処のようにも思われますが、毛穴トラブルの悪化を招くNGケア方法の1つ。

冷たい水では皮脂汚れを取り除くことが難しく、引き締まった毛穴の中に汚れを溜め込み、ポツポツ汚れを悪化させるリスクがあります。保湿化粧水や美容液の浸透を妨げる原因にもなりますので、適温のぬるま湯を使用しましょう。

まとめ

鼻の毛穴のポツポツ汚れの原因と正しい取り方、NGケア方法について解説しました。黒いポツポツ汚れを気にする人ほど過剰なケアを行いやすく、いつまでたってもトラブルを解消できない悪循環に陥ることもしばしば。

自分自身のケア方法を今一度見直し、毛穴トラブルの根本的な解消を図るための正しい努力を行うことで、滑らかな美肌を実現しましょう。