監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

ザラザラとした触感で、脇の毛穴にポツポツと目立つ角栓。その中でも黒くブツブツした角栓は、女性を悩ます肌トラブルの1つです。

毛穴の目立たない脇を手に入れて、いろいろな服を着てみたいですよね。脇の毛穴にできる角栓の原因と取り方を知り、正しいケアを実践していきましょう。美しい肌を手に入れて、隠さないおしゃれを存分に楽しんでください。

脇の角栓が臭い…白い・黒い角栓も…

脇にできる白や黒のブツブツした角栓。きちんとケアをしているつもりでも、「なかなか消えない」と頭を抱える女性が増えています。中には赤いブツブツができて、痒くてつらいと悩む人も。

とくに暑い季節は、汗をかくと角栓の臭いが強くなる傾向です。電車やバスに乗ると、周りの人を不快にさせていないか気になりますよね。

脇の臭いがなくなり見た目もキレイになれば、自信がついておしゃれも心から楽しめるはず。臭いと角栓の原因を知り、正しいケアをして、魅せる脇に導きましょう。

脇の角栓は脇の臭いの原因になる?

脇の角栓は脇の臭いの原因になることもあります。

脇の毛穴に存在する汗腺は、「アポクリン汗腺」と「エクリン汗腺」の2種です。最近では、思春期に現れる「アポエクリン汗腺」を含む3種との見方もされています。

この中のアポクリン汗腺が、原因となるツンとした臭いを放つ汗腺です。アポクリン汗腺から分泌された直後の汗は無臭なので、すぐに洗い流していれば臭いも消えます。しかし、アポクリン汗腺から分泌される脂肪酸が皮脂や細菌と混ざると、強い臭いを放つのです。

角栓ができて毛穴の出口をふさぐと、たとえ表面をキレイに洗い流したとしても、毛穴にはアポクリン汗腺から出る汗が残ったまま…。脇の臭いの原因となる汗が角栓内に留まっているため、ずっと臭いを放ち続けてしまうこともあります。

また、アポクリン汗腺が多ければ多いほど、臭いも強くなります。角栓の原因と取り方をチェックして、臭いの悩みを解消するケアも同時に行いましょう。

脇の毛穴の角栓の原因4個

ここからは、脇にできる角栓のさまざまな原因をご覧ください。

1. 白いブツブツは詰まりと乾燥によるもの

白いブツブツの原因は、主に2つありますので1つずつ詳しく見ていきましょう。

皮脂や古い角質の詰まり

脇の下には、皮脂を分泌する「皮脂腺」が多く存在します。本来なら剥がれるべき角質がうまく排出されず皮脂と混ざると、毛穴を塞ぐ角栓となるのです。

毛穴が詰まった状態を放置すると、毛穴の開きやニキビなどの肌トラブルにつながることもあります。

乾燥によるターンオーバーの乱れ

脇は隠れているので物理的な摩擦や紫外線の影響を受けにくいですが、刺激にデリケートな部位です。

肌が乾燥すると、ターンオーバー(表皮の生まれ変わり)の働きが早まります。本来ならば約28日のサイクルで剥がれ落ちる角質が、うまく排出されず毛穴に留まるのです。

角質が剥がれ落ちるときの働きをサポートするのが「酵素」。肌が乾燥した状態だと、酵素はうまく角質を分解できないのです。

また角栓ができると、保湿剤の浸透を悪くするため、肌は乾燥しやすくなります。肌を守るために角質が厚くなると、余計に角栓ができやすくなるので悪循環です。

2. 黒いブツブツは酸化した皮脂

黒ずみ毛穴にみられる角栓は、皮脂の酸化やメラニン色素の増加によって現れます。毛穴に詰まった皮脂が酸化すると黒ずんだブツブツに変わりますが、この状態はきちんとUV対策をしていなかった場合にも起こります。

よって黒いブツブツの原因は、皮脂の酸化とメラニン色素の増加によるものです。長い年月をかけて蓄積したメラニン色素が増えると、黒ずんだブツブツに見えて毛穴が目立ちます。

3. 赤いブツブツは刺激による炎症

赤いブツブツは毛抜きやカミソリ、ワックス脱毛などによる皮膚の炎症です。代表的なのは「毛嚢炎(もうのうえん)」と呼ばれている皮膚疾患で、毛包の部位に紅斑がみられます。

強い刺激によって毛穴(毛包)が炎症を起こしている状態です。ムダ毛を処理した後のケアをおろそかにすると、副作用で炎症反応を起こすことがあります。

4. 間違ったボディケアや生活習慣

白や黒、赤色のブツブツの原因は、強い刺激や間違った習慣のせいかもしれません。

以下は、ブツブツの原因と考えられるNG行為をまとめています。

・毛抜きやカミソリ等による強い刺激
・石けんやボディソープで毛を剃る
・汗をかいたまま寝る
・ゴシゴシ洗い
・うるおい不足
・紫外線対策をしていない

間違ったケアを続けていると、刺激に反応して肌の防御機能が働きます。肌を守るために角質が厚くなり、毛穴を詰まらせてしまうのです。毛穴が詰まると、角栓も形成されやすくなります。

脇の毛穴の角栓の取り方3個

毛穴へのウィルスや菌の侵入を防ぐ役割のある角栓ですが、見た目が美しくないことから嫌われものです。とくに暑い季節になると肌の露出が増えます。

できることなら、角栓を除去してキレイな脇をキープしたいですよね。ここからは、脇の毛穴をキレイに取る方法を詳しく解説します。

1. 黒い角栓は優しくクレイパックで取り除こう

黒いブツブツした角栓は、顔にも使えるクレイパックで除去しましょう。クレイパックは、角栓を柔らかくし、皮脂などの汚れを吸着します。

貼って剥がすピールオフタイプの毛穴パックは、強い刺激となるので控えてください。ピンセットやシートタイプで無理に角栓を引っこ抜くと、アポクリン汗腺を刺激して脇の臭いが強くなることもあります。

2. 毛穴の盛り上がりはピーリングで除去

脇の下が硬くなってザラザラしていたら、肌を守ろうと皮膚が厚くなっている状態です。強い刺激や乾燥の影響を受けて防御機能が働くと、角質肥厚により毛穴が盛り上がってみえます。

そんなときは、硬くなった肌をピーリングで柔らかくして角質を除去しましょう。脇はデリケートなので、顔用や敏感肌用などのマイルドなピーリング剤にしてください。

ゴシゴシとこすらず、優しくクルクルとマッサージするように行ってください。終わった後は、刺激に敏感になるので丁寧な保湿を心掛けましょう。

3. 角栓の臭いや多汗に悩むなら皮膚科へ

角栓の詰まりによる脇の臭いが気になるなら、レーザーや注射で脇の臭いや汗の量を抑える施術もあります。レーザーは、臭いの原因となるアポクリン汗腺を毛穴ごと破壊する治療法です。

また、多汗の治療に人気なのは、ボトックス注射です。一度の注射で4~5カ月程度は汗の量を抑えられます。春に施術を受けると、夏の多汗を気にすることなく楽しめます。ただし、ボトックス注射は、多汗を抑えることはできますが、アポクリン腺からの汗と腋臭症の臭いは抑えにくいです。

脇の角栓のケア方法8個

脇の角栓を除去した後は、角栓を作りにくい肌へ整えてあげてください。角栓の正しいケア方法を知り、ブツブツのない肌を目指しましょう!

1. 泡で包み込むように洗う

ボディソープや石けんを使い、たっぷりの泡で包み込むように優しく洗いましょう。汗の臭いが気になるときは、殺菌と消臭作用のあるボディソープを使用してください。

脇の肌はとても柔らかくデリケートなので、目の粗いタオルなどでゴシゴシと洗うのはNG。肌触りのよいタオルや手で、肌を傷つけないように洗うことが大切です。

強い刺激が加わるとターンオーバーの乱れを招き、乾燥や角栓毛穴を悪化させることもあります。乾燥を防ぐために、保湿成分を配合したボディソープや石けんを選ぶのもポイントです。

洗うときのポイント

以下には、脇の角栓ケアに大切なポイントをまとめました。

・汗の臭いは殺菌効果のあるボディ用洗剤を使う
・たっぷりの泡で優しく洗う
・保湿成分を配合したものを選ぶ

洗浄成分が肌に残らないように、しっかりとすすぎを行いましょう。

2. 清潔を保つ

汗をかいた後は、こまめに拭き取ったり洗い流したりして常に清潔を保ちましょう。長時間の外出の際は脇パットを活用してください。

汗をかいたまま放置すると、細菌の繁殖により脇の臭いが強くなります。脇の臭いを抑えるために、脇毛の処理は定期に行いましょう。

3. 角栓の臭いは除菌・消臭効果のある制汗剤でケアを

角栓の臭いを抑えたいときは、菌の繁殖と臭いを抑える制汗剤で対応しましょう。制汗剤には、汗と臭いを抑える効果があります。

香料を配合したものは脇の臭いと混ざると、ニオイがきつくなるので、無香料タイプがおすすめです。市販の制汗剤で効果を得られない人は、皮膚科を受診するとよいでしょう。

4. カミソリで除毛処理するときは専用のクリームで行う

意外と多くあるNG行為は、石けんやボディソープをつけてから毛の処理すること。石けんなどをつけてカミソリを使うと、強い刺激を与えて角質が剥がれてしまいます。

キレイに処理できたように見えますが、実はとてもダメージを加えているため角栓ができやすくなるのです。

カミソリで剃るときは、シェービングフォームやクリームなど、専用の洗剤を使用してください。脇毛が生えていると、脇の臭いが強くなりますので定期的に処理しましょう。

5. 化粧水で保湿パック

意外に脇は乾燥しやすい部位なので、丁寧な保湿を心がけましょう。化粧水やボディローションをつけたコットンを脇にあてて、5分程度を目安に放置すると、肌がしっとりうるおいます。

保湿不足で肌が乾燥すると、ターンオーバーが乱れて角栓を形成する原因にも。

朝と晩の2回を目安に、脇の保湿をする習慣をつけてください。炎症を起こした赤い角栓は、化粧水を冷蔵庫で冷やしてから、手順の通りに行いましょう。

6. 良質な睡眠をとる

ターンオーバーの乱れを整えるには、十分な睡眠と休息が必要です。疲れた体の疲れを癒やし、心をリラックスさせて眠りましょう。

寝る前はカフェインを控えて、カフェインレス飲料やお茶、水などで対応してください。カフェインの摂りすぎは、脳を覚醒させるため不眠の原因につながります。ハーブティーやホットミルクは、心を落ち着かせて眠りを促すのでおすすめです。

他にも心地よい睡眠をとるためのポイントをまとめました。

・パソコンやテレビを控える
・アロマの香りでリラックス
・照明は全て消す
・お風呂はぬるま湯で入る
・眠りを促す音楽を聴く

気軽に実践できるものばかりなので、ぜひ試してみてください。

7. 食事のバランスを整える

毎日の食事ですこやかな肌が作られるので、少し意識するだけで毛穴の詰まりにくい肌を目指せます。

ビタミン類や食物繊維をたっぷり含む緑黄色野菜を中心に、バランスのよい食事をすることが重要です。脂質や糖質の摂りすぎは、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まりを悪化させるので注意してください。

角栓の原因が乾燥によるものなら、乾燥予防のためにみかんやレバー、こんにゃくなどを積極的に食べましょう。

脂質の多い外食やコンビニ弁当で食事をすましている人は、魚をメインにしたものを週に1~2回で食べるなど、質のよい油を摂るように意識してください。脇の臭いを抑えるためにも、食事のバランスを整えることが大切です。

8. 適度にストレスを解消する

強いストレスを感じると「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。コルチゾールは、毛穴を開いて皮脂の分泌を促します。

皮脂の分泌量が増えると角栓もできやすくなるため、適度にストレスを発散しましょう。ジョギングなどの激しい運動は、酸化や老化を促進する活性化酸素が生じます。

さらに紫外線を浴びることで、肌の老化や毛穴の目立ちを後押ししてしまうことも。もし、運動でストレスを発散するなら、体にも肌にも優しいウォーキングがおすすめです。肌の酸化を防ぎながら、ストレスを解消できます。

他にもヨガや音楽、香りなど、さまざまな解消方法があります。無理なくリフレッシュできる方法を見つけて、ストレスをためない生活を送りましょう。


まとめ

脇の角栓や臭いの原因と取り方を解説してきました。角栓を作らないためには、ターンオーバーの乱れを整えるケアが大切です。

スキンケアだけでなく、食生活と生活習慣を見直すことが脇のブツブツを作らない秘訣といえます。角栓をキレイに除去すれば、女性としての自信もつきますし、おしゃれも今以上に楽しめるでしょう。正しいケアをして、角栓や臭いに悩まない美しい脇を手に入れてください。