監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

一般的な角栓は白ですが、時に黒い角栓が生じて、ひどく目立つケースもあります。鼻の周りに黒い角栓がちらほら見られることに、コンプレックスを感じていませんか。

鼻はもちろん耳や背中など思わぬところに角栓が生じると、どのように対処すればよいのかが分からず、困ってしまうこともあります。

毛穴の黒い角栓の原因と対処方法を知り、コンプレックスの解消を目指しましょう。

毛穴の黒い角栓が大きい・固い・飛び出てる…

洗顔・クレンジングを毎日きちんと行っても角栓ができてしまう…。取らずに我慢するうちに大きくなって、黒い角栓も目立ってきた…。そのような悩みを抱え、コンプレックスを感じる女性は多いものです。

鼻から飛び出た角栓はひどく目立ち、人から常に見られているような気持ちになることもまたストレスです。かさぶた状に固くなった角栓は簡単に取り除くことが難しく、ポツポツ目立ってしまいます。

また、角栓は、毛穴の存在する場所全てで生じる可能性のあるトラブルです。背中や耳の中といった普段は意識することの少ない部位に角栓を見つけ、驚いた経験はありませんか。

背中は顔と同じように皮脂分泌量が多く、角栓のできやすい部位といえます。角栓を放置すると黒く変色したり背中ニキビを招いたりするリスクがありますから、早期に解消したいもの。背中の産毛が角栓に巻き込まれてしまうと黒ずみが余計に目立ち、不衛生な状態に見えてしまうケースもあります。

黒い角栓が取れない…押し出すのは禁止?

鼻の黒い角栓は、皮脂や古い角質が空気に触れて酸化することから生じるものです。酸化の進行した角栓は干からびた状態になるケースも多く、軽く押し出す程度では取り去ることができません。仮に飛び出た角栓を除去しても毛穴内部の深いところに汚れが残り、トラブルの再発を招いてしまうリスクがあります。

また、黒い角栓を取り去るために強く押す行為は、毛穴の周りの肌を傷つける原因です。毛穴を大きく押し広げて悪目立ちさせることもありますから、押し出すお手入れは控えましょう。

年齢を重ねた肌はただでさえ、刺激に対して敏感に傾きます。押し出すお手入れによって過剰な負担をかけてしまうと、皮むけや大人ニキビ、炎症を招くことになりかねません。

黒い角栓のできる原因をふまえた正しいケアを実践し、肌の負担を極力押さえつつ理想の肌を目指しましょう。

黒い角栓ができる原因2個

黒い角栓の原因は、角栓の酸化やうぶ毛の混入と2種類に分類できます。原因ごとにより詳しい内容を知り、トラブル解消を図りましょう。

1. 角栓の酸化

まず、角栓の酸化です。皮脂やメイク汚れ、古い角質が混ざってできる角栓は、白い色です。肌の状態に問題がなければターンオーバー周期に沿って剥がれ落ち、長期間残ることはありません。

しかし、肌の乾燥によってターンオーバー周期が乱れたり過剰な皮脂が分泌されたりすることで多くの角栓ができてしまうと、全てを排出することが困難です。

そして、肌表面に居座った角栓が空気に触れて酸化することにより、黒い色に進化をとげます。黒い色に変化した角栓を取り除き、肌の乾燥解消や皮脂量のコントロールを行うための対策を行うことがトラブル解消の近道です。

2. うぶ毛の混入

次に、うぶ毛の混入です。角栓は、さまざまな汚れが年輪のように積み重なり、徐々に巨大化するものです。巨大角栓が形成されるまでに周囲のうぶ毛を巻き込むと、黒ずんで見えてしまうケースがあります。

とくに背中はうぶ毛のお手入れを行いにくく、お手入れ不足の生じやすい部位の1つ。知らず知らずのうちに生え揃ったうぶ毛が抜け落ち、角栓に混入すると、黒い色に変化します。

顔や耳にもうぶ毛は存在しますから、あらゆる部位で同様の現象が生じると、黒い角栓が目立ってしまう原因です。うぶ毛の処理を適切に行うことで、黒い角栓の解消を目指しましょう。

黒い角栓の取り方・ケア5個

黒い角栓をセルフケアで取るためには、美容オイルや角質ケア洗顔料を使用します。合わせて、黒い角栓を作らせないためのスキンケアを実践し、トラブルの根本的な解決を目指しましょう。

1. 美容オイルでマッサージする

まず、ホホバオイルやベビーオイルでマッサージを行い、角栓の構成成分を溶かすことで、きれいに落とす方法です。ホホバオイル、ベビーオイル以外にオリーブオイルも、角栓除去を行う際に活用できます。

◎オイルマッサージによる黒い角栓の取り方

【1】蒸しタオルパックを行い、毛穴を大きく開かせる。
【2】ホホバオイルやベビーオイルを適量手のひらに出す。
【3】黒い角栓の目立つ場所を中心に、優しくマッサージを行う。
【4】余計なオイルをティッシュで拭き取り、洗顔する。
【5】収れん化粧水や鎮静コスメで、開いた毛穴を引き締める。

蒸しタオルは、熱湯を洗面器にため、タオルを浸して作ります。もしくは、水を含ませたタオルを30秒から1分程度、電子レンジで加熱する方法でも構いません。適度な温度に調整した蒸しタオルでパックを行うことにより、毛穴の入り口をゆるめ、角栓を落としやすい状態に変えてあげます。

洗顔後は十分な保湿を行った後、収れん化粧水や鎮静コスメを薄く塗り、開いた毛穴を引き締めましょう。毛穴の引き締めを怠ると角栓を再発させる恐れがありますので、一連の流れを守ってください。

2. 美容オイルと綿棒で絡めとる

マッサージのみで落としきれない角栓には、ホホバオイルやベビーオイル×綿棒のお手入れを試しましょう。

◎オイルと綿棒による黒い角栓の取り方

【1】蒸しタオルパックを行い、毛穴を大きく開かせる。
【2】綿棒の先端にオイルをたっぷり含ませる。
【3】角栓の目立つ部位を綿棒でなでるようにマッサージする。
【4】余計なオイル、飛び出た角栓をティッシュで拭き取る。
【5】普段通りの洗顔を行う。

なでるようにマッサージを行う途中で滑りが悪く感じる時には、再びオイルに浸してください。滑りの悪いままお手入れを行うと摩擦刺激を与えるリスクがありますから、「1回で終わらせよう」と急ぐことは避けてください。

綿棒を使用する方法は、指でマッサージする方法と比較して細部のお手入れを行いやすく、小鼻の黒ずみや角栓の気になる人におすすめです。軽く皮膚を持ち上げるようにしながら細部の汚れもきれいに落とし、滑らかな状態を目指しましょう。

3. 角質ケア洗顔料を使用する

角質ケア洗顔料とは、酵素洗顔料やクレイマスク、スクラブ洗顔料やピーリング洗顔料など、角質除去作用を持つ成分配合の洗顔料を意味します。

さまざまなタイプの角質ケア洗顔料がありますので、肌質や角栓の状態に合うものを活用しましょう。

酵素洗顔料酵素の力で皮脂やタンパク質を分解し、毛穴の詰まりの解消を目指すタイプの洗顔料。黒い角栓の原料にも働きかけ、こびりついた汚れの除去を後押しします。保湿成分配合の酵素洗顔料は乾燥による皮脂の分泌過剰が気になる人でも使いやすく、弱った肌をいたわりながら集中ケアを行うことが可能です。
クレイマスク天然泥の力で汚れを吸着し、除去するタイプの洗顔料。クレイの種類によって働きは異なりますが、天然のミネラル成分が肌に対する栄養補給も行い、健やかな肌への生まれ変わりを後押しします。
スクラブ洗顔料砂糖や塩、コンニャクといったスクラブ剤を含む洗顔料。種類によっては摩擦刺激を与えやすいものが見られますから、肌の乾燥を感じる時にはやや注意が必要です。
ピーリング洗顔料AHAやBHA、フルーツ酸などの力で皮脂やタンパク質を分解し、毛穴の詰まりの解消を目指すタイプの洗顔料。ヒアルロ酸やコラーゲン、ビタミンCといった美容成分の配合された商品も存在します。

いずれの角質ケア洗顔料も「蓄積汚れをきれいに取り去る」という目的は同様です。複数の商品を併用することは避け、いずれか1個の選択を行うことをおすすめします。

4. ホットクレンジングを活用する

ホットクレンジングとは、肌に乗せた時に温かく感じる成分を含むクレンジングを意味します。ホットクレンジングの力で毛穴を開くとともに角栓やメイク汚れを柔らかくほぐし、しっかりと取り除くことが可能です。

◎ホットクレンジングの使い方

【1】洗顔前に手を洗い、適量のクレンジングを手のひらに出す。
【2】手のひらで挟み込むようにクレンジングを温める。
【3】目元や口元といったデリケートな部位を除く顔全体にクレンジングを広げ、小さな円を描くようにクルクルと動かし、メイクや蓄積汚れを浮かせる。
【4】目元や口元はとくに優しく、スピーディーになじませる。
【5】体温より低い温度のぬるま湯で十分にすすぐ。

なお、一般的なクレンジングオイルでマッサージを行うことは肌に刺激を与えるリスクが高く、黒い角栓の悪化を招く原因です。

メイク汚れと一緒に古い皮脂や蓄積汚れを取り除くためには、ホットクレンジングのように毛穴対策に強いスキンケア商品を用意して、正しい方法で使ってください。

5. 日々の洗顔を正しく行う

軽度の角栓は、日々の洗顔を正しく行うことでも取り除くことができます。以下の手順に従って正しい洗顔を行い、きれいな毛穴を維持しましょう。

【1】ぬるま湯で予洗いする
体温より低い温度のぬるま湯で顔全体を予洗いします。時間の余裕のある日には洗顔前に蒸しタオルパックを行い、汚れを落とす力を高めることもおすすめです。

【2】適量の洗顔料を十分に泡立てる
1回の洗顔で使用する洗顔料は、ペーストタイプで2cm程度が目安です。商品指定の適量を確認し、十分に泡立てて洗顔準備を行いましょう。手のひらを逆さにしても落ちない程度の濃密さが泡立て完了の目安。泡立てが苦手な人は専用グッズを活用し、十分な泡立てを行ってください。

【3】角栓の目立つ部位から順番に洗う
鼻の角栓が目立つ人はTゾーンを最初に洗い、頬やフェイスライン、目元や口元に進みます。泡のクッションを活用し、指が顔に触れないように洗うことが摩擦刺激を和らげるためのポイントです。小鼻の周りは軽く皮膚を持ち上げ、指の腹で小さな円を描くようにしながら、きれいに汚れを落としましょう。

【4】ぬるま湯でよくすすぐ
予洗い同様に体温よりぬるい温度のお湯を使い、20回から30回以上はすすぎます。小鼻やフェイスラインなどすすぎ残しのでやすい部位はとくに意識し、洗顔フォームと顔の汚れを落としてください。

洗顔後は清潔なタオルで水分を吸収し、化粧水や乳液、クリームで保湿します。落とすべき汚れはきちんと落とし、適量の水分・油分を与えることが毛穴をきれいに維持するコツです。

鼻の黒い角栓のケア方法

鼻の黒い角栓は、美容オイルや綿棒、角質ケア洗顔料によるお手入れで取ることが可能です。上で紹介した手順に従って定期的なお手入れを行い、角栓の集中ケアを行いましょう。

日々の洗顔やクレンジングを正しく行い、黒い角栓の再発を防ぐこともまた大切な対策です。定期的な集中ケアと日々の正しいスキンケアを続けることで角栓のできにくい理想の肌への生まれ変わりが期待されます。

うぶ毛が原因の黒い角栓を防ぐためには、フェイスシェーバーを使用し、うぶ毛の処理を行うこともおすすめです。刃が短くて小回りのきく設計のフェイスシェーバーを使用し、1週間に1回を目安にうぶ毛の処理を行います。

うぶ毛の自己処理に不安を感じる人は、エステサロンやクリニックに相談し、脱毛を行う方法もおすすめです。顔のうぶ毛の脱毛を受けることはお手入れの手間を省略できるのみならず、フェイスシェーバーによる刺激を軽減することにも貢献します。

耳の黒い角栓のケア方法

耳の黒い角栓が気になる時には、医療機関にかかることをおすすめします。耳は自分で確認しにくい部位ですから、自己流のお手入れで内部をひどく傷つけて、炎症や化膿を招くリスクが否めません。

「なぜ、耳に角栓ができるのか」と疑問を感じる人もいるはずですが、顔同様に皮膚で覆われた部位ですので、ニキビや粉瘤(ふんりゅう)、イボといったトラブルを起こすケースも見られます。

黒い角栓を含む耳のトラブルは、耳鼻いんこう科もしくは皮膚で相談を行うことが可能です。安易な自己処理で症状を悪化させる前に専門家の判断をあおぎ、しかるべき処置を受けましょう。

背中の黒い角栓のケア方法

背中は、手の届きにくい部位であるため皮脂や古い角質が溜まりやすく、角栓の生じやすい部位といえます。入浴中の身体の洗い方を見直すことで背中を清潔に保ち、ざらつきや角栓を解消しましょう。

◎背中の角栓が気になる時の身体の洗い方

【1】浴槽にゆっくりつかり、毛穴を大きく開かせる。
【2】シャンプーやトリートメントで髪の毛のケアを行う。
【2】よく泡立てたボディソープを使用し、身体を洗う。
【3】すすぎ残しのないように、ボディソープを洗い流す。

シャンプーやトリートメントが付着し、角栓の原料を与えてしまうケースもありますから、ヘアケアを行ってから身体を洗うとよいでしょう。摩擦刺激による黒ずみを防ぐためにはナイロンタオルでシこする洗い方を避け、手で優しく洗ってください。

お風呂上がりに背中を含む全身の保湿を行い、乾燥を防ぐことも大切です。ミストタイプの化粧水や保湿ジェルなどを使用し、十分な保湿を行いましょう。


まとめ

黒い角栓の原因と部位別の対処法を解説しました。誤った毛穴ケアを続けることは角栓の悪化を招くばかりではなく、肌をひどく傷つけて、なかなか治らない炎症を招いてしまうリスクがあります。

角栓に悩まないきれいな肌は一朝一夕で手に入るものではないからこそ、継続的な対策が不可欠です。日々のスキンケアと集中ケアを正しく行い、角栓に悩まない理想の状態を実現しましょう。