監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

鼻や頬にできてしまった巨大な角栓。鏡を見る度に気になって、憂鬱な気持ちになります。憂鬱さに耐えられず、ピンセットで引き抜くお手入れを行った結果として、大きな穴があくこともしばしば。

巨大角栓のできる原因および正しい除去方法とアフターケア方法を知り、肌質改善を目指しましょう。

鼻に黒い巨大角栓ができた…でかい…

年齢を重ねるごとに毛穴の開きが悪化し、知らない間に増えてしまった角栓や黒ずみ汚れ。「なぜ、私だけに角栓ができるのか」「角栓が気になる年齢ではないのに、恥ずかしい」といった想いを抱え、改善策を探す人も多いのではないでしょうか。

実は、鼻の角栓をはじめとする毛穴トラブルは、幅広い年代の女性の抱える悩みの1つに該当します。

黒ずみ毛穴や開き毛穴、詰まり毛穴といったトラブルをコンプレックスに感じ、人知れず対策を行う女性は多いもの。30代や40代に到ってから大きな角栓ができることは、珍しいトラブルとは言えません。

そうはいっても、巨大角栓ができてひどく目立つ状況は、早期に解消したいものです。毛穴の開きや顔のべたつきといったトラブルを併発し、メイク崩れが目立ってしまうケースもあります。巨大角栓ができる原因や正しい除去方法を知ることで、トラブル解消を目指しましょう。

巨大角栓ができる原因5個

まず、巨大角栓ができる原因を紹介します。そもそも角栓とは、古い角質・皮脂が混ざり合い、塊に変わったものです。毛穴トラブルは「過剰な皮脂によるもの」といった認識を持つ人も多いのですが、「角栓の約7割は角質」ともいわれます。

では、古い角質や皮脂が毛穴に詰まり、巨大角栓ができる原因は、一体どこにあるのでしょうか。以下では、巨大角栓ができる主要な原因5個を解説します。

1. 肌の乾燥

まず、肌の乾燥です。乾燥した肌はターンオーバーが通常以上に早くなり、未成熟な角質が増えることで、毛穴の詰まりを招きます。未成熟な角質は剥がれ落ちる力が弱く、毛穴内部に留まることが理由です。

また、肌の乾燥は過剰な皮脂の分泌を招き、角栓を悪化させるリスクがあります。乾燥した肌が「皮脂が足りない」といった判断を行い、分泌量を増やすことが理由です。

つまり、肌の乾燥は、角栓の原料である古い角質・皮脂の両方を増やしてしまう要素といえます。角栓の気になる時ほど丁寧な保湿を行い、水分・油分の補充を行うことで、肌の乾燥解消を目指すことが大切です。

2. メイク汚れの蓄積

次に、メイク汚れの蓄積です。クレンジングを行うことなく就寝する日が続くと、メイク汚れが毛穴に詰まり、巨大角栓を招いてしまうリスクがあります。

メイクの濃さに合わないクレンジングを使用したり、すすぎが不十分であったりすることもまた、角栓の悪化につながる原因の1つ。

クレンジングの種類や使い方を今一度見直し、メイク汚れをすっきり落とし、巨大角栓のできにくい状態を目指しましょう。

3. 過剰なクレンジングや洗顔

毛穴トラブルを気にして過剰なクレンジング・洗顔を行うこともまた、巨大角栓を招いてしまうリスクがあります。

メイクを落とす力の強いクレンジングを使用したりゴシゴシこする洗顔を行ったりすることは、バリア機能の低下を招き、肌の乾燥を悪化させる一因です。

肌の乾燥が古い角質の蓄積や皮脂分泌量の増加を招くリスクを伴うことは、先に述べた通り。適度な洗浄力を持つクレンジングや洗顔料を正しく使い、やり過ぎケアを防ぐことが角栓解消の近道です。

4. 生活習慣の乱れ

不規則な睡眠リズムや栄養バランスの乱れといった生活習慣の問題も角栓の悪化につながるリスクがあります。

睡眠中は、肌の生まれ変わりを助ける成長ホルモンが分泌される重要な時間です。睡眠リズムが安定しないと成長ホルモンの分泌に支障が生じて、肌表面の要らないものが滞留し、毛穴の詰まりを招いてしまうリスクがあります。

毛穴の詰まりによって角栓の原料も増えますから、塊がさらに巨大化し、ひどく目立つ状況になりかねません。

脂質や糖質、動物性タンパク質中心の食事は皮脂量の増加を招き、角栓の悪化につながるリスクがあります。ビタミン豊富な野菜や果物・ミネラルや食物繊維が豊富な海草類や魚介類など多くの食べ物を含むバランスのよい食生活への切り替えを検討しましょう。

5. ホルモンバランス

最後に、ホルモンバランスです。過剰なストレスや睡眠不足、無理なダイエットなどによってホルモンバランスが乱れると、男性ホルモンが相対的に増えることで、角栓の悪化を招くリスクがあります。

生理前は、女性ホルモンの黄体ホルモンが増えることで毛穴の詰まりを生じやすい時期。生理前に角栓がひどく目立つ場合にはホルモンバランスの変化に応じたスキンケアを検討し、皮脂量のコントロールに努めましょう。

巨大角栓の除去方法・取り方3個

さまざまな原因によって生じた巨大角栓は、定期的な集中ケアで取り除きます。巨大角栓が気になる時に検討できる集中ケア方法の具体例は、以下のような内容です。

1. 酵素洗顔料でパックを行う

まず、市販の酵素洗顔料を使用し、パックを行う方法です。酵素洗顔料とは、タンパク質分解酵素や皮脂分解酵素を含む集中ケア用の洗顔料を意味します。

酵素洗顔料によるパックを行うことで、角栓の原料である古い角質や皮脂、メイク汚れなどを分解し、落としやすい状態に変えることが可能です。

以下の手順に従って定期的なパックを行い、巨大角栓を除去しましょう。

◎酵素洗顔料によるパックのやり方

【1】1回分の酵素洗顔料を取り出し、少量の水もしくはぬるま湯で泡立てる。
【2】巨大角栓の気になる部位に泡を乗せ、1分から2分のパックを行う。
【3】ぬるま湯で十分にすすぎ、保湿を行う。

酵素洗顔料を行う頻度の目安は、週に1回から2回程度です。頻繁なパックは肌の乾燥を悪化させるリスクを伴いますので、適度な頻度を守りましょう。

パック後に十分な保湿を行うことも、乾燥の悪化を防ぐための重要な対策です。低刺激の保湿化粧水や乳液、クリームなどを使用し、水分・油分のバランスを整えることで、ターンオーバー周期の正常化を図りましょう。

2. 洗顔前に蒸しタオルパックを行う

蒸しタオルパックとは、電子レンジやお湯で作った蒸しタオルでパックを行うお手入れです。一般的な蒸しタオルパックはクレンジングと洗顔後に行いますが、角栓除去目的で取り入れる場合は、クレンジング後・洗顔前が正解。蒸しタオルパックによって毛穴を大きく開かせてから洗顔を行うことで、きれいな毛穴を目指します。

◎蒸しタオルパックのやり方

【1】体温よりやや高い程度の温度の蒸しタオルを作る。
【2】巨大角栓の気になる部分に蒸しタオルを乗せ、2分から3分程度パックを行う。
【3】いつも通りの洗顔を行う。
【4】十分な保湿を行う。

蒸しタオルを外した後は、いつもと同じ洗顔料を使用して、優しく顔を洗ってください。とくに角栓がひどい時には、いつもと同じ洗顔料ではなく、クレイ配合の洗顔料や酵素洗顔料といった集中ケア用商品を使うことも一案です。

蒸しタオルパックには、血行を改善し、ターンオーバーを促す働きも期待されます。ターンオーバーを促すことで角栓のできにくい健やかな肌への生まれ変わりを後押しし、肌質改善を目指すことが可能です。

3. オリーブオイル(ホホバオイル)と綿棒で取り除く

オリーブオイルやホホバオイルと綿棒が自宅にあれば、集中ケア用商品の購入を行わなくても、角栓除去に挑戦できます。オリーブオイルやホホバオイルに含まれる油分が古い皮脂やメイク汚れを溶かし出し、角栓を柔らかくほぐすことができるためです。

◎オリーブオイル(ホホバオイル)と綿棒による角栓除去方法

【1】綿棒の先端をオリーブオイルに浸す。
【2】1の綿棒を角栓の気になる部位に軽くあて、優しく転がす。
【3】オリーブオイルをティッシュで拭き取り、洗顔料で洗顔する。

オリーブオイル・ホホバオイルがない時には、ベビーオイルで代用を行うことが可能です。手持ちのオイルを有効に活用し、週に1回から2回の集中ケアを行ってください。

ピンセットで取った後の穴を塞ぐには?

「良くないこと」とは分かっていてもピンセットによる角栓除去を試みて、大きな穴があいてしまった…。そのような時には、ビタミンC美容液で毛穴の引き締めケアを行い、大きな穴を塞ぎましょう。

ビタミンC美容液は、皮脂量のコントロールや毛穴の引き締め、たるみケアが得意なスキンケア商品です。角栓除去を行った部分に適量をなじませ、夜更かししないで就寝します。

ビタミンC美容液は肌の乾燥を悪化させるリスクを伴いますから、保湿化粧水や乳液、クリームとセットで使う方法がおすすめです。また、「ビタミンC濃度の高いものほど、望ましい」と考えることは避け、肌の状態に合う美容液を使ってください。

夜更かししないで十分な睡眠をとることは、成長ホルモンの分泌を促し、できてしまった穴をなるべく早く塞ぐことに貢献します。夜遊びは適度に留めて、規則正しい生活に切り替えましょう。

巨大角栓を取った後のスキンケア方法5個

最後に、巨大角栓を取り除いた直後や翌日以降のスキンケア方法を解説します。角栓除去後のアフターケアを適切に行ったり翌日以降のスキンケアを徹底したりすることは、毛穴トラブルの再発を防ぐために欠かせない対策です。以下の内容を参考に、適切なスキンケアに努めましょう。

1. 十分な保湿を行う

角栓除去直後の肌は、刺激に対して敏感に傾きます。保湿化粧水や美容液、乳液もしくはクリームで十分な保湿を行い、刺激に対する抵抗力を高めましょう。

◎保湿化粧水の付け方

【1】保湿化粧水を適量手に出す。
【2】顔全体を包み込むようにして、優しく肌になじませる。
【3】手のひらに残った保湿化粧水は、角栓のできやすい部位に重ね付けする。

保湿化粧水をなじませた後は、保湿成分を多く含む美容液を重ね、乾燥対策を行いましょう。セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸の含まれる美容液はバリア機能の低下した肌に潤いを与え、健やかな状態への生まれ変わりを後押しします。

保湿化粧水・美容液によるお手入れで終わらず、乳液やクリームを重ねることもまた、角栓除去後のスキンケアのポイントです。乳液やクリームといった適度な油分を含む基礎化粧品は、水分や保湿成分をできる限り長時間、肌内部に留める働きを担います。

顔のべたつきが気になる人は、軽い質感の乳液を選択しましょう。毛穴トラブル対策用の乳液にはべたつきにくい種類が多く、油分を含む基礎化粧品に苦手意識を持つ人でも無理なくお手入れ可能です。

2. 収れん化粧水で開いた毛穴を引き締める

保湿の仕上げに収れん化粧水を重ねると、開いた毛穴を引き締めて、角栓のできにくい状態に導く働きが期待されます。

適量を手に出し、角栓のできやすい部位を中心になじませましょう。コットンで強くパッティングを行う付け方は、肌の乾燥を悪化させるリスクを伴います。保湿を行う時と同じように手で優しくなじませ、開いた毛穴を引き締めましょう。

収れん化粧水を選ぶ際のポイントは、アルコールなど刺激成分を含まない低刺激タイプを選ぶことです。清涼感の強い収れん化粧水はアルコールを含む商品が目立ちますので、原料表示を確認し、肌に刺激を与えにくい商品を選択しましょう。

肌の乾燥・角栓の両方が気になる人は、毛穴トラブルを生じやすい部位にのみ収れん化粧水を使用する方法もおすすめです。肌の状態に合わせた活用方法の工夫によって、かさつきや顔の突っ張りを避けながら、毛穴の引き締めを実現できます。

3. 黒ずみが目立つ場合は美白ケアを検討する

毛穴の周囲に黒ずみが見られる場合は、美白ケアを行うことも選択肢です。ビタミンC誘導体やプラセンタエキス、エナジーシグナルAMPといったメラニンの還元や排出を促す成分の含まれる基礎化粧品をスキンケアに取り入れ、黒ずみ対策を行いましょう。

美白成分にはさまざまな種類がありますので、トラブルの状態に合うものを選ぶことも大切です。すでに黒ずみが目立つ毛穴に対してはメラニンの生成を抑制する成分ではなく、還元や排出を促す成分を含むものを活用します。

4. 帰宅後すぐにクレンジングを行う

角質除去の翌日以降は、帰宅後すぐにクレンジングを行い、メイク汚れの蓄積を防ぎます。メイクによって毛穴を塞ぐ時間が長いほど毛穴トラブルを起こしやすく、角栓の再発を招くリスクを伴うためです。

日常的に活用するクレンジングは、メイクの濃さに応じたものを選択します。比較的濃いメイクの多い人はクレンジングオイルやクレンジングバーム、ナチュラルメイク派の人はクレンジングミルクといったように、メイクを落とす力・肌に対する負担のバランスで商品選びを行いましょう。

5. 日焼け止めを毎日塗る

紫外線は、コラーゲンやエラスチンといった肌の土台を支える成分・セラミドなどバリア機能の中核を担う成分の生成を妨げるリスクがあります。

角栓除去の翌日以降は日焼け止めを毎日塗り、紫外線による刺激を軽減しましょう。室内で過ごす日にも部屋に差し込む日光で日焼けするリスクがありますから、紫外線対策を怠ることはハイリスクです。巨大角栓の解消を図るためには365日体制で日焼け止めを使用し、十分な対策を行ってください。


まとめ

巨大角栓の原因と除去方法、アフターケア方法を紹介しました。巨大角栓の除去を行うためには酵素洗顔料もしくは蒸しタオルによるパック、オリーブオイル(ホホバオイル)と綿棒で取り除く方法などが選択肢です。

角栓除去後は適切なアフターケアを行い、毛穴トラブルを防ぎましょう。合わせて、十分な睡眠をとることやバランスのよい食事に切り替えることなど、生活習慣に関する対策を行うことも大切です。生活習慣・スキンケアや集中ケア方法を今一度見直し、角栓の目立たないきれいな肌を目指しましょう。