監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

しっかりお手入れしているつもりでも毛穴が目立ち、悩む女性は多いもの。正しいスキンケアを継続的に行えば、ブツブツ・ボコボコのないきれいな肌を作ることも可能です。

ここでは、毛穴が目立つ原因とタイプ別のおすすめスキンケアを紹介します。

毛穴が目立つ原因3つ

大人の毛穴トラブルは、詰まり(黒ずみ)毛穴・たるみ毛穴・乾燥毛穴と3つのタイプに分類できます。

①詰まり(黒ずみ)毛穴

皮脂や古くなった角質、メイクの汚れが毛穴に詰まり、広がったタイプです。毛穴から飛び出た白い角栓が目につき、なめらかな肌には見えません。詰まり毛穴を放置すると、皮脂や角質が酸化し、黒い色になってしまいます。

②たるみ毛穴

縦長のしずく状に見える毛穴が目立つ人は、たるみ毛穴に該当します。加齢や紫外線ダメージ、スキンケア不足によって、肌のハリ・弾力が失われ、重力に負けた状態です。肌に凹凸ができると化粧品のノリも悪化して、ヨレやメイク崩れを起こしやすくなっていきます。

③乾燥毛穴

乾燥肌にも関わらず毛穴が目立つという人は、乾燥毛穴に該当します。肌が乾燥していることで毛穴周りの皮膚がしぼみ、すり鉢状に凹んだ状態です。凹んだ部分には、暗い影ができてしまいます。

どのタイプの毛穴トラブルも、正しいスキンケアを行うことによって、目立ちにくくなっていきます。状態に合わせたスキンケアを根気強く続けて、なめらかな美肌を目指しましょう。

毛穴のスキンケア方法7つ!改善対策は?

さて、ここからが本題です。毛穴タイプに応じた正しいスキンケア方法を紹介します。

①洗顔方法の見直し

洗顔方法の見直しは、どのタイプの毛穴にも当てはまる重要な対策です。3つのポイントを守り、正しい方法で洗顔しましょう。

(1)濃密な泡を作る
毛穴の奥の汚れまで吸着して落とすためには、泡洗顔が適しています。泡立てネットや泡立て器を使って、濃密な泡を作りましょう。泡を作るのが苦手な人は、泡で出てくる洗顔料を使うと便利です。ポンプを押すだけでクリーミーな泡ができ、お手入れ時間を短縮できます。

(2)ゴシゴシこすらず、やさしく洗う
摩擦刺激が蓄積すると、たるみや乾燥を悪化させるリスクがあります。泡を転がすようにやさしく動かし、負担をかけにくい洗い方を守ってください。細かい部分だけは小さな円を描くように小刻みに動かしながら洗うと、汚れをきれいに落とせます。

(3)ぬるま湯ですすぐ
洗顔後は、体温よりぬるいくらいのぬるま湯ですすぎましょう。熱いお湯ですすぐとさっぱりするようにも感じますが、乾燥を悪化させやすく、毛穴を開かせる原因です。冷たい水をつけると毛穴が閉じてしまうため、洗顔料や汚れが落ちにくく、黒ずみを悪化させるリスクがあります。

②クレイパックで毛穴を集中洗浄する(詰まり毛穴向け)

詰まり毛穴タイプなら、普段の洗顔にプラスして、週に1回のクレイパックを試してみましょう。

クレイパックとは、ガスールやモンモリオナイト、くちゃなど、天然の泥をペーストにしてパックするスキンケアアイテムです。泥の吸着力で毛穴に詰まった汚れまで吸い出して、トラブル改善を助けてくれます。

エステサロンでクレイパックを受ける方法もありますが、セルフケアで続けた方がコスパはよく、気軽にチャレンジ可能です。クレイの色によっても期待される働きが変わるので、複数種類を組み合わせてもよいでしょう。

③ビタミンCローションで引き締める(詰まり毛穴向け)

ビタミンCには、皮脂分泌をコントロールして、肌荒れを予防する働きが期待されます。メラニン生成を抑制する働きも期待され、黒ずみケアもできる優秀なスキンケアアイテムです。やや刺激が強いため、たるみや乾燥タイプの毛穴には不向きですが「ベタつきが気になる」「きちんと洗顔しても、角栓がすぐにできてしまう」といった肌質とは相性がよいお手入れと考えられます。

ビタミンCローションの中には「ビタミンC誘導体」「APPS(アプレシエ)」といった成分を配合しているものもあります。ビタミンC誘導体は、ビタミンCの安定性を高めて、浸透しやすい状態にした成分です。ビタミンC誘導体には、脂溶性と水溶性の2種類があります。両方の特性を併せ持つ特別なビタミンC誘導体が「APPS(アプレシエ)」です。

毛穴ケアの期待度でいえば、ビタミンC < ビタミンC誘導体 < APPS(アプレシエ)の順番でしょう。ただし、強いものを使うほど乾燥が進むリスクも高くなるため、無理はせず、自分に合うものを続けてください。

④エイジングケア成分配合の化粧水・美容液を使う(たるみ毛穴向け)

たるみ毛穴タイプには、エイジングケア成分配合のスキンケアが適しています。次のような成分が入った化粧水や美容液を日々のお手入れに活用しましょう。

コラーゲン
肌の弾力・ハリ維持には欠かせない成分です。加齢によって減少したコラーゲンをスキンケアから補うことで弱った肌を補強して、バリア機能の回復を支えてくれます。

セラミド
私たちの肌にもともとあって、バリア機能の中核を担っている成分です。セラミド不足を起こした肌は炎症や乾燥トラブルを起こしやすく、スキンケアから補充した水分を維持する力も弱くなります。エイジングサインを悪化させず、刺激に負けない肌を育てるために大切な成分の1つでしょう。

プラセンタ
動物の胎盤から抽出したエキスを原料としたエイジングケア成分です。豊富なアミノ酸を含み、天然保湿成分の生成を助けて肌内部に水分を維持する手助けをしてくれます。ビタミンCやミネラルといった抗酸化成分を含むこともプラセンタの特徴です。酸化によってできたシミ・シワ・たるみにアプローチし、若々しい肌への生まれ変わりを助けてくれます。

⑤基礎化粧品で油分と水分のバランスを整える(乾燥毛穴向け)

乾燥毛穴が目立つ肌は、水分・油分のバランスが不安定となり、トラブルを起こしやすい状態です。高保湿成分配合の化粧水や美容液でお手入れし、乳液やクリームで蓋をして、水分・油分のバランスを調整します。次の成分が入った化粧水や美容液は、乾燥毛穴におすすめです。

セラミド・ヒアルロン酸・コラーゲン・アミノ酸・グリセリンなど

せっかく補った水分を蒸発させないように閉じ込める役割を果たすスキンケアアイテムは乳液やクリームです。クリームが苦手な人は、オーガニックオイルでも代用できます。油分を与えると毛穴が悪化するようにも感じますが、乾燥対策としては欠かせないアイテムです。正しい保湿を続けることで水分・油分のバランスが安定し、毛穴の目立たないきれいな肌への生まれ変わりが期待されます。

⑥幹細胞コスメで根本的な肌質改善(たるみ・乾燥毛穴向け)

アンチエイジング成分・保湿成分配合のスキンケアを継続してもなかなか変化が見られない場合には、幹細胞コスメの活用を考えてみましょう。幹細胞コスメとは、再生医療分野の技術を応用して開発された新しいタイプのスキンケアです。

肌がもともと持っていたヒアルロン酸やエラスチンの再生を促す力を引き出し、若い頃のハリや弾力を取り戻す手助けとなってくれます。加齢とともに毛穴が目立ってきたタイプの人と相性がよく、期待度が高いスキンケアの1つです。

「幹細胞コスメ」という名前がついた商品を配合成分によって分類すると、植物幹細胞・ヒト幹細胞の2種類があります。たるみ毛穴や乾燥毛穴に使うなら、ヒト幹細胞がおすすめです。

植物幹細胞
「奇跡」「不老不死」とも称されるリンゴやアルガンツリーの芽から抽出した幹細胞培養液を配合しているコスメです。ヒト幹細胞のように細胞を活性化する働きは期待できず、従来型の保湿成分やアンチエイジング成分と変わりません。

ヒト幹細胞
ヒトの脂肪細胞から抽出した幹細胞培養液を配合し、細胞を活性化させる働きが期待されます。もともと人間が持っているものを補うスキンケアにあたることから肌質を問わずに取り入れやすく、注目度が高まっているコスメです。

幹細胞コスメは値の張る商品が多いものの、たるみや乾燥に対する救世主になるかもしれません。自分の肌でお試しできるトライアルセットを検討し、相性を確かめてみてはいかがでしょうか。

⑦紫外線対策を毎日行う

毛穴が目立つ肌に紫外線トラブルが重なると、凹凸部分にメラニン色素が溜まってしまい、シミになるリスクがあります。日焼け止めやUVカット機能がついた下地を年中無休で使いましょう。

日常的に活用する日焼け止めは、SPF15〜20・PA+〜PA++くらいを目安とします。ウォータープルーフタイプの強すぎる日焼け止めは、簡単には落ちません。日焼け止めが肌表面に残ってしまうと、詰まり毛穴や乾燥毛穴を悪化させることがあります。

休日に屋外スポーツを楽しむときにはSPF35・PA+++くらいが目安です。汗をかいたら塗り直し、紫外線ダメージを防ぎましょう。日傘やサングラス、帽子といった日焼け止め以外の紫外線対策グッズの活用でも、毛穴の悪化を防止できます。

毛穴のスキンケアでNGな方法5つ

よかれと思って行っているスキンケアが肌に負担をかけてしまって、毛穴を目立たせてしまうこともあります。たとえば、こんなスキンケアに心当たりはありませんか。

①毛穴パックで角栓を剥がす

無理矢理角栓を引き抜いても、根本的な解決にはなりません。肌を守るために必要な皮脂や健康な肌まで一緒に剥がしてしまうと、肌トラブルを悪化させるリスクが高く、避けたいケアの1つです。

「どうしても」という場合は、月に1〜2回くらいに留めて、パック後には保湿をしましょう。開いた毛穴を放置すると、かえって汚れが溜まってしまい、黒ずみを悪化させるリスクがあります。ピンセットや綿棒で角栓を引き抜くもしくは押し出すケアも同様です。無理に汚れをとろうとはしないで、負担の少ない方法をおすすめします。

②冷たい水で毛穴を縮める

冷たい水で洗顔すると、一時的に毛穴が引き締まったようにも見えますが、持続性はありません。すぐに毛穴が開いてしまい、詰まり毛穴を悪化させる要因です。ぬるま湯ですすいだ後に冷水で引き締めるケアは、温度差が刺激となって、赤ら顔を招くリスクもあります。たるみ・乾燥タイプの毛穴には特に不向きのケアなので、できるだけ控えてください。

③氷や保冷剤を顔にあてる

氷を使ったマッサージも、同じ理由からNGです。氷をあてた部分に凍傷ができて、肌荒れを悪化させるリスクがあります。どうしても氷マッサージをしたいなら、コットンや自然素材のタオルハンカチで氷を包み、直接当てない方法がおすすめです。

同じ部分に長時間あてず、軽くすべらせるようにマッサージすると、くすみがとれて顔色が明るくなったように感じます。この上から毛穴カバーできる下地をのせることで、メイクの崩れを予防でき、ベタつきが気になりません。いずれにしても根本的な解決はできず、その場限りの対策であることは理解して実践しましょう。

④ピーリングや酵素洗顔料を毎日使う

ピーリングや酵素洗顔料には、古い角質を溶かしたり分解したりして、落とす成分が入っています。これを毎日使っていると、バリア機能を作ろうと頑張っている皮脂や角質まで落としてしまって、健康な肌が育ちません。

ピーリングや酵素洗顔料のパッケージには、メーカー指定のケア頻度がきちんと記載されています。ケアを始める前に使い方を確認し、指定された通りの頻度を上限として、過剰な使用を避けてください。

⑤収れん化粧水しか使わない

収れん化粧水は、保湿ケアとの組み合わせで活用します。「化粧水」という名前に惑わされて、保湿化粧水を使わずに収れん化粧水を使うことは、乾燥を招く原因です。正しくは、保湿化粧水→美容液→乳液もしくはクリームと一連のお手入れを行った後にプラスワンアイテムとして活用します。皮脂分泌が多い人でも保湿ケアは必要なので「収れん化粧水だけで終わり」という使い方は間違いです。

まとめ

毛穴のスキンケアといってもいろいろな方法があって、正しい知識が不可欠です。20代の毛穴トラブル・30代や40代の毛穴トラブルと年代によっても適したスキンケアは変わることから、定期的にお手入れ方法を見直し、若々しくなめらかな肌を維持しましょう。