監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

目の周りの皮膚は他の部位と比べて薄くなっています。そのため目の周りは肌が乾燥しやすく、たるみも現れやすく、様々な肌トラブルで悩んでいる人が多いですよね。

そこで今回は目の下のたるみについて考えていきましょう。なぜ目の下のたるみができるのか、膨らんでいる部分の中身は何なのか、クマとどんな関係があるのか、できてしまった目の下のたるみを改善する方法はあるのかなどについて、詳しく解説します。

目の下の膨らみが気になる…

目の周りは眼輪筋という筋肉が取り囲んでいます。そして下まぶたにある小さな膨らみを涙袋と呼び、これがあると目がくっきり見えるため、女性の多くが欲しがる膨らみです。

その愛らしい膨らみとは別に、目の下に広い範囲で現れる膨らみは、年齢を重ねるとたるみや影を作るので、涙袋とは反対に悩みの一つになります。

涙袋と違い、目の下の膨らみがあると疲れたり老けたりした感じに見えがちです。また、目の下の膨らみと頬の境目にできるシワも気になります。境目の状態によっては、シワよりも目立つ影になってしまうこともあり、メイクで隠すのが大変です。不健康に見えてしまうため、顔色を明るくしようと思い、意図せず厚化粧になってしまうことがあるかもしれません。

美容整形で目の下の膨らみを取ってしまうことができるとしても、かなりの勇気がいることでしょう。できればセルフケアで目の下の膨らみを目立たなくしたいですね。

目の下のたるみとクマの違い

目の下にたるみがあると、凹んだ部分が影になりクマになることがあります。実はクマには3種類あります。3種類のうちのひとつが目の下のたるみが原因のクマで、残り2種類のクマはたるみとは直接の関わりはありません。3種類のクマとそれぞれのクマの見分け方を紹介しますので、たるみとクマのケアに役立ててください。

◯黒いクマ
肌に凹んだ部分があると、そこが影になり黒いクマができます。このクマの正体は影なので、光の当たり具合でクマが見えたり消えたりすると凹みの影による黒いクマとわかります。

◯青いクマ
血行不良が原因のクマは、青~紫色をしています。ホットパックで温めたりマッサージをしたりするとクマが改善する場合は、血行不良による青いクマです。

◯茶のクマ
色素沈着が原因のクマは、茶褐色をしています。これはメラニン色素の色です。色素沈着によるクマは、光の当たり具合やマッサージなどでは変化が見られません。

目の下のたるみの原因5個

目の下のたるみは主に5つの原因が考えられます。ここに挙げた5つの原因を理解して、目の下のたるみ改善に役立てましょう。

1. 眼輪筋の衰え

目の周りには眼輪筋が存在しています。眼輪筋が加齢その他の理由で衰えてくると、眼球の周りを取り巻いている脂肪を支えきれなくなり、目の下のたるみとなって現れます。

2. 肌の弾力性が減少

加齢や日焼けなどの理由により、肌の弾力性の元になっているコラーゲンやエラスチンが減少したり変質したりして硬くなると、肌のハリが減少して重力に逆らえずにたるみが生じます。目の周りの皮膚は特に薄いために、たるみが生じやすいのです。

3. 肌の乾燥

たくさんの水を抱え込む性質のあるヒアルロン酸は肌の中に存在し、肌をうるおしています。ヒアルロン酸が減少すると、肌の水分量も減り乾燥します。

肌が乾燥すると、硬くゴワゴワした肌になったり乾燥ジワの原因になったりします。肌がしぼんだ状態になるため、たるみを生じます。

4. 目の疲れ

目を酷使すると、目の周りの筋肉が硬くなり血行も悪くなります。その結果、目の周りの肌に栄養が行き届かず肌が乾燥し、肌の再生が滞ります。これが目の下のたるみの原因になると言われています。

5. 悪い姿勢

長時間スマートフォンやパソコンの画面を見ているうちに、猫背になったり頬杖をついたりしてしまいがちです。このような姿勢は顎を前に突き出した体勢になっており、このとき顔の筋肉を下に引っぱる力が加わります。その結果、たるみが生じてしまいます。

目の下のたるみの改善・解消方法6個

目の下のたるみが気になったら、自宅でできる簡単なケア方法があるのでお試しください。大事なことは、短時間でも良いので毎日のスキンケアにたるみのケアを取り入れることです。

毎日同じケアをするだけではなく、目の下のたるみの状態やその日の体調を見て、必要なケアをそのときに取り入れるのも効果的です。

次に目の下のたるみの改善・解消方法をいくつか紹介しますので、必要と感じるケア方法をその都度取り入れてみてはいかがでしょうか。

1. 保湿効果の高い成分を含む化粧水を使う

目の下のたるみの原因になっている肌の乾燥は、化粧水でケアすることができます。保湿をすることで肌はうるおいを取り戻し、ふっくらします。

目の下のたるみにおすすめの保湿成分は、ヒアルロン酸やコラーゲンです。

ヒアルロン酸はムコ多糖の一種で、1gで6Lもの水を抱えることができるため、肌をうるおすことができます。ヒアルロン酸・コラーゲンはともに分子量が大きいため、皮膚に浸透せず皮膚表面を覆って水分の蒸発を防ぎます。

角質層への浸透性を高めるために、分子量を小さくしたのが加水分解ヒアルロン酸や加水分解コラーゲンです。コラーゲンはタンパク質の一種で、加水分解することでペプチドという単位の物質になります。そのためコラーゲンペプチドまたはコラーゲントリペプチドと呼ばれることもあります。

一方加水分解ヒアルロン酸は、低分子ヒアルロン酸や浸透型ヒアルロン酸と呼ばれています。加水分解されたヒアルロン酸やコラーゲンは角質層に浸透し、肌をふっくらうるおしてくれます。

加水分解ヒアルロン酸と加水分解コラーゲンは、高保湿化粧水に配合されることが多い成分です。

2. 目の下のたるみはアイクリームも効果的

アイクリームの中でもレチノールが配合されているものがおすすめです。レチノールは栄養素ビタミンAとして知られている物質です。

日本ではレチノールを有効成分としたシワ改善クリームが医薬部外品として承認されました。レチノールを配合したクリームを一定期間継続して塗布することにより、表皮内のヒアルロン酸が増えることが確認されています。ヒアルロン酸が増えることで、肌の弾力性もアップするでしょう。

シワ改善クリームは乾燥による小じわに効果があるとされていますが、目の周りの皮膚は薄く乾燥しやすいため、小じわ同様たるみも目立ちやすいのです。ヒアルロン酸量が増えることで目の周りの乾燥も改善し、たるみも目立ちにくくなります。

3. 眼輪筋を鍛えるエクササイズ

眼輪筋は目の周りにある筋肉ですが、衰えてくると眼球の周りを取り囲んでいる脂肪を支えきれなくなり、目の下のたるみとなります。

目の下のたるみを防ぐためには、眼輪筋を鍛えるエクササイズが有効です。エクササイズは簡単で、毎日無理なく短時間で行うことができるので、ぜひ日常生活に組み込んで習慣化しましょう。

眼輪筋エクササイズ3つ

①8の字エクササイズ
数字の8を横に向けた形を描くように視線を動かします。10周したら逆方向を10周行います。

②まばたきエクササイズ
上まぶたが動かないように人差し指で優しく押さえて、まばたきを10回繰り返します。

③見開きエクササイズ
両目をぎゅっと閉じて、その後目を見開く動きを5回繰り返します。

4. 温めたタオルなどを目にあてて血流アップ

目の周りの血流が滞ると、むくみが生じて目の下のたるみがさらに目立ちます。温めたタオルなどを目にあてることで、血流が良くなりむくみが解消されます。

方法は簡単なので、目が疲れたときや目の下のたるみが酷いときに試してみましょう。

目の周りのホットパック法

・ハンドタオルまたはフェイスタオルを水で濡らし、しっかり絞ります。
・電子レンジで温めます。
・タオルを広げて温度調整し、両目が隠れるようにタオルを置きます。
・タオルの熱が冷めるまで目の周りを温めます。
・ホットパックが終わった後は、目の周りの皮膚が乾燥しやすくなっているので、アイクリームなどで保湿ケアします。

5. 紫外線対策

紫外線は肌の老化の原因と言われています。加齢による衰えよりも影響が大きいことがわかっているので、紫外線対策は必須です。

紫外線の中でも波長の長いUVAは、真皮層まで届きコラーゲンや線維芽細胞を損傷します。そのため肌は弾力性を失い、シワやたるみとなって現れます。これが紫外線は肌を老化させるといわれる理由です。

紫外線は肌の乾燥も引き起こすことから、目の周りの薄い肌は特に、影響を受けやすく、たるみを悪化させます。

たるみの悪化を防ぎ、肌を保湿して状態を改善するためには、紫外線対策が必要です。日焼け止めを塗るのはもちろんですが、効果を得るためにはムラにならないよう均一に塗ることが大事です。

また汗や皮脂、摩擦などにより塗った日焼け止めが落ちてくるため、2~3時間おきに塗り直すことや、帽子や日傘なども併用して何重にも紫外線対策を行うようにしましょう。

6. 食生活を見直す

食事は毎日のことなので、食事内容にちょっと気をつけるだけでもその積み重ねは大きいです。年齢とともに肌のコラーゲンが減少し、ハリが失われる結果、たるみやシワが増えてきます。少しでも肌のハリを維持できるように、食事の内容を考えてみましょう。

肌に必要なコラーゲンを含む食材がおすすめ

そこでたるみの原因のひとつになっているコラーゲンを体内で作る材料になる食材を摂り入れるのはいかがでしょう。

コラーゲンサプリメントは人気が高いですが、効果が感じられないと思っている人がいるかもしれません。コラーゲンは肌のハリのためだけではなく、全身で必要とされているものなので、コラーゲンを摂取したからといって、自分の欲しい部位ですぐにコラーゲンを作ってくれるわけではありません。

そのためサプリメントだけではなく、毎日の食事からもコラーゲンを意識して摂取することが必要です。コラーゲンが多く含まれ、美味しく食べられる代表格に手羽先があります。焼いても煮ても美味しい手羽先なので、いろいろな調理法で飽きることなく食べることができます。

コラーゲンの生成を助けるビタミンCを摂ろう

次に体内でコラーゲンを作るのに必要と言われるビタミンCも、日々の食事の中で積極的に摂るようにしましょう。

レモンやオレンジなどの柑橘類やいちごなど、フルーツに多く含まれているので、食後のデザートやおやつとしてフルーツを食べる習慣を作ると良いですね。

野菜にもビタミンCを多く含むものがあります。トマトやキャベツは夏の野菜ですが、夏は特にビタミンCが必要なので、意識してたくさん食べるには旬の野菜を利用するのがベストです。生でも食べられる野菜やフルーツは熱をかけない分、ビタミンCが壊れないので効率的に摂取できます。

目の下のたるみを隠すメイク方法

日々のたるみケアは大事ですが、今すぐたるみを消したいときにはメイクが有効です。たるみを隠すための様々なメイク法がありますが、どれも考え方は同じです。今回はその考え方と簡単な方法をお伝えします。

◯影を消す
たるみが目立つのは、たるみのラインが影になっているからです。その陰を明るい色でカバーすることで、たるみを目立たなくしたり消したりすることができます。

影を消すためには、コンシーラーやハイライトを使います。肌の色やファンデーションの色よりも少し明るめの色で影になっている部分をカバーすることで、たるみが消えて見えるのです。

◯メイクで理想の凹凸を作る
メイクは色や光の散乱を使って、肌の粗を隠してくれます。理想の形に近づけるよう、理想の立体感を思い描きながらメイクをしましょう。

シワやたるみを隠すには明るい色を使ったり、光沢を利用して小じわや毛穴などの粗を飛ばしたりこともできます。

まとめ:今だけではなく5年後のたるみも考えてケアを

今ある目の下のたるみは、これまでの積み重ねでできたものです。今から過ごす5年後10年後のことも考えて、目の下のたるみケアを行いましょう。

誰もが歳をとり、身体が変化していきます。それは止めようのないものですが、変化を緩やかにするのは日々の小さな行い(ケア)です。

ネガティブな気持ちになる必要はなく、これからの自分の将来をどう生きるか、どう過ごすかについて、前向きに考えて行動に移していくことが大事だと思います。