監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

大人ニキビは、想像もしないような場所にできて、繰り返しやすいトラブルです。もみあげにできたニキビがなかなか治らず、コンプレックスを感じる女性もいるのではないでしょうか。

この記事では、もみあげニキビの原因と治し方、繰り返すニキビの改善対策を紹介します。サイドの髪を耳にかけたり、アップにしたり、横顔をすっきり見せるヘアスタイルを楽しむための美肌作りを早速今日から始めましょう。

もみあげニキビの原因4個

もみあげから顎にかけてのラインは、Uゾーンと呼ばれます。そして、Uゾーンは、大人ニキビができやすい部位の1つ。以下のような原因が積み重なり、ニキビが増えてしまいます。

1. 肌の乾燥

紫外線ダメージの蓄積や加齢の影響などによって肌の乾燥が進行すると、過剰な皮脂が分泌されます。過剰に分泌された皮脂は、毛穴の詰まりを悪化させ、ニキビを招く原因。

十分な保湿による乾燥対策を行い、バリア機能を強化することによって、外部刺激に対する抵抗力を高めましょう。

2. ホルモンバランスの影響

生理前にニキビを繰り返すタイプの人は、ホルモンバランスの影響を疑いましょう。生理前は、黄体ホルモン(プロゲステロン)が増加する時期。

黄体ホルモンは男性ホルモンに似た働きを担うホルモンですから、毛穴の詰まりやベタつき、ニキビといったトラブルを招いてしまうことがあります。

3. 人間関係や仕事のストレス

人間関係や仕事、家庭の問題などによるストレスから、ニキビができることもあります。ストレスを感じた肌は、アドレナリンやコルチゾールを分泌します。

アドレナリンは、皮脂分泌量を増加させるといわれるホルモン。コルチゾールはアクネ菌の繁殖を招き、ニキビの炎症を悪化させるといわれるホルモン。多くのストレスを抱える人ほどニキビができやすい上、重症化リスクも高いといえます。

4. 間違ったスキンケア

最後に、間違ったスキンケアです。「もみあげニキビを治すため」と頻繁な角質ケアを行ったり、あぶらとり紙を1日に何回も使用したり。間違ったスキンケアを続けることでバリア機能が低下すると、ニキビの増加を招きます。

肌に合わない洗顔料や化粧水、美容液や乳液・クリームを使用することもまた、ニキビを招く原因の1つ。スキンケア商品と肌との相性を定期的にチェックして、自分に合うアイテムを活用しましょう。

もみあげニキビを治す方法

もみあげニキビをなるべく早く、きれいに治す方法は、医療機関で治療する方法です。ニキビ治療を得意とする皮膚科や美容皮膚科を訪問し、もみあげニキビの進行度合いのチェックを受け、治療方針を話し合います。

ニキビ治療の進め方は、目指すゴールや予算、肌質などによって様々。「保険適用治療の範囲で、もみあげニキビを治したい」「費用が多少かさんでも、肌質改善までお願いしたい」といった要望をきちんと伝え、自分に合う治療方法を相談しましょう。

「どうしても、皮膚科に行く時間がない」という人は、ニキビの状態に応じたホームケアを検討できます。ニキビの状態別の治し方は、次の表を参照下さい。

白ニキビピーリングジェルや角質ケア美容液などを使用し、ターンオーバーを促進する方法が選択肢です。ピンセットで潰したり、傷口用の消毒液を塗ったりする方法は避けて下さい。
赤ニキビ抗菌成分や抗炎症成分配合の基礎化粧品を使用する方法が選択肢。市販のニキビ治療薬を活用する方法も検討できます。
黄ニキビ赤ニキビ同様、スキンケアやニキビ治療薬による治し方を検討しましょう。白ニキビで行うような角質ケアは症状の悪化を招くリスクがありますから、黄ニキビには不向きです。

もみあげニキビの改善対策7個

もみあげニキビを解消し、根本的な肌質改善を目指すためには、スキンケアや生活習慣の見直しが不可欠です。以下7個のポイントを意識し、理想の肌を実現しましょう。

1. もみあげや顔の産毛の自己処理を正しく行う

もみあげや顔の産毛を適切に処理することは、過剰な皮脂を取り除き、ニキビのできにくい肌質へ導くことに貢献します。敏感肌用のフェイスシェーバーを活用し、優しく滑らせるようなイメージで処理しましょう。

お手入れの後は顔を洗って毛を落とし、十分に保湿します。アフターケアを怠ることもまたニキビを招く原因ですので、一連の流れを守って下さい。

もみあげや顔の産毛の自己処理が面倒・上手に処理することが難しいという人は、脱毛サロンに相談し、お手入れを行うことも一案です。脱毛サロンに処理をお願いすることのメリット・デメリットは、以下の表を参照下さい。

メリットデメリット
・自己処理の手間を省略できる。
・保湿ローションやジェルによるアフターケアまで依頼可能。
・自己処理で肌荒れしやすい肌質でも、対応できるケースがある。
・脱毛費用の支払いが必要。
・人気の脱毛サロンでは、希望通りの日程・時間で予約をとれないこともある。
・1回の施術で脱毛が終わることは少なく、数回通う手間がかかる。

2. 朝・夜2回の洗顔を正しく行う

朝・夜の2回、正しく洗顔することは、ニキビ対策の基本です。以下の手順に従って、顔の汚れをすっきりと取り除きます。

【1】洗顔料を泡立てる
適量の洗顔料を手のひらや泡立てネットの上に出し、十分に泡立てます。泡立てが苦手な人はポンプ式の洗顔料を使用することも一案。ポンプを押すだけでモコモコの洗顔料が出てきますので、泡立てる工程を省略できます。

【2】毛穴の詰まりやベタつきを感じる部位から洗う
もみあげから顎にかけてのUゾーンや鼻筋など、過剰な皮脂の気になる場所から泡を乗せ、指が触れないように意識しつつ、クルクルと洗顔します。目元や口元といったデリケートな部位は最後に洗い、肌表面に対する負担を最小限に留めて下さい。

【3】ぬるま湯でよくすすぐ
体温よりやや低い程度のぬるま湯で、十分にすすいで下さい。もみあげの周りにすすぎ残しのないことを確認し、洗顔は終了。清潔なタオルを顔全体に優しくあてて、水分を吸収させます。

ぬるま湯のみの洗顔では、皮脂などを取り除くことができず、毛穴の詰まりを悪化させる恐れがあります。もみあげニキビの気になる人は、上記の手順に従って、正しい洗顔を実践しましょう。

3. 保湿ケアを怠らない

大人ニキビの原因の1つは、肌の乾燥でしたよね。洗顔後は速やかに保湿を行い、水分・油分のバランスを整えることによって、繰り返すニキビを予防できます。

保湿に活用する基礎化粧品は、化粧水もしくは保湿ジェルと乳液もしくはクリームです。乳液やクリームを使わずに保湿ケアを終えることは、肌の乾燥を悪化させて、ニキビの悪化・再発につながる行為。化粧水で補った水分をなるべく長く肌に留めるためにも、適度な油分を補うことが大切です。

4. ニキビ肌に適した日焼け止めを毎日塗る

紫外線刺激は、活性酸素を発生させ、ニキビなどの炎症を悪化させるリスクがあります。肌質に合う日焼け止めを毎日塗り、紫外線刺激の蓄積を防ぎましょう。

ニキビを繰り返す肌質でも活用しやすい日焼け止めを選ぶためのポイントは、以下4個です。

【1】伸びが良く、塗りやすい質感であること
【2】お湯や石鹸で落とせる(専用クレンジング不要)タイプであること
【3】「無香料・無着色」の表記があること
【4】ノンコメドジェニックテスト済み記載があること

「紫外線吸収剤配合の日焼け止めは、刺激が強い」といわれた時代もありますが、必ずしもそうとは言い切れません。最近では、肌への負担を軽減した商品も見られます。紫外線吸収剤不使用でもニキビを繰り返す肌質に合わない商品はありますので、上記4個のポイントを確認し、日焼け止めを選択しましょう。

5. 規則正しい生活リズムに切り替える

早寝・早起きを毎日続ける規則正しい生活は、成長ホルモンの分泌を促して、もみあげニキビの改善を後押しします。深夜0時を回るまでにはベッドに入り、6時間は眠りましょう。

休日の寝だめは体内時計の乱れを招き、睡眠の質を低下させるリスクがあります。平日・休日問わず、一定の生活リズムを守ることが大切です。

そうはいっても、仕事や人間関係の悩みを抱え、どうしても寝付きの悪い日はあるもの。就寝時間が遅くなってしまった時でも、翌朝は、いつもと同じ時間に起床することが大切。

起床後すぐにカーテンを開け、日光を浴びて下さい。日光は、幸せホルモン「セロトニン」の分泌を促して、心身の健康維持を貢献。イライラ・そわそわする気持ちを安定させて、ストレスに負けない身体作りを応援します。

6. ニキビを悪化させやすい食べ物を控える

もみあげニキビの改善には、食生活の見直しも大切です。以下のような食べ物は適量に留め、バランス良く食べて下さい。

◎ニキビを悪化させやすい食べ物・メニュー
・糖分の多い食べ物(チョコレート、ケーキ、ドーナッツなど)
・ナッツ類(ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツなど)
・揚げ物全般(フライドポテト、唐揚げ、天ぷらなど)
・スパイス系の香辛料を使うメニュー

反対に、ニキビの改善を助ける食べ物は、ビタミンAやビタミンB群、ビタミンCや食物繊維、タンパク質が含まれる食べ物です。ニンジンやブロッコリー、かぼちゃといった緑黄色野菜や柑橘系の果物、海草類やきのこ類、大豆食品などを意識的に摂取し、肌トラブルを解消しましょう。

ヨーグルトや乳酸菌飲料など腸内環境を整える食べ物・飲み物もまた、体内の不要なものの排出を助け、ニキビの改善を助けます。腸内環境を整えることはストレスに対する抵抗力を高めることにもつながりますので、心身の健康維持のため、溜めない身体を作りましょう。

7. 適度な運動習慣を作る

適度な運動は、ターンオーバーを促進し、健やかな肌への生まれ変わりを助けます。無理なく実践できる内容のメユーを組み立て、日々の習慣として継続しましょう。まとまった時間を確保して、身体を動かすことが難しい人は、以下のような工夫を行ってはいかがでしょうか。

・バスや電車を1個手前の駅で降り、目的地まで徒歩で行く。
・徒歩や自転車で、買い物に行く。
・昼休みに公園を散歩する。
・エスカレーターやエレベーターを使わず、階段を選択する。

適度な運動で血行促進することは、ホルモンバランスにも良い影響を与えます。デスクワークの女性はとくに血行が悪くなりやすいので、休憩時間を活用し、身体を動かす習慣が大切です。

ストレッチを行う、キャビネットやコピー機の場所まで動くなど、簡単なことでも構いません。意識的に身体を動かす習慣を作り、血行や代謝の促進を図りましょう。

まとめ

もみあげやフェイスラインのニキビの治し方と再発予防・改善対策を紹介しました。大人ニキビと思春期ニキビは、似て非なるもの。

大人ニキビの原因を理解し、正しい対策を行うことが滑らかな肌を作るコツです。トラブルを繰り返さない理想の肌を目指すための対策を、今日からでも実践しましょう。