監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

「顔のくすみがひどい」
「お疲れ顔に見えてしまう」
そのような悩みに気付いた時こそ、スキンケアや基礎化粧品、食習慣の見直し時です。

顔のくすみは、シミやシワなどと比較して自覚しにくい悩みであるからこそ、知らず知らずのうちに進行することもしばしば。

透明感ある理想の肌を目指すための対策を早速今日からスタートしましょう。

顔のくすみがひどい・黒い…

顔のくすみとは、肌本来の透明感や明るさ、ツヤなどが損なわれて、暗く見える症状です。たとえば、以下のような悩みは、顔のくすみに関係します。

・メイクをしても顔色が冴えず、暗いトーンに見えてしまう。
・ゾンビのように青黒く、元気のない表情に見える。
・メイクのノリが悪く、ファンデーションが浮いて見える。
・目元や口と鼻の間が暗く見えて、色ムラが目立つ。
・顔全体にツヤを感じず、黄色く見える。
・肌の色が灰色、もしくは黒色を帯びて見える。
・夕方になると顔色が冴えず、お疲れ顔に見られてしまう。

肌のくすみのカバーメイクを行おうとファンデーションを厚塗りしたり、コンシーラー重ね塗りしたりすると、余計に肌へ負担をかけて、悪循環に陥ってしまうリスクもあります。自分自身の顔のくすみの原因を知り、根本的な解決策を検討しましょう。

顔のくすみの原因5個

世の女性を悩ませる顔のくすみの原因は、一体どこにあるのでしょうか。顔のくすみの原因は、大きく5個に分類できます。

1. 肌の乾燥

まず、肌の乾燥です。室内環境や季節の影響、誤ったスキンケアなどの影響から水分不足を起こした肌がハリを失い、たるんだ部分に影が生じて、顔のくすみを招きます。

◎乾燥によるくすみのサイン
・顔の一部もしくは全体が灰色を帯びる。
・乾燥による突っ張り、かさつきといったトラブルを併発する。
・湿度の下がる季節には、顔のくすみが悪化する。
・エアコンのきいた室内で長時間過ごすと、顔のくすみが悪化する。

2. メラニン色素の蓄積

次に、メラニン色素の蓄積です。紫外線ダメージや摩擦刺激が蓄積し、肌の中に滞留したメラニン色素の影響を受けて、黒や茶褐色へと変化します。

◎メラニン色素によるくすみのサイン
・顔の一部もしくは全体が茶褐色や黒色を帯びる。
・春から夏にかけて、顔のくすみが悪化する。

また、紫外線ダメージや摩擦刺激は、肌細胞にダメージを与えて、ターンオーバー周期を不安定にする原因の1つ。この後に紹介する角質肥厚によるくすみを併発しやすく、見た目年齢を大きく老け込ませる要因です。

3. 血行不良

長時間のデスクワークや運動不足による血行不良も顔のくすみを招きます。女性はもともと血行不良に陥りやすく、意識的な対策を行わないと、代謝が悪くなりがちです。

◎血行不良によるくすみのサイン
・顔全体が青黒く、血色の悪さが気になる。
・目の下の青クマが目立つ。
・冬場はとくに、顔のくすみが悪化する。

血行不良は、身体の冷えやむくみ、肩凝りなど、様々なトラブルの元凶です。顔のみではなく、全身の血行を促進することにより、美しく老けない身体を作りましょう。

4. 肌の糖化

パンや白米、甘いお菓子など糖質の多い食生活が原因で、顔がくすむケースもあります。体内に蓄積された糖質がタンパク質と結びつき、AGEsに変化する、「肌の糖化」が生じるためです。

◎肌の糖化によるくすみのサイン
・顔全体が黄褐色に見える。
・菓子パンやケーキ、ジュースなど、甘いものが止められない。
・パスタやラーメン、丼ものなど、炭水化物の多いメニューが好き。

肌の糖化は真皮層にも影響を与えますから、シワやたるみといったエイジングサインの悪化を招く要素と言えます。顔のくすみを解消することがエイジングサインの予防につながり、年齢を感じさせないきれいな肌を保つコツです。

5. 角質肥厚

加齢などの影響でターンオーバー周期が長くなると、古い角質が剥がれ落ちることなく残り、厚くなってしまいます。このトラブルを「角質肥厚」と呼ぶのですが、角質肥厚を起こした肌は暗い色にくすみがち。ごわつき・毛穴トラブルなども併発しやすく、健康的な印象が遠のきます。

◎角質肥厚によるくすみのサイン
・顔の一部もしくは全体が茶褐色や黒、グレー色を帯びる。
・顔のくすみの目立つ部位は、ごわつき、ざらつきも気になる。
・全身の肌の色と比較し、顔の色の暗さが気になる。

顔のくすみをなくす解消方法4個[スキンケア]

顔のくすみ解消を助けるスキンケアのポイントは、クレンジング・洗顔方法の見直しと定期的な角質ケアです。以下5個の解消方法の中から肌の状態に応じた対策を選択し、習慣として継続しましょう。

1. 目元や口元のクレンジングに専用リムーバーを活用する

まず、ポイントメイクの落とし方を工夫し、摩擦刺激を軽減する対策です。目元や口元の濃いメイクには専用リムーバーを活用し、顔全体のクレンジングを行う前に落としましょう。

◎アイシャドウやアイラインの落とし方

【1】アイメイク専用のリムーバーをコットンの上に出します。
【2】まぶたの上にコットンを数秒置き、アイメイクを溶かします。
【3】目頭から目尻方向へとコットンを滑らせ、アイメイクを拭き取りましょう。

◎マスカラの落とし方

【1】綿棒の頭にアイメイク専用リムーバーを含ませます。
【2】リムーバーを含ませたコットンを半分に折り、下まぶたに添えて下さい。
【3】まつげの根元から毛先に向かって綿棒を滑らせ、マスカラを絡め取ります。

◎リップメイクの落とし方

【1】リップメイク専用のリムーバーをコットンの上に出します。
【2】唇の上にコットンを数秒置き、リップメイクを溶かしましょう。
【3】溶かしたメイクを優しく拭き取り、きれいに汚れを落として下さい。

メイク汚れが肌に残ると、表面で酸化して、炎症を起こすリスクがあります。メイク汚れによる微小な炎症は、メラニン色素の生成を促してしまう原因の1つ。しっかりとした洗浄力を持つリムーバーを活用し、汚れをきれいに落としてから、顔全体のクレンジングへと進みましょう。

2. 顔全体用のクレンジング選びを見直す

くすみ解消を助けるクレンジングの選び方は、メイクの濃さと肌への負担のバランスから考えます。市販のクレンジングの主要な種類を洗浄力の強いものから並べると、オイル・リキッド・ジェル・クリーム・ミルクという順番です。

洗浄力の強いものほどきれいにメイクを落とせますが、肌に対する負担も大きめ。乾燥による肌トラブルを悪化させ、顔のくすみを悪化させる要素と言えます。

「メイクを落とす力が強いほど、望ましい」とは考えず、肌に対する負担も考慮し、日常使いするクレンジングを判断しましょう。

3. 朝・夜2回の泡洗顔を正しく行う

顔のくすみの解消を助ける正しい洗顔方法は、朝・夜2回の泡洗顔です。十分に泡立てた洗顔料を使用し、優しく洗うことにより、摩擦刺激を軽減できます。

◎泡洗顔の正しいやり方

【1】ぬるま湯で顔全体を予洗いします。
【2】適量の洗顔料を出し、手の平や泡立てネットで泡立てます。手の平を逆さにしても落ちないくらいの濃密さが泡立て完了の目安。吸着力の高い泡を作ることで、古くなった角質や毛穴の汚れを吸い取りましょう。
【3】皮脂分泌の多い部位から順番に泡を乗せ、クッションを利用して、洗顔しましょう。肌が動かないくらいの強さで、優しく洗顔することが大切です。
【4】ぬるま湯を手ですくい、泡を溶かすようにすすぎます。生え際や額、小鼻などすすぎ残しの出やすい部位を意識しつつ、洗顔料と汚れを落として下さい。

4. 酵素洗顔やピーリング石鹸、ジェルで角質肥厚を解消する

角質肥厚による顔のくすみを解消するためには、酵素洗顔やピーリング石鹸、ピーリングジェルなど、集中ケア商品を活用しましょう。酵素洗顔とは、タンパク質分解酵素を含む集中ケア用の洗顔料です。

人工的にターンオーバーを促すことによって、古い角質を剥がし取り、気になるくすみを解消します。ピーリング石鹸やピーリングジェルは、酸の力を活用して、古くなった角質などを取り除くスキンケア商品です。

お手入れの目的は酵素洗顔と同様ですから、肌との相性やトラブルの状態に応じ、どちらかを選択しましょう。

酵素洗顔やピーリング石鹸、ジェルによる集中ケアを行う時の注意点は、以下2点です。

【1】商品規定の頻度を守る
酵素洗顔やピーリングジェルには商品規定のお手入れ頻度がありますので、説明書をよく読み、過剰なお手入れを控えましょう。

【2】アフターケアを十分に行う
古い角質を取り除いた肌は、無防備な状態です。速やかな保湿によって、バリア機能を補い、乾燥肌の進行を阻止しましょう。

顔のくすみをなくす解消方法4個[化粧品]

顔のくすみを解消するためには、化粧水や美容液、乳液・クリームによる対策も必要です。以下では、くすみの原因別・おすすめ基礎化粧品や活用術を紹介します。

1. 保湿化粧水や乳液、クリームを活用する【乾燥】

乾燥が原因のくすみには、保湿化粧水や乳液、クリームによるお手入れを検討しましょう。セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸といった保湿成分配合の化粧水を多めに使用し、潤いを補充します。とくに乾燥のひどい時は、ローションパックを行うこともおすすめです。

保湿化粧水を浸透させたコットンで顔全体を覆い、5分から10分程度パックします。化粧水による保湿で終わらず、乳液やクリームを使用し、適度な油分を補うことも大切です。

乳液やクリームは、補充した潤いをできるだけ長く肌に留め、蒸散を防ぐためのもの。乳液やクリームの省略によって乾燥が進むこともありますから、化粧水+乳液・クリームのセット使いを守って下さい。

2. 美白化粧水や美容液、クリームを活用する【メラニン色素】

メラニン色素が原因の顔のくすみは、美白成分配合の化粧品で対処できます。以下のような成分を含む化粧水や美容液、クリームの中から肌質に合うものを選び、日々のお手入れに活用しましょう。

ビタミンC誘導体ターンオーバーを促進し、メラニン色素の排出を支援する成分。メラニン色素によるくすみの解消、予防の両方に活用できます。
アルブチンコケモモなどの植物に含まれるハイドロキノン誘導体。メラニン色素の生成に関与する酵素(チロシナーゼ)の働きを阻害し、顔のくすみを予防します。
コウジ酸チロシナーゼの活性に必要な銅イオンを奪い、メラニン色素の生成を抑える成分。メラニン色素によるくすみの他、糖化による黄くすみ対策としても活用されます。
トラネキサム酸摩擦刺激の蓄積によるメラニン色素対策に活用できる成分。メラニン生成の指令をブロックし、くすみの悪化を防ぎます。
カモミラRT保湿や血行促進、抗炎症作用など様々な働きが期待される成分。メラノサイトの活性を抑制し、シミやくすみを防ぎます。
PCE-DP表皮細胞のエネルギーを高めることで、メラニン色素の生成を抑制する成分。メラニン色素に頼らなくても良い状態の肌を作り、シミやくすみを予防します。

3. 美容オイルやオイル状美容液でマッサージする【乾燥・血行不良】

美容オイルやオイル状美容液は、水分・油分のバランスを調整し、乾燥が原因のくすみ解消を支援します。

血行不良によるくすみを解消するためには、美容オイルやオイル状美容液を活用したマッサージがおすすめ。顔の内側から外側の流れを守り、優しくさするようにマッサージして、老廃物の排出を促します。

4. 角質ケア美容液でくすまない肌を作る【角質肥厚】

角質ケア美容液とは、洗顔後の肌に塗り、透明感ある素肌への生まれ変わりを支援するケア商品です。酵素洗顔やピーリング石鹸、ジェルのようにこすって剥がす角質ケアが苦手な人でも取り入れやすく、マイルドな作用によって、ターンオーバー周期の乱れの解消を目指します。

角質ケア美容液を使用するもう1つのメリットは、ごわつく肌を柔らかくほぐし、化粧水や美容液の浸透しやすい状態を作ってくれるということです。家庭菜園を作る前に畑を耕す要領で角質ケア美容液を使用し、ツヤのある素肌への生まれ変わりを後押しすることができます。

角質ケア美容液は毎日使用するタイプが多く、保湿成分を配合するなど乾燥を感じにくいように調整された商品が主流ですが、肌質によっては刺激を感じる可能性も否めません。

本格的なお手入れを始める前にパッチテストを行う・腕など顔以外の部位へと付けて様子を見るなどの対策を取り、痒みや赤みの出ないことを確認した上、美容液を活用しましょう。

顔のくすみをなくす解消方法5個[食べ物]

顔のくすみを解消するためには、食習慣を改善し、インナーケアを行うことも大切です。栄養バランスの整った食事をベースに、以下のような食べ物を取り入れて、若々しい素肌を目指しましょう。

1. ビタミンCを含む食べ物

ビタミンCは、ターンオーバーを促進してメラニン色素の排出を助けたりコラーゲンの生成を促したりする栄養素。乾燥・メラニン色素・血行不良・角質肥厚と、全てのタイプの顔のくすみ対策に貢献します。

◎ビタミンCを含む食べ物の具体例
レモン・イチゴ・キウイ・アセロラ・パセリ・みかんなど

2. タンパク質を含む食べ物

きれいな肌を作るためには、肉や魚、乳製品などに含まれる動物性タンパク質・大豆や小麦などに含まれる植物性タンパク質の両方が必要。「肉のみ」「大豆食品のみ」といった食べ方ではなく、いろいろな食材をバランスよく摂取しましょう。

動物性タンパク質に偏った食べ方は、脂質過剰になりやすく、AGEsを蓄積させるリスクもあります。脂質の少ない部位・多い部位を頭に入れて、脂質のコントロールを行うことも大切です。

動物性タンパク質を含む食べ物鶏魚籠、豚肉、牛肉、マグロ、鮭、サバ、ツナ缶、卵、乳製品など
植物性タンパク質を含む食べ物大豆、豆腐、納豆、えんどう豆、そら豆、アスパラガス、アボカド、そばなど

3. 鉄分を含む食べ物

鉄分不足は、血行不良を悪化させ、顔のくすみを招いてしまう原因です。月経のある女性はとくに鉄分不足を起こしやすい傾向がありますので、意識的に摂取しましょう。

◎鉄分を含む食べ物の具体例
豚レバー・あさりの缶詰・イワシ・カツオ・小松菜・ほうれん草・菜の花など

鉄分を効率的に摂取するためのポイントは、食事中や食後のコーヒー、緑茶の大量摂取を避けることです。コーヒーや緑茶に含まれる「タンニン」は鉄分の吸収を阻害しますので、極力薄い緑茶に変える・コーヒーは食間に飲むといった対策を検討しましょう。

4. ビタミンA・ビタミンB群を含む食べ物

ビタミンAやビタミンB群は、ターンオーバーを促進し、メラニン色素の蓄積や角質肥厚によるくすみの解消を支援します。ビタミンAの含まれる食べ物の代表格は、レバーやうなぎ、ほうれん草やニンジンなどです。

レバーやうなぎは健やかな肌を作るために欠かせないタンパク質、ほうれん草にはビタミンCや鉄分も含まれます。

また、脂質や糖質の代謝に関わるビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6は、糖化によるくすみの気になる人にもおすすめです。

ビタミンB1を含む食べ物穀類の胚芽、豚肉、レバー、子持ちかれい、うなぎ、ぶり、かつおなど
ビタミンB2を含む食べ物レバー、うなぎ、いわし、さんま、ぶり、牛乳、納豆など
ビタミンB6を含む食べ物かつお、まぐろ、鮭、さば、レバーなど

慢性的なストレスを抱える人や喫煙者はビタミンB郡の消費量が増えますから、意識的な摂取が不可欠です。さば缶や水煮のレトルトパウチなど調理の手間のかからない加工品を上手に使い、日々の食事に取り入れましょう。

5. 食物繊維を含む食べ物

野菜やきのこ、海草類、大豆食品など食物繊維豊富な食べ物は、肌の糖化を抑制します。野菜サラダやおから・納豆といった大豆食品を含む小鉢、きのこのスープなど食物繊維豊富な副菜・汁物を一食あたり1品は用意し、食事の最初に食べて下さい。

また、肌の糖化を防ぐためには、食べ順も大切です。食物繊維豊富な副菜・汁物をまず食べて、肉や魚といったメインのおかずに進み、ご飯やパンなど炭水化物は最後に食べる順番がおすすめ。

食物繊維豊富な副菜・汁物で適度にお腹が膨れますから、食べ過ぎを抑制し、ダイエットにも貢献しますよ。


まとめ

顔のくすみの原因と解消方法を紹介しました。スキンケアや生活習慣による対策をコツコツ続けることが顔のくすみを消すための近道です。

くすみの目立たない肌に変わると、メイクやファッションがより楽しく、活き活きと生活できるようになるもの。「美は1日にしてならず」と心得て、継続的な対策を行いましょう。