監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

気になるシミが薄くなったら嬉しいですよね。それも自分で簡単にシミを薄くできればいいと思いませんか。シミを薄くするためには何をすればよいのかについて、情報を整理しました。

まず初めにシミとは何か、どのようにしてシミができるのかについて説明します。ここがわかれば、この後に説明するシミを薄くする方法がなぜ有効かがよくわかるようになります。

シミができてしまっても、自分で薄くする方法はあります。あきらめるのはまだ早いです!

シミができる原因

シミの正体は皮膚に蓄積したメラニンです。メラニンは表皮の一番奥にある基底層に存在するメラノサイトが作ります。シミは女性なら誰もが嫌がるものですが、実はシミを作っているメラニンは本来、私たちの身体を守る働きがあるのです。

シミの原因は紫外線だけではなく、女性ホルモン・ストレス・摩擦・炎症などがあります。原因は様々ですが、シミができるメカニズムは同じです。

シミの原因であるメラニンの役割

紫外線を浴びると、メラノサイトへメラニンを作るように情報が伝わります。それを受けてメラノサイトはメラニンを作ります。メラニンは肌を紫外線から守る役割があるのです。

もしもメラニンが作られなかったら、肌は紫外線によるダメージをまともに受けてしまいます。例えば、紫外線により肌のコラーゲン繊維が切れて変性し、コラーゲンを分解する酵素が増えて、その結果コラーゲンが減少します。

これらの変化がやがてシワやたるみとなって現れます。または強い紫外線を長期に渡って浴びることにより、細胞がダメージを受けて皮膚がんに発展することもあります。

メラニンは身体に悪影響を及ぼす紫外線から、私たちの身体を守る役割を持っています。しかしメラニンが部分的に蓄積すると、シミになってしまいます。

シミができるメカニズム

表皮にあるケラチノサイトが紫外線・女性ホルモンや摩擦などの刺激を受けると、メラノサイトを活性化する物質を放出します。その結果メラノサイトが活性化し、メラニンを作り始めます。

メラニンの元になる物質はアミノ酸の一つであるチロシンです。チロシンがチロシナーゼという酵素によって酸化反応でドーパ、ドーパキノンへと変化します。その後ドーパキノンは酸化や結合反応を経てメラニンになります。

できたメラニンはケラチノサイトに受け渡されます。ケラチノサイトに蓄積したメラニンが過剰になると、その部位がシミになります。

シミができやすい人の特徴3つ

同じように紫外線を浴びているのにシミができにくい人とできやすい人がいます。生まれながらに持っている体質も関係していますが、努力次第でシミができにくい肌になることも可能だということを知っていますか?

シミのできやすい人の特徴を説明しますので、その中で対策可能なことがあれば、実践してみる価値はあると思います。

①血行が悪い人はシミができやすい

メラニンが作られてシミができてしまったとしても、ターンオーバーによってメラニンを含んだ古い角質は剥がれ落ちるので、シミがいつまでも残ることはないはずです。しかし血行が悪いと肌へ栄養が十分に届けられないため、ターンオーバーの周期が長くなってしまうのです。ターンオーバーの周期が長くなると、シミがいつまでも残ったままになってしまいます。

血行不良を招くのは、冷え性・運動不足・ストレスなどです。女性は特に血行不良に陥りやすいので、体が冷えないような対策や、適度な運動を心がけるようにしましょう。

②色白な人はシミができやすい

肌の色が白い人は、紫外線を浴びた時に体の防御反応でメラニンが活発に作られます。色が白い分シミが目立ちやすいので、余計にシミができやすいと感じるのかもしれません。色白の人は日焼け止め対策をしっかりしていないと、シミができてしまったら元に戻すのは時間がかかるので特に気をつけたいですね。

③食生活が偏っている人はシミができやすい

シミができるメカニズムからもわかるように、メラニンはチロシンが酸化反応を繰り返すことで作られます。この酸化反応を食い止めることができるなら、メラニン生成を抑えることが可能です。

酸化反応を食い止められるのは、抗酸化作用のある食材を積極的に摂ることです。美白化粧品の多くは、ビタミンC誘導体などが持つ抗酸化作用を利用したものです。同様に、抗酸化作用のある栄養素を食品から体内に摂り入れて、メラニンの生成過程を阻害するという考え方です。抗酸化作用のある食材は、ビタミンCや、ビタミンE、βカロテン、リコピン、カテキン、アスタキサンチンなどです。

食生活が偏っていると抗酸化作用のある食材を十分に摂れていない場合があるので、シミができやすくなります。

シミを薄くする方法5選

シミは作らないことが一番なので、しっかりと紫外線対策することが肝心です。しかし何事も完璧にはいきません。対策してもシミができてしまうことはあります。そこで、できてしまったシミを薄くする方法をご紹介します。

①化粧品でシミを薄くする

化粧品でシミを薄くする方法は二つあります。まず一つ目は、肌に蓄積しているメラニンの排出を促すことです。肌は一定の周期で新しい細胞が生まれ古くなった細胞は垢となって剥がれ落ちていきます。これをターンオーバーといいますが、加齢や乾燥その他の肌コンディションの悪化により、ターンオーバーの周期が長くなってしまいます。そうなるとシミはなかなか薄くなりません。

もう一つは美白成分を配合した化粧品を使うことです。美白化粧品は医薬部外品として販売されており、美白成分を有効成分としています。医薬部外品は厚生労働省が許可した効能・効果を持つ成分が、決まった濃度で配合されています。美白作用を認められた有効成分には、ビタミンC誘導体・アルブチン・トラネキサム酸・4MSK・リノール酸S・カモミラET・プラセンタエキスなどがあります。

次にシミを薄くする目的で使える化粧品について説明します。

洗顔料

洗顔で古くなった角質を落とす方法が最もオーソドックスなのですが、洗浄力の強い洗顔料が良いかといえば、そうではありません。スクラブが入っていて、いかにも古い角質を落としてくれそうであっても、肌を傷めてしまうと良くありません。乾燥肌や敏感肌の人は、強い洗浄力やスクラブ入りの洗顔料よりは、優しく洗える洗顔料を使うほうが安全です。

ポイントは優しく洗うことです。垢すり感覚でゴシゴシ洗ったり拭いたりすると、肌を傷めてしまい、肌トラブルを引き起こしてしまうので注意しましょう。

化粧水・美容液など

美白作用のある成分や細胞賦活作用のある成分が配合されている化粧品・医薬部外がおすすめです。美白有効成分はたくさんありますが、中でもビタミンCはシミを防ぐだけではなくメラニンの還元作用もあり、シミを薄くする効果を持つことが確認されています。

美白有効成分の一つであるプラセンタエキスは細胞賦活作用もあり、肌を元気にしてくれます。肌のターンオーバー周期が遅いと感じる時には、プラセンタエキス配合の化粧品がおすすめです。その他細胞賦活作用があると言われている成分は、海藻エキス・アロエベラエキス・トコフェロールなどです。

パック・マッサージ

古くなった角質を剥がすパックや血行を促すマッサージも有効ですが、やり過ぎは逆に肌に負担をかけるので、スペシャルケアとして肌荒れなどがなく、肌の状態が落ち着いている時に行うと効果的です。

②美白サプリメントや医薬品でシミを薄くする

ビタミンC、ビタミンEなど、シミを薄くする効果が期待できる成分を含むサプリメントや第3類医薬品を服用する方法があります。第3類医薬品は医薬品の中でも効果が緩和で副作用も少なく健康上のリスクが分類の中では一番低い医薬品ですが、服用時には使用上の注意をよく読んで、正しい用法用量を守りましょう。

③ビタミンCを摂取してメラニン還元

ビタミンCはメラニンを還元してシミを薄くする働きがあると言われています。シミを薄くするには積極的にビタミンCを摂ると良いでしょう。ビタミンCを多く含む食品は、赤ピーマン・芽キャベツ・モロヘイヤ・アセロラ・レモン・いちごなど、野菜や果物に多いです。

ビタミンCは水溶性のビタミンで体内に貯蔵できないため、一度にたっぷり摂取するよりはこまめに何回かにわけて摂り入れるのが効果的です。ビタミンCは熱・光や酸素に対して不安定な物質です。野菜を熱で調理しているうちにどんどん壊れていきます。野菜を炒める時にはさっと手早く炒めるのがポイントです。温め直しをすると、さらにビタミンCが減ってしまいます。また、ビタミンCは水溶性で、水にさらすと水の中に溶け出てしまうので洗ったり水にさらしたりするときには注意しましょう。

その点、加熱したり水にさらしたりする必要のない果物は、ビタミンCの補給にはとても良いでしょう。食後やおやつに、何回かに分けて食べることができますし調理過程でビタミンCを損なうことなく摂取できるのでおすすめです。

④血行改善でターンオーバーを正常化

血行が悪いと肌に十分な栄養が与えられないため、様々な肌トラブルの原因になります。血行を良くするためには、体を適度に動かすことです。エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を使うようにしたり、バスや電車を利用する際には一駅手前で乗り降りしたりして、歩く習慣を作ると良いですね。

フィットネスクラブに通うのも良いですが、自宅でヨガをするのもおすすめです。YouTubeでヨガを検索すると、たくさんの動画が見つかります。お気に入りの動画を見つけてみてはいかがでしょうか。

⑤病院へ行く

シミを薄くする、または除去するために皮膚科・美容皮膚科へ行くのも一つの方法です。病院ではハイドロキノンなどの塗り薬やレーザーでも治療を受けることができます。シミの種類によって適した治療法があるので、まずは受診してシミの状態を見てもらってから治療法が決まります。

シミケアの注意点3個

シミのケアを行う際に、注意すべき事項について説明します。

①紫外線対策

シミのケアをしているのに、新たなシミを作るのは避けたいところです。外出時だけではなく、自宅にいても窓から入ってくる紫外線を浴びる可能性は大きいです。

そこで朝起きたら必ず日焼け止めを塗り、絶対に日焼けをしないという気持ちで取り組みましょう。それでも紫外線から完璧に肌を守ることは不可能に近いですので、ビタミンCの補給などをしっかり行って、紫外線ダメージを最小限に留めましょう。

②肌の保湿

肌が持つ機能を最大限に引き出せるよう、保湿ケアも欠かせません。肌のバリア機能が正常に働いていなければ、紫外線対策に日焼け止めを塗るとそれが刺激になり、肌トラブルを引き起こす可能性があります。シミのケアと同様に、肌の保湿ケアもしっかりと行いましょう。

③かぶれに注意

美白化粧品を初めて試すときにはパッチテストを行い、肌のコンディションが良い時期に始めましょう。肌荒れしているときには必要性があるときを除き、新しい化粧品の使用は控えましょう。ビタミンC誘導体は乾燥を悪化させることがありますし、ハイドロキノンは肌への刺激が強いので、かぶれなどの炎症を起こすことがありますので、気をつけましょう。

まとめ:体の内外からの正しいケアでシミを薄くしよう

シミを薄くする方法は、日々の継続的なケアや習慣ともいえることが多くあります。スキンケアだけですぐになんとかできるものではないために、シミができてしまうとあきらめてしまうことが多いかもしれません。

けれどもシミができるメカニズムを知ることでメラニン生成を抑え、できてしまったメラニンの還元、そしてメラニンの排出によりシミを薄くできることがわかりました。あきらめずに体の内と外からシミの正しいケアを行いましょう。