監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

美肌に役立つ食べ物はたくさんあっても「結局、何を選べばよいのか分からない」と感じたことはありませんか。私たちの身体は日々口にするもので作られて、10年後や20年後にもつながっていくからこそ、内側からきれいになれる食材選びが大切です。

ここでは、美肌に役立つ食べ物の具体例と食べ方、選び方のポイントをご紹介します。コンビニやスーパーで気軽に買えるものを中心に見ていきますので、美と健康維持のヒントとして活用ください。

美肌のために重要なこと

食事・睡眠・運動といった生活習慣を見直すことが美肌つくりの近道です。どれがおざなりになってしまっても、コンディションは整いません。

具体的には、以下のようなルールを意識しましょう。

・過剰なダイエットは禁物。十分な食事量を確保すること
・1回あたりの食事量を適量にして、暴飲暴食を避けること
・便秘は美肌の大敵。1日1.5〜2Lを目安として、こまめな水分補給を行う
・適度な運動で血行促進。代謝アップで美肌を作る
・毎日同じくらいの時間に起きて、就寝すること。睡眠リズムを一定にしよう
・睡眠は、質も大事。寝る前のスマホやテレビを控える
・お風呂につかって疲労回復。身体を冷やさない習慣をつける
・ストレスケアで美肌をサポート。好きなことを楽しみ、リフレッシュする時間を作る
・脂肪をとるなら、質にこだわる。トランス脂肪酸は控えめに摂ること

当たり前のことばかりですが、あらためて考えると「そういえば、睡眠リズムが乱れている」「慢性的な運動不足」など、気になることが出てくる人は多いものです。

すべてを一気に変えることはできなくても、毎日少しの努力を積み重ねるだけで、コンディションが変わってくることはあります。基本ルールをふまえたうえ、美肌によい食べ物を取り入れることが老けない身体の近道です。

美肌に良い食べ物25選

アンチエイジングが気になる年齢に入ったら、十分なタンパク質が必要です。

低脂質・高タンパク食材を中心として、肌のコンディションを整える野菜や果物、抗酸化作用が期待されるスパイスなどを取り入れます。食品ごとの選出理由や含まれる栄養素も参考にしながら、日々の献立を考えてみましょう。

1. 卵

メチオニンという必須アミノ酸が老廃物の排出を促し、代謝をサポート。鉄分、亜鉛といったミネラル分も入っていて、貧血予防や冷え改善に役立ちます。

ひと昔前までは「卵は1日1個まで」が通説でしたが、1日2個を推奨する声が増えてきました。2個の卵を食べるだけで1日あたりのタンパク質必要量の3分の1くらいを摂取でき、肌や髪、爪などの原料として活用されます。

2. 大豆食品

豆腐やきな粉、油揚げなど大豆から作られた食品には、イソフラボンやサポニン、タンパク質が入っています。イソフラボンが女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きをして、コレステロールの調整や生理トラブル・更年期障害の緩和に役立つことはご存知のとおり。

過剰摂取に気を付ければ、髪のツヤを維持したり丸みを帯びた女性らしいボディラインを作ったりと、うれしいメリットがたくさんあります。

3. アーモンド

コンビニで購入できる素焼きアーモンドは、ダイエットおやつの定番です。ナッツ類の中でもビタミンE含有量が多く、活性酸素を除去する作用が期待されます。

脂質が多い食べ物なので過剰摂取は禁物ですが、1日に25粒くらいだったら大丈夫。25粒のカロリーは約150kcalと、スナック菓子よりヘルシーです。若返りビタミンの力でシミやくすみ、たるみ毛穴といったエイジングサインにもアタックできます。

おやつとして食べるだけでなく、サラダのトッピングや炒め物のアクセントとして活用すれば、カロリーも気になりません。

4. 鮭

ビタミンEをしのぐアンチエイジング成分ともいわれるアスタキサンチンを含んでいます。糖質代謝を助けるビタミンB1、脂質代謝を助けるビタミンB2も含む優秀な食材です。

鮭の皮にはコラーゲンが入っているので、できれば皮ごと頂きましょう。皮の下にある脂はDHA・EPAを含むため、血液サラサラ作用も期待されます。

5. 赤身肉

赤身肉は、良質なたんぱく・亜鉛・鉄などのミネラルが豊富な食材です。赤身肉に入っているL‐カルニチンが脂肪燃焼を助けることから、ダイエット中でも意識的に採りたい食品の1つといえます。部位でいったら、肩やヒレ、モモなどが赤身肉。鶏肉よりは、牛肉・豚肉がよいでしょう。

6. ショウガ

お鍋には欠かせない薬味のショウガも美肌に役立つ食べ物です。ほかの食材とは違って、生と加熱した状態で期待される作用が変わります。ショウガの辛味成分「ショウガオール」は、冷え防止や免疫力アップを助けてくれる女性の味方。抗酸化作用も期待される成分だから、アンチエイジングにぴったりです。

加熱するとジンゲロールが、ショウガオールに変わります。ダイエット中の食事には、生姜を加熱したものが良いでしょう。

7. ブロッコリー

カルシウムや鉄分、ビタミンCにビタミンE、ビタミンAと栄養たっぷりの野菜です。一般的にはつぼみの部分を食べますが、茎や葉っぱも食べられます。

ビタミンAの主な働きは、皮膚や粘膜のトラブルを修復することなので、肌トラブルが気になるときにもってこいの食べ物でしょう。さらに、家族みんなの免疫力アップ・生活習慣病予防にもおすすめです。

8. 黒豆(黒大豆)

日本の誇る黒い美容食品の代表選手が黒豆です。大豆タンパク質、ミネラル、食物繊維がたっぷり入って美肌をサポート。

黒色の原料であるアントシアニンは、血中コレステロールを減少させて動脈硬化予防にひと役買います。甘煮にすると糖分が気になる場合は、黒豆ご飯やサラダのトッピング、マリネにするのがよいでしょう。

9. トマト

抗酸化作用が強いカロテンやリコピンなど、たっぷりの栄養素が入っています。リコピンは熱に強く油に溶けやすい特徴があることから、オリーブオイルと合わせてトマトソースにしたり炒め物にしたりするのがおすすめの食べ方です。

ミニトマトを半分にカットして塩をふり、オーブンで1時間半から2時間加熱したドライトマトなら、リコピンが4倍になります。購入するより安く大量生産できるので、安売りしているタイミングで作ってみましょう。

10. アボカド

森のバターとも称されるアボカドも1日1個くらいなら美肌の味方となってくれます。肌や髪のターンオーバーをサポートするビタミンB2、抗酸化ビタミンのビタミンEが入っているうえ、リノール酸・オレイン酸・リノール酸といった良質な脂質の宝庫。生のまま食べるのはもちろんのこと、料理油の代わりにアボカドオイルを使うのもおすすめです。

11. パプリカ

赤パプリカに入っているキサントフィルには強い抗酸化作用があって、アンチエイジングに役立ちます。キサントフィル含有量は、トマトの約100倍です。活性酸素の攻撃をなかったことにして、肌の老化を防いでくれます。

最近では、パプリカを使ったダイエットサプリメントも増えてきました。脂肪燃焼に役立つβ-クリプトキサンチンがたっぷりと入っているから、引き締まったボディラインを目指す人に好まれます。

12. 玄米

白米と比較して、食物繊維やビタミンB、ミネラル含有量が多く、食後の血糖値を急上昇させにくい食材にあたります。血糖値が急上昇すると身体に負担がかかるうえ、下がるときにお腹が空いてしまって、間食の原因になりがちです。だから「炭水化物はダイエットの敵」というイメージが強いのですが、白米から玄米に変えるだけでもよい変化が期待されます。

最近では、コンビニやスーパーにも玄米のおにぎりやスープご飯が並ぶようになってきました。白米よりも消化しにくい食材なので、よく噛んでゆっくりと頂きましょう。

玄米は、必ず発芽させて発酵させてから食べるのがお勧めです。さらに、毎日ではなく、週末だけなど適度に食べるようにしましょう。

13. キヌア

玄米が苦手な人に紹介したいスーパーフードがキヌアです。プチプチとした食感が楽しく、ご飯の味を邪魔しません。キヌアの食物繊維含有量は白米の10倍、カルシウムは6倍です。必須アミノ酸9種類をすべて含み、栄養価も高めてくれます。

白米に混ぜて炊くときには、キヌア1に対して白米3くらいの比率がよいでしょう。大さじ1杯くらいの酒を混ぜるとニオイも気にならず、普段のご飯と同じような感覚で楽しめます。

14. 蕎麦

蕎麦には、ポリフェノールの一種であるルチンという成分が入っています。血管の弾力を高めたり血液をサラサラにしたり、美と健康を気遣う人にぴったりの食材です。蕎麦だけでは栄養が偏るので、新鮮な野菜や鶏肉、お刺身などと組み合わせ、パスタサラダ感覚で取り入れるのがよいでしょう。

パスタ代わりに蕎麦を使うアイディアは、海外にも広がっている食べ方です。海外セレブも注目する日本古来の美容食材ですから、シンプルな食べ方だけにこだわらず、いろいろなアレンジを試してみましょう。

15. 海藻類

海草類は、善玉菌のエサとなり、腸内環境を良好に保つ働きが期待されます。スーパーで買える海藻類には、ワカメ・昆布・海苔などがあります。ワカメは、お味噌汁に入れたり、酢の物にしたりできますよね。日々の食事に取り入れてみてください。

16. ヨーグルト

言わずと知れた美容食材のヨーグルト。乳酸菌が善玉菌のエサになってお腹の調子を整え、便秘解消やガス溜まりを防ぐ働きが期待されます。

冷たいまま食べると身体を冷やしてしまい、お腹がゴロゴロしてくる人には、電子レンジで30〜40秒くらい加熱したホットヨーグルトをおすすめします。市販のヨーグルトには糖分がたっぷり入った商品も多いので、無糖タイプを選択ください。

17. 高カカオチョコレート

カカオポリフェノールに、動脈硬化対策や善玉コレステロールの上昇、血圧低下など、たくさんの健康メリットが認められます。抗酸化作用が強く、活性酸素によるダメージを軽減する働きが期待できるところも魅力です。砂糖の過剰摂取にならないように、カカオ70%以上のダークチョコを選びましょう。

18. 柑橘類

ストレスが溜まっているとビタミンの消費量が多くなって、肌トラブルを起こしがちです。レモンやオレンジ、グレープフルーツといった柑橘類から、ビタミンを補給しましょう。グレープフルーツ限定ですが、香りを嗅ぐだけで脂肪燃焼を促し、食欲をコントロールしてくれることも非常にうれしいメリットです。

19. リンゴ

抗酸化作用が強いリンゴポリフェノールや水溶性食物繊維のペクチン、肌荒れ防止に役立つビタミンCが入っています。リンゴポリフェノールやペクチンは皮に多く、剥かずに食べるのがおすすめの食べ方。農薬が心配なら、重曹水に1分くらいつけた後に流水で洗い、キッチンペーパーで水分を拭き取ってからカットしましょう。

20. チーズ

カロリーが高いイメージのチーズも、食べ過ぎにさえ気をつければ大丈夫です。良質なタンパク質をたっぷり含んでいるうえに腹持ちがよく、化学調味料たっぷりのスナック菓子よりずっとヘルシー。皮膚を健康に保つために必要なビタミンAやビタミンB2も入っています。

どうしてもカロリーが気になる人は、カッテージやモッツァレラなどのフレッシュチーズを選びましょう。

21. 大根

大根には、ジアスターゼという酵素が入っています。消化を助ける働きが期待されることから、飲み過ぎや食べ過ぎで胃腸が疲れているときのリセットにおすすめです。

酵素は熱に弱いため、大根おろしや野菜スティックなど、そのまま食べられるメニューがよいでしょう。みぞれ鍋など煮物に使うときにはなるべく最後の方に入れ、加熱しすぎない状態で食べることがポイントです。

22. パクチー

タイやベトナム料理に使われる香りが強い野菜です。有害金属を体外に排出、肌荒れ防止や血行促進作用が期待されます。ビタミンB1やB2、ビタミンCなど美肌作りに欠かせない栄養素が入っていることも女性にうれしいポイントです。

ビタミンは熱や水分に弱いので、生のままトッピングする食べ方がよいでしょう。スーパーによっては「香菜(シャンツァイ)」もしくは「コリアンダー」と別の名前で売られていることもあります。香菜は中国、コリアンダーはアメリカと国によって呼び方が違うだけなので、食材としては同じです。

23. いちじく

いちじくには、エストロゲンと似た働きをするフィトエストロゲンが入っています。鉄分やカリウムといったミネラル、メラニン色素の抑制作用が期待されるアントシアニンやクロロゲン酸など美容に役立つ栄養素をバランスよく含むところもポイントです。ドライいちじくなら簡単に手に入るので、おやつ代わりにいかがでしょうか。

24. きのこ類

低カロリーで食物繊維が豊富なきのこ類。和食にも洋食にも使いやすく、手軽に食べられる美肌食材の1つといえます。肌トラブルが気になる人へのおすすめきのこは「まいたけ」です。きのこの中でもビタミンB2含有量が高く、乾燥予防に役立つトレハロースも入っています。

腸内環境を整える作用ならエリンギ、見た目と体内のアンチエイジングならしいたけ、疲労回復作用ならエノキやなめこがよいでしょう。

25. シナモン

漢方やアーユルヴェーダの世界では、体調やトラブルに合わせたスパイスを積極的に使います。肌のくすみや乾燥、シミ対策に役立つアンチエイジングスパイスがシナモンです。ケイヒエキスという成分が毛細血管を修復し、代謝を促進することでアンチエイジングを助けてくれます。

1日あたりの摂取量目安は小さじ1杯くらいです。シナモンの食べ過ぎは肝機能障害を誘発するとする説もあるため、過剰摂取は控えて、適量を守りましょう。

美肌に良い食べ物を食べるときの注意点4個

どんなに美容に役立つ食べ物でも、食べ方を間違えてしまうと逆効果になりかねません。美肌によい食べ物を食べるときには、こんなことに気をつけましょう。

1. 主食・副菜・主菜のバランスが大切

美肌によい食べ物には、野菜や果物、低脂質・高タンパク食材が目立ちます。どんな食材にもいえることですが「コレだけ食べていればキレイになれる」というものはなく、バランスのよい食生活が大切です。

厚生労働省と農林水産省が作成している「食事バランスガイド」によると「バランスのよい食生活の基本は、主食・副菜・主菜を組み合わせて食べること」とされています。サラダだけ・おかずだけといった組み合わせは避け、健康的な食事が大切です。

2. 食品数にこだわりすぎない

近年の研究で「1日30品目」が必ずしも健康維持に役立つわけではないということが分かってきました。食品数を増やそうとすればカロリー過多になりやすく、いらないものまで食べてしまうリスクが伴うためです。

日本古来の一汁一菜があらためて評価を受けつつあることからも分かるように、美と健康に役立つ食事は非常にシンプルかつ私たちの身体になじむものと考えられます。ストイックになりすぎず、美肌に役立つ食材を取り入れながら、健康的な食事をしましょう。

3. 体調や体質に合わせて調整する

性格や容姿がひとり一人異なるように、食べ物との相性も変わってきます。美肌によいとされる食べ物でも、体質や体調によっては逆効果となるリスクがあるので、身体の声を聞きながら調整しましょう。

たとえば、消化器系が弱っているときに食物繊維豊富な食材を避ける・風邪気味のときに柑橘類からビタミンを補給するなど、ご自身の身体との対話が大切です。

4. よく噛み、味わいながら食事をする

たくさん噛むことで消化がよくなり、美肌に役立つ栄養素を吸収しやすい状態になります。ひと口あたり30回を目安に味わいながら食事をしましょう。噛むときには顔の筋肉を動かすことから、たるみ予防にも役立ちます。

噛む回数を自然に増やすためには、食材をやや大きく切り、歯ごたえを残すことがポイントです。こんにゃくやごぼう、れんこんなど食感を残す食材を意識的に使い、メニュー自体を工夫するのもよいでしょう。

まとめ

紹介した以外にも美肌に役立つ食べ物はたくさんあって、毎日の食事を少しずつ変えていくだけでも、よい変化が期待されます。

3食きっちり栄養バランスを管理して調整するのは大変ですから、朝食で足りない栄養素はランチで補う・夜に外食の予定がある日には朝食と昼食を軽めにするなど、マイルールを決めて運用しましょう。

本当に身体がほしいものを食べたときには、心もしっかり満たされます。おいしく楽しく食べながら、老けない身体と心を育てましょう。