監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

美容=自分へのご褒美・ちょっとした贅沢というイメージを持つ女性は多くいます。その一方、0円美容を駆使し、多額のお金を使うことなく美肌作りに取り組む女性も存在します。

お金を理由に「キレイ」を諦めることは、残念な選択です。工夫次第では、どのような経済状態でも、理想の自分を目指せます。以下で紹介する0円美容の数々を駆使し、身の丈に応じた美肌作りに取組みましょう。

美肌作りのために大切なこと

美肌作りのためには、正しいお手入れの継続と日々の状態把握です。正しいお手入れとは、自分自身の肌の状態を日々確かめ、本当の意味で必要である対策を意味します。高級化粧水や美容液、クリームを使用することが正しいお手入れではありません。

紫外線をたくさん浴びて水分不足の生じた肌には、十分な保湿、メイク汚れや古くなった角質によって黒ずみの目立つ肌には毛穴ケアなど、気になる症状や原因に合うお手入れを行いましょう。

また、肌の状態は、生活習慣を映し出します。食事・睡眠・運動など、日常的な習慣を見直し、心身ともに健康な状態を維持することも、美肌作りに貢献する要素です。生活習慣の乱れから生じる肌トラブルは、一朝一夕に表面化するものばかりではありません。今の生活習慣が5年後や10年後の肌に影響を与えることを考え、地道な努力を継続しましょう。

お金をかけずに美肌になる方法3個[スキンケア]

まず、スキンケアに関する0円美容を紹介します。特別な道具や美容家電を使わない簡単な方法ばかりですから、関心のあるスキンケアは、今夜からでも挑戦しましょう。

1. 炭酸水で洗顔する

まず、市販の炭酸水で洗顔する方法です。この0円美容は、起床後すぐのお疲れ顔や肌のくすみ対策に活用できます。必要なものは、洗面器と無糖タイプの炭酸水。炭酸水を洗面器に注いだ後、普段通りに顔を洗い、ぬるま湯の代用として使って下さい。

お疲れ顔や肌のくすみの原因の1つは、血の巡りが悪いことです。炭酸泡の刺激で血行を促進すると、肌本来の血色がよみがえり、活き活きとエネルギッシュな表情に変身できます。

2. 米のとぎ汁で洗顔する

米のとぎ汁洗顔は、江戸時代から日本に見られる伝統的な美容法です。お手入れ方法はとても簡単。1.5倍程度に希釈したとぎ汁を水の代わりに使用し、洗顔を行うだけです。この0円美容は、肌のごわつき・ざらつきが気になる時に活用できます。

米のとぎ汁のマイルドなピーリング作用がモチモチ・スベスベとしたきれいな肌を後押しし、滑らかな質感を目指すことが可能です。

なお、米のとぎ汁洗顔は、誤った解釈がなされることも多い美容法の1つです。以下の注意点を守り、正しい方法で実践しましょう。

◯普段通りのクレンジング、洗顔後に実践する
→米のとぎ汁洗顔だけでは落ちない汚れも多いため、普段通りのスキンケアが必要です。

◯優しく、なじませるように洗う
→ゴシゴシ洗う、強くこするといった洗い方は避け、美容液をなじませるようなイメージで洗顔しましょう。

◯新鮮な米のとぎ汁を使用する
→米のとぎ汁は生ものなので、長期保存は避けましょう。冷蔵庫で保管したとぎ汁も、半日から1日を目安として使い切ります。

3. 化粧水の付け方を見直す

化粧水を変える前に試してほしい0円美容は、付け方の見直しです。化粧水の付け方の基本は、ハンドプレスという手法。

ハンドプレスとは、手の平で化粧水を温めた上で顔全体へと優しくなじませ、付けた部分を包み込むように浸透を促す付け方です。化粧水を適度に温めること・付けた部分を密閉することがプラスに作用し、美容成分の浸透を後押しすると言われています。

肌に合う化粧水を正しく使い続けることが美肌作りの近道です。おざなりな付け方は卒業し、化粧水の働きを高めてくれる正しい手法へと切り替えましょう。

お金をかけずに美肌になる方法4個[毛穴ケア]

次に、毛穴の黒ずみ、開き毛穴やたるみ毛穴に対する0円美容を紹介します。毛穴の状態に応じた対策を実践し、滑らかな美肌を目指しましょう。

1. 蒸しタオル美容で黒ずみ汚れの排出を促す

蒸しタオル美容とは、クレンジング・洗顔後に蒸しタオルによるパックを行い、肌の調子を整える集中ケアです。蒸しタオルの熱によって肌表面の温度を高め、ターンオーバーを促すことで、黒ずみ汚れや角栓の解消を目指します。

◎蒸しタオル美容の手順

【1】普段通りの洗顔・クレンジングを行う
クレンジングや洗顔前に蒸しタオルを使用すると、毛穴内部に顔の汚れが入り込み、トラブルを悪化させるケースがあります。普段通りの洗顔とクレンジングで、汚れをきれいに取り除き、まっさらな状態から、蒸しタオル美容を始めましょう。

【2】蒸しタオルを作る
45℃程度のお湯にタオルを浸し、しっかりと絞って下さい。蒸しタオルの作り方には様々な手法が存在するため、実践しやすい方法で行えば大丈夫です。

【3】蒸しタオルでパックする
温めた蒸しタオルは火傷しない温度に冷まし、適温に調整してから使用します。毛穴の気になる部位へと乗せ、蒸しタオルパックしましょう。パック時間は、2分から3分程度が適切です。パック時間が長過ぎると肌の乾燥を招くため、適度なところでタオルを外し、基礎化粧品で保湿します。

2. 冷やしタオルで毛穴の開きを解消する

蒸しタオルパックを行い、汚れをきれいに落とした後は、冷やしタオルでケアしましょう。開いた毛穴が引き締まり、角栓の再発リスクを予防できます。

◎冷やしタオルの作り方とケア方法

【1】水に浸したタオルを固く絞る。
【2】必要に応じてラップで包み、冷蔵庫でよく冷やす。
【3】冷蔵庫から取り出し、毛穴の開きの気になる部分をパックする。

たったこれだけのお手入れで毛穴がキュッと引き締まり、滑らかな質感に見せてくれます。時間のある朝に行うと、メイクのヨレを防止し、1日通して崩れないきれいな肌を作ることも可能です。毛穴の開きが気になる時の応急処置として、覚えておくと良いでしょう。

なお、このお手入れと同様の理論で、保冷剤を使用する方法は、あまりおすすめできません。冷やし過ぎが肌に対する刺激となって、皮膚炎などのリスクが伴うためです。

過剰な皮脂は角栓の原料であるため、毛穴の詰まりを悪化させ、悪循環に陥ってしまうケースもあります。冷やしタオル程度の冷たさでも十分な変化を感じることが多いため、過剰なお手入れは控えましょう。

3. 綿棒とオリーブオイルで角栓を取る

鼻の周りにひどく目立つ角栓は、綿棒とオリーブオイルを活用し、取り除くことが可能です。綿棒もオリーブオイルも家庭にあるものを使用すれば、材料費は0円。「ピーリングジェルや酵素洗顔料を購入する余裕はない。それでも角栓ケアしたい」といった時のレスキューケアに活用できます。

◎綿棒とオリーブオイルによる角栓の落とし方

【1】オリーブオイルに綿棒をひたす
手のひらや小皿に適量のオイルを出し、綿棒の先端部分にしみ込ませます。オイルの量が不足すると摩擦ダメージを与えるため、たっぷりとつけることが大切です。

【2】角栓の目立つ部分をマッサージする
角栓の目立つ部分に綿棒をあて、転がすようにお手入れします。強く押し当てることは避け、あくまでも優しく、油性の汚れを溶かし出すようなイメージで進めて下さい。

【3】泡洗顔を行う
溶け出した角栓とオリーブオイルを落とすため、泡洗顔を行いましょう。洗顔後は十分な保湿と冷やすケアを行い、肌の状態を整えます。

4. ローションパックで保湿する

大人の毛穴トラブルは、肌の乾燥が一因です。そこで検討できる美容法の1つがローションパック。手持ちの保湿化粧水と水道水、大判2枚のコットンを用意すれば、今すぐにでも挑戦できます。

◎ローションパックの手順

【1】コットン2枚を水道水に浸し、適度な水分が残る程度に絞ります。
【2】(1)のコットンに対して、5〜6滴の化粧水を垂らします。
【3】(2)のコットンを3枚に割き、顔全体+首をパックしましょう。
【4】(3)の状態のまま3分程度パックし、コットンの乾く前に剥がします。

ローションパックの役割は、美容成分を受け入れる準備を整え、肌内部への浸透を促すことです。水道水によって鎮静化させた肌に化粧水を送り込み、十分な水分を補います。水分で満たされた健やかな肌は、ふっくらとハリのある状態に変化。継続的に行うことで、毛穴の開きやたるみのないきれいな肌に近づきます。

お金をかけずに美肌になる方法5個[生活習慣]

最後に、日々の生活習慣を工夫し、美肌を目指す方法を紹介します。肌トラブルが気になる時こそ、生活習慣全般を見直すチャンス。以下の対策からすぐにできるものを選び、肌質改善を目指しましょう。

1. 朝一番の水分補給で老廃物の排出を促す

きれいな肌を維持するためには、十分な水分が必要です。起床後すぐにコップ1杯の水を飲み、身体の内側からの水分補給を行います。水を飲むことで内蔵の働きが活発になって、お通じを促すことが可能です。

便秘続きの時、ニキビや吹き出物が増加し、肌の調子が不安定になりますよね。身体の中に要らないものが蓄積すれば、肌のターンオーバーがスムーズに進まず、トラブルの修復速度も遅くなります。

より積極的な対策を行うためには、飲む水の温度にこだわります。冷蔵庫から出したばかりのミネラルウォーターは冷え過ぎなので、あえて常温のまま、何本かをストックしましょう。さらに理想を言えば、37℃から40℃に調整すると、内臓の冷えを予防できます。やかんで一旦温めたものを適温に冷まして飲むと、身体の芯から温まりますよ。

2. 睡眠時間を確保する

睡眠時間は、紫外線ダメージを修復したり傷口の補修を行ったりする重要な時間です。ぐっすり眠る習慣を作りましょう。睡眠時間が足りないと、ダメージが蓄積され、肌荒れや色素沈着を招いてしまうリスクがあります。

十分な睡眠時間を確保するためには、過剰な残業を控える・夕食や入浴の時間を調整するなど、日常生活のあらゆる場面におけるタイムコントロールが必要です。自分にとって理想的な生活リズムを明確化し、心身に負担をかけにくく、心地良い暮らしを始めましょう。

3. 耳たぶ回しでリンパを流す

顔のむくみや肌荒れ、血色の悪さは、リンパの流れの停滞が一因です。次の手順でリンパを流し、気になるトラブルを解消しましょう。

【1】耳たぶの付け根を回す
左右の耳たぶの付け根をつまみ、背中方向に向かって、大きな円を描きます。指の温度で耳を温めるように、4回通り回して下さい。

【2】頬を撫でる
頬骨の下はリンパの流れが滞りやすく、集中的な対策が必要である部位の1つ。頬骨からエラに向かって両頬を撫で下ろし、4回通り行いましょう。

【3】下あごを前後に動かす
(1)と同じやり方で耳たぶの付け根を4回通り回した後、姿勢を一旦正します。真っ直ぐ前を向いた状態から下あごを突き出し、戻すといった動きを4回通り行いましょう。

【4】下あごを左右に動かす
下あごをスライドさせ、左右の向きに動かします。痛みを感じる場合は無理をしないで、できる範囲で実践しましょう。左と右で1回と考え、4回通り行って下さい。

【5】大きく口を開く
下あごを突き出した状態を維持しながら(3で行った動作と同じ姿勢です)、口を大きく開きます。開いた口をゆっくり戻し、顎を下に下ろして下さい。

4. HSP入浴法(ヒートショックプロテイン入浴法)を実践する

週に2回を目安としてHSP(ヒートショックプロテイン)入浴法を行うことも美肌作りに貢献します。「水曜と土曜に行う」など自分なりのルールを決めて、継続的に実践しましょう。

HSPとは、熱などによるストレスを受け、増加するタンパク質です。ストレスによって傷ついたタンパク質を修復したり、壊れてしまったタンパク質を除去したりすることで、生命維持に必要な器官を守るために役立つもの。特定の種類のHSPは、シミ・シワを予防したり、コラーゲンの減少を抑えたりするとも言われます。

そのHSPを増加させるための入浴法が「HSP入浴法」です。40度から42度程度のお湯に10分から20分つかり、意図的に熱ストレスを与えます。この熱ストレスがHSP入浴法のポイントであるため、半身浴では不十分です。
※体調に合わせて入浴時間など調整してください。

肩まで含めた全身をお湯につけ、身体を芯から温めましょう。入浴後に扇風機の風にあたることは避け、体温の高い状態を維持します。靴下や温かいパジャマをあらかじめ用意し、最低でも10分は、身体の冷えを防いで下さい。

5. セロトニンの分泌を促す

ストレスをひどく感じるタイミングで大人ニキビができたり、肌のくすみが気になったり。心身の健康状態は、肌に大きく影響します。このことを逆手にとった美容法こそ、幸せホルモン「セロトニン」を増加させ、きれいな肌を目指す手法。以下のような対策を行うことでセロトニン神経の働きを促し、理想の美肌を作りましょう。

◯日光を浴びる
日光の明るさがセロトニン神経を刺激し、活動量を増加させます。起床後すぐにカーテンを開け、明るい朝日を浴びましょう。

◯リズム運動を行う
リズム運動(ランニングやウォーキング、サイクリングといった単調な動きを伴う運動)を行うことも、セロトニン神経の働きを促します。1日あたり5分から30分を目安として、楽しく身体を動かしましょう。

◯トリプトファンを摂取する
セロトニンは、必須アミノ酸のトリプトファンから作られます。牛や豚の赤身肉、ナチュラルチーズ、大豆食品など、トリプトファンの多い食材を日々の食事に取り入れて、セロトニンの生成を促しましょう。

まとめ

以上、お金をかけずに美肌になる「0円美容」を紹介しました。時間や金銭的な制約を言い訳に美肌作りを怠けてしまうと、心身ともに大きく老け込み、女性としての自信を失うことになりかねません。

高い基礎化粧品を使用したり、エステサロンに通ったりといったことが難しくても、美肌作りは可能です。上で紹介した内容を今一度振り返り、ワンランク上の美肌を目指してみてはいかがでしょうか。