監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

女優さんやモデルのようにすっぴんでもきれいな肌。「一般人には、難しい」と諦めてはいませんか。芸能人のSNSにアップされるすっぴん画像と自分自身の現状を比較し、悲しい気持ちを持つ人もいることでしょう。

あえて厳しいことを言うと、嘆くばかりで何も努力を行わなければ、現状を変えることは困難です。洗顔や基礎化粧品の選び方、使い方から生活習慣の注意点まで、すっぴん美人になる方法を紹介します。魅力的な自分になるためのヒントとして活用して下さい。

すっぴん美人はいない?

SNSにアップされるすっぴん画像の中には、画像加工やアプリを駆使し、すっぴん風に仕上げたものが多くあります。あたかもすっぴんが美しいかのように見せて、理想の自分を作り上げるための行動です。

このカラクリを聞き、正真正銘のすっぴん美人はいるのか?と感じる人も多いのではないでしょうか。「すっぴんメイク」「素肌メイク」など、何もしていないかのように見せるメイクテクニックもたくさんあるため、努力次第で、見せかけの「すっぴん美人」になることも可能です。

しかし、本当に素肌のきれいな「すっぴん美人」は、現実に存在します。すっぴん勤務をルール付ける化粧会社やノーメイク勤務を許可する航空会社が存在することも、この事実の裏付けです。多様な生き方が認められる現代では、「メイク=社会人のマナー」という考え方ではなく、自分自身の選択により、すっぴんで生活することができるようになりつつあります。

すっぴん美人の特徴7個

そもそも「すっぴん美人」とは、どのような状態を指すのでしょうか。すっぴん美人と呼ばれる人に見られる共通点や特徴は、以下7個です。

1. みずみずしく、潤いを感じる肌

まず、水分を十分に含み、潤いを感じる肌です。産まれたての赤ちゃんのようにみずみずしく、プルプルとした質感は、すっぴん美人を印象付けます。一般的には、年齢を増すごとに肌内部の水分量は減少し、かさつきやゴワゴワした質感といったトラブルが増加するもの。30代や40代になってもなお、潤いを維持するためには、保湿力の高い基礎化粧品を正しく使い、十分な水分を保つことが大切です。

2. 血色が良く、健康的

次に、血色が良く、健康的な色ツヤを感じることです。生まれつき色白・色黒といった違いはあっても、血色の良さやツヤを備えた健康的な色であれば、すっぴん美人に該当します。

どれほど白くきれいな肌も、青白くてツヤのない状態であれば、すっぴん美人と言えません。もちろん、紫外線対策を怠り、ひどく色素沈着を起こした肌についても同様です。

血色の良さや健康的な色ツヤは、バランスの良い食生活や規則正しい生活リズムから産まれるもの。表面的なお手入れを行うばかりではなく、心身の健康維持に努めることがすっぴん美人を作ります。

3. スベスベで滑らかな質感

3個目の特徴は、スベスベで滑らかな質感です。毛穴の開きや大人ニキビ、ごわつきが目立たず、滑らかな肌であることが要求されます。

一見すると滑らかな肌でも、ビニール肌に該当するケースがあるため、明確な区別を行いましょう。ビニール肌とは、過剰なお手入れにより角質が薄くなり、敏感に傾いた状態です。

つまり、お手入れが不足しても、過剰でも、すっぴん美人になることはできません。自分自身の肌と会話しながら、適度なお手入れを行うことが滑らかな質感を生み出します。

4. 不自然なテカリがない

Tゾーンや小鼻に見られる不自然なテカリは、お手入れ不足を感じさせます。すっぴん美人に見られるツヤは、内側から発光しているかのように美しく、不自然さを感じないもの。自前のツヤがあるからこそ、ハイライトやチークを使わなくても、自然な光を表現できます。

5. シワやたるみが目立たない

次に、シワやたるみが目立たず、若々しい印象であることです。
シワやたるみのひどく目立つ年齢肌は、すっぴん美人と呼べません。コラーゲンやヒアルロン酸といった肌の土台を支える成分は、加齢によって減少します。適切なエイジングケアを行い、肌のハリや弾力を維持しましょう。

なお、近年の美容業界には「美しく見えるシワは、適度にあっても構わない」といった考え方も存在します。笑いジワや適度なほうれい線といった「美しいシワ」はそのまま、眉間のシワや唇の縦ジワといった不機嫌な表情に見えてしまうシワは消すための努力を行うことも、有効なアプローチの1つです。

6. 唇がほのかにピンク

ほのかにピンクの唇は、健康的なすっぴん美人をイメージさせます。口紅やグロスを塗らなくてもツヤを感じ、自然な色付きの唇は、同性から見ても魅力的です。唇の色・ツヤは、血行の影響を大きく受けます。血の巡りが悪くなると黒ずみやくすみが生じるため、適度な運動や規則正しい生活により、血色を維持することが大切です。

7. メイクが控えめ

最後に、控えめなメイクです。すっぴん美人は、ベースメイクの厚塗りや派手なカラーメイク、濃いアイメイクを行いません。一般的には、メイクアイテムを数多く重ねるほど透明感が損なわれ、不自然な印象になるもの。作り込んだ美しさではなく、ありのままの美しさで勝負できるところがすっぴん美人の強みと言えます。

すっぴん美人の見分け方

以下のような特徴が見られる女性は、すっぴん美人に該当する可能性が高いと言えます。

◯カラコンやつけまつげを使わない
カラコンやつけまつげは、目元の印象を左右する重要なアイテム。これらを日常使いする女性は、メイク美人が疑われます。

◯よく笑い、よく泣く
メイクの薄いすっぴん美人は、ファンデーションのヨレ、マスカラのにじみを気にする必要がありません。そのため、よく笑い、よく泣くといったありのままの感情表現が可能です。

◯マスクで顔を隠さない
頻繁にマスクを着用しないことも、すっぴん美人の特徴です。肌荒れを隠すため、マスクを着用する行動は、メイク美人の特徴。頻繁なマスクの使用から肌トラブルを悪化させ、すっぴん美人が遠のいてしまうケースもあります。

◯言動から余裕を感じる
ストレスを抱えて生活することは、肌トラブルの原因です。おおらかな気持ちを忘れずに行動できるからこそ、すっぴんでもきれいな肌を維持できます。

すっぴん美人になる方法3個[スキンケア]

すっぴん美人になるためには、正しい洗顔とクレンジング、角質ケアが不可欠です。以下3個のポイントを守り、肌の調子を整えましょう。

1. 朝・夜2回の洗顔で汚れを落とす

毛穴の詰まりや皮脂のテカリ、大人ニキビは、すっぴん美人を妨げます。朝・夜2回の正しい洗顔を習慣化し、汚れを溜めない習慣を作りましょう。すっぴん美人を作るための洗顔は、次の手順で行います。

【1】濃密な泡を作る
洗顔ネットや泡立て器を使用し、洗顔フォームを泡立てます。濃密な泡を作ることで、汚れに対する吸着力が高まるため、洗顔前には欠かせない工程です。洗顔フォームの使用量が少ないと濃密な泡ができないため、十分な量を使うことも大切なポイント。作った泡は手のひらに集め、洗顔の下準備は完了です。

【2】1分以内に素早く洗う
最初に泡を乗せる部位は、皮脂分泌量の多い部位です。鼻筋、額のTゾーンをまず洗い、頬や目元、口周りへと進みましょう。洗顔に時間をかけすぎると乾燥トラブルが進行するため、丁寧に行うことが正解ではありません。制限時間は1分と考えて、スピーディーに洗って下さい。

【3】ぬるま湯ですすぐ
32℃程度のぬるま湯を手ですくい、泡と汚れを落としましょう。生え際やフェイスラインに落とし残しができないように、念入りにすすいで下さい。

2. クレンジングを怠らない

メイクをしたまま就寝する日が増えるほど、肌ダメージが蓄積され、細胞の再生プロセスを妨げるとも言われます。普段通りのメイクをした日はもちろん、日焼け止めだけで過ごした日にも、クレンジングが必須です。

クレンジングにもいろいろな種類がありますが、肌への負担を考えるなら、界面活性剤の少ないタイプをおすすめします。具体的には、クリームタイプやミルクタイプは界面活性剤の配合量が少なく、すっぴん美人を目指す人におすすめ。健やかな肌を維持するために必要な皮脂まで落としてしまうリスクが低く、しっとりとした洗い上がりのアイテムが多くあります。

「クリームタイプやミルクタイプでは、メイク汚れが落としきれない」といった人は、オイルタイプやポイントメイク用のリムーバーを活用しましょう。ただ、すっぴん美人を目指すにも関わらず、濃いメイクを行うことは大きな矛盾。負担の軽いクレンジングで落としきれる程度の濃さを念頭に、メイク方法の見直しを進めることも良いでしょう。

3. 週1回の角質ケアで毛穴の汚れを一掃する

どれほどきちんとスキンケアを行っても、毛穴内部に汚れが溜まり、ポツポツとした黒ずみやざらつきが目立ってしまうことはあります。週1回の角質ケアで蓄積汚れを一掃し、滑らかな美肌を維持しましょう。

週1回の角質ケア方法には、次のような種類があります。

酵素洗顔タンパク質や脂質を酵素の力で分解し、取り除くためのアイテムです。過剰な皮脂が気になる人は皮脂分解酵素を含むもの、ターンオーバー周期の乱れによるごわつき・角栓が気になる人はタンパク質を分解する酵素を含むものといったように、気になるトラブルに応じたアイテムを活用しましょう。
ケミカルピーリングAHAやBHAといったピーリング剤の力を利用し、角栓ケアや毛穴トラブル解消を目指すためのアイテムです。AHAの濃度が高いアイテムほど強い角質ケア作用が期待されるものの、肌に対する負担も高いと言えます。ヒリヒリとした刺激を感じる場合には、無理に継続することは避け、肌質に合うアイテムを活用しましょう。

その他、炭酸パックやゴマージュ、スクラブ洗顔も、角質ケアの仲間です。各商品にメリット・デメリットが存在するため、肌の状態に応じ、使い分けを行いましょう。

すっぴん美人になる方法5個[化粧品]

次に、基礎化粧品の選び方や使い方を見直し、すっぴん美人になる方法を紹介します。

1. 肌質に応じた基礎化粧品を選択する

すっぴん美人になるためには、自分に合う化粧品の選択が大切です。次の表を参考に、今の化粧水や美容液、乳液・クリームなどが本当に合う商品であるかを見直しましょう。

肌質特徴化粧品の選び方
乾燥肌水分・油分のバランスが崩れ、潤い不足を起こした状態。乾燥による毛穴の開きやシワ、たるみ、大人ニキビが気になることも多く、しっかりとした保湿ケアが必要です。バリア機能の低下した肌への負担を抑えるため、低刺激のアイテムを選択しましょう。保湿成分は、セラミドやアミノ酸といったバリア機能を補うものがおすすめです。
混合肌(インナードライ)Tゾーンなど過剰な皮脂の気になる部分・Uゾーンや目元、口元など乾燥の気になる部分が混在する肌質です。水分・油分のバランスを重視した基礎化粧品をおすすめします。さっぱり系の化粧水や乳液に偏ると保湿不足になるリスクがあるため、バランスが大切です。
脂性肌生まれつきの肌質や毛穴の開きにより、過剰な皮脂が気になります。メイクのヨレやくすみに悩む人が多く、皮脂量のコントロールが必要です。基本的にはさっぱり系の基礎化粧品が良いのですが、潤い不足を起こし、インナードライ肌へ移行するリスクがあります。さっぱり系のアイテムを活用し、肌の状態が不安定に感じる場合は、保湿力の高いものへと切り替えましょう。

2. 保湿化粧水はたっぷり使う

化粧水は、水分不足の肌へと潤いを与え、キメを整える役割を担うもの。使用量が少なすぎては、十分な潤いを補うことができず、役割を果たしません。

すっぴん美人になるためには、化粧品ごとに規程された使用量を守ることが、最低限死守するライン。乾燥を感じる部分は重ね塗りを行い、十分な保湿を行いましょう。

3. 乳液・クリームで潤いを閉じ込める

すっぴん美人は、化粧水だけでスキンケアを終えることなく、乳液・クリームを使用します。これらの基礎化粧品は、補充した水分を肌に閉じ込め、蒸発を防ぐためのものです。インナードライの進行を防ぐ役割も担うので、適量を使用しましょう。

乳液・クリームを使用し、ベタつきを感じる場合は、使用量や塗り方を見直して下さい。油分を含む基礎化粧品を使いすぎてしまうと、毛穴の詰まりや大人ニキビを招いてしまうリスクがあります。起床後すぐに顔に触れ、油分が指に付くようであれば、乳液・クリームの使用量が多すぎるサイン。使用量を少しだけ減らし、肌の調子が整う自分自身の「適量」を見極めましょう。

乳液・クリームの塗り方のポイントは、手のひらで挟み込むように温めて、柔らかくした状態で乗せることです。伸ばした後には顔全体を手のひらで包み込むようにハンドプレスし、浸透を促します。

4. 寝坊した日は朝用マスク(パック)で時短ケアする

すっぴん美人を目指すためには、日々のお手入れが大切です。このことを理解してもなお、寝坊してしまったり家族の用事を行ったりと、十分なお手入れ時間を確保できない朝もあります。

そのような時のお助けアイテムが朝用のマスク(パック)です。化粧水から美容液、化粧下地まで、マスクを貼り付けるだけでひと通りのお手入れが可能であるため、無理なく続けることができます。

朝用マスクの使い方は、次の手順の通りです。

【1】普段通りに洗顔を行う
洗顔不要のマスク以外は、普段通りの洗顔が必要です。汚れをきちんと落とした後にマスクを着用することで、肌の調子が整います。

【2】朝用マスクを貼り付ける
目元や口元など、細かい部分が浮かないように注意しながら、朝用マスクを貼り付けます。密着度の高いマスクを選択すれば、他の作業を併行しながらお手入れを行うことが可能です。

朝用マスク以外では、オールインワンジェルを使用し、時短ケアを行う方法が一案です。ライフスタイルに応じ、無理のないお手入れの選択肢を増やすことで、肌荒れを防止しましょう。

5. スプレー化粧水でつなぎ保湿を行う

汗をかいた後の乾燥は、肌トラブルの原因です。乾燥を感じる前にスプレー化粧水を吹きかけ、つなぎ保湿を行いましょう。スプレー化粧水はあくまでも「つなぎ」であるため、しっかりとした保湿は、普段通りの手順で行うことが大切。

化粧水を省略する・量を控えるといった判断は保湿不足につながります。帰宅後は速やかにメイクを落とし、いつもと同じ保湿ケアを行いましょう。

すっぴん美人になる方法5個[生活習慣]

最後に、睡眠や運動、食事といったライフスタイル全般を見直し、すっぴん美人になる方法を紹介します。きれいな人が当たり前のように行う習慣を上手に取り入れ、理想の肌を実現しましょう。

1. 規則正しく、ぐっすり眠る

規則正しく、良質な睡眠をとることは、美肌作りの基本です。決まった時間にベッドに入り、ぐっすり眠る習慣を作りましょう。

肌細胞は、体内時計を司る遺伝子(時計遺伝子)の影響を受けて、水分量や皮脂量のコントロール、ターンオーバーを行うとも言われます。不規則な睡眠を続けると体内時計に乱れが生じ、肌トラブルの修復が進みません。また、良質な睡眠は、成長ホルモンの分泌を促すために必要な条件です。

ベッドに入ってすぐ熟睡することができるように、過剰な残業を控える・食事時間や入浴時間の調整を行うなど、生活リズム全般を見直しましょう。

2. ストレスを溜めない

日常的なストレスは、自律神経やホルモンバランスの乱れを招き、肌トラブルにつながります。気の合う友人と交流する・好きな音楽や映画を楽しむなど、自分なりのストレス発散方法を探し、定期的に実践しましょう。

自分が心から楽しむことのできる趣味を持つこと自体も、ストレスを和らげるための重要な対策です。自分のために時間を使うことを恐れず、仕事や家事の量を調整しましょう。

3. カラフルな食事をとる

心の健康を維持するためには、豊かな食事が不可欠です。旬の野菜や果物を豊富に含むカラフルな食事をとることで、心身の健康維持に必要なビタミンやミネラル、食物繊維をバランス良く摂取でき、すっぴん美人に近づきます。

◎食材の色と働き

トマトやりんご、鮭など、抗酸化作用を含む食材が豊富です。シワやたるみ、色素沈着の予防を行うとともに、若々しい身体の維持に貢献します。
黄・オレンジパプリカ、グレープフルーツ、レモンなど、ビタミンCが豊富な食材です。色素沈着対策や肌のハリ・ツヤ対策に貢献します。
アスパラガスやアボカド、ピーマンなど、血行促進・疲労回復に役立つ食材が豊富です。ビタミンCを含む野菜も多く、透明感ある美肌作りに貢献します。
きのこ類やごぼうなど、腸内環境を整える食材が豊富です。老廃物の排出を促し、肌トラブルを予防する働きが期待されます。

4. バスタブに毎日つかる

すっぴん美人は、身体の冷えに敏感です。39℃から40℃程度のぬるま湯に15分から20分程度つかり、身体の冷えを解消しましょう。ゆったりお湯につかることで副交感神経の働きが良くなるため、ストレス解消にも貢献します。

より積極的に冷え対策を行うためには、ショウガエキスや塩、重曹など、血行を促すタイプの入浴剤を活用しましょう。美肌成分が配合された入浴剤は全身の乾燥を予防し、モチモチの手触りを作ることにも貢献します。

5. 適度な運動で汗をかく

汗の中には、乳酸ナトリウムや尿素といったきれいな肌に貢献する成分が含まれます。また、汗に含まれる水分は、肌に対して潤いを補充する大切なもの。良い汗をかくことは、健やかな肌を作り、理想的な状態に維持するために望ましいことであるとも言われます。

さらに、汗の中には、古い角質を取り去り、新しいものへの生まれ変わりを助ける酵素も含まれます。つまり、汗は、非常にマイルドなピーリング剤のようなもの。軽く汗ばむ程度の運動を習慣化することで、すっぴん美肌に近づきます。

まとめ

すっぴん美人になる方法やメイク美人とすっぴん美人の違いを紹介しました。高い化粧水や美容液を使い続けることだけが美肌作りのコツではなく、自分の肌に合うお手入れを模索し、ライフスタイルに取り入れましょう。

バスタブにつかることや睡眠習慣といったお金をかけずにできる対策も、数多く存在します。より魅力的な自分になるための努力が当たり前にできる女性を目指し、前向きな気持ちを持つことが大切です。