監修医
山崎まいこ先生
まいこホリスティックスキンクリニック 院長

鏡を見る度に増えるシワ… きちんとケアしているはずなのに、なぜか目元だけが乾燥する…。誰にも悩みを相談できずに、悩む女性はたくさんいます。

そんな人にこそ知ってほしい目元が乾燥する原因・今すぐにでも実践できる対策8つを解説しましょう。

目元が乾燥する原因6つ

目元はもともと皮脂分泌量が少なく、乾燥しやすい部位といえます。顔の中でもっとも皮膚が薄く、デリケートにできていることもトラブルの一因です。では、どのようなことが刺激となって、乾燥が進むのでしょうか。考えられる原因は、大きく分けて6つあります。

①過剰な洗顔・クレンジング

洗顔やクレンジングによる刺激が重なり、乾燥トラブルが進んでしまうことがあります。ほかの部位は問題なくても、デリケートな目元だけがカサカサしてきて、小じわになってしまった状態です。

洗顔やクレンジングをした後に目元がヒリヒリしたり、赤くなったり。何らかのトラブルを感じたときには、お手入れの方法やケアアイテムを見直すときです。無理して続けるとほかのパーツまでトラブルが広がり、乾燥が悪化するリスクもあります。

②濃いアイメイク

アイラインやマスカラ、二重まぶた用のテープなど、目元を強調するための濃いメイクで負担をかけると、刺激になってしまいます。濃いメイクをするほど強いクレンジングを使うようにもなるため、さらに負担をかけてしまう悪循環になりがちです。

つけまつげの接着剤、二重まぶた用のテープは、かぶれを起こすリスクがあります。はじめて挑戦するアイテムは、目元以外の場所でパッチテストを行って、相性をチェックしてから使いましょう。特定のコスメを使ったときだけトラブルが悪化するように感じたら、いったん使用を停止して、医療機関に相談すると安心です。

③間違ったスキンケア

化粧水や美容液をしっかりつけているつもりでも、目元まで塗れていないケースがあります。「保湿しているつもり」のケアだけでは、乾燥が悪化する一方です。反対に「目元の乾燥をケアするため」と、何度も塗りこむ人もいます。これも残念ながらNGケア。繰り返しこすることにより摩擦刺激が重なれば、逆効果になってしまいます。

④アレルギー反応

スキンケアアイテムとの相性も気をつけたいポイントです。シワ・シミ対策でよく使われるビタミンC誘導体は、乾燥トラブルを招きやすい傾向があります。そのほかの成分でも、合わないものがある場合は同様です。季節の変わり目や疲れがたまっているときには敏感に傾くため、強めのスキンケアは控えてください。

⑤アレルギー反応

春先の乾燥やかぶれは、アレルギー反応かもしれません。花粉症以外に、ハウスダストや動物の毛に対するアレルギーでも、目元のトラブルが悪化するリスクはあります。目がかゆくて無意識に掻いてしまう刺激も、乾燥を悪化させる要因です。寝ている間に目元を掻きむしってしまい、トラブルが悪化するケースもあります。

⑥眼精疲労

目の疲れがひどくなると目元の血行が悪くなって、ターンオーバーに影響します。ターンオーバー周期が乱れると、新しい皮膚への生まれ変わりが不安定になって、シワやくすみを起こしがち。ドライアイや肩凝り、頭痛といったトラブルを併発するケースも多く、総合的な対策が必要です。

目元の乾燥対策8選

当てはまる原因がたくさん見つかった人でも、これから対策していけば、改善できるチャンスはあります。今すぐにでもスタートしたい目元の乾燥対策を順番に紹介しましょう。

①アイメイクリムーバーを活用する

目の周辺に負担をかける大きな要素がクレンジングの刺激です。目元が乾燥する人用に作られたリムーバーを活用しましょう。負担をかけにくい目元のクレンジング方法は、以下の手順で行います。

(1)コットンでマスカラとシャドウを落とす
アイメイクリムーバーをコットンにひたし、まぶたの上にのせてください。強くこすらず、やさしい力で上から下へと滑らせて、マスカラとアイシャドウを落としましょう。

(2)綿棒でアイラインを落とす
目の際に入れたアイラインは、綿棒で落とします。綿棒の先端部分にリムーバーをしみ込ませ、片側の手でまぶたを持ち上げるようにしながら、アイラインの上をこすってください。

(3)下まぶたの汚れを拭き取る
次は、下まぶたの汚れです。クレンジングを含ませた綿棒を引き続き使い、軽くこすって落とします。

これでアイメイクが落とせました。ほかの部分のクレンジングは、目元を避けて行いましょう。時間をかけてていねいに行うほどよいわけではなく、素早くさっと落とした方が乾燥しません。

②保湿重視の化粧下地で乾燥予防

日中の乾燥予防には、保湿重視の化粧下地が役立ちます。最近のファンデーションは下地なしで使えるものも多いのですが、乾燥対策に強い下地をあえて使うと、仕上がりがきれいです。目元の乾燥トラブルがひどくてヒリヒリしている状態だったら、敏感肌用アイテムを選択しましょう。休日はメイクをお休みして、休ませてあげる配慮も大切です。

目元に下地を使うメリットは、もう1つあります。乾燥小じわを目立ちにくく、ハリのある目元に見せてくれるところです。小じわの部分にきれいに下地をなじませるには、目元の皮膚を軽く引っぱり、凹み部分を埋めるように塗っていきます。目尻→目元・下→上とシワの流れに逆らうように下地を塗ると、凹凸が目立ちにくくなるはずです。

このひと手間を加えることで、コンシーラーの使用量が少なくてすみます。ベースメイクの厚塗りは、目元に負担をかけるので、乾燥予防のためにも正しく下地を活用しましょう。

③水分保持機能を回復するスキンケア

目元の乾燥対策には、保湿成分を含むスキンケアを活用します。コラーゲン・セラミド・ヒアルロン酸などが入った化粧水や美容液でケアしましょう。数ある保湿成分の中からおすすめをあげるとしたら、セラミドです。セラミドは、もともと私たちの肌にあって、水分保持機能の中核を担っています。目元の乾燥が気になる人はセラミド不足になっている可能性が高いため、足りない分を補うケアがよいでしょう。

もう1つ紹介したい成分は、ライスパワーエキスです。ライスパワーエキスは、肌内部のセラミドを増やし、水分保持機能を回復させる手助けをしてくれます。言いかえると、目元の乾燥の原因に対して直接的にアプローチし、自らうるおう肌を育ててくれるということです。ライスパワー配合スキンケアを継続することにより、乾燥小じわができにくい肌への生まれ変わりも期待されます。

厳密なことをいうと、目元の乾燥対策なら、ライスパワーエキス「No.11」「No.7」の組み合わせがおすすめです。

No.11:水分保持機能を回復させて、肌質改善を目指す成分
No.7:油分のバランスを整えて、トラブルに負けない肌を目指す成分

後ろについている番号を間違えてしまうと、期待される働きが変わります。スキンケアアイテムを買う前に成分表記を確認し、乾燥肌対策に役立つものを購入しましょう。

④アイクリームもしくはオイルを使う

乾燥トラブルが進行している状態だと、スキンケアがすぐに蒸発してしまい、思うような変化を得られないことがあります。肌質改善ケアは継続しつつ、アイクリームもしくはオイルをプラスしましょう。アイクリームやオイルを使う理由は、うるおいを内部に閉じ込めて、水分の蒸発を防ぐことです。化粧水・美容液をつけた後の肌にのせて、よい成分を閉じ込めます。

アイクリームを塗るときのポイントは、ピアノタッチで塗ることです。適量を手の平に出し、中指もしくは薬指で少量とって、軽くたたきこむようになじませます。たたきこむといっても強く押さえず、ピアノを弾くようなイメージでリズミカルにケアしましょう。

オイルを使う場合は、肌との相性が問われます。乾燥肌・敏感肌でも使いやすく、乾燥対策に役立つオイルはこの3つです。

(1)アルガンオイル
若返りのオイルともいわれるモロッコ原産のオイルです。アンチエイジングが得意なオイルにあたるため、乾燥・ハリ対策を同時に行いたい人におすすめ。特有の香りが若干あるので、少量から試してみましょう。

(2)スクワラン
皮脂にも含まれるスクワレンという成分を含む、サラサラした質感のオイルです。動物性のスクワランは深海鮫の肝油、植物性のスクワランはオリーブオイルやベニバナオイルを原料として作られます。肌をやわらかくしてくれるため、ブースターオイルとして取り入れるのもよいでしょう。

(3)ホホバオイル
皮脂にも含まれているワックスエステルを主成分としたオイルです。肌なじみがよく、手頃な値段で購入できることから、気軽に挑戦しやすい種類といえます。ホホバオイルにもいくつか種類があるのですが、乾燥対策重視という人は、ゴールデンホホバオイルを選びましょう。軽めのテクスチャーがお好みなら、クリアホホバオイルが適しています。

どれを使うにしても、つけ過ぎは禁物です。スキンケアの仕上げとして、1〜2滴を伸ばすくらいをおすすめします。

⑤スティック美容液でこまめに保湿

スティック美容液とは、リップクリームのような形をしていて、メイクの上から保湿できるアイテムのことをいいます。エアコンの効いた室内や日中のお出かけ中に乾燥が気になったら、さっとひと塗り。お直しする時間がないときでも、肌のツヤがよみがえり、メイクしたてのような質感に見せてくれます。

「スティック美容液を使うとメイクがよれる」という人は、美容液をいったん指にとり、適量を使いましょう。乾燥が気になるところだけピンポイントで対策すれば、メイク崩れの心配はありません。

⑥リキッドアイシャドウを活用する

リキッドアイシャドウには、水分や保湿成分が入っています。パウダーシャドウで気になる乾燥・かさつきストレスを軽減できることから、注目が集まりつつあるコスメです。目元にしっかり密着するため、持続力が高く、メイク直しの頻度も少なくできます。

リキッドアイシャドウを使うときには、こんなことに気をつけましょう。

◯保湿成分入りを選ぶ
乾燥対策に活用するなら、保湿成分が入ったシャドウを使いましょう。目元のおしゃれを楽しみながら、手間をかけずにケアできます。保湿成分が入ったシャドウはツヤ感が出るアイテムが多く、大人の女性でも問題なく使えますよ。

◯適量を薄くのばす
パウダーシャドウと同じ感覚で使ってしまうと、つけ過ぎになりがちです。手の甲に一旦のせて、適量だけをつけてください。まぶたの丸みに沿うように、やさしくなじませていくことがきれいに仕上げるポイントです。

⑦アイシャンプーで目と目元を清潔に保つ

目と目元を清潔に保つことが乾燥対策につながります。無意識にこすってしまう頻度を減らせば、刺激を軽くできるためです。どんなにていねいにクレンジング・洗顔しても、マイボーム腺が詰まってしまうことがあります。マイボーム腺とは、まぶたの縁にある皮脂腺です。つけまつげ用の接着剤やまつげエクステ、インサイドラインなどが原因で塞がってしまうと、脂質がきちんと出にくくなって、ドライアイや炎症、目の違和感が強くなります。

そこで活用したいのがアイシャンプーです。いつも通りのクレンジングをした後にアイシャンプーして、汚れをきれいに落としてあげます。汚れがとくに気になるときには、綿棒を使いましょう。アイシャンプーした後に洗顔して、保湿ケアを行います。

ここ数年でようやく広がってきたケアなので「本当に必要なの?」と感じる人もいるはずですが、眼科医も推奨しているお手入れです。まつげエクステサロンのオプションメニューとして、取り入れているお店もあります。プロにおまかせするのもよいのですが、汚れを蓄積させないためには、毎日のセルフケアがおすすめです。

⑧乾燥しにくいライフスタイルに切り替える

肌の健康を維持するためには、生活習慣の見直しが必要です。たくさんの食材をバランスよく摂り、暴飲暴食は控えましょう。栄養バランスはクリアできている前提で、タンパク質・ビタミン・ミネラルを不足しないように摂ることが美肌作りの近道です。

タンパク質の摂取目安は、お肉・魚・大豆食品・卵などを合わせて1日あたり最低50gとされています。「美肌作り=低脂質・高タンパク食品をとにかくたくさんとらないと」と考えがちではありますが、主食・主菜・副菜を1日3食とっていれば、問題なくクリアできるでしょう。ビタミンAが豊富な野菜の代表格は、ほうれん草・にんじん・かぼちゃです。ビタミンCを効率的に摂取するなら、ブロッコリー・ピーマンなどがよいでしょう。小魚や海藻、ドライフルーツなどミネラル豊富なおやつなら、乾燥ケアに役立つ栄養素を補給できます。

脂質を極度に制限することでも、乾燥トラブルは悪化します。亜麻仁油、オリーブオイルなど良質な脂質を適量摂取し、皮脂バランスを整えましょう。最近の女性の傾向として、過剰なダイエットによる栄養不足が問題視されています。脂質を敵とは考えず、美肌作りに欠かせない栄養素ととらえましょう。

睡眠は、量より質が大切です。深夜遅くの食事やベッドの中のスマホ・テレビ、寝る前のカフェイン飲料を避けて、ぐっすり眠れる身体を作ります。帰宅後にウォーキングやランニングをするなら、夜21時までには終わらせましょう。朝型の生活に切り替えるためにも、運動するなら朝がベター。21時を過ぎたら休息モードになるように、生活リズムを切り替えます。

目元の乾燥小じわの対処方法

できてしまった乾燥小じわは、簡単には消えません。美容クリニックに相談すると検討される選択肢がヒアルロン酸注入です。ヒアルロン酸を直接注入することにより加齢によって減ってしまった分を補い、内側から持ち上げるようにボリュームを出して、若々しい目元を目指します。

ただ、プチ整形に対するハードルが下がっているとはいっても、抵抗を感じる人は多いものです。できることなら、ホームケアで何とかしたいと思いますよね。そんな人に紹介したいアイテムがマイクロニードルパッチです。針状の美容成分を並べたシートを目元に貼って、ひと晩じっくり浸透させます。

目元パックや美容液との大きな違いは、肌内部にヒアルロン酸を差し込む点です。塗るもしくは乗せるだけのケアアイテムは、せっかくの美容成分が角質層まで浸透できず、期待通りの変化を得にくいところが難点でした。注射のように差し込む方式なら、内部に届くケア成分が格段に増えて、乾燥小じわが気になる部分に対する集中ケアが可能です。

まとめ

目元の乾燥や小じわは、見た目年齢を大きく左右する要素といえます。トラブルを放置しないで適切な対処をしていくことが、若々しく老けない女性になるための第一歩です。

これまで何もしてこなかった人ほど、適切な対策を行ったときの変化を感じやすく、若返りの素地があります。

スキンケアアイテムの選び方や日々のお手入れ、生活習慣を今一度見つめ直し、若々しく印象的な目元を目指しましょう。